日本語能力試験N1レベルの合格率は?企業に向けて解説!

2021年11月11日
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濵川恭一 (監修)
外国人専門の人材ビジネス会社勤務を経て、外国人のビザ専門行政書士事務所を設立。専門分野は、就労ビザ申請、外国人採用コンサルティング。著書に、「これ1冊でまるわかり!必ず成功する外国人雇用」、「実務家のための100の実践事例でわかる入管手続き」等がある。 http://svisa.net

日本語能力試験は外国人の日本語能力を測る試験で、多くの人が受験しています。最高レベルのN1は日本人でも取得が難しいといわれており、教育機関の合格基準や企業の採用基準にも活用されている試験です。このコラムでは、日本語能力試験の概要やN1レベルの合格率を紹介します。外国人雇用の採用基準に日本語能力試験を活かす際の注意点もまとめているので、参考にして、外国人材雇用をスムーズに進めましょう。

目次

  1. 日本語能力試験とは?
  2. 日本語能力試験の「N1」 レベルの合格率は?
  3. 日本語能力試験「N1」 レベルの受験状況
  4. まとめ

日本語能力試験とは?

近年外国人を採用する基準に、日本語能力試験を取り入れる企業が増えつつあります。ここでは日本語能力試験の対象者や概要を解説するので、外国人雇用を検討している企業の方はチェックしましょう。

外国人の日本語能力を測るための試験

日本語能力試験とはJLPTとも呼ばれており、日本語を母語としない人の漢字を読んだり聞いたりする能力を測定するのが目的とされています。会話や作文の問題はありません。外国人向けの日本語検定のなかでは、日本語能力試験が最も受験者数が多い試験です。日本語能力試験は国内外問わず実施されており、外国人が日本で進学したり就職したりする際の基準や、在留資格の取得条件としても活用されています。

Nレベルが高くなるほど漢字力が必要

日本語能力試験には5つのレベルがあり、最も難易度が高いのがN1です。N1レベルは日本人であっても満点を取れないといわれるほど難易度が高く、特に漢字を正しく読んだり聞いたりする能力が求められます。漢字を使わない文化圏の外国人は文字の形や意味、読み方など一から勉強しなくてはなりません。日本語能力試験ではN1、N2レベルの問題にふりがなをふっていないので、漢字が苦手な外国人は得点を得るのが難しくなります。日本語能力試験の各レベルの目安は以下の通りです。

N1

幅広い場面で使われる日本語を理解し、新聞や評論といった論理的で複雑な文章や、抽象的な表現でも内容を理解できる読解力の高さを証明します。また、会話のスピードを落とさずにニュースや講義の内容を聞き取って、要旨を把握することも可能なレベルです。
JLPTの「N1」レベルとは?外国人の採用を考える企業に向けて解説!」では、N1レベルの外国人を採用すると得られるメリットなども紹介しています。参考にして外国人の採用に活かしましょう。

N2

日常的な場面で使われる日本語を理解し、幅広い場面で使われる言葉も、分かりやすいものであればある程度読めます。会話も自然に近いスピードで聞き取れ、日常的な場面以外でも話の流れや内容を理解できるレベルがN2です。

N3

具体的に書かれた日常的な内容の文章であれば理解できるレベルで、やや難易度が高い文章でも言い換え表現を伝えれば要旨を理解できます。日常会話程度であれば、自然に近いスピードでの聞き取りや内容把握ができるのがN3レベル相当です。

N4

基本的な単語や漢字を使った文章で、身近な日常生活に関する文章なら読めるレベルです。会話はややゆっくりしたスピードで日常的な内容であれば、おおむね理解できます。

N5

ひらがなやカタカナ、日常生活で使われる基本的な漢字で書かれた定型文や文章であれば、内容を読んである程度理解できます。日常生活の限られた場面でゆっくり話される短い会話なら、必要な情報を聞き取れるレベルです。

なお、日本語能力検定は基礎的な日本語能力を測る試験です。Nレベルが高いからといって、日本語でのコミュニケーション全般が完璧にできるとは限らないことを留意しておきましょう。

漢字に馴染みのある国の出身者だと有利

中国をはじめとした漢字文化圏で生活する外国人は、日本語と母語の共通点が多いので日本語能力試験で得点を得やすい傾向にあります。しかし、日本語の発音や言い回しが分からないため、漢字文化圏の外国人でも話したり聞いたりするリスニングは苦手な人が多いようです。

日本語能力試験の「N1」 レベルの合格率は?

