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外国人を対象とする日本語検定にはさまざまな種類がありますが、検定ごとに内容・難易度などは大きく異なります。この記事では、日本語能力試験(JLPT)・日本留学試験(EJU)・ビジネス日本語能力テスト(BJT)という3種類の日本語検定について、検定内容・難易度などを詳しく解説します。
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はじめに外国人が対象の代表的な日本語検定の概要を、以下の表で確認しておきましょう。
日本語検定の名前 | 運営団体 | 実施頻度 | 受験料 |
---|---|---|---|
日本語能力試験 (JLPT) |
国際交流基金 日本国際教育支援協会 |
1年に2回 2020年は7月・12月 |
5500円 (税込) |
日本留学試験 (EJU) |
日本学生支援機構 |
1年に2回 2020年は6月・11月 |
7700円 (税込) |
BJTビジネス日本語能力テスト | 日本漢字能力検定協会 | ほぼ毎日実施 |
7000円 (税込) |
実用日本語検定 (J.TEST ) |
日本語検定協会 |
1年に6回 例年 1月・3月・5月・7月・9月・11月 |
4,800円 (税込) |
上記のように日本語検定の種類ごとに実施頻度・受験料などは異なるため、受験を希望する場合には各運営団体のWebサイトにて検定要項を確認してください。
日本語能力試験(JLPT)は、日本語を母国語としない外国人の日本語能力を測るための検定です。2011年時点での受験者数は全世界で約61万人にのぼり、世界最大規模の日本語試験とされています。
日本語能力試験の受験は、日本で出入国管理上の優遇措置を受けるほか、医師などの国家試験を受験するための条件として設定されています。
参照元 国際交流基金 日本国際教育支援協会「日本語能力試験 目的と沿革」
日本語能力試験の試験問題は、5段階のNレベル(N5〜N1)ごとに作成されています。Nレベルとは日本語能力試験の合格難易度を示す指標であり、Nレベルの数字が小さいほど合格難易度は高まります。
例えば、N5試験の合格には基本的な日本語をある程度理解できる能力が求められる一方で、N1試験の合格には幅広い場面で使われる日本語を理解できる能力が求められます。なお、医師などの国家試験を受験するには、前提としてN1レベルの合格が必要です。また、一般企業でホワイトカラー職として働く場合には、N2レベル以上が必要と言われています。一方、特定技能ビザの取得要件は、N4以上となります。
参照元 国際交流基金 日本国際教育支援協会「日本語能力試験 N1〜N5:認定の目安」
日本企業からすると、日本語能力試験の合格実績は、外国人材の日本語会話能力を測る材料として活用できます。応募者のNレベルを把握すればコミュニケーション能力を想定できるため採用活動をスムーズに進めやすくなりますが、ここでは1つ注意点があります。
日本企業に応募する外国人材の中には、合格実績を持たずに自身で推測したNレベルを記載・自称する人がいます。こうした外国人材は日本語能力が不足しているケースも多いため、採用後に予想外のトラブルが起こりかねません。
日本語能力検定の合格実績をもとに外国人材を採用する場合、検定運営先が発行する「日本語能力試験認定結果及び成績に関する証明書」を確認するようにしてください。また、同じNレベル内であっても、実際の日本語能力に大きな差が生じるケースもあります。また、結果証明書には、読解力と聴解力(ヒアリング力)それぞれの点数が表記されますので、どちらの能力が高いのかも確認しておくとよいでしょう。
日本語能力検定のNレベルは外国人材を採用するうえで有効な材料となりますが、合格実績に頼りきって採用してしまうと企業と労働者の間でミスマッチが起こる原因となります。面接の機会を利用して、コミュニケーション能力を直接確かめると良いでしょう。
「日本語能力試験を外国人採用に活かすポイントは?各レベルについても解説」のコラムでは、日本語能力試験を外国人の採用に活かすための方法を紹介しています。併せてご覧ください。
