日本にいる外国人の在留資格(就労ビザ)更新に必要な書類とは?

2020年03月24日
濵川恭一 (監修)
外国人専門の人材ビジネス会社勤務を経て、外国人のビザ専門行政書士事務所を設立。専門分野は、就労ビザ申請、外国人採用コンサルティング。著書に、「これ1冊でまるわかり!必ず成功する外国人雇用」、「実務家のための100の実践事例でわかる入管手続き」等がある。 http://svisa.net

慢性的な人手不足から、外国人を雇用しようと検討する企業が増加しています。日本人を雇用する場合と大きく異なる点は、在留資格(就労ビザ)が必要ということです。在留資格(就労ビザ)とはどのようなものなのでしょうか。

外国人の長期雇用と就労ビザ更新の問題

必要書類を揃え、在留資格(就労ビザ)を申請したとしても、出入国在留管理庁で受け付けられなければ、何度も役所に足を運んだり、追加書類を準備したりと大変な時間と手間がかかります。

・入管手続きに長時間を要する

在留資格の申請をする時には、特に時間がかかります。基本的には1日仕事であるという認識が必要です。

東京都港区にある東京出入国在留管理局での手続きをみてみましょう。まず、東京出入国在留管理局に行きます。申請事前チェック窓口で最初の書類チェックがあります。混雑時であればここまでで1時間以上かかることもあります。。そこで基本的な書類が揃っていれば整理券を渡され、更に数時間待ちます。そして整理券の番号が呼ばれ、再度書類のチェックを受けます。この時のチェックにかかる時間は30分~1時間です。一通り揃っていれば受理され終了です。もし書類が不足していたり、書類に不備があるような場合は、再度訪れる必要があります。 

外国人労働者の在留資格(就労ビザ)の更新に必要な手続き

外国人が日本で働く場合には、在留資格(就労ビザ)が必要です。その在留資格(就労ビザ)には期限があり、在留期間を超えて引き続き就労を続ける場合は、更新しなければなりません。在留資格(就労ビザ)の更新は、地方出入国管理庁にて在留期間更新許可申請が必要となります。

在留資格(就労ビザ)更新に必要な書類

・転職がなく、同じ職種の場合

勤務先が同じで職種が同じ場合は、よほどのことがない限り、許可されます。必要な書類も比較的少ないです。ただし、勤務先の売上が大幅に減少していたり、労働関係の訴訟に関与していたり、入管法違反の疑いが持たれている場合などは、審査に日数がかかることもあります。

1.在留期間更新許可申請書一式(3ヶ月以内に撮影した顔写真を貼付)

2.パスポート、在留カード(原本)

3.直近年度の住民税課税証明書、住民税納税証明書

4.前年度 従業員の源泉徴収の法定調書合計表(税務署印あるもの)

・転職がなく、職務内容に変更があり、就労資格証明書を取得の場合

上記に加え、就労資格証明書を提出します。

就労資格証明書を取得していない場合、下記を提出します。

・新しい職務内容に関する詳細説明書

・転職をして職務内容に変更なし

スムーズな手続きを行うためには、事前に就労資格証明書を交付してもらう手続きを済ませておくことがおすすめです。手続き中に次の仕事をすることもできますが、14日以内に契約期間変更の届け出が必要となります。

在留期限までに余裕がなく、就労資格証明交付申請ができない場合、就労資格証明書交付申請書に必要な書類が必要になります。

1.就労資格証明書(事前に取得している場合のみ)

2.在留期間更新許可申請書

3.直近年度の住民税課税証明書、住民税納税証明書

4..前年度 従業員の源泉徴収の法定調書合計表(税務署印あるもの)

5.現在の会社の登記事項証明書直近年度の決算書

6.新しい勤務先での職務内容説明書

7.パスポート

8.在留カード

・転職をして既存資格の範囲外に職種が変わっている

勤務先が変更していて、職種が現在の資格範囲外の場合には以下の書類が必要となります。注意点としては、既存の在留資格の期限内に在留資格「変更」許可申請を行う必要があることです。

1.在留資格変更許可申請書
2..直近年度の住民税課税証明書、住民税納税証明書
3.前年度 従業員の源泉徴収の法定調書合計表(税務署印あるもの)
4.現在の会社の登記事項証明書、直近年度の決算書
5.新しい勤務先での職務内容説明書
5.雇用契約書もしくは労働条件通知書
6.パスポート
7.在留カード

