特定技能・農業分野における外国人雇用の要件を紹介!特定技能14業種⑪

2020年04月22日
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中田直子 (監修)
日本ビザ国際行政書士事務所
当事務所は20年以上の経験豊富な弁護士と、入国管理法に詳しい行政書士・税理士が、アドバイザーや業務をしており、他社にはない法律に基づいた交渉力がございます。これらを生かし、丁寧なコンサルティングの上、お客様のご要望にあわせて最適なサポートと各種ビザ申請業務をいたします。またリーズナブルな価格で特定技能ビザの登録支援機関として外国人の日常生活のサポートや外国人採用コンサルティング等もしています。(2019年はボランティアで、無料で登録支援機関の外国人サポートをしました)皆さまのご希望を叶えられるようベストを尽くします。資格:行政書士資格(入国管理取次資格)/税理士資格/TOEIC950点/ニューヨーク大学留学、アメリカでの勤務経験あり。 http://visa-nihon.com/

2019年より新しい在留資格「特定技能」がスタートしました。農業分野においては2024年までに最大3万6500人の特定技能1号外国人の受け入れを見込んでいます。しかし2019年12月末において農業分野の特定技能1号外国人は292人となっており、他の分野より受け入れは進んでいるものの、まだまだ制度の利用が進んでいない状況です。

この記事では農業分野の特定技能について、雇用する企業の条件から業務内容までわかりやすく解説します。

参照:出入国在留管理庁 特定技能1号在留外国人数(令和元年12月末現在)概要版

在留資格「特定技能」とは

特定技能の在留資格は1号と2号に分かれており、建設と造船・舶用工業の2分野にかぎって、特定技能2号まで認められていますが、農業分野には認められていません。

・特定技能1号の概要

特定技能1号の定義は下記のようになっています。

”特定産業分野に属する相当程度の知識又は経験を必要とする技能を要する業務に従事する外国人向けの在留資格”

2020年2月現在において14業種が、特定産業分野として指定されています。

介護、ビルクリーニング、素形材産業、産業機械製造業、電気・電子情報関連産業、建設業、造船・舶用工業、自動車整備業、航空業、宿泊業、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業

在留期間は1年,6か月又は4か月ごとの更新,通算で上限5年まで、となっており、家族の帯同はできません。特定技能1号の取得要件は、技能試験と日本語試験の合格することか、技能実習2号を良好に修了することのいずれかです。受入れ機関や登録支援機関は、特定技能1号外国人に対して、生活や就労の各種支援をしなければなりません。

参照:出入国在留管理庁「新たな外国人材の受入れ及び共生社会実現に向けた取組」

・特定技能1号の支援内容

特定技能1号外国人に対する支援は大きく10から成り立っています。

  • 事前ガイダンスの提供

  • 出入国する際の送迎

  • 住居確保・生活に必要な契約支援

  • 生活オリエンテーション

  • 公的手続き等への同行

  • 日本語学習の機会の提供

  • 相談・苦情への対応

  • 日本人との交流促進

  • 転職支援(人員整理等の場合)

  • 定期的な面談・行政機関への通報

生活一般において、不自由がないような支援内容となっています。全部の項目あるいは一部の項目を登録支援機関に委託することもできます。

雇用する企業の条件

直接雇用の他、農業分野と漁業分野の2分野は派遣雇用も認められています。

分野別運用方針によると、派遣雇用を認める理由は下記の2つです。

  • 冬場は農作業ができないなど、季節による作業の繁閑がある

  • 同じ地域であっても、作目による収穫や定植等の農作業のピーク時が異なるといった特性があり、農繁期の労働力の確保や複数の産地間での労働力の融通といった農業現場のニーズに対応するため

雇用形態により、雇用企業の条件も異なります。

・直接雇用

直接雇用の場合、分野別運用要領に記載のある条件は大きく2つです。

  • 過去5年以内に労働者(技能実習生を含む)を少なくとも6ヶ月以上継続して雇用した経験があること

  • 特定技能外国人の入国後4ヶ月以内に、農林特定技能協議会に加入し、加入後は農業特定技能協議会に対し、必要な協力を行うこと

・派遣雇用

派遣雇用の場合、雇用企業に課されている条件は3つあります。

  1. 1~4のいずれかに該当しかつ法務大臣が農林水産大臣と協議の上で適当であると認められる者

    1. 農業又は農業に関連する業務を行っている者であること

    2. 地方公共団体又は①に掲げる者が資本金の過半数を出資していること

    3. 地方公共団体の職員、又は1に掲げる者、もしくはその役員、もしくは職員が役員であること、その他地方公共団体、又は1に掲げる者が業務執行に実質的に関与していると認められる者であること

