2022/07/29

日本の平均年収はどのくらい?外国人に向けて給与明細の見方も紹介

日本で働くとどのくらいの年収になるのか、気になる方もいるでしょう。日本で働く外国人労働者の2021年時点での平均年収は、約296.9万円でした。現在日本で働いている外国人労働者は若年層が中心です。今後、年齢を重ね勤続年数が増えていけば、さらに平均年収は上がっていくでしょう。
このコラムでは、日本の労働者の平均年収と外国人労働者の平均年収を紹介します。内容を参考にして、日本での就労に備えましょう。

目次

  1. 日本の平均年収
  2. 日本で働く外国人の平均年収
  3. 日本の給与明細の各項目の見方
  4. まとめ

日本の平均年収

厚生労働省の発表した「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、2021年の日本の一般労働者の平均年収は約456.4万円でした。一般労働者とは、無期限もしくは1ヶ月以上の期間雇用されている常用労働者のうち、パートタイム労働者を引いた人のことです。前年2020年の平均年収は約459.8万円だったので、若干のマイナスへと転じました。新型コロナウイルスの流行拡大による経済活動の停滞の影響で、賞与(ボーナスなど)の金額が減ったことが要因と考えられます。
以下の項目では、各分類ごとに分けた日本の平均年収に関するデータを紹介します。

男女別

2021年の日本の平均年収を性別ごとに見ていくと、男性は約506.4万円、女性は約366万円でした。日本では、結婚や育児のために、非正規での働き方を選ぶ女性が多い傾向にあります。また、管理職になる女性の割合は未だに男性よりも少ないのが現状です。

学歴別

日本の学歴別の平均年収は以下のとおりです。

【最終学歴別の平均年収】

  • 中学校:約357.4万円
  • 高等学校:約395.1.万円
  • 専門学校:約418.5万円
  • 高等専門学校および短期大学:約436.8万円
  • 大学:約548.1万円
  • 大学院:約725.6万円

学歴が上がるにつれ、年収も上がりやすくなるのは他国と同じ状況です。もちろん、学歴が低くても高収入の人も数多くいます。能力や実績が認められ、大卒者より年収の多い高卒者も珍しくありません。なお、日本の大学進学率は50%を超えており、高等学校になると90%以上に上ります。

年齢階級別

年齢階級別で算出した日本の平均年収は以下のとおりです。

【年齢階級別の平均年収】

  • ~19歳:約233.3万円
  • 20~24歳:約293.3万円
  • 25~29歳:約360.2万円
  • 30~34歳:約408.8万円
  • 35~39歳:約457万円
  • 40~44歳:約494.2万円
  • 45~49歳:約520万円
  • 50~54歳:約556.6万円
  • 55~59歳:約553.2万円
  • 60~64歳:約417.4万円
  • 65~69歳:約347.7万円
  • 70歳~:約317.1万円

日本で働き盛りの世代は「35~59歳」あたりだといわれています。この世代のデータを見ると年齢を重ねるにつれ、年収がどんどん上がっていることが分かるでしょう。特に、50~54歳がピークです。この世代は会社でも重要な役割に就く人や経営に回る人が増えてきます。

参照元
厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査

日本で働く外国人の平均年収

2021年の調査によると、日本で働く外国人労働者全体の平均年収は約296.9万円でした。日本人の平均年収の約456.4万円と比べると差があります。差が生まれる理由は、外国人労働者の平均年齢が低く、勤続年数も日本人労働者と比べ少ないためです。日本人労働者の平均年齢は43.4歳、勤続年数は12.3年なのに対し、外国人労働者の平均年齢は32.7歳、勤続年数は3.4年でした。勤続年数や年齢が上がるほど賃金も上がる傾向にあるため、平均年収に差が生まれています。

