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技能実習制度の抱える問題について、気になる方もいるでしょう。技能実習制度は、日本の技術を発展途上国の労働者に移転し、母国の経済発展に活かしてもらうための制度です。しかし、日本では技能実習生にまつわる問題やトラブルが頻発しています。このコラムでは、技能実習生にまつわる問題の事例や、企業ができる防止策をまとめました。技能実習制度が抱える問題について知り、技能実習生の受け入れに役立ててください。
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目次
外国人技能実習制度とは、日本の技術や知識を外国人に伝え、発展途上国の経済発展に役立てるための制度です。以下で詳しく解説します。
技能実習制度の目的は、発展途上国出身の外国人の技能や知識の習得です。発展途上国の労働者を一定期間日本で受け入れ、技能や知識を習得してもらいます。その後、日本で学んだ技能や知識を母国に広めてもらうことにより、発展途上国の経済発展に繋げるのです。日本政府は国際協力のため、さらには先進国としての責任を果たすために技能実習制度を発足させました。
日本で技能実習を行う外国人の数は増加傾向にあります。増加の要因は、2017年に「外国人技能実習制度」が改定され、技能実習が行える職種が増えたことや、技能実習の期間が最長3年から5年に延長されたことなどです。
2019年の厚生労働省発表の「外国人雇用状況の届出状況まとめ」によると、在留資格「技能実習」を持って日本に滞在している外国人の数は383,978人でした。前年に比べ75,489人増え、24.5%増加しています。
技能実習制度は「技能実習法」に基づいて規定されています。技能実習法の正式名称は「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律」といい、技能実習制度のために2017年に施行された法律です。技能実習法の施行により、管理団体への監督や罰則規定が強化され、より適切に技能実習が行える制度になりました。
参照元 厚生労働省 外国人技能実習制度について 「外国人雇用状況」の届出状況まとめ
日本では、外国人技能実習生にまつわる問題やトラブルが起こっています。外国人技能実習生が起こすトラブルだけではなく、働く環境に関する問題も深刻です。問題点を以下に詳しくまとめました。
外国人技能実習生の中には、長時間労働を強いられたり、最低賃金未満の賃金で働かせられたりする人がいます。本来、外国人技能実習生にも日本人と同じ最低賃金や労働時間が適用されなければなりません。しかし、実際にはルールが守られていないケースが多く、大きな問題になっています。また、外国人技能実習生に対して暴行や暴言、ハラスメントを行う管理者も存在するようです。なぜこのような事態が起こるのかというと、外国人技能実習生を「日本人より安く働いてもらえる労働力」として見ている監理団体や受け入れ企業があるからだと考えられます。
技能実習制度の目的は外国人への技術の移転であり、人材不足を解消するための手段ではありません。外国人技能実習生が劣悪な環境で働くことはあってはならないことであり、早急な対策が求められています。
外国人技能実習生が事件や事故を起こしてしまうケースも多数報告されています。外国人技能実習生が起こす犯罪は窃盗が大多数を占めるようです。窃盗をしてしまう理由はさまざまですが、外国人技能実習の賃金が低いことも少なからず関係しているでしょう。
外国人技能実習生が勤務中の事故にあったり、交通事故を起こしたりする原因は、外国人技能実習生とのコミュニケーション不足や日本の交通ルールについての理解不足だと推測されます。
外国人技能実習生が実習先から失踪をしてしまうことも、技能実習制度の大きな問題となっています。外国人技能実習生には転職が認められていません。そのため、技能実習の賃金や労働環境に不満を持っても、対処がしづらい環境です。中には、失踪をあっせんする悪質なブローカーも存在するようです。失踪した外国人技能実習生は、在留資格を失い正規のルートでは日本で仕事に就けないため、犯罪に手を染めてしまったり、より劣悪な環境で働くことになったりします。
「技能実習生が失踪する理由とは?企業が取るべき対策を解説」や「技能実習生が失踪する理由は?防止策はあるの?外国を雇用する企業に解説」では、技能実習生が失踪したときに受け入れ企業が取るべき行動や失踪を防ぐ方法を解説しています。技能実習生の受け入れを考えている企業の方は、ご一読ください。
外国人技能実習生が、実習を行う事業所や住居の近隣住民とトラブルを起こしてしまうことがあります。ゴミのポイ捨てや、騒音をめぐるトラブルが多いようです。原因は、日本の生活ルールやマナーを理解しきれていないためだと考えられます。近隣住民とのトラブルを防ぐには、管理者のサポートや生活指導が必要です。
企業が技能実習生にまつわるトラブルや問題を防ぐには、労働環境との整備や、技能実習生と積極的にコミュニケーションを取ることがとても有効です。また、生活面のサポートもトラブルを防ぐ有効な手段です。
技能実習を適切な環境で行うことは、外国人技能実習生の失踪や犯罪を防ぐことにも繋がります。技能実習制度は企業にかかる経費負担が大きく、外国人技能実習生の賃金を上げづらいという事情もあります。しかし、最低賃金は必ず守らなくてはなりません。労働時間も1日8時間、週に40時間と決められています。ルールを守り外国人技能実習生が適切な環境で技能実習を行えるようにしましょう。
外国人技能実習生への暴力や暴言、ハラスメントは必ず無くさなくてはいけません。監理団体同様、企業も技能実習に関わる従業員を監視する体制をとっておく必要があります。
外国人技能実習生と積極的にコミュニケーションを取り、悩みごとなどを話しやすい関係性を作っておきましょう。技能実習生の抱えている問題を事前に知ることにより、突然の失踪などを阻止できる可能性があります。
技能実習だけでなく、日本での生活をサポートすることで防げるトラブルはたくさんあります。交通ルールや、日本のマナーを一から教えることで、交通事故や近隣住民とのトラブルも起きにくくなるでしょう。なお、技能実習法では技能実習を行う事業所には「生活指導員」を最低1人配置することが定められています。生活指導員とは、外国人技能実習生に日本での生活の注意点を指導したり、相談対応をしたりする人のことです。生活指導員を適切な人数配置して、すべての外国人実習生に気を配れるようにすることも企業の役割でしょう。
「外国人労働者を取り巻く現状と問題を企業に向け解説!解決策も紹介」でも、外国人労働者の問題と企業が取り組める解決策を紹介しているので、雇用する際の参考にしてみてください。
外国人技能実習生に関する問題は、労働環境の改善や生活面でのサポートなど、企業の対策によって防げるものがたくさんあります。外国人技能実習生が安心して技能実習を行えるよう、技能実習制度のルールをしっかり守りましょう。