ビジネスで使う基本的な日本語の例文を場面ごとに紹介!

WeXpats
2023/02/21

日本語を勉強している人のなかには、ビジネスで使うあいさつや日本語表現を知りたい方もいるでしょう。日本のビジネスシーンでは、朝以外の時間帯に「おはようございます」と言ったり、「こんにちは」の代わりに「お疲れさま」と言ったりします。このコラムでは、日本語ならではのビジネスで使うあいさつを一覧で紹介。また、電話に出るときに使う日本語やクッション言葉もまとめているので、日本で働く際は使ってみましょう。

目次

  1. ビジネスで使う日本語のあいさつ
  2. ビジネスで電話を使うときの日本語
  3. ビジネスではクッション言葉を使うことも大切
  4. まとめ

ビジネスで使う日本語のあいさつ

ビジネスで使う日本語のあいさつの画像

ビジネスで使う日本語には、「おはようございます」や「ありがとうございます」をはじめ、「お疲れさまです」「お世話になっております」などのあいさつがあります。以下に、ビジネスで使う日本語のあいさつを一覧で紹介するので、英語表現や直訳を参考にしながらご覧ください。

おはようございます

日本語の「おはようございます」は、朝会った人に対して使うあいさつです。

  • 英語:「Good morning.」
  • 直訳:「It’s early.」

日本のビジネスシーンにおいては、朝だけでなく昼や夕方、夜に会った人に対しても「おはようございます」と言う習慣があります。出勤後、最初に顔を合わせる相手には「おはようございます」とあいさつする考え方があるのです。また、「ございます」を省略した「おはよう」も、あいさつとしては間違いではありません。しかし、これは親しい間柄や部下などに対する言い方です。ビジネスで使う場合は、失礼にならないよう省略せずに「おはようございます」と言いましょう。

お世話になっております

「お世話になっております」は、主に取引先の人に対して使うあいさつです。

  • 英語:「Thank you for your kind cooperation. I appreciate your cooperation.」
  • 直訳:「To become assistance, to be taken care of, to be looked after」

直接顔を合わせるときはもちろん、電話やメールをするときも、最初のあいさつとして「お世話になっております」と言います。これまで繋がりがある、もしくは繋がる可能性がある相手に使うあいさつなので、全く関わりがない人には使いません。「お世話になっております」には、「取り引きをしていただき、ありがとうございます」「面倒を見ていただき、ありがとうございます」といった気持ちが込められています。

よろしくお願いします

「よろしくお願いします」は、文脈によって多様な捉え方ができる日本語のあいさつです。

  • 英語:「Thank you in advance, I look forward to working with you, I look forward to seeing you, thank you for your continued assistance.」
  • 直訳:「please properly, please well」

「期待しています」「良い結果を出してください」といった意味のほか、「頑張ってください」「一緒に頑張りましょう」などの気持ちが込められている場合が多いでしょう。また、「よろしく」という言葉は、ビジネスシーンだけでなく日常的に使われているあいさつの一つです。深い意味はなく、会話の最後のあいさつとして使う場合もあります。

ありがとうございます

「ありがとうございます」は、感謝の気持ちを伝える言葉として頻繁に使います。英語の「Thank you very much.」と、意味や使い方は同じです。

ただし、日本語では「ありがとうございます」の過去形である、「ありがとうございました=Thank you very much for the thing you did.」を使う場面も多くあります。たとえば、会議で使う資料を、今、手渡されたのであれば「ありがとうございます」です。しかし、1時間前の出来事にお礼を言うときは、「先ほどはありがとうございました」となります。このように感謝の気持ちを伝えるときに過去形を使うのは、日本語特有の表現といえるでしょう。

申し訳ございません

「申し訳ございません」は、謝罪の気持ちを表す言葉です。

  • 英語:「I am terribly so sorry, there are no words to express my regret, I’m sorry I have no excuse for my actions」
  • 直訳:「I have no excuse to say.」