    4.  国家戦略特別区域法第16条の5第 1 項に規定する特定機関であること

  2. 過去5年以内に労働者(技能実習生を含む。)を少なくとも6か月以上継続して雇用した経験があるか,又は派遣先責任者講習、その他労働者派遣法における派遣先の講ずべき措置等の解説が行われる講習(例えば,都道府県労働局が実施する派遣先向けの講習等)を受講した者を派遣先責任者として選任していること

  3. 特定技能外国人の入国後4ヶ月以内に、農林特定技能協議会に加入し、加入後は農業特定技能協議会に対し、必要な協力を行うこと

1-1の農業又は農業に関連する業務を行っている者という条件があるため、派遣元となるのは農協などの農業団体に限られるものと考えられます。

参照:法務省・農林水産省「特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領 農業分野の基準について」

業務内容について

農業分野において特定技能1号外国人が従事する業務区分は2つあります。

  • 耕種農業全般(栽培管理,農産物の集出荷・選別等)

  • 畜産農業全般(飼養管理,畜産物の集出荷・選別等)

これは試験区分にも対応する形となっています。

選果などの業務にも従事することができますが、主として従事する業務には、栽培管理(飼養管理)が含まれていなければなりません。また他の日本人と同様に関連する業務(農畜産物の製造・加工、運搬、販売の作業、冬場の除雪作業等)に付随的に従事することができます。

試験の実施状況

技能試験と日本語試験はそれぞれ実施している団体が異なります。それぞれの実施状況についてみていきましょう。

・日本語試験

特定技能1号の在留資格を得るためには、日本語能力試験N4以上、または国際交流基金日本語基礎テストA2以上が必要となります。これは日常生活の簡単な日本語を使用できるレベルです。

日本語能力試験は7月と12月の年2回行われており、世界85ヵ国、249都市で実施されています(その中には7月、12月のどちらかのみ実施する会場もあります)。一方で日本語基礎テストは実施国は7ヵ国(モンゴル、ネパール、ミャンマー、ベトナム、カンボジア、インドネシア、フィリピン)、試験は会場ごとに異なりますが、多いところでは月15回以上試験を行っています。

・技能試験

農業技能測定試験は、一般社団法人全国農業会議所により実施されています。2020年4月現在、海外ではフィリピン、カンボジア、インドネシア、ミャンマーの4ヵ国でのみ試験が行われていますが、今後は、中国、ベトナム、タイを加えた7ヵ国で実施予定です。学科試験と実技試験、日本語の聞き取り試験から構成されており、試験時間は60分、試験問題数は70問程度です。実技試験はイラスト・写真から正しい選択肢を判断するタイプとなっています。

出題範囲は下記のようになっています。

耕種農業全般

①学科

・耕種農業一般(各器官の成長・生育、栽培方法、栽培管理)

・安全衛生

・栽培作物の品種・特徴

・栽培環境(温度、光(日長)、水、栄養、土壌)温度、)

・栽培方法・管理

・施設園芸(温室、プラスティックハウス等)

・病害虫・雑草防除

・収穫・調整・貯蔵・出荷 など

②実技(イラスト・写真による判断式(CBT 方式))

・土壌の観察

・肥料・農薬の取扱い

・種子の取扱い

・環境管理、資材・装置・機械の取扱い

・栽培に関する作業

・安全衛生 など

③日本語

・日本語で指示された農作業の内容等の聴き取り

畜産農業全般

①学科

・畜産農業一般

・安全衛生

・品種

・繁殖・生理

・飼養管理 など

②実技(イラスト・写真による判断式(CBT 方式))

・個体の取扱い

・個体の観察

・飼養管理、器具の取扱い

・生産物の取扱い

・安全衛生 など

③日本語

・日本語で指示された農作業の内容等の聴き取り

参照:一般社団法人全国農業会議所「農業技能測定試験」試験実施要領

まとめ

農業分野の特定技能について、雇用する企業の条件から業務内容、試験の実施状況まで説明しました。派遣元となろうとする場合、あらかじめ法務大臣、農林水産大臣の許可が必要となるなど、申請にあたって気をつけなければならないこともあります。手続きの詳細などについては、各関係機関、省庁にお問合せください。

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