外国人留学生を新卒採用したい企業必見!雇用状況や注意点を解説

2024年01月12日
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小島健太郎 (監修)
さむらい行政書士法人 代表社員
外国人の在留資格・VISA・帰化、対日投資手続きを専門に扱う「さむらい行政書士法人 」の代表社員。さむらい行政書士法人は東京、名古屋、大阪と全国対応。日本においても外国人を採用する企業が年々増加傾向にある中、外国人を雇用する際の就労ビザの取得を支援し、専門性の高いコンサルティングにより高い信頼を得ている。専門分野:在留資格・VISA・帰化。年間相談実績1,000件以上。 https://samurai-law.com

社内のグローバル化やブリッジ人材確保のために、外国人留学生の新卒採用を検討している企業もあるでしょう。日本での就職を希望する外国人留学生は多いものの、採用が決まらず帰国してしまう人もいるのが現状です。
このコラムでは、新卒の外国人留学生を採用するメリットやデメリットを紹介します。在留資格の手続きや外国人留学生の新卒採用を成功させる方法もまとめているので、参考にご覧ください。


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目次

  1. 外国人留学生の新卒採用状況
  2. 日本企業が外国人留学生を採用するのはなぜ?
  3. 外国人留学生を新卒採用するメリット・デメリット
  4. 外国人留学生を新卒採用する際の確認事項
  5. 外国人留学生の在留資格を変更について
  6. 企業が外国人留学生の新卒採用を成功させるには
  7. まとめ

外国人留学生の新卒採用状況

外国人留学生の新卒採用状況の画像

出入国在留管理庁が発表した「令和4年における留学生の日本企業等への就職状況について」によると、2022年に日本企業への就職を目的に在留資格の変更を申請をした外国人留学生は35,363人でした。そのうち33,415人は、在留資格の変更を許可されています。なお、在留資格「特定技能」への変更は計上されていません。
ここでは、出入国在留管理庁が発表した「令和4年における留学生の日本企業等への就職状況について」を参考に、2022年に新卒で就職した外国人留学生の国籍や地域、人気の業種などをまとめています。外国人留学生の新卒採用を検討している企業は、ぜひ傾向をチェックしてみてください。

日本で就職する外国人留学生の主な国籍・地域

日本での就職を目的に在留資格の変更をした、外国人留学生の国籍・地域別の人数は以下のとおりです。

順位 国・地域 許可人数(人) 前年比(人) 前年からの増減の割合
1 中国 10,182 +851 +9.1%
2 ベトナム 8,406 +1,521 +22.1%
3 ネパール 5,769 +1,366 +31.0%
4 スリランカ 1,347 -130 -8.8%
5 韓国 1,212 +95 +8.5%

中国籍の外国人留学生が最も多く、全体に占める割合は30.5%です。その後、ベトナム・ネパール・スリランカ・韓国と続いており、アジア諸国出身の外国人留学生が全体の95.7%を占めています。

外国人留学生に人気の業種

新卒の外国人留学生の就職先として多かった業種は、以下のとおりです。

  順位 業種 許可人数(人) 全体に占める割合
非製造業 1 卸売業・小売業 9,025 19.3%
2 学術研究、専門・技術サービス業 3,943 8.4%
3 情報通信業 3,633 7.8%
製造業 1 金属製品 1,284 2.7%
2 食料品 956 2.0%
3 電気機械器具 897 1.9%

非製造業に該当する企業に就職した新卒の外国人留学生は39,505人で、全体の84.4%を占めています。製造業の企業に就職した新卒の外国人留学生は7,131人で、全体の15.2%でした。

外国人留学生に人気の職種

新卒の外国人留学生に人気だった職種は、以下のとおりです。

順位 職種 許可人数(人) 全体に占める割合
1 翻訳・通訳 8,792 16.1%
2 情報処理・通信技術 4,183 7.7%
3 企画事務(マーケティング・リサーチ) 4,036 7.4%
4 管理業務(経営者を除く) 3,813 7.0%
5 海外取引業務 3,499 6.4%

