新卒で外国人留学生を採用したい企業必見!就職状況や注意点を解説

2022年03月11日
WeXpats Bizは技能実習/特定技能の外国人採用・雇用支援サービスを提供しているLeverages Global Supportの関連サイトです。行政書士監修の下、外国人採用の現場で役立つ情報を発信しています。
小島健太郎 (監修)
さむらい行政書士法人 代表社員
外国人の在留資格・VISA・帰化、対日投資手続きを専門に扱う「さむらい行政書士法人 」の代表社員。さむらい行政書士法人は東京、名古屋、大阪と全国対応。日本においても外国人を採用する企業が年々増加傾向にある中、外国人を雇用する際の就労ビザの取得を支援し、専門性の高いコンサルティングにより高い信頼を得ている。専門分野:在留資格・VISA・帰化。年間相談実績1,000件以上。 https://samurai-law.com

社内のグローバル化やブリッジ人材確保のために、外国人留学生を新卒採用したいと考えている企業もあるでしょう。日本での就職を希望する外国人留学生は多いものの、なかには就職先が見つからず帰国してしまう人もいるのが現状です。そこで、このコラムでは外国人留学生の新卒採用を成功させる方法を紹介します。新卒で外国人留学生を採用するメリット・デメリットや注意点もまとめているので、参考にご覧ください。

目次

  1. 外国人留学生の新卒採用状況
  2. 企業が外国人留学生の新卒採用を成功させるには
  3. 外国人留学生を新卒採用するメリット・デメリット
  4. 外国人留学生を新卒採用する際の確認事項と注意点
  5. 外国人留学生の在留資格を変更するには
  6. まとめ

外国人留学生の新卒採用状況

ここでは、日本国内における外国人留学生の新卒採用状況を解説します。2020年時点で、日本企業への就職を目的に在留資格の変更を申請をした外国人留学生は34,183人です。その内29,686人は、在留資格の変更を許可されています。なお、在留資格「特定技能」への変更は計上されていません。新卒で就職する外国人留学生の国籍や地域、人気の職種が気になる方はチェックしてみましょう。

日本で就職する外国人留学生の主な国籍・地域

日本での就職を目的に在留資格の変更をした外国人留学生は、中国籍が最も多く全体の36.8%を占めています。次いでベトナムやネパール、韓国、スリランカの順です。

外国人留学生に人気の職種

新卒で日本で就職する外国人留学生のうち86.5%は、卸売業・小売業や職業紹介・労働者派遣業といった、非製造業を選んでいます。職務内容まで細かく見てみると、翻訳・通訳や海外取引業務など自身のバックボーンや言語能力を活かした仕事が人気のようです。なお、製造業の場合は食料品や電気機械器具の分野の人気が高いといえます。

月額報酬20~25万程度で就職する外国人留学生は多い

日本で就職する新卒の外国人留学生のうち50.1%は、月額報酬20万円以上25万円未満の職場を選んでいます。次いで多いのは、月額報酬20万円未満の企業に就職する外国人留学生で全体の32.1%です。日本で新卒として働く外国人留学生は、日本人と同等の月額報酬を得ていると考えられるでしょう。

参照元
出入国在留管理庁「留学生の日本企業等への就職状況について

企業が外国人留学生の新卒採用を成功させるには

外国人留学生を新卒採用したい企業は、学生のニーズを把握し適切なアプローチを実施しましょう。

外国人留学生の就職に対する希望を把握する

外国人留学生が就職したいと思える条件が分からなければ、新卒採用を成功させるのは難しいでしょう。外国人留学生の多くは目的を持って日本に留学しているため、就職活動においても同じ就活生の日本人に比べて就職活動の軸が定まっている傾向にあります。

外国人留学生が日本で叶えたい目的ややりたい仕事、就職に対する希望を汲み取れれば、募集要項に記載する内容の方向性が見えてくるでしょう。外国人留学生を新卒採用したい企業は、ニーズの把握から始めることをおすすめします。

