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ホテル業界はコロナ後の急激な利用者増により、人手不足が深刻化しています。人材を確保するために、外国人雇用を検討しているホテル経営者や人事担当者の方も多いでしょう。外国人を正社員雇用する際は、日本人とは異なる注意点があります。
このコラムでは、外国人をホテルで正社員雇用する際の求人の出し方を解説します。在留資格ごとに付ける業務もまとめているので、参考にしてください。
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目次
ホテル業界の人材不足を解消するには、業務の効率化や労働環境の整備を進めつつ、外国人採用を増やすのが効果的です。
少子高齢化により日本の労働人口は徐々に減少しています。今後、国内の人材だけで十分な労働力を確保するのは難しくなってくるでしょう。日本国内の労働人口が減っている一方で、増加しているのが外国人労働者です。日本政府が積極的に受け入れ政策を行っていることもあり、日本で仕事に就く外国人の数は年々過去最高を記録しています。外国人が働きやすい職場を作り積極的に雇用していくことで、安定した人材確保が可能になるでしょう。
日本の外国人雇用の状況については「外国人雇用の最新状況を紹介!企業が押さえるべき基礎知識も解説」や「外国人労働者受け入れ拡大の背景を解説!課題点や日本企業への影響とは」のコラムで詳しくまとめています。
ホテル業界で外国人を正社員雇用する際は、就労可能な在留資格が必要です。また、在留資格ごとに任せられる仕事も異なるので、注意しましょう。
外国人が日本で働くには、就労可能な在留資格が必要です。在留資格とは、外国人が日本で活動することを許可する資格を指します。在留資格がなかったり期限が切れていたりする外国人は「不法滞在者」となり、働いてもらうことはできません。不法滞在者を雇用してしまった企業は不法就労助長罪に問われ、3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金、またはその両方という重い刑罰が科されます。
在留資格は全部で29種類あり、大きく「居住資格」と「活動資格」に分けられます。外国人が持っている在留資格によって任せられる仕事が異なるので、どのような種類があるのかを把握しておきましょう。ここでは、ホテルで外国人ができる仕事を在留資格ごとに解説します。
在留資格「技術・人文知識・国際業務」は、専門的な知識や技能を持つ外国人に付与されます。文系や理系、語学系などさまざまな職種が該当し、日本の教育機関を卒業した外国人の多くが取得する在留資格です。
外国人が在留資格「技術・人文知識・国際業務」のもとホテルで働く場合は、以下のような職種に就くことが想定されます。
ベットメイキングやレストランでの接客業務といった、いわゆる単純労働は許可されていません。
日本の技術を学ぶために来日した技能実習生に付与される在留資格が、「技能実習」です。2023年4月時点では87職種159作業あり、ホテルの場合は「宿泊」もしくは「ビルクリーニング」の職種で技能実習ができます。「宿泊」職種で受け入れた技能実習生は、接客や送迎、安全衛生業務などが可能です。「ビルクリーニング」職種で受け入れた技能実習生は、客室清掃やベットメイキングなどの作業ができます。
在留資格「特定技能」は、人材不足が深刻な業界に限り許可される在留資格です。ほかの就労系の在留資格ではできない、単純労働も許可されています。たとえば、特定技能「宿泊」では、メインの接客業務などに付随する場合に限り、ベットメイキングや清掃を行うことも可能です。
在留資格「技能」は、特殊な分野で熟練した技能を活かして働く外国人に付与されます。ホテルの場合は、外国料理専門店のコックとして雇用が可能です。なお、レジ業務や接客業務は行えません。
在留資格「特定活動46号」が許可されるのは、日本の大学もしくは大学院を卒業したうえで、高い日本語能力を有していると認められた外国人です。ホテルの場合は、外国人利用客への通訳業務や翻訳業務を兼ねた広報業務、ほかの外国人従業員への指導業務などが行えます。
身分に基づく在留資格とは、「永住者」「定住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」のことです。活動内容に制限が設けられていないため、日本人と同様に自由に仕事を任せられます。
ホテルでの外国人雇用については「ホテル・旅館業で外国人雇用する方法とは?従事できる業務や注意点を解説」のコラムで詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
外国人を正社員募集する際は、求人の出し方に工夫が必要です。必要な日本語レベルやキャリアプランなど、外国人が知りたいと思う事柄について詳しく記載しましょう。
求人の募集要項には、必要な日本語レベルを必ず記載するようにしましょう。明確に記載しなければ、求めているレベルを満たしていない人材からも応募が来てしまい、対応に工数が掛かります。
必要な日本語レベルを書く際に、ただ「日常会話レベル」「業務に支障がないレベル」などと書くと、基準が不明瞭です。日本語を学ぶ大半の外国人が受験している「日本語能力試験(JLPT)」のレベルを記載すると分かりやすいでしょう。接客業務ならN1~N2、清掃やベットメイキングなどの業務であればN3レベルが目安です。
求人票を書く際は、シンプルで分かりやすい表現を心掛けましょう。日本語での会話には全く問題ない外国人でも、難解で回りくどい文章表現を正確に読み取るのは至難の業です。読むのは外国人であることを念頭に置いて、簡潔に求人票を作成したほうが思い違いやトラブルを減らせます。
海外は成果主義の考え方が主流のため、仕事選びの際にキャリアアップができるかを重視する外国人が多くいます。求人票に将来的なキャリアプランの例を記載すると、目に留まりやすいでしょう。
外国人が働きやすい職場作りを進め、求人票でアピールするのも重要です。たとえば、住居を借りる手続きのハードルが高い外国人の場合、寮がある職場だと応募しやすくなります。今まで外国人正社員を雇用した実績がなくても、受け入れ体制が整っていることをアピールすれば、応募を集めやすくなるでしょう。
またWeXpatsJobsでは、ホテルや宿泊業の企業様の求人掲載実績があります。実際に求める日本語レベルと募集の出し方、求人の魅力付け方など採用にあたって悩まれている場合は、WeXpatsJobsまで気軽にご相談下さい。
外国人を正社員として雇用する際は、求人の出し方に工夫が必要です。また、持っている在留資格によってできる仕事が異なるので、採用時によく確認しましょう。