「ごめんなさい」や「すみません」と同じ意味ですが、ビジネスシーンにおいては、より丁寧な言い方である「申し訳ございません」を使います。また、謝罪すべき出来事から時間が経過している場合は、「申し訳ございませんでした」と過去形を使うのが一般的です。さらに、「誠に」を付け加えて「誠に申し訳ございませんでした」と言うと、謝罪の気持ちをより深く伝えられるでしょう。

行ってまいります

「行ってまいります」は外出するときに言う言葉です。

  • 英語:「See you later, I’ll be back.」
  • 直訳:「I’m going (and coming)」

「就業時間中ですが、私はオフィスを離れます」という状況を伝えるために、ほかの従業員や上司に向けて言います。再度オフィスに戻る予定がある・ないに関わらず、外出時に使うあいさつです。ほかの従業員から「行ってまいります」と言われたときは、「いってらっしゃい」と返事をしましょう。

ただいま戻りました

「ただいま戻りました」は、外出から帰って来たときに使います。

  • 英語:「This is a polite way to say that I have come back after going outside the office for an errand, meeting, or appointment.」
  • 直訳:「I’m back」

従業員や上司に向けて、自分が帰って来たことを伝えるために言うあいさつです。「行ってまいります」とセットで使います。また、ほかの従業員から「ただいま戻りました」と言われたときは、「おかえりなさい」と返事をしましょう。

お先に失礼します

「お先に失礼します」は、ほかの従業員よりも早い時間に帰宅するときに言うあいさつです。

  • 英語:「See you tomorrow. Have a good evening. I'm gonna go home. I'm leaving for today. See you next week.」
  • 直訳:「Excuse me for leaving early」

自分が帰宅する時間に就業している人に対して、「あなたよりも先に帰宅してすみません」という気持ちが込められています。「お先に失礼します」と言われたときは、「お疲れさまです」または「お疲れさまでした」と返事をしましょう。

お疲れさまです

「お疲れさまです」は、ビジネスシーンで使うあいさつです。

  • 英語:「Good work, thanks for the hard work, Hello/Hi(use toward co-workers)」
  • 直訳:「(you)appear tired, you must be tired(from work)」

日本の職場では、「こんにちは」や「こんばんは」をあまり使いません。その代わりに、誰かと顔を合わせたときは、互いに「お疲れさまです」とあいさつを交わします。また、ビジネスではメールや電話をするときも、「お疲れさまです」と言ってから用件を伝えるのがマナーです。会議や仕事の終了時には、過去形の「お疲れさまでした」を使う場合もあります。

「お疲れさまです」はもともと、「疲れるほど働いてくれてありがとう」という気持ちが込められている言葉です。相手や自分が、実際に疲れているかどうかは重要ではありません。日本のビジネスで使う定番のあいさつなので、積極的に使ってみましょう。

「お疲れさま」の使い方に戸惑う方も多くいるようです。「otsukaresama(お疲れ様)の意味や使い方を外国人に向け紹介!」のコラムでは、意味や使い方を詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。

ビジネスで電話を使うときの日本語

ビジネスで電話を使うときの日本語の画像

ここでは、ビジネスで電話を使うときの例文を紹介します。

電話に出るとき

ビジネスで電話に出るときの日本語は以下のとおりです。

「はい。●●(社名)の×××(自分の名前)でございます」
(Hai,●●no××de-gozaimasu)

相手が名乗ったあとに、「お世話になっております」と言いましょう。

相手の言葉を聞き取れなかったとき

相手の言葉を聞き取れなかったときは、失礼のないよう以下の言葉を言います。

「恐れ入ります。もう一度お願いいたします」
(osoreirimasu,mouichido-onegai-itashimasu)

名前を聞き取れなかった場合は、「恐れ入ります。お名前をもう一度お伺いしてもよろしいでしょうか」と、謝罪の気持ちを込めて丁寧に言いましょう。

担当者に変わって欲しいと言われたとき

担当者に電話を変わって欲しいと言われたときの例文は以下のとおりです。

【すぐ担当者に変われるとき】

「●●ですね。少々お待ちくださいませ」
(●●desune?shoushou-omachikudasaimase)

