招へい理由書の書き方とは?各項目ごとの記入方法【ビジネス用】

2023年12月06日
WeXpats Bizは外国人採用に特化した求人サイトWeXpatsJobsの関連サイトです。行政書士監修の下、外国人採用・雇用に関する「採用ノウハウ」「市場動向」「在留資格管理」などの情報を発信。外国人採用・雇用にお悩みのある企業様に向けて、"現場で役立つ情報"を提供いたします。
WeXpats (執筆)
WeXpats専属ライターが執筆しています。WeXpatsは「海外へ挑戦する人々を後押しし世界中の就労に関わる問題を解決する」をミッションに掲げてメディア運営をしています。実際に、株式会社レバレジーズとして外国人労働者を雇用する実績のある企業からためになる情報をお届けします。 https://we-xpats.com/ja/destination/as/jp/

招へい理由書とは海外から外国人を呼び寄せるときに、短期滞在ビザ取得を円滑に進めることを目的に提出する書類です。招へい理由書にはなぜ外国人を招くのか、誰が身元保証人になるのかを記載します。
このコラムでは招へい理由書の書き方を記入例つきで解説します。招へい理由書が必要な理由や記載時の注意点を理解し、外国人の招へいに活かしてください。


WeXpatsJobsは、外国人採用に特化した求人サイトです。
外国人に分かりやすい求人情報を提供すべく11の言語に対応しており、求める人材を効果的に募集できます。求人掲載にあたっては、「1.掲載課金」「2.採用課金」「3.応募課金」と企業様のニーズに合わせた採用方法のご提案が可能です。

「条件と合わない求職者の応募対応に時間がかかっている」「媒体に求人を掲載しているのに費用に合った求職者の応募数がこない」など、外国人採用においてさまざまなお悩みを抱える企業様に、弊社のサービスや機能を調整してご提供いたします。
外国人雇用・採用を考えている企業様は、ぜひ一度WeXpatsJobsまでお問い合わせください。

WeXpatsJobsを活用するメリットとは?こちらから


目次

  1. 招へい理由書とは
  2. 招へい人と身元保証人の条件とは
  3. 招へい理由書の書き方
  4. 招へい理由書を記入する際の注意点
  5. 招へい経緯書を書く際のポイント
  6. まとめ

招へい理由書とは

招へい理由書とはの画像

招へい理由書とは、海外から短期間外国人を呼び寄せる際に、ビザの交付をスムーズに進めるため用意する書類です。基本的には外国人を呼び寄せる日本側の関係者が記入します。

外国人を短期間呼び寄せるときに提出する

招へい理由書は、外国人を海外から日本に90日以内の短期間だけ呼び寄せる際、当該外国人が住む国の日本国大使館や総領事館などに提出する書類です。外国人が会議や視察などの報酬を伴わない活動で短期間来日するには、「短期滞在」ビザを取得する必要があります。その際、招へい理由書を提出するとビザの発給手続きがスムーズに進むのです。

なお、日本が査証免除国と認めている国から入国する外国人は、短期滞在ビザを取得する必要はありません。2023年12月時点では、70の国と地域が査証免除国に定められています。査証免除国から入国する外国人は、入国審査時に日本に来た理由を入国審査官に説明し、許可を得られればそのまま入国できる仕組みです。

ただし、査証免除国からの入国であっても「90日を超える滞在」「給料の発生する仕事をする」「学校に通う」などの場合は、ふさわしい在留資格を取得しなければなりません。

基本的に招へいする企業が記入する

会議や視察などで外国人を呼び寄せる場合は、基本的に日本側の企業が招へい理由書を記入します。外国側の企業が用意することも可能ですが、呼び寄せる側が提出したほうがスムーズにビザ発給ができるでしょう。

短期滞在ビザについては「短期滞在ビザとは?外国人雇用を考える企業に向けて概要や取得方法を解説」や「短期滞在ビザは延長できる?申請方法を外国人を雇用する企業に解説」で詳しくまとめています。

参照元
外務省「ビザ免除国・地域(短期滞在)

招へい人と身元保証人の条件とは

招へい人と身元保証人の条件とはの画像

招へい理由書には招へい人の氏名や住所、電話番号を記載する必要があります。招へい人とは、外国人を日本に呼び寄せる人物のことです。身元保証書に記入する身元保証人と招へい人は兼任可能で、同一人物の場合は招へい人の記入を省略できます。

招へい人の条件

招へい人の条件は、日本に住民票を持っていることです。そのため、外国人でも日本で中長期滞在していれば招へい人になれます。会社が会議や商談のために外国人を招へいする場合は、企業の担当者が氏名や所属先を招へい理由書に記載することになるでしょう。

身元保証人の条件

外国人の旅費や滞在日を日本側企業が支払う場合は、招へい理由書とあわせて身元保証書を提出します。身元保証人の条件は、安定的な収入があることです。身元保証人は外国人が日本滞在中に何かあった際、金銭面でのサポートを行う責任が生じます。招へい人と身元保証人は兼任できるので、外国人を招へいする企業の経営者や役職者があわせて請け負えば問題ないでしょう。

身元保証人の条件や責任範囲は、「身元保証書の書き方ガイド!保証人の責任の範囲も解説【外国人雇用】」で紹介しています。誰を身元保証人として立てるか悩んでいる企業は参考にしてください。

