【最新版】外国人労働者の受け入れ制度は3種類!メリットや課題を解説

2023年01月10日
WeXpats Bizは技能実習/特定技能の外国人採用・雇用支援サービスを提供しているLeverages Global Supportの関連サイトです。行政書士監修の下、外国人採用の現場で役立つ情報を発信しています。
濵川恭一 (監修)
外国人専門の人材ビジネス会社勤務を経て、外国人のビザ専門行政書士事務所を設立。専門分野は、就労ビザ申請、外国人採用コンサルティング。著書に、「これ1冊でまるわかり!必ず成功する外国人雇用」、「実務家のための100の実践事例でわかる入管手続き」等がある。 http://svisa.net

外国人労働者の受け入れを実施する企業は年々増加傾向にあり、日本政府もニーズに応えて制度の整備に取り組んでいます。しかし、外国人労働者の受け入れ制度は複雑なため、雇用経験のない企業にはハードルが高い面もあるのも事実です。このコラムでは、複雑な外国人労働者の受け入れ制度を企業向けに簡単に解説します。「グローバル人材を雇用したい」「人手不足を解消したい」などの悩みを持つ企業は、参考にしてください。


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目次

  1. 外国人労働者の受け入れに関する3つの制度
  2. 外国人労働者の受け入れが企業にもたらすメリット
  3. 日本企業が外国人労働者受け入れる際の課題点
  4. 日本企業の外国人労働者受け入れ状況
  5. 人手不足解消には外国人労働者の受け入れ制度が役立つ
  6. まとめ

外国人労働者の受け入れに関する3つの制度

外国人労働者の受け入れに関する3つの制度の画像

2022年時点で日本の企業が利用できる外国人労働者の受け入れ制度は3つあります。受け入れ制度ごとに目的や雇用できる業界、必要な準備などが異なるので、まずは概要を把握しましょう。

1.技能実習制度

技能実習制度とは、中国やベトナム、フィリピン、ネパールなどの外国人に日本の技能・技術を移転し、自国の発展に活かしてもらうことを目的とした受け入れ制度です。国際協力の一環として施行された制度であくまで人材育成を目的としているため、労働力として技能実習生を受け入れることはできません。なお、技能実習生にも適切な賃金の支払いが必要です。安価な労働力として技能実習生を受け入れるのはやめましょう。労働力に余力があり、外国人雇用や海外進出を前向きに考えている企業には、技能実習制度がおすすめです。

技能実習制度について詳しく知りたい企業は、「外国人技能実習制度の概要を企業向けに解説!技能実習生の受け入れ方も紹介」を参考にしてください。

2.特定技能制度

特定技能制度とは、慢性的な人材不足が顕著な以下の12分野において、即戦力となる外国人に幅広い業務を任せられる外国人労働者受け入れ制度です。

  • 介護

  • ビルクリーニング

  • 素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業

  • 建設

  • 造船・舶用工業

  • 自動車整備

  • 航空

  • 宿泊業

  • 農業

  • 漁業

  • 飲食料品製造業

  • 外食業

人手不足解消を目的としているため、12分野に当てはまる企業であれば特定技能人材と呼ばれる外国人を雇用できます。一定の条件をクリアした外国人には在留資格「特定技能」が付与され、長期にわたって日本での就労が可能です。技能実習生から特定技能人材への移行もできるので、「技能実習生に自社で本格的に活躍してほしい」と考える企業にも適した制度といえます。なお、特定技能には1号と2号があり、一部の分野では熟練した技能を持つ外国人を在留期間の上限なく雇用することも可能です。

特定技能1号

特定技能1号は、特定産業分野のいずれかである程度の知識や経験を持っており、即戦力になることを認められた外国人に与えられる在留資格です。在留期間は最長5年で、試験により日本語能力や技能水準が条件を満たしていることを確認しています。

特定技能2号

特定技能2号は、2022年時点で建設と造船・舶用工業の分野でのみ雇用が認められている在留資格で、熟練した技能を持つ外国人に与えられています。定期的な更新手続きは必要ですが、在留期間の上限がなく事実上無期限に雇用できる人材です。

