初夏とはいつからいつまでのこと?季節の挨拶・過ごし方・食べ物

WeXpats
2024/12/13

初夏とは、現代の暦でいう5月初旬から6月初旬ごろを指します。日本で昔使われていた暦(旧暦)で、夏の始まりの時期を表す言葉です。新緑が美しく、これから訪れる夏のワクワク感を感じられる季節といえるでしょう。
この記事では、初夏の具体的な時期を解説します。内容を参考にして、日本の夏の訪れを逃すことなく感じましょう。

目次

  1. 初夏はいつのことを指す?
  2. 初夏とほかの夏にまつわる言葉の違い
  3. 初夏にまつわるモノ・コト
  4. 日本の初夏におすすめの過ごし方
  5. まとめ

初夏はいつのことを指す?

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初夏は旧暦の夏のはじめを指し、現在の暦では5月初旬から6月初旬のことです。また、体感で夏らしくなってきた時期を初夏と表現する場合もあります。

旧暦上での初夏

旧暦上の4月(新暦の5月初旬から6月初旬)の時期を初夏といいます。

旧暦とは、1872年まで日本で使われていた月の満ち欠けをもとにした日付の数え方です。旧暦では、1つの季節を3つに分けています。夏を4月・5月・6月としており、そのうち4月を初夏と呼んでいました。

旧暦の4月は、新暦に当てはめると5月初旬から6月初旬です。旧暦と新暦では1年の日数が違うので、ズレが生じます。

体感での初夏

暦で決められている時期とは別に、体感で春よりも気温が上がり夏の気配がしてきたタイミングを初夏ということもあります。この場合だと、明確に「いつ」といった時期はありません。人々が「夏が近づいてきた」「そろそろ夏が始まる」と感じたタイミングが初夏になります。

気温の低い北海道と高い沖縄県では、初夏が訪れる時期がかなり異なります。体感的には北海道では7月、沖縄県では4月ごろがいわゆる初夏の陽気です。

日本の夏の過ごし方については「日本の夏の暑さはおかしい!過ごしにくさの原因と対策方法とは?」の記事でまとめています。

初夏とほかの夏にまつわる言葉の違い

初夏とほかの夏にまつわる言葉の違いの画像

ここでは、初夏と似た夏にまつわる言葉の意味を解説します。

立夏

立夏(りっか)は、旧暦の季節をさらに細かく24個に分類した「二十四節気(にじゅうしせっき)」でいう夏の始まりのことです。
二十四節気では、夏を以下の6つに分けています。

二十四節気

旧暦

今の暦

立夏(りっか)

4月節

5月5日ごろ

小満(しょうまん)

4月中

5月21日ごろ

芒種(ぼうしゅ)

5月節

6月6日ごろ

夏至(げし)

5月中

6月21日ごろ

小夏(しょうしょ)

6月節

7月7日ごろ

大暑(たいしょ)

6月中

7月23日ごろ

二十四節気ではひと月が2つに分かれ、節気(奇数番目)と中期(偶数番目)というグループが交互に訪れます。

初夏は二十四節気でいうと立夏から芒種の前日までです。

梅雨

梅雨は、本格的な夏が来る前に起こる雨や曇りが増える気象現象のことです。たいていの場合、5月末から7月中旬ごろに訪れます。梅雨が明けたら一気に気温が上がり、本格的な夏の到来です。

晩夏

晩夏は、旧暦で1つの季節を3つに分けた際の夏の終わりを指します。旧暦の6月、今の暦では7月ごろです。夏の始まりを告げる初夏とは正反対の言葉といえるでしょう。

初夏に関するさまざま言葉

初夏に関するさまざま言葉の画像

初夏にまつわる季語や挨拶を知っておくと、伝統を重んじ、博識な人だと捉えられます。特に季節の挨拶は、かしこまった場面やビジネスで使えるのでぜひ覚えましょう。

初夏にまつわる季語

季語とは季節を表す言葉で、俳句などで使われます。
初夏にまつわる季語の一例は以下のとおりです。

初夏/卯月/麦の秋/若夏/筍流し/蛤/筍飯/鯉のぼり/端午/武者人形/初鰹/あやめ/マーガレット/ジャスミン/夏めく/新緑/夏浅し/浅草祭/出雲祭/豆植う/茄子植う