2020年に行われた第2回日本語能力試験N1レベルの合格率は、日本国内と海外を合計して45.2%です。受験者数約80,000人のうち合格したのは半数以下となっています。日本国内と海外で比較したとき、N1レベルの受験者数や合格率に違いがあるのかも確認してみましょう。

「N1」 レベル国内の合格率

日本国内で日本語能力試験N1レベルを受験したのは約38,000人で、合格率は41.8%と国内外の合格率の合計よりもやや低い数値です。漢字や日本語に触れる機会が多い日本在住の外国人でも、日本語能力試験のN1レベルに合格するのは難しいのだと考えられます。

「N1」 レベルの合格率や難易度が気になる方には、「日本語能力試験N1の合格率は?外国人採用時に注意すべき点を企業へ紹介」や「日本語能力試験N1の難易度は?外国人採用で求められる日本語レベル」のコラムもおすすめです。各レベルの日本語能力の目安と試験問題の例のほかに、企業で外国人を募集するときの注意点もまとめているので、ぜひ参考にしてください。

「N1」 レベル海外の合格率

海外で日本語能力試験N1レベルを受験したのは約41,000人で、合格率は48.3%と国内外の合格率の合計よりも高い数値です。日本で生活する外国人より海外で受験した外国人材のほうが合格率が高いのは、出身国に理由があります。海外でN1レベルを受験する外国人は中国や韓国、台湾などの漢字文化圏で生活している人が多く、漢字に対する理解力が高いです。日本国内で受験する外国人の母語は多種多様なので、漢字文化圏が多い海外受験者のほうが、日本語能力試験N1レベルの合格率が高い傾向にあります。

参照元
日本語能力試験JLPT「2020(令和2)年 第2回(12月)データ

日本語能力試験「N1」 レベルの受験状況

日本語能力試験のN1レベルを取得していると、日本での進学や就職に有利になるため、毎年多くの外国人が受験しています。ここでは近年のN1レベルの受験状況をまとめているので、外国人を雇用する際は参考にしてください。

受験者数が増えている

日本語能力試験は年2回実施されており、2010年の全体の受験者数は607,972人でしたが、2018年には1,009,074人と大きく増加しています。N1レベルに絞って受験者数を確認してみると、2010年の211,206人に対し、2018年は220,031人です。全体の受験者数と比較すると緩やかな増加傾向ですが、それだけN1の試験レベルが高いといえます。

来日者数の多い国ほど受験者数が多い

日本語能力試験のN1レベルを受験する外国人の多くは、中国や韓国、台湾などの出身で日本への入国者が多い国上位3位にも入っています。日本企業の多くは外国人労働者に対して高い日本語能力を求めますが、厳過ぎる条件で優秀な人材を逃してしまっては元も子もありません。日本語能力試験の結果はあくまでも目安にして、職種や出身国、業務内容に合わせた採用条件を考えてみましょう。

参照元
日本語能力試験JLPT「図で見る日本語能力試験」
外務省
世界いろいろ雑学ランキング「日本への入国者の多い国・地域

まとめ

日本語能力試験のN1レベルは最も合格率が低く、日本人でも満点を取るのが難しい内容です。N1レベルを取得している外国人は、漢字を読んだり日本語を聞いたりするのは得意な一方で、書き取りや自分から話すのは苦手なこともあります。外国人を雇用する際は日本語能力試験の結果だけで判断せず、出身国や職業、業務内容などから総合的に判断して採用を考えましょう。日本語能力にこだわりすぎずに、仕事のスキルや能力にも注目してみてください。

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