3.高度人材ポイント制度

高度人材ポイント制度は、優秀な外国人労働者を日本に呼び寄せ、社会にイノベーションをもたらすために創設されました。「高度学術研究活動」「高度専門・技術活動」「高度経営・管理活動」の分野に該当する外国人労働者が、高度人材ポイント制度の対象です。外国人の学歴や年収、経験年数などに応じてポイントが設定されており、合計が70点を超えると在留資格「高度専門職」が付与されます。高度人材に認められた外国人には永住許可要件の緩和や複合的な活動の許可など、さまざまな優遇措置が用意されているため、条件さえ満たせばwin‐winの関係を築ける制度です。優秀な人材を確保したい企業は、高度人材ポイント制度の活用を検討してみましょう。

高度人材ポイント制とは?高度外国人材を雇用したい企業向けに仕組みを解説」では、高度人材ポイント制度の概要や優遇制度の内容を詳しく解説しています。優秀な外国人労働者を受け入れたい企業は参考にしてください。

参照元
厚生労働省「外国人技能実習制度について」
特定技能総合支援サイト「特定技能制度とは」
出入国在留管理庁「高度人材ポイント制とは?

外国人労働者の受け入れが企業にもたらすメリット

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企業が外国人労働者を受け入れるメリットとして、人手不足解消や技術者の補充、グローバル化推進などが挙げられます。また、外国人労働者を受け入れるために社内の制度や労働環境を見直す必要があるため、職場の働きやすさ向上も期待できるでしょう。

労働環境の見直しにつながる

外国人労働者の受け入れ制度を利用するには、国籍関係なく全従業員が働きやすいように労働環境を見直す必要があります。たとえば、業務マニュアルを組み直して多言語に翻訳したり勤怠管理の方法を見直したりするのは、外国人だけでなく日本人の働きやすさにも影響するでしょう。また、外国人との意思疎通がしやすいように言語コミュニケーションを推奨することで、社内での会話が増え活発な雰囲気が生まれる場合もあります。

人手不足を解消できる

日本国内で求人を出しても十分な人数が集まらないときは、外国人にも採用の間口を広げることで人手不足を解消できます。日本で働きたい外国人は、日本人に比べて会社の立地や知名度、企業規模にこだわらない人が多く中小企業も良い人材を確保できるチャンスです。

多言語を話せる人材が増えて海外進出しやすくなる

海外進出を目指す企業にとって、言語能力に長けた外国人労働者を雇用できるのはメリットです。海外では日本よりも盛んに言語教育が行われており、複数の言語を話せる外国人は珍しくありません。また、外国人の国籍と事業展開を予定している国・地域が一致していれば、コミュニケーションだけでなく文化の面でも十分なサポートを得られる可能性があります。海外進出をするには、現地の関係各所との連携が大切です。言語や文化・風習に精通している外国人の存在は非常に大きいでしょう。

優秀な人材を発掘できるチャンスが増える

少子高齢化による人材不足が加速している日本では、各業界で人材競争が激化しています。「売り手市場」となっている日本では優秀な人材を確保するのが難しく、採用は簡単ではありません。人手不足に悩んでいる企業は、外国人労働者の雇用を検討してみましょう。


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日本企業が外国人労働者受け入れる際の課題点

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外国人労働者の受け入れ制度を活用するには課題点も多く、企業はあらかじめ外国人雇用に関する知識を身につけたり法律の勉強をしたりする必要があります。誤った認識で外国人労働者の受け入れを行うと、罰則を受ける可能性もあるので注意しましょう。ここでは、企業に押さえておいてほしい外国人労働者の受け入れにまつわる課題を解説します。

受け入れ態勢を整えるのが難しい

外国人労働者が働きやすい環境を整えるのは容易ではありません。職場環境の整備には問題点の洗い出しや解決策の提案、予算編成、実行のためのスケジュール調整などやることがたくさんあります。普段の業務もあるので、整備には短くとも3ヶ月から半年程度見積ると良いでしょう。また、実際に外国人を雇用してから労働環境の問題が浮上する可能性もあります。有事の際に備えてフォロー体制も整えなければならず、あまりの準備の大変さにつまずく企業もあるようです。

周辺地域の外国人への理解が不足している

外国人の受け入れにあたって気にすべき点は、企業内の環境だけにとどまりません。外国人労働者の生活環境が問題ないかの確認も大切です。海外から就労のため訪れる外国人は、家族や友人、知人のいない日本での生活で孤立しやすい傾向にあります。また、外国人というだけで近隣住民から距離を置かれたり冷たい態度を取られたりすることもあり、私生活での悩みが仕事に悪影響を及ぼす可能性はゼロではありません。外国人に長く働いてもらうためにも、入社後、日本での生活に悩みがないか聞いてみましょう。自治体にある外国人向けの相談窓口や地域の人と交流できるイベントの紹介をするのも、受け入れ企業の責務といえます。