その時期の行事や花、旬の食べ物などが季語になります。

初夏に使われる挨拶

初夏に使われる挨拶の画像

初夏にかしこまった手紙やメールを送るときは、以下のような季節の挨拶を使ってみましょう。

「春から夏へと季節が変わりゆくこのごろ、ますますご活躍のことでしょう」
「初夏の風もすがすがしい季節になりました。お元気でお過ごしですか」
「 衣替えの準備にせわしない初夏の候となりました」
「暦の上ではもう夏、心なしか日差しも明るさを増してまいりました」
「爽やかな初夏のみぎり、▲▲さんのますますのご活躍を心よりお祈りいたします」
「梅雨入りも間近でございます、くれぐれもご自愛下さい」

相手との関係性や立場ごとに、ふさわしいものを使います。

初夏にまつわるモノ・コト

初夏にまつわるモノ・コトの画像

ここでは、初夏にまつわる食べ物や花、行事を紹介します。初夏と呼ばれる時期は短いので、季節を感じられるものを意識的に生活に取り入れてみましょう。

初夏の食べ物

初夏の食べ物の画像

旬の食べ物は味が良いうえ、栄養も豊富です。気温が上がり体調を崩しやすくなる初夏は意識して取り入れてみましょう。

初夏に旬を向かえる代表的な魚は、鰹(かつお)です。鰹は1年に2回旬があり、初夏に採れたものは初鰹と呼ばれます。引き締まった赤身とさっぱりとした味わいが特徴で、表面をあぶった「たたき」で食べるのがおすすめです。このほかにも鯵(アジ)や鱸(スズキ)、鱧(ハモ)も旬を迎えます。

初夏に旬を迎える野菜はそら豆やアスパラガス、スナップエンドウなどです。気候の変わり目である初夏は、旬の野菜が少ない季節。しかし、近年はハウス栽培が盛んなため、トマトやオクラ、キュウリなど少し先が旬の野菜も美味しく味わえます。

初夏の花

初夏の花の画像

初夏に咲く代表的な花は、アヤメやカキツバタ、花ショウブです。濃く上品な紫色が特徴で、アヤメは5月上旬、カキツバタは5月中旬、花ショウブは6月にかけて咲きます。見た目がよく似ており、日本人でもほとんど見分けが付きません。

花ショウブとカキツバタは湿った場所に咲き、アヤメは畑や草原に咲きます。

初夏の行事

初夏の行事といえば、5月5日の端午の節句です。日本では端午の節句に男の子の成長を祈願する風習があり、「こどもの日」として国民の祝日にもなっています。鯉のぼりや五月人形を飾り、柏餅を食べる過ごし方が定番です。

端午の節句周辺では、公園や川沿いなどで巨大な鯉のぼりを飾るイベントが行われます。男の子が家庭にいなくても、十分楽しめる行事です。

節句とはどんな日?初節句の風習や行事の意味について理解しよう」の記事では、端午の節句の由来やほかの節句についてまとめているので、ぜひご覧ください。

日本の初夏におすすめの過ごし方

日本の初夏におすすめの過ごし方の画像

初夏は、本格的な夏になったらできない屋外のレジャーがおすすめです。キャンプはハイシーズンとされており、過ごしやすい気温のなかで楽しめます。

5月のはじめの大型連休、ゴールデンウィークには各地でさまざまなイベントが目白押しです。音楽フェスや飲食物の屋外イベント、フリーマーケットなど、屋外で行われるイベントが集中しているので、気になるものは早めにチェックしておきましょう。

夏の過ごし方は、「日本の夏を楽しく過ごそう!気候・食べ物・観光地・行事を紹介」や「夏の風物詩を知りたい人へ!食べ物やイベントを紹介」の記事も参考になります。

まとめ

まとめの画像

初夏は春の終わりと夏の訪れを告げる時期です。約1ヶ月と短いので、季節を感じることを意識して生活すると良いでしょう。

ライター

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