「外国人雇用状況の届出」は事業主の義務!届出事項を企業向けに解説

2023年08月23日
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外国人を雇用する事業主は、必ず「外国人雇用状況の届出」を行わなければなりません。このコラムでは、初めて外国人雇用を行う企業のために、外国人雇用状況の届出制度について解説します。届出のタイミングや対象者、届け出なかった場合の処罰も紹介。外国人雇用状況の届出様式や記入方法、提出期限もまとめているので、外国人雇用を検討している企業はぜひご一読ください。


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目次

  1. 外国人雇用状況の届出制度とは
  2. 雇用したら外国人雇用状況の届出の対象になる外国人
  3. 外国人雇用状況の届出の書き方について
  4. 外国人雇用状況の届出はオンラインでも提出可能
  5. 外国人を雇用する際は在留カードの確認が必須
  6. 外国人の個人情報を扱う際のポイント
  7. まとめ

外国人雇用状況の届出制度とは

外国人雇用状況の届出制度とはの画像

「労働施策総合推進法」第28条によって、2007年からすべての事業主に「外国人雇用状況の届出」が義務付けられています。「外国人雇用状況の届出」を行う理由は、外国人労働者の不法就労防止や適切な雇用管理のためです。届出を怠ると罰則があるうえ、不法就労を助長するリスクが高まるので必ず義務を果たしましょう。

外国人雇用状況の届出を行うタイミングや様式

事業主が外国人雇用状況の届出を行うタイミングは外国人を雇い入れたとき、外国人が離職したときで、届け出先はハローワークです。届け出た内容は、厚生労働省および関係機関が日本で働く外国人の動向を把握し、雇用改善や再就職支援に活かすために利用されます。
なお、外国人が雇用保険に加入するか否かによって、提出する様式や期限が異なるので注意が必要です。外国人が雇用保険に加入する条件は日本人と同様で、1週間の所定労働時間が20時間以上、かつ31日以上の雇用見込みがある場合とされています。

 

雇用保険に加入する外国人

雇用保険に加入しない外国人

様式

雇用保険被保険者資格取得届

外国人雇用状況届出書

提出期限

雇入れ日の翌月10日まで

雇入れの翌月末日まで

提出書類に必要事項を記入し、必ず期日までに届け出ましょう。

外国人が離職する際にも届出が必要

外国人が離職する際も、事業主がハローワークへ外国人雇用状況の届出をする必要があります。雇用したときと同様に必要事項を記入して、期限までに届け出ましょう。

 

雇用保険に加入していた外国人

雇用保険に加入していなかった外国人

様式

雇用保険被保険者資格喪失届

外国人雇用状況届出書

提出期限

離職日の翌日から10日以内

離職した翌月末日まで

雇用保険に加入していた外国人が離職した場合、提出期限が離職日の翌日から起算して10日以内と短いので忘れないように注意しなくてはなりません。

外国人雇用状況の届出を忘れると罰金が科される

外国人労働者を雇用した際に届出を行わなかった事業主は、30万円以下の罰金が科されるとともに指導・勧告の対象となります。外国人を雇用する際は在留資格や就労許可の有無をよく確認し、期限までに書類を提出しましょう。ただし、氏名や言語などから外国人だと気付かず雇用していた場合、すぐさま罰則の対象にはなりません。外国人であることが発覚したあと、速やかに在留資格を確認し届出を行いましょう。

外国人雇用をする企業がハローワークでする手続きは?求人の出し方も解説」や「外国人を雇用したらハローワークへの届け出が必要!手続きの内容を解説」のコラムでも、外国人雇用状況の届出について解説しています。