翻訳・通訳や海外取引業務など、自身の言語能力やバックグラウンドを活かした仕事に就く外国人留学生が多いといえます。

新卒採用の外国人留学生の月額報酬

日本で就職する新卒の外国人留学生のうち45.3%は、月額報酬20万円以上25万円未満の職場を選んでいます。次いで多いのは、月額報酬20万円未満の企業に就職する外国人留学生で全体の35.7%です。月額報酬25万円以上30万円未満の企業に入社する新卒の外国人留学生は、全体の10.8%という結果でした。
日本で新卒として働く外国人留学生は、日本人と同等の月額報酬を得ているといえるでしょう。

参照元
出入国在留管理庁「令和4年における留学生の日本企業等への就職状況について

日本企業が外国人留学生を採用するのはなぜ?

日本企業が外国人留学生を採用するのはなぜ?の画像

日本企業が外国人留学生を採用する理由として、国籍に関係なくできるだけ多くの優秀な人材を集めたいということが挙げられます。多言語に対応できたり海外の文化に精通していたりする人が業務に必要というのも、よくある理由です。

日本企業が外国人留学生を採用するのは、日本語能力を見込んでいる側面も。来日して就職を希望する外国人よりも留学生のほうが日本語に慣れており、コミュニケーションを取りやすいだろうと期待しているのです。

外国人留学生を新卒採用するメリット・デメリット

外国人留学生を新卒採用するメリット・デメリットの画像

外国人留学生を新卒採用する際は、メリットだけでなくデメリットも伴うことを覚えておきましょう。

外国人留学生を新卒採用するメリット

外国人留学生を新卒採用するメリットとして、社内のグローバル化やブリッジ人材の確保などが挙げられます。特に海外進出を検討している企業の場合、大きなメリットといえるでしょう。

人材不足の解消を期待できる

外国人留学生の新卒採用は、人材不足解消に役に立ちます。
独立行政法人日本学生支援機構が発表した「2021(令和3)年度外国人留学生進路状況調査結果」によると、日本の大学の学部を卒業した外国留学生のうち、国内で就職した人の割合は32.7%でした。修士課程や博士課程を卒業して日本で就職した外国人留学生の割合は、それぞれ24.6%と30.9%という結果が出ています。日本で就職する外国人留学生は3割程度しかおらず、多いとはいえません。
企業が外国人留学生の新卒採用を積極的に進めて日本で就職する外国人留学生が増えれば、多くの人材を確保できる可能性があります。

優秀なブリッジ人材を確保できる

日本と異なる言語・文化圏の法人や企業と取引を行う際、円滑なコミュニケーションに欠かせないのがブリッジ人材です。単純な通訳だけではなく、異なる慣習やビジネスマナーがある国・地域とのやり取りをスムーズに行えるため、双方の橋渡しとなる重要な人材といえます。

外国人留学生は母国の言語や文化に精通しているため、優秀なブリッジ人材として企業に貢献できます。さらに、中途採用者よりも柔軟性に優れており、企業のやり方になじみやすいのが特徴です。伸びしろのあるブリッジ人材を確保したい企業にとって、外国人留学生の新卒採用はメリットといえます。

社内のグローバル化が進む

社内のグローバル化による新たな価値観の創出やダイバーシティの推進、生産性向上なども、外国人留学生を受け入れるメリットです。企業の新陳代謝を良くするために、外国人留学生の新卒採用を行う企業もあります。技術や文化の発展にもつながるため、昨今ではグローバル化に積極的な企業が増えているのです。

外国人留学生を新卒採用するデメリット

新卒の外国人留学生を受け入れるデメリットとして、文化圏の違いに対する対応の難しさや在留資格に関する手続きの複雑さが挙げられるでしょう。

文化の違いへの対応が難しい

日本人と異なる文化圏で育った外国人留学生は、本人にその気がなくても失礼な態度を取ったりトラブルを起こしたりする可能性があります。特に、新卒の外国人留学生は「暗黙の了解」が理解できず、社内になじめない事態も考えられるでしょう。企業が外国人留学生のフォローを行わなければならない点は、デメリットといえます。
トラブルを回避するために、外国人留学生への指示は分かりやすくはっきり伝え、理解できているかの確認を取るようにしましょう。

