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日本語能力試験N1の合格率や、難易度を知りたい方もいるでしょう。また、「N1合格者の日本語能力の目安は?」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。日本語能力試験は5段階ありますが、N1は日本人が受けたとしても高得点を取得するのは難しいといわれています。
このコラムでは、各レベルの日本語能力の目安と試験問題の例、企業で外国人を募集するときの注意点もまとめているので参考にしてください。
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目次
「日本語能力試験」とは日本語が母国語でない方を対象に、日本語の言語知識や読解力、聴解力を測る試験です。試験を受けるうえで年齢や国籍に制限はありません。レベルは易しい方から順にN5からN1の5段階で、どのレベルを受験するかは受験者本人が選択可能です。日本語能力試験のN1を持っていると日本での進学や就職に役立つことから、多くの外国人が合格を目指しています。試験は年に2回行われ、国内47都道府県にある会場のほか海外でも受験できます。国内では受験料が税込6,500円で、毎年7月と12月に試験が行われていますが、海外の試験は実施国や地域によって詳細が異なる場合があるので確認が必要です。
なお、日本語能力試験と似た名称で「日本語検定」があります。日本語検定は受験対象者が日本人です。日本語能力試験とは対象者や試験の目的が異なるので間違えないよう注意しましょう。「実用日本語検定(J.TEST)のレベルとは?JLPTとの違いを解説」「外国人対象の日本語能力試験とは?JLPT、EJU、BJTの違いを解説」は、日本語検定のほか、日本留学試験やビジネス日本語能力テストと日本語能力試験との違いを比較できるコラムです。ぜひ、チェックしてみてください。
日本語能力試験の公式ウェブサイトによると、2020年12月に国内で実施された試験ではN1合格率は約42%でした。ほかのレベルの合格率は、N2とN3が約51%、N4は約42%、N5が約66%です。また、海外で実施された日本語能力試験N1の合格率は約48%でした。2011年~2019年の国内での合格率は、N1以外のレベルで50%を超える年があるのに対し、N1は30%前後の年が多く、難易度の高さが分かります。
日本語能力試験のN1は、総合得点180点のうち100点以上かつ、言語知識・読解・聴解それぞれの分野で基準点を上回らないと合格できません。母国語が日本語の方でも、日本語能力試験のN1で満点を取るのは難しいといわれています。
日本語能力試験を受けるに当たって必要な日本語能力の目安を、以下でレベルごとに解説します。試験問題の例も紹介するのでご参照ください。
N1は論理的で複雑な文章または抽象度の高い文章の理解、あらゆる話の意図や詳細な表現意図を理解する日本語能力が求められます。また、自然なスピードで話すニュースや講義などを聞いて、内容と登場人物の関係などを深く理解する聴解力も必要です。
(試験問題例)
設問:「」の言葉に意味が最も近いものを選びなさい
文章:このマニュアルは「ややこしい」
選択肢:1.明確だ 2.奇妙だ 3.複雑だ 4.簡潔だ
ほかにも、新聞記事等の長文読解力や、文章の組み立て力を測る問題などが出題されます。
N2は、主旨が明確であまり複雑ではない内容の文章であれば、理解できる程度の読解力が求められます。幅広い場面で使用される会話やニュースなどを聞き取り、内容と登場人物の関係などを理解する力も必要です。
(試験問題例)
設問:「」の言葉を漢字で書くとき最もよいものを選びなさい
文章:今日は、ごみの「しゅうしゅう」日ですか
選択肢:1.拾集 2.修集 3.取集 4.収集
N2はN1に比べると難易度が低いとはいえ、日常的に使用する日本語の理解だけでは合格できないレベルといえるでしょう。
N3の読解力の目安は、日常的な話題について書かれている文章を理解でき、新聞の見出しからおおよその内容を把握できるレベルです。また、難しい言葉でも、簡単な言葉に言い換えれば理解できるかどうかが目安となります。自然なスピードで話す日本語をほぼ理解できるのであれば、N3レベルの聴解力があるといえるでしょう。
(試験問題例)
設問:「」に入れるのに最もよいものを選びなさい
