実用日本語検定(J.TEST)のレベルとは?JLPTとの違いを解説

2023年01月10日
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濵川恭一 (監修)
外国人専門の人材ビジネス会社勤務を経て、外国人のビザ専門行政書士事務所を設立。専門分野は、就労ビザ申請、外国人採用コンサルティング。著書に、「これ1冊でまるわかり!必ず成功する外国人雇用」、「実務家のための100の実践事例でわかる入管手続き」等がある。 http://svisa.net

実用日本語検定(J.TEST)は、外国人の実践的な日本語能力を測る試験です。日本での就職を希望する外国人が受験している場合が多く、「各レベルの日本語能力はどれくらい?」「JLPTに換算するとどのレベル?」と疑問に思う企業もあるでしょう。そこで、このコラムではスムーズに選考を進めるためにJ.TESTとはどのような試験なのかを解説します。JLPTとの違いもまとめているので、参考にご覧ください。


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目次

  1. 実用日本語検定(J.TEST)とは?
  2. 実用日本語検定(J.TEST)のレベルと試験概要
  3. J.TESTとJLPTの違い
  4. J.TESTとJLPTのレベル対比早見表
  5. 業務内容に応じた日本語レベルの外国人を採用しよう
  6. まとめ

実用日本語検定(J.TEST)とは?

実用日本語検定(J.TEST)は、外国人の日本語能力を客観的に測定する際に役立つ試験です。社会人や留学生、日本語学校生などが自信の日本語能力を確かめるために受験しています。J.TESTは、ほかの日本語能力測定試験に比べて実用的・実践的なコミュニケーション能力を測れるのが特徴です。

日本語の熟練度に合わせてレベルを選べる

J.TESTの試験は3種類のレベルに分かれています。日本語上級者向けの「A-Cレベル試験」と中級者向けの「D-Eレベル試験」、初心者向けの「F-Gレベル試験」です。A-Cレベル試験とD-Eレベル試験は年6回、F-Gレベル試験は年2回実施しており、難易度は毎回一定に保たれています。繰り返し受験することで現在の日本語能力を確かめられるため、何度も試験を受ける外国人もいるようです。

実用的で実践的な日本語能力を測定できる

J.TESTは、基礎がしっかりしていないと応用問題が解けないように問題が作られています。また、ほかの日本語能力測定試験に比べて聴解問題の比重が重く、読み書きだけでなくリスニングもできなければJ.TESTに合格することはできません。聴解試験では生きた日本語の表現が数多く使われており、実用的で実践的なコミュニケーション能力が試されます。また、J.TESTではF-Gレベル試験以外は記述式問題を採用しているので、日本語の筆記能力も測れるのが特徴です。

ほかの外国人向け日本語能力測定試験についても知りたい方は、「外国人対象の日本語能力試験とは?JLPT、EJU、BJTの違いを解説」を参考にしてください。

受験できるチャンスが多い

J.TESTにA-Cレベル試験とD-Eレベル試験は年6回実施されており、タイミングを問わず受験できるのが特徴です。難易度にブレがないように問題のレベルが調整されていることもあり、受験者が挑戦しやすい検定といえます。最もスタンダードな外国人向けの日本語能力測定試験であるJLPTは、年2回の実施です。就職や留学でより良い成績をアピールするために、JLPTではなく受験できる回数が多いJ.TESTを選ぶ外国人もいます。

公式の練習問題や復習用の素材が多い

J.TESTは公式Webサイトで練習問題や試験の正解・解説など、勉強に必要な教材を多数掲載しています。また、聴解試験の音声もダウンロードできるようになっており、誰でも予習・復習がしやすいのが特徴です。J.TESTの問題のレベルが気になる企業は、実際に公式Webサイトを確認してみましょう。読解問題や練習問題、サンプル問題などを確認できます。

実用日本語検定(J.TEST)のレベルと試験概要

J.TESTのレベルは大きく分けて3つです。留学生・社会人問わず毎年約5万人が受験している試験です。個人で日本語レベルを測る目的で受験する人もいますが、従業員の語学や能力を評価する指針として導入している企業・団体も少なくありません。受験料は4,800円で日本国内だけでなく、海外でも受験可能です。
ここでは、J.TESTの各レベルの難易度や試験概要を詳しく解説します。J.TESTに合格している外国人の日本語能力がどれくらいなのか知りたい方は、参考にご覧ください。

