オーバーステイとは?外国人の在留が許可される例や企業がすべき対策を解説

2021年11月08日
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濵川恭一 (監修)
外国人専門の人材ビジネス会社勤務を経て、外国人のビザ専門行政書士事務所を設立。専門分野は、就労ビザ申請、外国人採用コンサルティング。著書に、「これ1冊でまるわかり!必ず成功する外国人雇用」、「実務家のための100の実践事例でわかる入管手続き」等がある。 http://svisa.net

「オーバーステイとはどういう状態?」「すぐに退去強制になるの?」と疑問に思う方もいるでしょう。オーバーステイは法律違反のため、1日でも在留期間を過ぎると外国人は退去強制の対象です。しかし、きちんと手続きを行い許可されると在留資格を取得できる場合もあります。

このコラムでは、外国人がオーバーステイになりやすい状況や、罰則についても解説するので参考にしてください。

目次

  1. オーバーステイとは?
  2. 雇用中の外国人がオーバーステイをしてしまったら?
  3. オーバーステイになりやすい状況
  4. 外国人のオーバーステイを防ぐために企業がすべき対策
  5. まとめ

オーバーステイとは?

オーバーステイとは不法残留のことで、在留期間を過ぎても出国せずに日本に在留している状態を指します。また、不法入国したうえで日本に滞在し続けている状態もオーバーステイと呼ぶことがあり、いずれも法律に反する行為です。

オーバーステイの罰則

違法であるオーバーステイをした外国人は、退去強制の対象となります。退去強制で出国すると通常5年間、オーバーステイが2回目以降であれば10年間日本へ入国できません。また、オーバーステイは刑事罰の対象にもなり、懲役3年以下または300万円以下の罰金刑、もしくはその両方が処される可能性があります。オーバーステイをした外国人だけではなく、雇用主にも「不法就労助長罪」が適用される可能性があるので注意が必要です。

雇用中の外国人がオーバーステイをしてしまったら?

企業で雇用中の外国人がオーバーステイをしてしまったときは、1日でも早く居住地の近くにある出入国在留管理局へ出頭するよう促しましょう。地方出入国在留管理局では、「在留特別許可を申請し在留」、または「出国命令制度を利用し出国」のどちらかを申し出ることになります。以下で詳しく解説するのでご参照ください。

在留特別許可を申請して日本に在留する

在留特別許可を申請し許可を受けると、オーバーステイの外国人も日本に在留が可能です。在留特別許可の許否判断は外国人本人やその家族の状況、人道的な配慮などを個別に見極めたうえで審査が行われます。ただし審査の結果、在留特別許可を得られなかった場合は、日本を出国しなければなりません。出入国在留管理庁のガイドラインに記載のある、積極的に考慮される事項は以下のとおりです。

・親が日本人または特別永住者である

・日本人または特別永住者との間に生まれた実子(未成年かつ未婚)を扶養している

・日本人または特別永住者と法的に認められた婚姻関係にある(事実婚、内縁関係は不可)

・日本の学校へ通う実子と同居し養育している

・日本で難病の治療を行っている、または親族の看護をしている

・自ら地方入国在留管理局に出頭した

・長期に渡って日本に滞在しており定着性が認められる(概ね20年以上)

・その他に配慮すべき事情があること

なお、上記に「該当すれば在留特別許可される」、または「該当しなければ在留特別許可されない」とは限りません。たとえば、日本人と結婚し子どもを数人出産した外国人でも、在留特別許可が認められない場合もあります。

参照元
出入国在留管理庁「在留特別許可に係るガイドライン

出国命令制度を利用して出国する

オーバーステイの外国人が帰国を希望する場合は、以下の条件をすべて満たしていれば出国命令制度を利用した出国が可能です。出国命令制度の利用が認められた外国人は、収容や退去強制の対象から除外されます。

・速やかに日本を出国する意思をもって外国人本人が出頭した

・速やかに日本を出国することが確実である

・不法残留以外の退去強制事由に該当していない

・日本で懲役または禁錮刑に処されていない

・一度も退去強制または出国命令で出国したことがない

地方出入国在留管理局へ出国命令制度の申請をしてから、「出国命令書」が交付されるまでの期間は約2週間です。出国命令書に記載のある期限内に出国できるよう、出国の準備を進めましょう。出国命令制度で出国した場合、再入国できない期間は1年間です。

なお、この制度は不法残留の外国人が対象となるため、その他の退去強制事由に該当する、もしくは複数に該当する場合は出国命令制度を利用できません。

参照元
出入国在留管理庁「退去強制手続と出国命令制度 Q&A

オーバーステイになりやすい状況

外国人がオーバーステイになりやすい状況は、在留期間の確認不足、あるいは病気やケガなどで手続きを行えなかった場合が挙げられます。以下で詳しく解説するので参考にしてください。

うっかり在留期間が過ぎてしまった

確認不足でうっかり在留期間が過ぎてしまい、オーバーステイになる外国人は多いでしょう。特に数多くの外国人を雇用している企業は、一人ひとりの在留期間満了日の確認を怠ってしまいがちです。しかし在留期間を1日でも過ぎれば不法残留となり、外国人本人だけでなく雇用主も処罰の対象となることを忘れないようにしましょう。

病気やケガなどで更新手続きを行えなかった

病気やケガなど、やむを得ない事情により更新期間内に手続きを行えず、オーバーステイになってしまう外国人もいます。その場合は、体調が回復してから診断書や事情を証明できる書類を持参し、地方出入国在留管理局で在留期間更新の手続きを行いましょう。

なお、在留期間には特例期間(在留期間満了日から2ヶ月間)が設けられており、この間に更新の手続きを行えば在留資格の延長が認められる可能性もあります。ただし、正式に認められ在留カードに記載されるまではオーバーステイの状態なので、原則として就労は認められていません。

外国人のオーバーステイを防ぐために企業がすべき対策

外国人のオーバーステイを防ぐためには、雇用契約を結ぶときや実際に働き始めたあとに在留カードで在留期間を確認することが大切です。万が一、雇用契約の際にオーバーステイの事実が判明した場合は地方出入国在留管理局や警察に通報しましょう。雇用中の外国人に対しては定期的に在留カードを見せてもらったり、更新手続きを忘れないよう積極的に声掛けをしたりするのも企業ができる対策の一つです。

オーバーステイの外国人の就労は法律で禁止されているため、本人は「不法就労」雇用主は「不法就労助長罪」で懲罰が科せられる可能性があります。何らかの事情により、更新期間内に手続きを行えないことが事前に分かっているときは、居住地の近くにある地方出入国在留管理局へ相談しましょう。

まとめ

オーバーステイとは、在留期間を過ぎても出国せずに日本に在留している状態、あるいは不法入国のうえ滞在し続けている状態を指します。オーバーステイは法律に反する行為です。在留期間を1日でも過ぎると外国人は退去強制の対象となり、収容される可能性があります。また、オーバーステイの外国人を雇用して就労させた場合、雇用主も「不法就労助長罪」として懲罰の対象になるので注意が必要です。雇用中の外国人の在留期間は定期的に在留カードで確認し、オーバーステイと気付いたら1日でも早く、地方出入国在留管理局へ出頭するようサポートしましょう。

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