文章:「▲▲▲」寝たので、気持ちがいい
選択肢:1.すっかり 2.ぐっすり 3.はっきり 4.ぴったり
N3では読解力を測るため、N1やN2と同様に短文・中文・長文問題が出題されます。N4とN5では長文問題は出題されません。
N4は身近な話題について書かれた文章を読み、理解できる程度の読解力があるかどうかが目安となります。聴解力は日常的な場面において、ややゆっくりなスピードであれば内容をほぼ理解できるレベルです。
(試験問題例)
設問:「」になにをいれますか。いちばんいいものをひとつえらんでください
文章:スーパーでもらった「▲▲▲」を見ると、何を買ったかわかります
選択肢:1.レジ 2.レシート 3.おつり 4.さいふ
N4とN5の試験ではN1~N3と比べて設問や選択肢などに、ひらがなが多く使用され、漢字にはルビ(読み仮名)がふってあります。
日常的によく使用する漢字やカタカナ、ひらがなで書かれた簡単な言葉や文章を理解できるのがN5です。また、短い言葉でゆっくりと話す日本語であれば、聞き取ることができます。
(試験問題例)
設問:「」はどうかきますか。いちばんいいものをひとつえらんでください
文章:あの「ほてる」はゆうめいです
選択肢:1.ホラル 2.ホテル 3.ホラハ 4.ホテハ
はじめて日本語能力試験を受験する方の多くは、N5を選択しているようです。ただし、「易しいほうから順に受験しなくてはならない」というルールはありません。
参照元 日本語能力試験公式ウェブサイト「認定の目安」
各レベルの日本語能力の目安は、「日本語能力試験N1の難易度は?外国人採用で参考になるレベルを解説」のコラムでも確認できます。ぜひ、合わせてご参照ください。
日本語能力試験の申し込みから合格までの流れは以下のとおりです。
2020年より、日本語能力試験の申し込みはインターネットからの受け付けのみとなりました。試験会場や試験開始時間は、受験者に届く受験票に記載されています。受験料の支払い方法は、「クレジットカード」「銀行振込」「コンビニエンスストア」の3つです。試験はマークシート方式で行われます。また、結果は受験者全員に届く「合否結果通知書」、もしくは日本語能力試験の公式ウェブサイトで確認可能です。合格した方には、日本語能力試験公式の「受験結果成績証明書」が発行されます。
参照元 日本語能力試験公式ウェブサイト
日本語能力試験N1合格者ほどのレベルでなくても業務に支障がない職種は、募集の条件にする必要はないでしょう。先述したように、N1の合格率は毎回30~40%を推移しています。N1に合格するには漢字の理解力も必要なため、母国語で漢字を使用しない外国人にとっては、特に難易度が高い試験です。
多くの企業では「N1合格者」を条件に募集を行っています。しかし、試験の結果だけでなく、実際に会話をして日本語能力を判断することが重要です。なぜなら、日本語能力試験は「言語知識」「読解力」「聴解力」の分野で日本語能力を測ります。つまり、読むことと聞くことに特化した試験です。そのため試験の結果だけでは、日本語を話す能力や文章を書く能力を容易に判断できません。N1合格者かどうかだけでなく、日本語でのコミュニケーション能力やこれまでの経験を踏まえて、自社に適した人材か否かを見極めましょう。
なお、N1に合格している事実は、日本語能力試験から受験者へ発行される「受験結果成績証明書」を提示してもらえば確認できます。
医師や看護師など以下の国家試験を持っていて日本で活動する場合は、日本語能力試験N1合格が必須とされています。
准看護師は国家資格ではありませんが、海外で准看護師養成所を卒業し日本で試験を受ける際も、日本語能力試験N1合格が必須です。
高い日本語能力を持つ外国人にこだわり過ぎると、職務上必要なスキルを持っている人材の採用に至らない可能性があります。業務をスムーズに遂行するためにはN1合格者でなければならないのか、N1でなくても問題ないのかは、スキルや業務内容によって判断する必要があるでしょう。
「日本語能力試験」とは母国語が日本がでない方を対象にした試験で、レベルはN1からN5までの5段階です。N1は最も難易度が高く、合格率は毎回30~40%を推移しています。特に母国語で漢字を使用しない外国人にとって、N1に合格するのは非常に難しいようです。企業で外国人を募集するときは日本語能力だけでなく、業務に必要なスキルがあるかどうかを見極めるのが大切でしょう。