在留資格別で見ると、「特定技能」を除いた専門的な分野の在留資格を持つ外国人の平均年収は、約439.4万円でした。次いで、「永住者」や「日本人の配偶者等」といった身分に基づく在留資格を持つ外国人の年収が約366.6万円、「特定技能」が238.8万円と続きます。
技能実習生の平均年収は、約200.5万円とほかの在留資格を持つ外国人と差がありました。これは、技能実習が単なるビジネスではなく、外国人への技能の移転が目的の制度であるからです。利益を優先させられないため、賃金が上げにくい傾向にあります。

転職が可能な在留資格を持つ外国人は、転職により年収を上げることも可能です。詳しくは「外国人が日本で年収アップを目指して転職するには?コツや交渉方法を解説」のコラムをご覧ください。

参照元
厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」
厚生労働省「「外国人雇用状況」の届出状況【概要版】(令和3年10月末現在)

日本の給与明細の各項目の見方

日本では、給与が支給される際に紙や電子データで「給与明細」が発行されます。支給される給与の金額だけでなく、引かれる金額や働いた日数などが細かく記載されているため、見方が分からない人も多いでしょう。ここでは、日本の給与明細の見方を外国人に向けて解説します。なお、会社によって給与明細の文言は多少異なるので注意が必要です。

働いた日数や残業に関する項目

働いた日数や時間、有給などに関することは「勤怠」の項目に記載されています。なお、「有給」とは日本の法律で付与が定められている、賃金が発生する休日のことです。

  • 就業日数:会社が定めているその月に働く日数
  • 出勤日数:実際に働いた日数
  • 欠勤日数:その月に会社を休んだ日数
  • 遅刻日数:就業規則で定められている始業時間よりあとに業務を開始した日数
  • 早退日数:就業規則で定められている終業時間より前に退勤した日数
  • 有給消化日数:有給を使った日数
  • 有給残:有給の残り日数
  • 勤務時間:その月に働いた時間
  • 普通残業時間:本来の労働時間を超えて働いた時間
  • 休日出勤時間:法律で定められている週1回の休日(法定休日)に出勤した時間

「残業したはずなのに無かったことにされていないか」「有給を使っていないのに減っていないか」などの確認は、毎月自分で行いましょう。

会社から支払われる金額の項目

会社から支払われる金額については「支給額」の項目に記載されています。

  • 基本給:会社から支払われる基本の賃金
  • 通勤手当:通勤に掛かる電車代やバス代の手当
  • 住宅手当:家賃や住宅ローンなどの手当
  • 役職手当:会社での役割や責任に対する手当
  • 残業手当:勤務時間外の労働に対する手当
  • 資格手当:取得した資格に対する手当
  • 深夜勤務手当:午後10時~翌午前5時の間の労働に対する手当(基本級の25%以上の上乗せが法律で定められている)
  • 法定休日手当:法律で決まっている休日の労働に対する手当(基本給の35%以上の上乗せが法律で定められている)

なお、手当の種類は会社によってさまざまです。紹介した手当のほかにも、健康促進を目的とした「禁煙手当」や昼食代を補助する「食事手当」などを支給している企業もあります。

支給額から引かれる金額の項目

日本の会社員の場合、年金や健康保険料、税金などは給料から天引きされるのが一般的です。支給額から引かれる金額は「控除」の項目に書かれています。実際に給与として渡されるのは、支給額から控除額を引いた金額です。

  • 健康保険:病気や怪我の際に給付を受けるために納付
  • 厚生年金:将来年金を受け取るために納付
  • 介護保険:将来介護サービスに対する給付を受けるために納付(40歳以上から)
  • 雇用保険:失業時に給付を受けるために納付
  • 所得税:会社から支払われる賃金に対して掛かる税金
  • 住民税:自分の住んでいる地域の行政サービスを維持するために納付する税金

なお、これらの控除金額は、支払われる給与金額や前年の収入などによって変動します。

給料明細の見方は「給料明細の見方が分からない外国人に向けて!項目ごとに解説」のコラムでさらに詳しく紹介しているので、参考にしてください。

まとめ

平均年収は今後、新型コロナウイルスの感染拡大状況や物価などに左右されて変動すると考えられます。日本での就労を検討している方は、経済の動きをこまめに確認して判断しましょう。

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