日本への理解不足によるトラブルが起きやすい

海外からやってくる外国人労働者は、日本の法律や暗黙の了解を理解できておらず、知らないうちに問題を起こしてしまう可能性があります。日本人であれば基本的に起きないトラブルへの対応が増えるのは、外国人労働者の受け入れにおける課題です。

トラブルを未然に防ぐためにも、企業は外国人労働者の入社時に日本のルールに関するガイダンスを実施し、知識を身につけてもらいましょう。自社のルールはもちろん、生活や仕事で意識する必要がある法律も教えることで、トラブルを回避できる可能性が高まります。

外国人労働者に関する制度や法律の知識が足りない

外国人労働者には労働基準法や最低賃金法のほかに、出入国管理及び難民認定法(通称:入管法)が適用されます。外国人労働者は働くうえでさまざまな制約があるので、知識不足で不法就労させないように注意しましょう。外国人労働者の受け入れに関する知識が不十分だと、企業側が「不法就労助長罪」に問われるリスクが高まります。たとえば、在留資格で認められていない業務に外国人労働者を従事させるのは違法です。在留期限が切れた外国人を雇用し続けたり十分な休憩・賃金を与えなかったりするのも、法律に反する行為なのでやめましょう。

不法就労助長罪が成立した場合、企業は3年以下の懲役か300万円以下の罰金、もしくはその両方が科せられます。「あの会社は外国人に不法就労をさせている」というイメージもつくため、その後の外国人の受け入れが難しくなるでしょう。違法の認識がなくても処罰の対象となるので、外国人の受け入れは十分な知識を身につけてから行ってください。

外国人労働者を取り巻く現状と問題を企業に向け解説!解決策も紹介」では、外国人労働者が抱える問題と企業がすべき対応をまとめています。外国人労働者が働きやすい環境を整えるためにも、ぜひチェックしてみましょう。

日本企業の外国人労働者受け入れ状況

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日本で働く外国人労働者数は増加傾向にあり、同時に受け入れを行う企業も増えてきています。実際に、厚生労働省が公表した「「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和3年10月末現在)」によると、日本で働く外国人労働者は約173万人です。受け入れを実施する事業所も約29万ヶ所と、外国人雇用状況の届出が義務化されてから過去最高を記録しています。

日本で働く外国人労働者は年々増加している

技能実習制度や高度人材ポイント制度といった受け入れ制度を利用して、日本で働く人は外国人労働者全体のうち約40%を占めています。国籍別に見るとベトナム・中国・フィリピンから来る外国人労働者が多いようです。外国人労働者の受け入れを検討している企業は、英語以外にもベトナム語や中国語でのサポート体制を整えておくと、有事の際にスムーズに対応できます。

外国人労働者増加の背景

日本で働く外国人労働者が増えている背景には、インバウンド需要の増加や少子高齢化による労働力の減少が挙げられます。特に宿泊業や飲食業、サービス業では海外から訪れる観光客への対応のために、外国人労働者を受け入れる企業が多いでしょう。また、日本は若い労働力が少なく人材競争が激化しているため、外国人採用を積極的に行っている企業もあるようです。

外国人労働者が日本を選ぶ理由

「日本の文化が好き」「スキルアップしたい」「治安の良い国で働きたい」という理由から、来日して仕事を探す外国人は多いようです。日本で働きたい外国人と優秀な人材を確保したい企業の利害の一致によって、外国人労働者が年々増えています。

参照元
厚生労働省「「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和3年10月末現在)

人手不足解消には外国人労働者の受け入れ制度が役立つ

人手不足解消には外国人労働者の受け入れ制度が役立つの画像

人手不足や優秀な人材の確保が課題となっている企業は、特定技能制度や高度人材ポイント制度を活用して、外国人労働者を受け入れることをおすすめします。外国人労働者の受け入れ制度に関する知識を身につけて、人手不足の解消に役立てましょう。ある程度人手不足が解消され、人材育成の余裕が出てきたら技能実習制度を利用してみるのもおすすめです。

まとめ

まとめの画像

外国人労働者の受け入れ制度には、「技能実習制度」「特定技能制度」「高度人材ポイント制度」があります。それぞれ目的や受け入れられる外国人の能力が異なるので、企業に適した制度を活用しましょう。なお、不法就労防止のためにも、必ず外国人雇用のルールはチェックしてください。