在留資格の手続きが複雑

在留資格の手続きが複雑な点も、外国人留学生を新卒採用するデメリットに挙げられます。外国人留学生は日本の国籍を持たないため、滞在するには在留資格が必要です。在留資格の変更・更新手続きの際は、企業が必要書類を用意する場合があります。在留資格に関する手続きの頻度は高くないものの、日本人の雇用では発生しないやり取りのため、負担に感じる企業もあるでしょう。

外国人労働者を正社員雇用するには?在留資格や就労許可について解説」のコラムでも、外国人雇用を行うメリットや注意点、正社員雇用するまでの流れをまとめています。外国人の正社員雇用に必要な情報を把握して、採用活動を円滑に進めるために役立てましょう。

外国人留学生を新卒採用する際の確認事項

外国人留学生を新卒採用する際の確認事項の画像

外国人留学生の新卒採用を行う企業は、以下の確認事項をしっかりチェックし、注意点を踏まえたうえで雇用契約を結びましょう。

外国人留学生に許可された在留期間

外国人留学生の在留期間は、在留資格の種類や在留状況によって決められます。外国人留学生を採用する際は必ずチェックしましょう。

採用後も在留資格の更新があるため、在留期間の満了前に手続きを行うように促す必要があります。手続きの際は企業にも書類の用意を求められる場合があるので、前もって準備しておくと安心です。

外国人留学生の専攻科目と職務内容の関連性

新卒の外国人留学生が就労可能な在留資格に変更する際は、専攻科目と職務内容の関連性が求められます。たとえば、アパレルデザイン専攻の外国人留学生がIT企業に就職しようとしても専攻科目との関連性が少ないため、在留資格の変更が認められにくいでしょう。しかし、理系科目専攻の外国人留学生であれば、業務内容と関連性があるため在留資格を変更できます。
なお、大学卒業者の場合は緩やかな関連性でも認められますが、専門学校卒業者の場合は密接な関連性が必要です。

外国人留学生の新卒採用を行う際は、専攻科目と職務内容の関連性を必ず確認しましょう。

外国人留学生の雇用契約内容への理解度

外国人留学生のなかには日本語が苦手な人もいるため、雇用契約を結ぶ際はきちんと内容を理解できているかを確認しましょう。相互理解が不十分なまま雇用契約を結ぶと、のちのちトラブルに発展する可能性があります。通訳や外部の支援機関のサポートを受けて意思疎通を図り、内容に不備がないか確認しつつ雇用契約を交わすと良いでしょう。外国人留学生を新卒採用する際は、労働条件を明示してお互いに内容を把握できているかを慎重に確認することが大切です。

外国人留学生の就職活動の流れを紹介!雇用の際に確認すべきポイントも解説」では、就職活動の流れや企業が確認すべきポイントを詳しく紹介しています。参考にしてスムーズに外国人を雇用しましょう。

外国人留学生の在留資格を変更について

外国人留学生の在留資格を変更についての画像

前述したように、外国人留学生を新卒採用するには在留資格の変更が必要です。スムーズに在留資格を変更するために、注意点と流れを把握しておきましょう。

外国人留学生本人が在留資格変更許可申請をする

外国人留学生が在留資格を変更するには、本人が必要な書類を持って地方出入国在留管理官署へ行き、「在留資格変更許可申請」を行う必要があります。

外国人留学生の在留資格変更の流れ

在留資格変更許可申請には審査があり、結果が出るまで一般的に2週間から1ヶ月程度掛かります。4月入社が決まっているのであれば、新卒の外国人留学生に早めに申請を行ってもらいましょう。
なお、申請をする際に雇用主が用意する書類は、企業カテゴリーや外国人留学生が取得する在留資格によって異なります。企業カテゴリーとは、会社を種類や源泉徴収の金額によって1から4に分類したものです。ここでは、自社がカテゴリー3に属しており、外国人留学生が在留資格を「技術・人文知識・国際業務」に変更する場合の必要書類を解説します。