雇用したら外国人雇用状況の届出の対象になる外国人

雇用したら外国人雇用状況の届出の対象になる外国人の画像

「外交」「公用」と「特別永住者」以外の在留資格を持つ外国人は、外国人雇用状況の届出の対象です。「永住者」の在留資格を持つ外国人を雇用した場合も、外国人雇用状況の届出を忘れてはいけません。なお、正社員だけでなくパート・アルバイト、技能実習生、派遣社員を受け入れる場合も届出を行います。ただし、派遣社員の場合は、外国人雇用状況の届出を行うのは、派遣元の企業です。
ほとんどの外国人労働者は外国人雇用状況の届出の対象となるため、スムーズに手続きを行えるように準備を整えておきましょう。対象となる外国人を正確に把握し、抜け漏れのないように届出を行うのは事業主の義務です。

外国人雇用状況の届出の書き方について

外国人雇用状況の届出の書き方についての画像

外国人雇用状況の届出様式は、対象となる外国人が雇用保険に加入するか否かによって異なります。届出様式は厚生労働省のWebサイトやハローワークインターネットサービスから入手可能です。ここでは届出様式ごとに記入事項をまとめているので、提出書類を作成する際の参考にしてください。

外国人が雇用保険の被保険者の場合

雇用保険の被保険者となる外国人を雇用する際は、「雇用保険被保険者資格取得届」の届出を行うことで、外国人雇用状況を報告したと認められます。記入事項は日本人の場合とほとんど同じですが、外国人労働者の届出の際は17〜23欄に以下の内容の記入が必要です。

  • 被保険者氏名(ローマ字)
  • 在留カードの番号
  • 在留期間
  • 資格外活動許可の有無
  • 派遣・請負就労区分
  • 国籍・地域
  • 在留資格

外国人が離職する際は「雇用保険被保険者資格喪失届」の14~19欄に、上記の記入事項から資格外活動許可の有無を抜いた内容を記載します。雇用保険被保険者資格取得届・雇用保険被保険者資格喪失届に記入する内容は、外国人労働者の在留カードでチェックしましょう。

外国人が雇用保険の被保険者ではない場合

雇用保険に加入していない外国人労働者の届出を行う場合は、雇用・離職時に「外国人雇用状況届出書」を提出します。書類の上部に「雇入れ」「離職」と書かれているので該当する方に丸を付け、続けて以下の内容を記載しましょう。

  • 外国人の氏名
  • 在留資格
  • 在留期間
  • 生年月日
  • 性別
  • 国籍・地域
  • 資格外活動許可の有無
  • 在留カード番号

上記の内容は、外国人労働者の在留カードを確認しながら記入しましょう。雇入れ・離職年月日や事業所の名称なども書いたら、不備がないか確認して提出します。
なお、外国人雇用状況届出書の様式をインターネットでダウンロードし紙に印刷する場合は、記入面と注意書面の両方が必要です。1ページ目の記入面を紙の表に、2ページ目の注意書面を裏に印刷しましょう。

外国人雇用状況届出書とは?事業主に向けて記入項目や提出方法を解説」や「外国人雇用状況届出書とは?提出期限や記入例まで解説」のコラムでも、外国人雇用状況届出書の書き方をまとめています。

参照元
厚生労働省「外国人雇用状況の届出について」
ハローワークインターネットサービス「雇用保険被保険者資格取得届」
ハローワークインターネットサービス「雇用保険被保険者資格喪失届

外国人雇用状況の届出はオンラインでも提出可能

外国人雇用状況の届出はオンラインでも提出可能の画像

外国人雇用状況の届出はオンラインでも提出可能です。ここでは、オンラインでの外国人雇用状況の届出方法を、外国人の雇用保険の加入の有無に分けて解説します。なお、オンラインで届出をする場合でも、提出期限は変わりません。

外国人が雇用保険の被保険者の場合

日本政府が運営するe-GOV電子申請で、雇用保険被保険者資格取得届や雇用保険被保険者資格喪失届を提出できます。
なお、e-GOV電子申請での届出には、電子署名用の電子証明書が必要です。電子証明書がない場合は、認証局に問い合わせて発行を受けましょう。認証局の案内は、同じくe-GOV電子申請内のWebサイトに載っています。