日本留学試験(EJU)は、外国人留学生として日本の大学などに入学を希望する者に必要な日本語能力と基礎学力を測る検定です。2002年、当時活用されていた「日本語能力試験」と「私費外国人留学生と統一試験」に代わる検定として導入されました。
近年では日本留学試験の成績を主な判断材料として、外国人留学生の合否を決める大学が増えています。こうした大学では、大学が個別に入学試験を受験する代わりに、日本留学試験の成績と高等学校の成績などをもとに入学許可を判断します。
日本留学試験は世界各国で実施されているため、外国人留学生は、日本を訪れることなく自国において、希望する大学の受験から合否の確認までを済ませられます。また、受験者の中でも成績優秀者については、「文部科学省外国人留学生学習奨励費」の給付予約を申請でき、大学入学後に奨学金の受給が可能です。
※日本学生支援機構「日本留学試験(EJU)とは」
日本留学試験は、その他の日本語能力検定とは違い、日本語能力だけでなく基礎学力も測る検定です。具体的にいうと、日本語のほか、基礎学力にあたる理科(物理・化学・生物)・総合科目・数学の3科目も主題科目に含まれています。上記の科目から、入学を希望する大学などが指定する受験科目を選んで受験します。
なお、基礎学力にあたる科目については、志望校の指定を踏まえて、出願時に日本語・英語の中から出題言語を選択します。
※日本学生支援機構「実施要項」
ビジネス日本語能力テスト(BJT)は、ビジネスシーンにおける日本語コミュニケーション能力を測る検定です。得点数に応じて、J5(日本語によるビジネスコミュニケーション能力がほとんどない)から、J1+(どのようなビジネス場面でも日本語による十分なコミュニケーション能カがある)までの6段階で日本語能力が評価されます。
実施頻度が1年に数回程度の日本語能力検定が多い中で、ほとんど毎日にわたって検定試験が実施されているため、日々の業務で多忙なビジネスマンでも受験しやすい検定です。受験場所は、全国20箇所以上にあるテストセンターとなります。そのほか、検定結果を即座に確認できるため、学び直しによる日本語能力の強化を図りやすいです。
※日本漢字能力検定協会「BJTビジネス日本語能力テスト レベルガイド」
ビジネス日本語能力テストは、日本語能力試験と同様に日本企業への就職活動時に活用されているほか、すでに雇用されている外国人ビジネスマンが日本語能力を測る際にも活用されています。
また、日本語能力試験と同様に法務省の入国管理局から日本語能力の証明基準として認められています。そのため、日本への入国に必要な「在留資格認定証明書交付申請」において、ビジネス日本語能力テストの得点を日本語能力を証明する材料として使用可能です。
このように日本語能力検定と活用方法が類似する検定ですが、ビジネスで通用する日本語を習得したい外国人の方はビジネス日本語能力テストを選んで受験すると良いでしょう。
参照元 日本漢字能力検定協会「BJTビジネス日本語能力テスト 特徴&メリット」
世界最大規模を持つ日本語能力試験(JLPT)・外国人留学生を対象とする日本留学試験(EJU)・ビジネスシーンに特化したビジネス日本語能力テスト(BJT)というように、日本語検定の種類ごとに特徴が大きく異なっています。
それぞれの特徴を十分に把握したうえで、目的に沿った検定を選んで受験してください。
試験の詳細についてはこちら:実用日本語検定(J.TEST)のレベルとは?JLPTとの違いを解説
N1についてはこちら:日本語能力試験N1の難易度は?外国人採用で参考になるレベルを解説
N2についてはこちら:日本語能力試験とは?N2レベルの概要や合格者を雇用するメリットも解説
N3についてはこちら:日本語能力試験N3スコアのレベルとは
N1~N5のレベル感を知りたい方はこちら:日本語能力試験を外国人採用に活かすポイントは?各レベルについても解説
監修:濵川恭一
外国人専門の人材ビジネス会社勤務を経て、外国人のビザ専門行政書士事務所を設立。専門分野は、就労ビザ申請、外国人採用コンサルティング。著書に、「これ1冊でまるわかり!必ず成功する外国人雇用」、「実務家のための100の実践事例でわかる入管手続き」等がある。 http://svisa.net