高度人材ポイント制とは?計算方法や在留資格「高度専門職」の概要

2024年01月12日
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濵川恭一 (監修)
外国人専門の人材ビジネス会社勤務を経て、外国人のビザ専門行政書士事務所を設立。専門分野は、就労ビザ申請、外国人採用コンサルティング。著書に、「これ1冊でまるわかり!必ず成功する外国人雇用」、「実務家のための100の実践事例でわかる入管手続き」等がある。 http://svisa.net

高度人材ポイント制は、優秀な人材(高度人材)を日本に受け入れやすくするための制度です。高度人材は優れた技能や知識を持っているため、日本企業での活躍が期待できるでしょう。

このコラムでは、高度人材ポイント制の概要を解説します。優遇措置や雇用方法もまとめているので、優秀な人材を雇用したいと考えている企業は、ぜひ参考にしてください。


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目次

  1. 高度人材ポイント制とは
  2. 高度人材ポイント制が生まれた理由
  3. 高度人材の3つの活動類型
  4. 高度人材ポイント制の計算方法
  5. 高度人材の出入国管理上の優遇制度
  6. 高度人材ポイントが80点以上だと優遇措置がある
  7. 高度人材を雇用する手続き
  8. 高度人材を募集する効果的な方法
  9. まとめ

高度人材ポイント制とは

高度人材ポイント制とはの画像

高度人材ポイント制とは、優秀な外国人人材(高度人材)を日本に呼び寄せやすくするための制度です。高度人材は「日本国内の資本・労働の足りない部分を補える替えの利かない人材」もしくは「日本の産業にイノベーションをもたらし、労働市場の効率化を進める人材」と定義されています。

高度人材ポイント制で70点以上獲得した外国人には「高度専門職1号」の在留資格が付与され、日本での在留が可能です。高度専門職の在留資格は1号と2号の2種類、さらに分野によって「イ」「ロ」「ハ」の3種類に分かれており、2023年6月末時点ではあわせて20,877人が日本に在留しています。

高度人材ポイント制を含めた外国人の受け入れ制度については「【最新版】外国人労働者の受け入れ制度は3種類!メリットや課題を解説」のコラムでも詳しく紹介しています。

参照元
出入国在留管理庁「高度人材ポイント制とは?」
出入国在留管理庁「令和5年6月末現在における在留外国人数について

高度人材ポイント制が生まれた理由

高度人材ポイント制が生まれた理由の画像

近年、アメリカや中国、インドなどでは科学技術やITテクノロジーの進歩がめざましく、優れた研究成果が挙げられています。そのような素晴らしい成果を日本でも挙げてもらうべく、海外にいる優れた人材を招へいし、日本人と切磋琢磨して産業の発展に貢献してもらうことが高度人材ポイント制の目的です。

ただやみくもに募集しても、優秀な人材を多く集めるのは難しいでしょう。そこで、日本政府は高度人材ポイント制によりさまざまな優遇措置を設けて、外国人が日本で働くメリットを生み出しました。

高度人材の3つの活動類型

高度人材の3つの活動類型の画像

高度人材は活動内容によって3種類に分かれており、在留資格も異なります。

1.高度学術研究活動「高度専門職1号(イ)」

高度学術研究活動「高度専門職1号(イ)」に当てはまるのは、日本の公私の機関との契約に基づいて研究および研究の指導・教育をする活動に従事している人材です。たとえば、研究者や研究の指導・教育を行う大学教授等は、高度学術研究活動「高度専門職1号(イ)」に該当します。

2.高度専門・技術活動「高度専門職1号(ロ)」

日本の公私の機関との契約に基づいて、自然科学・人文科学の分野に属する知識や技術を要する業務を行う人材は、高度専門・技術活動「高度専門1号(ロ)」に該当します。プログラマーやシステムエンジニア、文系職種など、高度人材のなかでも該当者が多い分野です。

高度専門職1号「ロ」とはどのような在留資格?外国人を雇用する企業に解説」は、高度専門職1号(ロ)について詳しく取り上げたコラムです。ぜひ、あわせてご参照ください。

3.高度経営・管理活動「高度専門職1号(ハ)」

日本の公私の機関において事業の経営・管理といった活動に従事する人材は、高度経営・管理活動「高度専門職1号(ハ)」に該当します。会社経営者や役員相当の人材が対象です。

高度人材ポイント制の計算方法

高度人材ポイント制の計算方法の画像

高度人材ポイント制では学歴や職歴、年収、年齢などの項目にポイントが設定されており、合計70点を超えると在留資格「高度専門職」が与えられ、優遇措置を受けられます。これらのポイントが一覧になっているのが「高度人材ポイント表」です。

加算されるポイントの項目は、申請する活動類型によって異なるので、雇用したい外国人が70ポイントを超えられそうか確認しておきましょう。

基本的には、1つの項目につき5〜10ポイントほど割り振られています。研究実績や年齢に応じた年収によっては、15ポイント以上の高得点を得られるでしょう。なお、通常の項目のほかに資格や学位によるボーナスポイントもあるので、年齢や学歴だけでは70点に満たない場合も在留資格「高度専門職」を取得できるチャンスはあります。

参照元
出入国在留管理庁「ポイント評価の仕組みは?