・書類の説明

・就労資格証明書

転職時に、新しい会社が就労できるかどうか確認ができるように、就労資格証明書というものがあります。 就労できるかどうかは在留カードで判断しますが、在留カードだけではこれから(新会社)の活動内容がわからないので就労資格証明書を使って、就労する資格があるかどうかを確認します。 

・在留期間更新許可申請書

在留期間更新許可申請書は、就労する外国人と、雇用する企業側双方が記入、署名(捺印)をする必要がある書類です。名前などの個人情報以外には、在留資格の種類、在留カード番号、在留期間、更新の理由の記載が必要となります。 

更新の理由の蘭は、勤務先と職務内容に変更がなければ、「引き続き雇用するため」で構いません。勤務先、職務内容のいずれかに変更がある場合には、「別紙の通り」と記載し、職務内容説明書を添えることをおすすめします。職務内容説明書には、勤務先の事業概要や主力商品の説明、採用経緯、面接時の評価、就労予定期間、職務内容、給与などの労働条件を記載します。

・住民税課税証明書、住民税納税証明書

原則、外国人が就労ビザを申請するためには、直近年度の住民税納税証明書が必要です。この書類は、当該外国人が住民税を払っている証明です。居住する市の市役所や区役所発行されます。

納税証明書を取得するには次のものが必要です。

1.申込書

2.印鑑

3.身分証明書(在留カードがおすすめ)

4.手数料

・契約内容の変更の届け出

就業している外国人が、転職または会社の住所などの変更があった場合は、変更があった日から14日以内に出入国管理庁に報告が必要です。 

契約変更の届け出を忘れてしまうと、20万円以下の罰金となります。 

在留資格(就労ビザ)更新の流れ

・在留資格(就労ビザ)更新が必要な時期

在留期間が切れてしまう前に行う必要があり、在留期間の残りが3か月になった時点から更新をすることが可能です。特別な事情があるときには、3か月以上前から手続きをできることもあります。

在留資格(就労ビザ)の更新審査には、2週間から1か月程度かかるため、申請中(審査中)に在留期限を超えても不法滞在にはなりません。正確には、更新の審査結果がでていなくても在留期限から2か月後まで日本に滞在することが可能です。

・在留資格(就労ビザ)更新に必要な費用

ビザの更新が許可された場合、4,000円分の収入印紙が必要となります。収入印紙は、出入国在留管理局で販売されています 

・在留期間更新許可申請(単なる更新)の一般的な流れ 

 1.申請する外国人(または申請取次行政書士)が、「在留期間許可申請書」と添付書類を、本人の住所を管轄する出入国管理局へ提出します。(本人および申請取次行政書士は申請可能ですが、雇用する企業の担当者は原則申請できません。)

 2.申請に問題がなければ、「お知らせ」のハガキが入国管理局より交付されます。(本人または申請した行政書士に送付されます。申請から2週間〜1ヶ月後。)

 3.本人または申請した行政書士が、下記の書類等を持参して出入国管理局で新しい在留カードを受け取り、無事更新手続き完了となります。受取時の持参物は下記です。

・お知らせハガキ

・更新許可申請時の申請受付票

・パスポート(原本)

・在留カード(原本)

・収入印紙 4,000円分

在留資格(就労ビザ)更新をする時の注意点

・住民税課税証明書の年収と申請書類に記載した年収が矛盾しないように記載

住民税課税証明書に記載されている年収と、在留資格(就労ビザ)を申請した時に雇用契約書などに記載した年収に矛盾がないように、注意が必要です。もし矛盾がある場合は、その理由を別紙で説明する必要があります。副業をしている場合などに矛盾が発生します。副業自体は違法ではありませんので、合法的な副業であるなら、きちんと説明書を提出しておきましょう。

・保険料や税金の未納付

健康保険や、市民税などに未納付がある場合は、早急に未納になっている金額の支払いをし、支払いのあとに納税証明書を取得してください。 

まとめ

外国人が日本で働く際は、在留資格(就労ビザ)が必要となります。就労ビザの期限の確認を怠ると不法就労となるので注意が必要です。また外国人を適切に雇用し、事業を発展のために、就労ビザに関して正しい知識をつけることも求められます。