A-Cレベル試験

A-Cレベル試験は、1000点満点で8つの分野から問題が出されます。試験の得点に応じて特A〜C級の判定が下され、日本語能力を正確に測定できる仕組みです。受験の結果、得点が600点以上かつ0点の分野がなければ、認定証が発行されます。A-Cレベル試験の出題内容は以下のとおりです。

・読解試験(80分)
1.文法語彙問題
2.読解問題
3.漢字問題
4.記述問題

・聴解試験(45分)
1.写真問題
2.聴読解問題
3.応答問題
4.会話・説明問題

読解試験と聴解試験の得点はそれぞれ500点ずつあります。J.TESTは受験後、点数に応じて日本語能力のレベルが評価される仕組みです。各評価の日本語レベルが知りたい方は、以下の表を参考にしてください。

特A級

930点以上

場面を問わず専門的な話題も理解・対応できる高度な日本語能力

A級

900点以上

場面を問わず専門的な話題も理解できる十分な日本語能力

準A級

850点以上

場面を問わず一般的な話題ならほとんど理解できる十分な日本語能力

B級

800点以上

一般的なシーンでのコミュニケーションには十分な日本語能力

準B級

700点以上

日常生活・職場でのコミュニケーションに十分な日本語能力

C級

600点以上

日常生活・職場でコミュニケーションを取れる基本的な日本語能力

D-Eレベル試験

D-Eレベル試験は700点満点で、読解試験350点・聴解試験350点で構成されています。出題内容は以下のとおりです。

・読解試験(70分)

1.文法語彙問題
2.読解問題
3.漢字問題
4.記述問題

・聴解試験(35分)

1.写真問題
2.聴読解問題
3.応答問題
4.会話・説明問題

D-Eレベル試験では試験の得点に応じてD級~E級の評価を受けます。ただし、得点が350点未満だったり0点の出題分野があったりする場合は日本語能力の認定を受けられません。

D級

500点以上

日常生活・職場の限定的な場面にある程度対応できる日本語能力

E級

350点以上

日常生活・職場の限定的な場面で簡単な内容なら対応できる日本語能力

F-Gレベル試験

J.TESTで最も難易度が易しいF-Gレベル試験も、読解試験と聴解試験で構成されています。ただし、ほかのレベルと違って記述問題はありません。

・読解試験(60分)

1.文法語彙問題

2.読解問題
3.漢字問題

4.短文作文問題(選択式)

・聴解試験(25分)

1.写真問題

2.聴読解問題

3.応答問題

4.会話・説明問題

F-Gレベル試験は350点満点で、配点は読解試験・聴解試験ともに175点です。総得点が180点未満の場合は十分な日本語能力がないと判断され、F級~G級の認定を受けられません。各評価の日本語レベルが知りたい方は、以下の表を参考にしてください。

F級

250点以上

初級レベルの簡単な範囲ならコミュニケーションを取れる日本語能力

G級

180点以上

入門レベルの範囲ならコミュニケーションを取れる日本語能力

J.TESTとJLPTの違い

外国人の日本語能力を測る試験として最も知名度が高いのは日本語能力試験(JLPT)です。しかし、近年では実践的なコミュニケーション能力を測れるJ.TESTの知名度も高まりつつあります。求人の歓迎条件に「J.TESTのB級以上の日本語能力」と記載する企業もあるため、受験する外国人も増加しつつあるようです。ここでは、J.TESTとJLPTの違いを解説するので、外国人採用を行う企業は選考時の参考にしてください。

聴解重視

J.TESTはほかの日本語能力測定試験と比べると、聴解を重視しています。JLPTにも聴解問題はありますが、日本語を読んだり書いたりする能力を測定するのがメインです。生きた日本語の会話表現を理解できるかを測るには、J.TESTのほうが適しています。特に漢字圏の外国人の日本語の実力を測るにはJ.TESTがおすすめです。JLPTは読解重視のため、漢字圏の外国人にはアドバンテージがあり、ほかの国・地域の出身者に比べて合格しやすい傾向にあります。

