給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表が在留資格の手続きに必要な理由

2022年06月23日
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濵川恭一 (監修)
外国人専門の人材ビジネス会社勤務を経て、外国人のビザ専門行政書士事務所を設立。専門分野は、就労ビザ申請、外国人採用コンサルティング。著書に、「これ1冊でまるわかり!必ず成功する外国人雇用」、「実務家のための100の実践事例でわかる入管手続き」等がある。 http://svisa.net

「給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表」が、どのように外国人雇用に関係するのか分からない企業の方もいるでしょう。この書類は、企業が税務署に提出する書類であり、一般的には法定調書合計表という略称で呼ばれています。法定調書合計表は、外国人の在留資格の申請や更新時の審査時に提出が求められる場合がある書類です。このコラムでは、法定調書に記載される内容や在留資格の審査に必要とされる理由をまとめています。

目次

  1. 給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表とは?
  2. 雇用する外国人の在留審査に法定調書合計表が必要!
  3. 法定調書合計表に記載される法定調書
  4. 法定調書合計表の作成時は内容の間違いに注意
  5. まとめ

給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表とは?

「給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表」とは、法定調書という企業の金銭の動きに関する資料の内容をまとめて記載した書類です。名称が長いため、普段は「法定調書合計表」と呼ばれます。

法定調書合計表を作成する目的

給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表は、税務署に法定調書を提出する際に必要となります。法定調書とは、税務署が企業や個人事業主の金銭の支払いを把握し、脱税を防ぐために提出を義務づけている書類です。法定調書合計表には法定調書ごとの「人数」「支払い金額」「総額」を集計した内容が書かれます。法定調書合計表は、法定調書を提出する際に表紙のような役割を果たす書類といえるでしょう。

法定調書合計表の書式はどこでもらえる?

給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表の書式は、国税庁のWebサイトからダウンロード可能です。なお、合計表だけではなく、各種法定調書も同じURLから取得できます。基本的に毎年税務署に提出するものなので、国税庁のWebサイトをブックマークしておくと良いでしょう。また、Excelデータや専用システムを使って作成する場合もあります。

法定調書合計表を作成する人

法定調書および法定調書合計表を作成する人は、種類によって異なります。たとえば、「給与所得の源泉徴収票」を作成するのは給与を支払った人です。「報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書」は士業やフリーランスのクリエイターに仕事を発注し、報酬や料金を支払った人が作成します。なお、企業の場合は法定調書合計表の作成を税理士に依頼することも多いようです。給与所得の源泉徴収 票等の法定調書合計表には、役員報酬や従業員の給料(総額)が書かれています。おおやけにすべきではない情報が含まれているため、税理士に任せる企業が多いのでしょう。

法定調書合計表の提出先

給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表は、企業の所在地を管轄する税務署長に提出します。提出期限は対象年の翌年1月31日までです。年末調整を終えてから作成する書類なので、作成から期限までにあまり日にちがありません。提出期限に間に合わないことがないように、計画的に作成を進めましょう。
法定調書合計表の提出方法は書面が原則です。ただし、税務署に申告して承認を受ければe-Taxや光ディスクでの提出もできます。e-Taxとは国税庁が運営する国税電子申告・納税システムのことです。なお、法定調書(合計表を含む)が100枚以上になる場合は、e-Taxや光ディスクでの提出が義務づけられています。

2022年1月1日からは、クラウドサービスを利用しての提出も可能になりました。事前に所轄の税務署長に「認定特定電子計算機による申請等の開始(変更)届出書」を提出すれば、「e-私書箱法定調書提出クラウドサービス」を用いて提出ができます(2022年2月28日時点)。なお、クラウドサービスを利用して提出できる法定調書は、 国外財産調書および財産債務調書を除くすべてです。

参照元
国税庁「法定調書

雇用する外国人の在留審査に法定調書合計表が必要!

給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表は、雇用する外国人が就労可能な在留資格を取得するときや更新するときに出入国在留管理局に提出します。
法定調書合計表を提出する理由は、外国人が就労する企業の経営安定性や事業規模が、在留審査の判断材料になっているためです。法定調書合計表には企業が従業員に支払った給与の総額や不動産の使用料などが記載されているので、確認することにより企業の事業規模がある程度分かります。そのため、外国人の在留資格の取得や更新の際には、税務署に提出した法定調書合計表の控えのコピーの提出が必要です。なお、企業の事業規模や種類によっては提出が不要な場合もあります。

在留資格の申請方法についてさらに詳しく知りたい方は、「就労ビザの申請方法とは?企業が行う手続きや注意点を解説」のコラムも参考にしてください。

法定調書合計表に記載される法定調書

法定調書は60種類あり、大きく「源泉徴収票」と「支払調書」に分かれます。法定調書合計表は多くの場合、以下の6種類の法定調書をまとめて記載することになるでしょう。ここでは、6種類の法定調書の詳細を解説します。

1.給与所得の源泉徴収票

給与所得の源泉徴収票は、企業が1年間に支払った給料の総額と納めた所得税が記載されている書類です。年末調整で使用するので、一般的にも馴染みのある法定調書といえます。従業員が多いと取りまとめに時間が掛かるので、年末調整が終わったらすぐに作成を始めると良いでしょう。

2.退職所得の源泉徴収票

退職所得の源泉徴収票は企業が退職手当を支給した場合に発行する書類で、支払った退職手当と控除された所得税が記載されています。なお、税務署や市町村に提出するのは、法人役員以外に退職手当を支払った場合のみです。

3.報酬・料金・契約金及び賞金の支払調書

報酬・料金・契約金及び賞金の支払調書とは、企業が外部の企業や個人に仕事を外注し、所定以上の金額を支払ったときに作成する書類です。具体的には、弁護士や税理士、デザイナーなどに業務を外注し、報酬を年に5万円以上支払ったときに作成します。

4.不動産の使用料等の支払調書

不動産の使用料等の支払調書には、家賃や土地代など、不動産の使用料をいくら支払ったかを記載します。また、権利金や更新料なども対象です。事業所の実態があることの根拠になる書類なので、必ず記載しましょう。

5.不動産等の譲受けの対価の支払調書

不動産等の譲り受けの対価の支払調書とは、不動産を譲り受け、その対価を年に100万円以上支払った際にその旨を記載する書類です。譲り受けの内容には不動産の売買や交換のほか、競売などの取引も含まれます。

6.不動産等の売買又は貸付のあっせん手数料の支払調書

不動産の売買や貸付けのあっせん手数料が年間50万円を超えたときに提出します。あっせん手数料とは、不動産のやり取りの際に利用した仲介業者に支払う手数料のことです。なお、賃貸借の代理や仲介を事業として行っている企業は、提出義務がありません。

法定調書合計表の作成時は内容の間違いに注意

給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表を作成する際は、間違いに十分注意しましょう。法定調書に誤りがあると、取りまとめの書類である法定調書合計表も修正しなおさなければなりません。大抵の企業は年末調整が終わったあと期日までに急ピッチで作成を進めるため、間違えてしまうこともあるようです。法定調書合計表の修正をする際は、あらためて作成しなおすか、控えのコピーを用意して訂正部分に赤字で二重線を引き、上の部分の余白に「訂正分」と明記します。

まとめ

給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表は、雇用する外国人の在留審査の際に使います。税務署に提出したあとに受け取る会社控えは大切に保管し、すぐに提出できるようにしておくとスムーズです。とても複雑な種類なので、専門家に作成を依頼することも検討してみましょう。

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