外国人留学生向けの求人を出す

日本でも外国人雇用が一般的になってきたものの、外国人留学生向けの求人は少ないのが現状です。多くの求人は日本人の就活生を想定しているため、応募しても良いのか悩む外国人留学生は少なくありません。特に、情報収集が苦手な外国人留学生の場合、希望に合った求人を見つけるのも一苦労です。そのため、外国人留学生向けの求人を出せばターゲットの目に留まりやすくなり、企業が求める人材が応募してくる可能性が高まります。外国人留学生を新卒採用したい企業は、求める人材に合わせた求人を出すように心掛けましょう。

外国人を雇用したいと考えている企業の方には、「外国人労働者を募集する方法は?雇用の手順と注意点を企業へ向けて解説!」もおすすめです。外国人労働者の募集から入社までの流れをチェックしましょう。

外国人留学生が働きやすい職場環境をつくる

新卒採用した外国人留学生が早期離職しないよう、職場環境を整えるのも企業の重要な役割です。日本と海外では仕事に対する考え方や働き方、制度がまったく異なります。また、言語の壁があるため社員と外国人留学生のコミュニケーションが難しく、良好な関係を築きにくいでしょう。

せっかく採用した人材を逃さないためにも、社内の受け入れ体制の構築が必須です。外国人留学生へのマナー研修や日本語教育、定期的な面談の設定はもちろん、社員への文化圏の違いの周知も行いましょう。お互いに相手を理解する姿勢を示し、何かあったらその都度話し合って改善していく努力が必要です。

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外国人留学生を新卒採用するメリット・デメリット

外国人留学生を新卒採用する際は、メリットだけでなくデメリットも伴うことを覚えておきましょう。

メリット

外国人留学生を新卒採用するメリットとして、社内のグローバル化やブリッジ人材の確保などが挙げられます。特に海外進出を検討している企業の場合、大きなメリットといえるでしょう。

優秀なブリッジ人材を確保できる

日本と異なる言語・文化圏の法人や企業と取引を行う際、円滑なコミュニケーションに欠かせないのがブリッジ人材です。単純な通訳だけではなく、異なる慣習やビジネスマナーがある国・地域とのやり取りをスムーズに行えるため、双方の橋渡しとなる重要な人材といえます。

新卒の外国人留学生は中途採用者よりも柔軟性に優れており、企業のやり方になじみやすいのが特徴です。伸びしろのある優秀なブリッジ人材を確保したい企業にとって、外国人留学生の新卒採用はメリットといえます。

社内のグローバル化が進む

社内のグローバル化による新たな価値観の創出やダイバーシティの推進、生産性向上なども外国人留学生を受け入れるメリットです。企業の新陳代謝を良くするために、外国人留学生の新卒採用を行う企業もあるでしょう。技術や文化の発展にもつながるため、昨今ではグローバル化に積極的な企業が増えているようです。

デメリット

新卒の外国人留学生を受け入れるデメリットとして、文化圏の違いに対する対応の難しさや在留資格に関する手続きの複雑さが挙げられるでしょう。

文化圏の違いへの対応が難しい

日本人と異なる文化圏で育った外国人留学生は、本人にその気がなくても失礼な態度を取ってしまったり、トラブルを起こしてしまったりする可能性があります。特に、外国人留学生は「暗黙の了解」が理解できず、社内になじめないことも考えられるでしょう。企業は外国人留学生のフォローを行わなければならない点はデメリットといえます。トラブルを回避するには、外国人留学生への仕事の指示は分かりやすくはっきり伝え、理解できているか確認を取るようにしましょう。

在留資格の手続きが複雑

在留資格の手続きが複雑な点も、デメリットに挙げられます。外国人留学生は日本の国籍を持たないため、滞在するには在留資格が必要です。在留資格によって認められている在留期限が切れた場合、企業は不法就労助長罪に問われるため注意しなければなりません。在留資格の変更・更新手続きに必要な書類は企業が用意することもあります。在留資格に関する手続きの頻度は高くないものの、日本人の雇用では発生しないやり取りのため慣れない企業からすると負担に感じることもあるでしょう。

外国人を正社員雇用したい企業向けにメリットや注意点を詳しく解説!」のコラムでも、外国人雇用を行うメリットや注意点、正社員雇用するまでの流れをまとめています。外国人の正社員雇用に必要な情報を把握して、採用活動を円滑に進めるために役立てましょう。