「ただいまお繋ぎいたします。少々お待ちくださいませ」
(tadaima-otunagi-itashimasu,shoushou-omachikudasaimase)

【担当者がいないとき】

「申し訳ございません。ただいま●●は席を外しております」
(moushiwake-gozaimasen,tadaima●●wa-sekiwo-hazushite-orimasu)

「申し訳ございません。本日●●は終日不在でございます」
(moushiwake-gozaimasen,honjitu●●wa-shuujitu-huzaide-gozaimasu)

担当者に電話を変われない場合は、「こちらから折り返しお電話差し上げてもよろしいでしょうか?」と一言付け加えると良いでしょう。なお、ビジネスで使う「席を外している」は、「出社しているが、この場所にはいない」という意味です。

伝言を聞くとき

担当者が不在のときは以下の言葉を言って、伝言を伝える必要があるかどうかを確認します。

「よろしければご用件をうかがって、●●にお伝えいたします」
(yoroshikereba-youkenwo-ukagatte,●●ni-otutae-itashimasu)

伝言を聞いたあとは、「恐れ入りますが、お名前と電話番号をお聞きしてもよろしいでしょうか?」と言って、相手の会社名・名前・電話番号を必ずメモしましょう。

電話を切るとき

電話を切るときは、以下の言葉で締めくくります。

「それでは、失礼いたします」
(soredewa,shiturei-itashimasu)

日本のビジネスシーンでは、電話を掛けた人が先に電話を切るのがマナーです。会社で電話を受けたあとは、相手より先に切らないようにしましょう。

日本ならではのビジネスマナーについては、「日本のビジネスマナーを外国人に解説!服装から人への接し方まで紹介!」でも解説しています。

ビジネスではクッション言葉を使うことも大切

ビジネスではクッション言葉を使うことも大切の画像

ビジネスでは相手に用件を伝える前に、クッション言葉を使うことも大切です。以下で、よく使う表現を紹介します。

話しかけるとき

仕事中に話しかけるときは、どのような用件の場合でも「お忙しいところすみません」「お仕事中に恐れ入ります」などのクッション言葉を使いましょう。続けて、「今、少々お時間よろしいでしょうか?」と相手を気遣う言葉を言ってから用件を伝えます。

相手の誘いを断るとき

相手の誘いを断るときは、「申し訳ないのですが」「あいにくですが」「せっかくですが」などのクッション言葉を使います。いずれも、誘ってくれたことに対する感謝、断ることに対する謝罪の気持ちを伝えられる表現です。

相手の意見に反論するとき

ビジネスで相手の意見に反論するときは、「●●さんのおっしゃることは理解できるのですが」「基本的には●●さんの意見に賛成なのですが」のようなクッション言葉を使うと良いでしょう。突然反対の意見を言い始めると、「話を理解していないのでは?」という印象を与えてしまう可能性があります。また、ビジネスにおいては自分の意見だけを正当化せずに、相手の意見に敬意を示すことも大切です。クッション言葉を使うことで、「あなたの意見は理解しました」という気持ちを伝えるとともに、反論する相手に与える印象を和らげる効果もあります。

何かをお願いするとき

何かをお願いするときは、「お手数をおかけして申し訳ありませんが」「ご面倒をおかけしますが」といったクッション言葉を使いましょう。いずれも、相手の時間と手間を掛けてしまうことに対して、あらかじめ「ごめんなさい」「すみません」と謝罪の気持ちを伝える意味合いがあります。また、「お忙しいところ申し訳ありませんが」でも問題ありません。

まとめ

まとめの画像

ビジネスで使う日本語には、「お疲れさまです」や「お世話になっております」など、さまざまなあいさつがあります。また、クッション言葉を使い、相手に不快感を与えないよう気を配ることも大切です。ビジネスで使う基本的な日本語を身に付けて、失礼のない振る舞いをしましょう。

ライター

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生活・仕事・留学に関するお役立ち情報から、日本のディープな魅力を紹介するコラムまで、バラエティ豊かな記事をお届けします。

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