日本語能力試験(JLPT)について詳しく知りたい方は、「日本語能力試験の難易度は?外国人を雇用する企業へ向け詳しく解説!」もチェックしてみましょう。

一度の試験で複数のレベルを受験できる

JLPTを受験する際は、最初にN1~N5レベルの中から自分に合った難易度を選びます。そのため、試験結果は合格か不合格しかありません。一方、J.TESTは一度の受験で2~6つのレベルにまたがった試験を受けられます。「C級を目指して受験したら、B級の認定を受けられた」というように、想定より良い結果を残せることもあるのがJ.TESTの魅力です。留学や就職では優れた日本語能力を持つ人ほど有利になるため、高得点が出る可能性に賭けてJ.TESTの受験を決める外国人もいます。

基礎が抜けていると点が取れない

J.TESTはどの試験も複数のレベルにまたがった内容が出題されているため、基礎ができていないと問題が解けず、不合格になってしまいます。JLPTはそれぞれのレベルが独立しているので、受験する範囲だけ勉強すれば十分ですが、J.TESTの場合はほかの範囲の学習も必要です。J.TESTは日本語の基礎ができているか、応用にも対応できるかの確認に役立ちます。

試験中休憩がなく高い集中力を求められる

JLPTは試験の間に休憩が入りますが、J.TESTにはありません。読解試験から聴解試験まで通しで行うため、最も試験時間が短いF-Gレベル試験で85分、A-Cレベル試験なら125分と長時間集中力を維持する必要があります。つまり、J.TESTの認定を受けた外国人は実践的な日本語でのコミュニケーション能力を有しているうえ、長時間集中力を維持できる優れた人材といえるでしょう。

JLPTのN1レベル以上の日本語能力を証明できる

JLPTで最も難しいN1レベルは、J.TESTでは準B級相当です。つまり、J.TESTの準A級~特A級の認定を受けている外国人は、JLPTのN1認定者よりも高度な日本語能力を有するといえます。外国人により高度な日本語能力を求める企業は、求人の歓迎条件に「J.TESTの準A級以上の認定を受けていること」と記載すると良いでしょう。

日本語能力試験を外国人採用に活かすポイントは?各レベルについても解説」では、外国人採用に日本語能力試験の結果を活用するポイントをまとめています。外国人採用に不慣れな企業はぜひ参考にしてください。

J.TESTとJLPTのレベル対比早見表

ここでは、外国人採用を行う企業向けにJ.TESTとJLPTのレベルを対比した早見表を紹介します。「JLPTは分かるけど、J.TESTは詳しくない」「一目でレベルを比較したい」という採用担当者は参考にしてください。

J.TEST認定級

J.TEST認定点

JLPT認定レベル

JLPT合格点

特A級

930/1000点

   

A級

900/1000点

   

準A級

850/1000点

   

B級

800/1000点

   

準B級

700/1000点

N1

100/180点

C級

600/1000点

N2

90/180点

D級

500/700点

N3

95/180点

E級

350/700点

N4

90/180点

F級

250/350点

N5

90/180点

G級

180/350点

   

業務内容に応じた日本語レベルの外国人を採用しよう

企業が外国人採用を円滑に進めるには、任せる予定の業務内容に応じた日本語能力を持つ人材を採用することが大切です。採用を急ぐあまり日本語能力の確認をおろそかにすると、入社後に実務に必要なレベルに達しておらず指導に苦労する可能性があります。また、過度に高い日本語能力を求めてしまうと採用基準が厳しくなってしまい、人材確保に苦戦してしまうでしょう。業務に応じた適度な人材を募集すれば、採用活動で行き詰まりにくく入社後の教育も安心です。

まとめ

外国人の日本語能力をチェックするのに、日本語能力試験は役立ちます。特にJ.TESTは実用的な日本語能力を測れるため、応募者が入社したあとのイメージが浮かびやすいでしょう。J.TESTやJLPT以外にもさまざまな日本語能力測定試験があるので、外国人雇用を行う企業は、積極的に知識を身につけることをおすすめします。
 


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