高度人材の出入国管理上の優遇制度

高度人材の出入国管理上の優遇制度の画像

在留資格「高度専門職」には1号と2号があり、どちらに該当するかによって、受けられる出入国管理上の優遇措置が変わります。高度専門職2号は、3年以上日本に在留している1号取得者が一定の要件を満たした場合にのみ認められる在留資格です。高度専門職2号に移行した外国人は、より多くの優遇措置を得られます。

高度専門職1号

高度専門職1号に該当する外国人の優遇措置は以下のとおりです。

  • 複合的な在留資格の許容
  • 在留期間「5年」の付与
  • 在留歴に係る永住許可要件の緩和
  • 配偶者の就労
  • 一定の条件下での親の帯同の許容
  • 一定の条件下での家事使用人の帯同の許容
  • 入国手続きや在留手きの優先処理

本来、外国人は1つの在留資格しか許可されず、その中で認められている活動しかできません。しかし、優遇措置の対象となる高度外国人材は、複数の在留資格にまたがる活動が認められます。たとえば、大学での研究を行うかたわら、事業を経営することも可能です。また、高度人材の配偶者は学歴要件を満たさなくても在住資格「教育」や「技術・人文知識・国際業務」に該当する活動ができます。

原則日本に10年以上在留しなければ得られない永住許可も、優遇措置を受けている高度人材なら3年間で申請可能です。

高度専門職2号

高度専門職2号は1号が受けられる優遇措置に加えて在留期間が無期限になり、在留資格の更新手続きをせずとも日本在住が可能です。また、高度専門職1号で認められる活動とあわせて、就労可能な在留資格で認められる活動をほぼすべて行えるようになります。

参照元
出入国在留管理庁「どのような優遇措置が受けられる?

高度人材ポイントが80点以上だと優遇措置がある

高度人材ポイントが80点以上だと優遇措置があるの画像

前述したとおり、外国人は高度人材ポイントの合計が70点以上になれば「高度専門職1号」の在留資格取得が可能です。さらに、ポイントの合計が80点を超えた場合は永住要件が緩和されます。ポイントの合計が70点以上の高度人材は永住申請をするのに「3年の在留」が必要ですが、80点以上になると「1年の在留」に条件が緩和されるのです。

通常の在留資格を持つ外国人は10年以上日本に在留していないと永住申請ができないため、高度人材は非常に優遇されていることが分かります。

高度人材を雇用する手続き

高度人材を雇用する手続きの画像

ここでは、高度人材を雇用する際に必要な手続きを解説します。

海外から招へいする

海外にいる高度外国人材を日本に呼び寄せる場合、高度専門職1号に係る「在留資格認定証明書交付申請」が必要です。受け入れ予定の企業が申請を行うので、日本で行う活動に係る「ポイント計算表」と「ポイントを立証する資料」を用意しましょう。申し出の内容をもとに「上陸条件への適合性」の審査が行われ、問題なければ在留資格認定証明書が交付されます。必要な書類や申請の処理に掛かる日数を把握するのも大切です。

審査終了後は高度外国人材に在留資格認定証明書の原本を送り、在外公館(外国人が住む国の日本領事館等)での査証申請の際に提示するよう指示しましょう。在留資格認定証明書があると、査証の発給が迅速に行われます。査証を提示して入国審査を終えれば、高度専門職の在留資格のもと日本での活動が可能です。

国内にいる人材を雇用する

国内の人材を雇用する場合、すでに高度人材として活動している際は在留資格に関する手続きは不要です。雇用時に外国人が現在持っている在留資格を「高度専門職」に変更する場合、本人が「在留資格変更許可申請」を行います。申請には、行う活動に係る「ポイント計算表」と「ポイントを立証する資料」が必要です。

手続きは、外国人本人もしくは申請代理人が地方出入国在留管理官署の窓口に書類を提出します。提出内容を受けて高度人材該当性などの審査が行われ、必要な要件を満たしていれば在留資格の変更が認められるでしょう。企業が手続きを行うことは基本的にありませんが、できるかぎりのサポートが必要です。

高度人材を募集する効果的な方法

高度人材を募集する効果的な方法の画像

高度人材は高度な知識や技能を持つ貴重な存在のため、募集の際は工夫が必要です。ここでは、高度人材を募集するのにおすすめの方法を紹介します。

人材紹介サービスを利用する

外国人人材紹介サービスは、日本で働きたい人と企業を仲介してくれるサービスです。企業側が理想とする人物像を共有すれば、マッチした人材を紹介してもらえるでしょう。面接の日程調整や応募者への連絡も代わりに行ってくれるため、採用に掛かる工数の削減になります。利用料金や返金システムはサービスを提供する会社によって異なるので、内容を確認して自社に合った企業と契約しましょう。

Webサイトでの求人掲載

高度人材を含め、幅広い人材にアプローチしたいときは転職サイトや自社サイトといったWebサイトでの求人掲載がおすすめです。転職サイトに求人を掲載すると、多くの人の目に止まりやすくなるので応募が増えるでしょう。自社サイトに求人を掲載すれば、文字数や画像枚数の制限なく情報を盛り込めます。

就職イベントに参加する

多くの企業が参加する就職イベントは、人材と直接接触できる貴重な機会です。外国人向けの就職イベントであれば、高度人材が訪れる可能性が高まります。国内の外国人留学生と企業向けに行われる高度人材向けの説明会などに参加すると、さらに効果的です。海外でも高度人材と日本企業をマッチングする採用イベントが行われているので、ぜひ参加してみましょう。

まとめ

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高度人材ポイント制は、優遇措置を設けて優秀な外国人を日本に呼び寄せる制度です。要件をクリアした人材は、在留期間や日本での活動内容、配偶者の就労などのさまざまな優遇を受けられます。雇用する外国人が高度専門職の在留資格を得る際は、企業もできる限りサポートしましょう。