在留カードの更新方法は?手続きの流れを知って外国人社員をサポートしよう

2023年06月02日
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外国人に付与されている在留カードには有効期限があります。期限が切れるまでに必ず更新申請を行わなければなりません。手続きは「在留期間更新許可申請」もしくは「在留カード有効期間更新申請」のどちらかで、在留資格によって変わります。
このコラムでは、在留カードの更新方法を紹介。内容を参考にして、自社の外国人社員をサポートしましょう。


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目次

  1. 在留カードとは
  2. 在留期限と在留カードの期限の関係
  3. 在留カードの更新手続きについて
  4. 外国人が在留カードを更新しなかったらどうなる?
  5. 外国人の雇用時は在留カードを確認しよう
  6. まとめ

在留カードとは

在留カードとはの画像

日本に中長期在留する外国人には、在留カードが交付されます。ここでは、在留カードの役割や記載内容をまとめているので、外国人雇用を検討している企業は参考にしてください。

在留カードの役割

在留カードは、日本に在留する外国人の身分を証明するICカードです。運転免許証やマイナンバーカードのように、公的な本人確認書類として認められています。

外国人には在留カードの携行義務があり、警察官や入国審査官などから提示を求められたら必ず応じなければなりません。携行義務を怠った場合は20万円以下の罰金、提示を拒否した場合は1年以下の懲役または20万円以下の罰金に処せられる可能性があります。

在留カードに記載されている内容

外国人に付与される在留カードには、主に以下の情報が記載されています。

【表面】

  • 顔写真(16歳以上)
  • 在留カード番号
  • 氏名
  • 生年月日
  • 性別
  • 国籍、地域
  • 住居地
  • 在留資格
  • 就労制限の有無
  • 在留期間(満了日)
  • 許可の種類
  • 許可年月日
  • 交付年月日
  • 在留カードの有効期限

【裏面】

  • 住居地記載欄
  • 資格外活動許可欄
  • 在留期間更新等許可申請欄

このように、在留カードには外国人に関するさまざまな情報が書かれています。

在留カードについては、「在留カードに記載されている項目とは?企業向けに確認すべきポイントを解説」や「在留カードは更新が必要!期限切れになったらどうする?申請手続きの流れ」のコラムもご参考にご覧ください。

参照元
出入国在留管理庁「Answer(Q1~Q77)

在留期限と在留カードの期限の関係

在留期限と在留カードの期限の関係の画像

外国人の在留資格に期限がある場合、在留カードの有効期限も同じ日付です。在留資格を更新した際に、在留カードの有効期限も更新されます。

在留資格「永住者」や「高度専門職2号」などには、在留期限がありません。在留カードの期限は別で設けられています。在留期限がない在留資格の場合、在留カードの期限は発行から7年間です(16歳未満は16歳の誕生日まで)。

在留カードの更新手続きについて

在留カードの更新手続きについての画像

ここでは、在留期限の有無ごとに分けて在留カードを更新する方法を解説します。手続きを行うのは基本的に外国人本人です。ただし、企業が発行すべき書類もあるので、依頼があったらすぐに対応しましょう。

在留カードの更新に必要な書類

在留カードの更新に必要な書類は、以下のとおりです。

在留資格に期限あり

在留期限がある外国人の場合、「在留期間更新許可申請」を行うことで、新たな在留カードを取得可能です。必要な書類はどの在留資格を持っているかによって変わります。たとえば、「技術・人文知識・国際業務」の在留資格を更新する場合は、以下の書類が必要です。

  • 在留期間更新許可申請
  • 写真(縦4cm×横3cm)
  • パスポートおよび在留カード(提示)
  • 勤務する企業のカテゴリーを証明する文書
  • 勤務する企業のカテゴリーごとに提出が定められている書類

勤務する企業の企業規模や形態によって、カテゴリーや提出する書類の種類が変わります。

在留資格に期限なし

「永住者」や「高度専門職2号」の在留資格を持つ外国人の場合、「在留カード有効期間更新許可申請」を行います。必要な書類は以下のとおりです。

  • 在留カード有効期間更新申請書
  • 写真(縦4cm×横3cm)
  • 長期海外渡航以外の理由で、申請期間内に申請できない場合は、必要に応じて当該事情を示す資料
  • 在留カード漢字氏名表記申出書(漢字氏名の併記を希望する場合)
  • パスポートもしくは在留資格証明書(提示)
  • 現在持っている在留カード(提示)