招へい理由書の書き方

招へい理由書の書き方の画像

ここでは、外国人を招へいする企業に向けて、招へい理由書の書き方を紹介します。招へい理由書のフォーマットは外務省のWebサイトからダウンロード可能です。

宛先

宛先は招へいする外国人の居住する国の大使もしくは総領事です。在(  )国大使・総領事とあるので、空欄にふさわしい国名や地名を入れましょう。たとえば、ベトナムにある日本大使館に提出する場合は、カッコ内に「ベトナム」と記入し、大使に丸を付けます。

招へい人欄

招へい理由書には、日本に外国人を招く人(招へい人)の氏名や住所、電話番号などを記入する項目があります。

住所

住所欄には招へい人の居住地を書きます。招へい人が会社の場合は、会社の住所です。郵便番号から番地まで記入しましょう。なお、招へい人と身元保証人が同一の場合は「省略」と書いても差し支えありません。

氏名

氏名欄には招へい人の名前をフルネームで書きます。招へい人が会社の場合は、通常は会社名と代表取締役の氏名を書きます。招へい人と身元保証人が同一の場合は「省略」の表記でOKです。

電話番号

電話番号欄には最も連絡が取りやすい番号を記載します。招へい人と身元保証人が同一の場合は「省略」と書きましょう。

その他

企業や団体が外国人を招へいする場合のみ、「担当者所属先名」「担当者氏名」「担当者電話番号」を記入します。空欄にせずきちんと項目を埋めて提出しましょう。なお、担当者の電話番号は、固定電話より携帯電話の番号が望ましいです。

ビザ申請人欄

招へい理由書の下半分には、ビザ申請人の個人情報や招へい理由を記載します。パスポートに記載されている情報が必要になるので、招へいする外国人にコピーを送ってもらうと良いでしょう。

国籍

招へいする予定の外国人の国籍を記載します。パスポートの国・地域欄を参考に記入しましょう。

職業

職業欄は「会社員」「自営業」など、外国人の現在の職種を記載します。細かく書く必要はないので、大まかなくくりで記載しましょう。無職の場合は無職と書いて構いません。

氏名

招へいする外国人の氏名はアルファベットで書きます。書き方はパスポートと同じ表記で統一しましょう。

性別

性別欄は氏名欄の横にあります。「男」「女」のどちらかにチェックを付けましょう。

生年月日

生年月日は西暦で記入します。また、招へい理由書提出時の年齢も忘れずに記入してください。

招へい目的などの欄

招へい理由書の一番下には、招へい目的や招へい経緯、申請人との関係を記入する欄があります。

招へい目的

招へい目的の欄には「なぜ、外国人を招へいするのか」を記載します。枠内に招へい目的を書き切れないときは記入欄に「別紙のとおり」と記載し、あとに説明する招へい経緯書にまとめましょう。

招へい経緯

招へい経緯の欄には、招へいする外国人との関係性や日本に呼び寄せることになったいきさつを詳しく書きましょう。宿泊先や日本滞在中の予定なども明らかにする必要があります。

招へい経緯は記載する内容が多いにも関わらず、書くスペースが狭く、内容が収まりきらないことがほとんど。そのため、記入欄には「別紙のとおり」と書き、ほかの用紙を用意して招へい経緯を説明するのが一般的です。招へいするに至った経緯を詳しく書いた別紙は、「招へい経緯書」といいます。

申請人との関係

申請人と招へい人との関係を記載する項目です。たとえば、ビジネスで外国人を招へいする場合は「ビジネスパートナー」「ビザ申請人の経営する企業の取引先」などと記載します。

参照元
外務省「ビザ

招へい理由書を記入する際の注意点

招へい理由書を記入する際の注意点の画像

招へい理由書はビザの申請をスムーズに進めるための書類です。そのため、招へいの目的や経緯は省略せず、詳細に書きましょう。また、申請場所を間違えないことも重要です。

申請人の居住地によって申請先が異なる

先述したとおり、招へい理由書はビザ申請人の居住地にある在日本大使館・総領事館に提出します。ただし、国土が広い国・地域の場合は何ヶ所も大使館や総領事館があることも。その場合は管轄する領事館が申請先になるので、外国人の居住地に合わせて申請場所を変えなければなりません。

たとえば、アメリカにはワシントンD.Cにある在アメリカ合衆国日本国大使館のほかに、ニューヨークやボストン、ロスアンゼルスなど複数の州に総領事館が置かれています。また、フィリピンやタイなど短期滞在ビザの申請数が多い国でも、申請先が大使館ではなく総領事館になる場合があるので注意が必要です。

記入枠に書き切れない場合も省略はしない

招へい目的や経緯が記入枠内に収まらない場合は、別の紙を用意して詳細な説明を書きましょう。内容が具体的なほど、外国人を招へいする理由に説得力が生まれます。短期滞在ビザの許可が下りやすくなるので、簡潔に書いて無理に記入枠に収めようとせず、別に招へい経緯書を用意するのが賢明です。

招へい経緯書を書く際のポイント

招へい経緯書を書く際のポイントの画像

招へい経緯書には、外国人を招へいする目的や本人との関係性、日本での活動を正しく書くことが大切です。印象を良くしようと、嘘や誇張した内容を書いてはいけません。虚偽が発覚した場合、審査する領事等からの信用を損ない、短期滞在ビザの申請が不許可になる恐れがあります。

また、適切な文章量で分かりやすく書くことも意識しましょう。無駄に長くても、審査に良い影響は与えられません。A4用紙1枚に収まる程度の文字数を担保しつつ、時系列を意識した簡潔な文章にするのが効果的です。

まとめ

まとめの画像

ビジネス目的で短期間だけ海外から外国人を呼び寄せる際は、招へい理由書があるとビザの交付がスムーズになります。招へい理由書は企業が用意する書類なので、書き方を正しく理解しましょう。