外国人が雇用保険の被保険者ではない場合

外国人が雇用保険の被保険者ではない場合は、厚生労働省の外国人雇用状況届出システムを利用し、届出ができます。初めて外国人雇用状況の届出を行う事業主は、外国人雇用状況届出システムでユーザID新規登録をしてログインしましょう。

なお、以前にハローワークの窓口で外国人雇用状況の届出を行なった事業主は、外国人雇用状況届出システムからのユーザID登録ができません。オンライン申請に切り替える場合は、「外国人雇用状況届出に係る電子届出切替・変更申請書」を提出する必要があります。今後オンライン申請への切り替えを検討している企業主は、外国人雇用状況の届出を行ったハローワークへ問い合わせましょう。

参照元
e-Gov電子申請「手続検索」
e-Gov電子申請「電子証明書のご案内」
厚生労働省「外国人雇用状況届出システム」
厚生労働省「外国人雇用のルールに関するパンフレット

外国人を雇用する際は在留カードの確認が必須

外国人を雇用する際は在留カードの確認が必須の画像

外国人雇用状況の届出において記入内容の正確性を保証するのは事業主のため、在留カードやパスポートはきちんと確認しましょう。在留カードを確認する際は、自社の業務内容を行える在留資格を持っているかの確認も忘れてはいけません。

雇用したい外国人労働者が紛失・盗難などで在留カードを持っていない場合、気付いてから14日以内に地方出入国在留管理局に届け出てもらう必要があります。事前に警察で遺失届出証明書や盗難届出証明書を取得しなければならないため、企業は必要に応じてサポートを行いましょう。なお、在留カードは原則即日再発行されるため、内定時に再発行依頼を出せば入社までに確認可能です。

上記以外の理由で、在留カードがない外国人や就労できない在留資格を持つ外国人は雇用できません。外国人を不法就労させた場合、事業主は不法就労助長罪に問われ3年以下の懲役、もしくは300万円以下の罰金を科されます。
雇用の際に在留カードの確認して届出を行うのは事業主の義務なので、いかなる理由があっても処罰は免れません。外国人雇用を行う事業主は必ず在留カードを確認し、指定の期日までに届出を行いましょう。

外国人の個人情報を扱う際のポイント

外国人の個人情報を扱う際のポイントの画像

ここでは、外国人の個人情報を扱う際のポイントを解説します。

在留カードの扱いや管理は慎重に行なう

外国人の在留カードやパスポートは慎重に扱い、重要な個人情報が漏洩しないように管理しましょう。なお、外国人雇用状況の届出には在留カードやパスポートの写しは不要です。ただし、さまざまな手続きで個人情報を確認する必要があるので、コピーをとっておくと良いでしょう。

個人情報の写しを作成する際は、本人に利用目的を明示することが個人情報保護法第18条第2項により決まっています。在留カードやパスポートのコピーを取る際は、外国人雇用状況の届出や手続きに利用することを外国人本人に伝えましょう。

個人情報を管理するシステムを利用する

外国人の在留カードやパスポートの写しなどの個人情報の管理には、デジタルツールを利用すると良いでしょう。スマートフォンで在留カードを読み取るだけで、在留資格や在留期間などの情報を簡単に登録できるシステムがあります。
自社で外国人労働者の個人情報を記入するシートを作成しても良いでしょう。氏名や在留資格、在留期間、就労時間の制限などを一目で分かるようにしておくと便利です。

まとめ

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外国人の雇入れ・離職が発生した場合、事業主は速やかに外国人雇用状況の届出を提出しましょう。記入内容が正しいことを保証するのは事業主のため、在留カードの確認を怠ってはいけません。外国人雇用状況の届出を怠ったり在留カードを確認せずに不法滞在者を就労させたりすると、事業主が処罰を受けます。外国人雇用に関するトラブルを起こさないためにも、企業は誠実な対応を心掛けましょう。