在留カードの更新申請は、在留資格の取得や更新などと比べると手続きが簡易的です。

参照元
出入国在留管理庁「在留資格「技術・人文知識・国際業務」」
出入国在留管理庁「在留カードの有効期間の更新申請

在留カードの更新手続きをする場所

在留カードの更新手続きをするのは、外国人の住居地を管轄する地方出入国在留管理官署です。地方出入国在留管理官署は出入国在留管理庁の地方支分局で、本局や支局、出張所からなります。

在留カードの更新手続きの流れ

在留資格の更新申請には審査期間が設けられています。在留期間更新許可申請の審査期間は、通常2週間~1ヶ月程です。申請に問題がなければ、手続きを行った地方出入国在留管理官署からはがきが届きます。はがきや必要書類を持って出頭し、新しい在留カードを受け取れば、更新手続きが完了します。

在留カードのみを更新する場合、特に問題がなければ手続きした当日に新しいカードを受け取ることが可能です。免許証の更新のようなイメージをすると分かりやすいでしょう。

オンラインでの手続きも可能

マイナンバーカードを持っている外国人は、オンラインで在留期間更新許可申請を行えます。オンラインを利用すれば平日に窓口に行く必要がなく、在留カードも郵送で受け取れて便利です。

なお、永住者などが在留カードのみを更新する場合は、直接地方出入国在留管理官署に出向く必要があります。

参照元
出入国在留管理庁「在留申請のオンライン手続

外国人が在留カードを更新しなかったらどうなる?

外国人が在留カードを更新しなかったらどうなる?の画像

外国人が在留カードを更新しないと、さまざまな問題が発生します。外国人本人だけでなく雇用する企業も罪に問われるので、しっかり管理をしましょう。

不法滞在になる

在留期限のある外国人が在留カードを更新しないのは、在留資格を失うことを意味します。在留資格を失った外国人は不法滞在者となり、日本への滞在は許されません。不法滞在者は刑事罰として3年以下の懲役もしくは禁錮または300万円以下の罰金が科される場合があるほか、退去強制の対象になります。退去強制になれば、最低5年間は日本への入国ができません。

永住者は罰金刑になる

永住者は、在留カードの更新を忘れたとしても不法滞在者にはなりません。しかし、在留カードの更新は法律で義務付けられており、忘れると1年以下の懲役または20万円以下の罰金刑が科されます。

雇用した企業は不法就労助長罪に問われる

不法滞在者を雇用した企業は、不法就労助長罪に問われるので注意しましょう。不法就労助長罪の罰則は、3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金またはその両方です。知らなかった場合でも罪の重さは変わりません。企業の経営や評判にも関わるので、不法滞在者を雇用しないよう、確認を徹底しましょう。

不法就労助長罪の概要は「不法就労および不法就労助長罪の概要を外国人を雇用する企業へ向けて解説」コラムをご覧ください。

外国人の雇用時は在留カードを確認しよう

外国人の雇用時は在留カードを確認しようの画像

外国人と雇用契約を結ぶ前に、必ず在留カードの原本を提示してもらい、有効性や在留期限などを確認しましょう。出入国在留管理庁が提供している「在留カード等読取アプリケーション」を利用すると、偽変造された在留カードでないかを確認できます。

外国人の在留期限や在留カードの有効期限が迫っている場合は、更新が済んでから雇用しましょう。また、雇用中も外国人の在留期限を定期的に確認し、更新期間内に早めに申請するよう促すことが大切です。

参照元
出入国在留管理庁「在留カード等読取アプリケーション サポートページ

まとめ

まとめの画像

在留カードは、日本に中長期在留する外国人に付与される身分証明書です。在留カードには有効期限があるので、期限が切れる前に外国人本人が更新手続きを行う必要があります。外国人を雇用する際は、必ず在留カードで在留期間を確認することが重要です。期限が迫っている場合は、更新手続き完了後に雇用しましょう。