特定技能「航空」とは?制度の概要や外国人雇用時の注意点を企業へ向け解説

2022年03月11日
WeXpats Bizは技能実習/特定技能の外国人採用・雇用支援サービスを提供しているLeverages Global Supportの関連サイトです。行政書士監修の下、外国人採用の現場で役立つ情報を発信しています。
濵川恭一 (監修)
外国人専門の人材ビジネス会社勤務を経て、外国人のビザ専門行政書士事務所を設立。専門分野は、就労ビザ申請、外国人採用コンサルティング。著書に、「これ1冊でまるわかり!必ず成功する外国人雇用」、「実務家のための100の実践事例でわかる入管手続き」等がある。 http://svisa.net

航空業で特定技能外国人の受け入れを検討する企業のなかには、従事可能な業務を知りたい方もいるでしょう。航空分野の空港グランドハンドリングでは、飛行機の離着陸時の安全確認や手荷物の積み下ろし作業、航空機整備では点検・整備業務に従事可能です。また、付随する関連業務に従事することが認められています。このコラムでは、航空業で特定技能外国人を雇用するための条件や注意点を解説するので参考にしてください。

目次

  1. 特定技能「航空分野」の概要
  2. 特定技能の「航空分野」を持つ外国人が行える業務
  3. 外国人が航空分野で特定技能を得るには?
  4. 航空分野で特定技能外国人を雇用する際の注意点
  5. まとめ

特定技能「航空分野」の概要

特定技能「航空分野」は、2019年4月の入管法改正によってできた在留資格です。これにより、航空業で特定技能外国人の受け入れを行えるようになりました。また、航空分野を管轄する国土交通省では、特定技能制度開始をきっかけに適切に人材を確保できるよう、「制度開始から5年間で累計2,200人の外国人材を受け入れる」という目標を定めています。

特定技能は企業の人材不足解消を目的とした在留資格です。航空分野のほかに、介護分野や建設分野、農業分野など計14種類があります。航空分野においては、利用客が増加傾向にある一方、人材不足に悩む企業も多いのが現状です。特定技能「航空分野」を所持する外国人は、航空分野における技術や知識、働くうえで必要な日本語能力を身に付けているので、即戦力としての活躍が期待できるでしょう。

参照元
国土交通省「新たな外国人材の受入れに係る制度説明会資料(平成31年2月8日時点版)

特定技能の「航空分野」を持つ外国人が行える業務

特定技能の「航空分野」を持つ外国人が行えるのは、「空港グランドハンドリング」と「航空機整備」の2種類です。

1.空港グランドハンドリング

空港グランドハンドリングの業務内容を以下に紹介します。
 

・航空機地上走行支援業務…航空機の駐機場への誘導や移動

・手荷物・貨物取扱業務…手荷物・貨物の仕分け、ULDへの積付、取り降し・解体

・手荷物・貨物の搭降載取扱業務…手荷物・貨物の航空機への移送、 搭降載

・航空機内外の清掃整備業務…客室内清掃、遺失物等の検索、 機用品補充や機体の洗浄
 

空港グランドハンドリングは、飛行機が離着陸する際の安全確認や手荷物の積み下ろし作業、清掃作業などを行うのが仕事です。知識や技術はもちろん、チームワークや体力も必要な業務といえるでしょう。

2.航空機整備

航空機整備の業務内容は以下のとおりです。
 

・運航整備…空港に到着した航空機に対して、次のフライトまでの間に行う整備

・機体整備…約1~2週間にわたり機体の隅々まで行う整備。通常1~1年半毎に実施する

・装備品・原動機整備…航空機から取り下ろされた脚部や動翼、 飛行・操縦に用いられる計器類等およびエンジンの整備
 

航空機整備では、飛行機が安全に飛び立つための点検・整備を行います。そのため、常に正確な作業を行える人材でなければ務まらないでしょう。

なお、特定技能外国人は、業務に関連する清掃作業や事務作業、除雪作業などにも従事可能です。ただし、関連作業のみを行わせてはいけません。

参照元
出入国在留管理庁「特定技能外国人の雇用を希望する企業・団体・個人等の方

外国人が航空分野で特定技能を得るには?

ここでは、外国人が航空分野で特定技能を得る方法を解説します。

技能試験および日本語能力試験に合格する

航空分野には業務ごとに、「特定技能評価試験(航空分野:空港グランドハンドリング)」と、「特定技能評価試験(航空分野:航空機整備)」があります。技能試験は日本語で筆記試験および実技試験が行われますが、合格するには65%以上の正答率を獲得しなければなりません。技能試験は、正誤式問題が30問程度出題されます。また、実技試験は、写真・イラスト等を用いた試験であり、空港グランドハンドリングの基本事項 から出題されます。

日本語能力試験は、「日本語能力試験(JLPT)」と「国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)」の2種類があります。日本語能力試験(JLPT)の場合、特定技能を得るために必要なレベルはN4以上です。申し込みの際に、受験者自身がレベルを選択し受験します。一方、国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)にもレベルはありますが、受験者が選択できるわけではありません。試験を受けた結果、一定以上の日本語能力があると認められれば「合格」という判定になります。

日本語能力試験(JLPT)については「JLPT(日本語能力試験)の過去問や認定の目安をレベル別に紹介」のコラムで詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

航空分野で技能実習2号を修了する

技能実習2号を良好に修了した外国人は、上述した技能試験および日本語能力試験が免除され、在留資格を「特定技能」に変更できます。航空分野では、職種名「空港グランドハンドリング」で「航空機地上支援」の修了者が、空港グランドハンドリング業務に従事可能です。

航空分野で特定技能外国人を雇用する際の注意点

航空分野で特定技能外国人を雇用する際は、受け入れ企業としての条件を満たし、日本人と同等以上の賃金を支払うよう注意しなければなりません。以下で詳しく解説します。

受け入れ企業としての条件を満たす必要がある

特定技能外国人の受け入れ企業としての条件は以下のとおりです。
 

1.空港管理者により空港管理規則に基づく当該空港における営業の承認等を受けた事業者もしくは航空運送事業者、または航空法に基づき国土交通省大臣の認定を受けた航空機整備等に係る事業場を有する事業者、もしくは当該事業者から業務の委託を受ける事業者であること。

2.国土交通省が設置する「航空分野特定技能協議会」の構成員になること。

3.協議会に対し必要な協力を行うこと。

4.国土交通省またはその委託を受けた者が行う調査および指導に対し、必要な協力を行うこと。

5.登録支援機関に特定技能外国人支援計画の実施を委託する場合は、2~4の条件を満たす登録支援機関に委託すること。
 

なお、航空分野で特定技能外国人を受け入れる際の雇用形態は、直接雇用のみです。それ以外は認められていないので、注意しましょう。

日本人と同等以上の賃金で雇用する

企業が特定技能外国人に支払う賃金は、同じ業務を行う日本人と同等以上でなければなりません。国籍や人種を理由に、差別的な扱いをすることは法律で禁止されています。

参照元
国土交通省「航空分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針

まとめ

特定技能「航空分野」を持つ外国人は、空港グランドハンドリングまたは航空機整備の業務に従事可能です。ほかにも、清掃作業や事務作業など、関連業務に従事させることも認められています。航空分野で特定技能外国人の雇用を検討する企業は、受け入れ企業としての条件を確認したうえで準備を進めましょう。

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