【外国人留学生が用意する書類】

  • 在留資格変更許可申請書
  • 写真
  • パスポートおよび在留カード
  • 前年分の職員の給与所得の源泉徴収票などの法定調書合計表(受付印のあるものの写し)
  • 大学の卒業証明書又は同等以上の教育を受けたことを証明する文書(卒業証明書や卒業見込証明書など)
  • 専門学校を卒業した場合は専門士または高度専門士の称号が付与されたことを証明する文書

【企業が用意する書類】

  • 雇用契約書の写し
  • 登記事項証明書
  • 会社案内(企業の基本情報が記載されているパンフレットや案内書)
  • 直近の年度の決算文書の写し(新設会社の場合は事業計画書)

書類に不備がないことを確認したら地方出入国在留管理官署の窓口で申請し、審査の結果を待ちます。問題なければ手数料として4,000円の収入印紙を納付すると、新しい在留資格が交付されるという流れです。万が一書類に不備があると、再提出しても申請が通らない可能性があるので、企業には慎重なチェックをおすすめします。

なお、外国人留学生が在学中に在留資格変更許可申請を行う場合は、卒業見込証明書を一旦提出して、後日卒業証明書を提出します。

参照元
出入国在留管理庁「在留資格変更許可申請」
出入国在留管理庁「在留資格「技術・人文知識・国際業務」

企業が外国人留学生の新卒採用を成功させるには

企業が外国人留学生の新卒採用を成功させるにはの画像

外国人留学生を新卒採用したい企業は、学生のニーズを把握して適切なアプローチを実施しましょう。

外国人留学生の就職に対する希望を把握する

外国人留学生を採用したい企業には、新卒生の就職に対する希望の把握から始めるのがおすすめです。外国人留学生の多くは目的を持って日本に留学しているため、日本人の就活生に比べて就職活動の軸が定まっている傾向にあります。外国人留学生が日本で叶えたい目的ややりたい仕事といった就職に対する希望を把握できれば、募集要項に記載する内容の方向性が見えてくるでしょう。

外国人留学生が働きやすい職場環境をつくる

新卒採用した外国人留学生が早期離職しないよう、職場環境を整えるのも企業の重要な役割です。日本と海外では仕事に対する考え方や働き方、制度がまったく異なります。また、言語の壁があるため社員と外国人留学生のコミュニケーションが難しく、良好な関係を築きにくい可能性が考えられるでしょう。

新卒採用した外国人留学生にとって居心地の良い環境を作るために、社員への文化の違いの周知やコミュニケーションの研修といった受け入れ体制の構築が必須です。一方で、外国人留学生にはマナー研修や日本語教育、定期的な面談を行いましょう。お互いに相手を理解する姿勢を示し、何かあったらその都度話し合って改善していく努力が必要です。

外国人留学生向けの求人を出す

日本でも外国人雇用が一般的になってきたものの、外国人留学生向けの求人は少ないのが現状です。多くの求人は日本人の就活生を想定しているため、応募しても良いのか悩む外国人留学生は少なくありません。特に、情報収集が苦手な外国人留学生の場合、希望に合った求人を見つけるのも一苦労です。そのため、外国人留学生向けの求人を出せばターゲットの目に留まりやすくなり、企業が求める人材が応募してくる可能性が高まります。

なお、募集をかける際は国籍を限定した求人を出すのはNGです。「△△語がネイティブレベル」「●●での滞在歴が2年以上」など、求めるスキルや経験を記載するようにします。外国人留学生を新卒採用したい企業は、求める人材に合わせた求人を出すように心掛けましょう。

外国人を雇用したいと考えている企業の方には、「外国人労働者を募集する方法は?雇用の手順と注意点を企業へ向けて解説!」もおすすめです。外国人労働者の募集から入社までの流れをチェックしましょう。

まとめ

まとめの画像

海外進出やダイバーシティ推進に尽力する企業にとって、外国人留学生の新卒採用は必ず成功させたいポイントです。外国人留学生の新卒採用におけるメリット・デメリットや注意点、確認事項をしっかり把握し、万全の準備を整えてから採用活動に臨みましょう。