外国人留学生を新卒採用する際の確認事項と注意点

外国人留学生の新卒採用を行う企業は、以下の確認事項をしっかりチェックし、注意点を踏まえたうえで雇用契約を結びましょう。

在留期限の確認

先述したように、外国人留学生が日本に滞在するには在留資格が必要です。在留資格の種類や在留状況によって在留期限が決められているため、外国人留学生を採用する際は必ずチェックしましょう。また、採用後も在留資格の更新があるため、在留期限が満了する前に手続きを行うように促す必要があります。手続きの際は企業が書類の用意を求められることもあるので、前もって準備しておくと安心です。

専攻科目と職務内容の関連性

外国人留学生を新卒採用する場合、就労可能な在留資格に変更するために専攻科目と職務内容の関連性が重要になります。大学卒業者の場合は、緩やかな関連性でも認められますが、専門学校青津業者の場合、密接な関連性が必要です。たとえば、アパレルデザイン専攻の外国人留学生が旅行会社に就職しようとしても関連性が少ないため、在留資格の変更が認められにくいです。しかし、通訳翻訳専攻の外国人留学生であれば、通訳・翻訳と関連性があるため問題なく在留資格を変更できるでしょう。

スムーズに外国人留学生を雇用するためにも、新卒採用を行う際は専攻科目と職務内容の関連性は確認すべきです。

雇用契約内容の理解不足

外国人留学生のなかには日本語が苦手な人もいるため、雇用契約を結ぶ際はきちんと内容を理解できているか確認しましょう。相互理解が不十分なまま雇用契約を結ぶと、のちのちトラブルに発展する可能性があります。通訳や外部の支援機関のサポートを受けて意思疎通を図り、内容に不備がないか確認しつつ雇用契約を交わすと良いでしょう。外国人留学生を新卒採用する際は、労働条件を明示しお互いに内容を把握できているか慎重に確認することが大切です。

外国人留学生の就職活動の流れを紹介!雇用の際に確認すべきポイントも解説」では、就職活動の流れや企業が確認すべきポイントを詳しく紹介しています。参考にしてスムーズに外国人を雇用しましょう。

外国人留学生の在留資格を変更するには

外国人留学生を新卒採用するには、在留資格の変更が必要です。業務内容に応じた在留資格へと変更するため、流れを把握しておきましょう。なお、在留資格変更許可申請は原則外国人留学生本人が行います。

原則本人が在留資格変更許可申請を行う

外国人留学生の在留資格を変更するには、必要な書類を持って地方出入国在留管理局の窓口へ行き、在留資格変更許可申請を行う必要があります。他の社員が代理で申請することはできないため、誤って提出に行かないよう注意しましょう。

在留資格を変更するまでの流れ

在留資格変更許可申請には審査があり、結果が出るまで一般的に2週間から12ヶ月程度掛かります。新卒で4月入社が決まっているのであれば、早めに申請を行ってもらいましょう。在留資格変更許可申請を行うには、以下の書類が必要です。

  • 在留資格変更許可申請書
  • パスポートおよび在留カード
  • 卒業証明書(卒業見込証明書)
  • 就職先の法人登記事項証明書
  • 雇用契約書の写し
  • 就職先の決算報告書(新設会社の場合、事業計画書)
  • 会社案内(企業の基本情報が記載されているパンフレット)
  • 職務内容を詳細に記載した説明書)
  • 在留資格変更理由書(任意)

法人登記事項証明書や雇用契約書の写し、会社のパンフレットなどは企業が用意する書類です。企業が外国人留学生の代わりに申請を行うことはできませんが、提出までの準備はなるべくサポートしましょう。

書類に不備がないことを確認したら地方出入国在留管理局の窓口で申請し、審査の結果を待ちます。問題なければ手数料として収入印紙で4,000円を納付することで、新しい在留資格が交付されるといった流れです。万が一書類に不備があると、再提出しても申請が通らない可能性があるので企業は慎重にチェックすることをおすすめします。

参照元
出入国在留管理庁「在留資格変更許可申請

まとめ

海外進出やダイバーシティ推進に尽力する企業にとって、外国人留学生の新卒採用は必ず成功させたいポイントです。外国人留学生の新卒採用におけるメリット・デメリットや注意点、確認事項をしっかり把握し、万全の準備を整えてから採用活動に臨みましょう。

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