留学生のアルバイトは夏休み中「週40時間」まで可能!必要な許可も解説

WeXpats
2024/01/26

学校が夏休みや冬休みなどの長期休暇に入ると、アルバイトを始める学生が増えます。留学生も資格外活動許可を得るとアルバイトができるため、応募を考えている人も多くいるでしょう。
しかし、外国人留学生のアルバイトには就労時間や業種の決まりがあり、守れなかった場合は在留資格が取り消される事態が生じます。安心して働けるよう、アルバイトを始める前にルールを確認しておきましょう。

目次

  1. 留学生がアルバイトする際は資格外活動許可を申請する
  2. 留学生は夏休みに週40時間までアルバイトできる
  3. 留学生が就労可能時間をオーバーした際の罰則
  4. 留学生の不法就労は見つかる?
  5. 留学生がアルバイトをする際に押さえておくべきこと
  6. 夏休み中の留学生におすすめのアルバイト
  7. まとめ
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留学生がアルバイトする際は資格外活動許可を申請する

留学生がアルバイトする際は資格外活動許可を申請するの画像

外国人留学生がアルバイトする際は、在留資格外の活動が認められる「資格外活動許可申請」をしましょう。理由は、外国人留学生が取得している在留資格「留学」は、大学や専門学校での学業しか認めていないからです。「資格外活動許可」を受けると、在留カードの裏面に「許可:原則週28時間以内・風俗営業等の従事を除く」と記載されます。

「資格外活動許可申請」の審査期間は、2週間から2ヶ月程度です。処理されるまで時間が掛かるので、申請は早めに行う必要があります。申請先は、外国人留学生の居住地を管轄する地方出入国在留管理官署です。また、在留カードを受け取れる空港で入国審査を受ける際は、その場で「資格外活動許可申請」を行えます。

申請について詳しく知りたい方は、「外国人留学生のアルバイトは、資格外活動の許可が必要!」や「資格外活動許可とは?アルバイトを始めたい外国人留学生に向けて解説」のコラムを参考に手続きを進めましょう。

参照元
出入国在留管理庁「資格外活動許可について
出入国在留管理庁「資格外活動許可申請
出入国在留管理庁「在留カード」はどういうカード?

留学生は夏休みに週40時間までアルバイトできる

留学生は夏休みに週40時間までアルバイトできるの画像

外国人留学生は夏休みや冬休みといった長期休暇中のみ、週40時間までのアルバイトが認められています(通常は週28時間まで)。このルールは、大学・大学院・短大・専門学校・日本語学校のすべて共通です。残業時間を含めて週40時間までなので、オーバーしないように注意しましょう。

アルバイト先が2つ以上ある場合も、就労時間の上限は週40時間です。雇用主は別のアルバイト先の就労時間は把握できないので、留学生本人が合計時間が40時間を超えないように気を付ける必要があります。

長期休暇中のアルバイトを検討している方には、「外国人留学生の長期休暇中のアルバイトのルールは?就労時間の計算方法も解説」や「留学生は春休みにどのくらいアルバイトできる?就労可能時間を解説」のコラムもおすすめです。

留学生が就労可能時間をオーバーした際の罰則

留学生が就労可能時間をオーバーした際の罰則の画像

許可された就労時間の上限を超えてアルバイトに従事したり在留期間を超過したりしている外国人留学生は、不法就労しているとみなされます。不法就労が分かると、在留資格の更新停止や取り消しといった罰則の対象です。悪質な不法就労と判断されれば、退去強制処分を受ける場合もあります。退去強制によって日本を離れる場合、5年間は再入国できません。

就労可能時間を超えた外国人留学生の雇用主も、不法就労助長罪という罪に問われます。雇用主が受ける罰則は、3年以下の懲役か300万円以下の罰金です。状況によっては両方が科せられる可能性もあります。

外国人留学生がアルバイトで時間超過したらどうなる?罰則や対策を紹介」や「外国人留学生のアルバイトに禁止事項はある?注意点や罰則を解説」のコラムでも、不法就労について解説しています。

参照元
警視庁「外国人の適正雇用について
出入国在留管理庁「退去強制手続と出国命令制度
出入国在留管理庁「退去強制手続と出国命令制度Q&A

留学生の不法就労は見つかる?

留学生の不法就労は見つかる?の画像

外国人留学生の不法就労は、必ず地方出入国在留管理官署に見つかります。なぜなら、外国人留学生のアルバイト状況は、地方出入国在留管理官署やハローワークなどで共有しているからです。
外国人留学生のアルバイト先は、何時間就労するかをハローワークに申告する義務があります。それによって、地方出入国在留管理官署は、在留カードを通して外国人留学生がどの会社で何時間アルバイトしているかの確認が可能です。
前述したように、不法就労と判断されると日本に在留できなくなる可能性があるため、アルバイトをする際は許可された就労時間を守りましょう。

不法就労と判断された際の罰則は、「外国人留学生のアルバイトに禁止事項はある?注意点や罰則を解説」のコラムでも解説しています。

留学生がアルバイトをする際に押さえておくべきこと

留学生がアルバイトをする際に押さえておくべきことの画像

外国人留学生はアルバイトする際に、就労時間の決まりや働ける業種、待遇のルールを確認しておきましょう。ここでは、外国人留学生がアルバイトをする前に押さえておくべきことを紹介します。

アルバイトは原則週28時間まで

出入国管理及び難民認定法第19条によって、外国人留学生の普段のアルバイトは週28時間までと決められています。理由は、外国人留学生の本分である学業を妨げないためです。

授業が行われない期間であっても学校が定めた長期休暇でない場合は、アルバイトできるのは28時間までです。ゴールデンウイークやシルバーウイークなどの連休に、誤って週28時間を超えるシフトを組まないようにしましょう。

アルバイトできる業種に制限がある

アルバイトできる業種に制限があるの画像

外国人留学生は、風営法で決められた「風俗営業」に当てはまる業種でのアルバイトが禁止されています。風俗営業に当てはまる業種の例は以下のとおりです。

  • キャバクラ
  • ホストクラブ
  • バー
  • 雀荘
  • パチンコ店
  • ゲームセンター

ほかにも、客への接待を伴う飲食店や性風俗店は、外国人留学生のアルバイトが認められていないので注意しましょう。
たとえ皿洗いや清掃といった裏方であっても、外国人留学生は風俗営業に関わる業種では働けません。一見問題ないように見えても、実際は業務内容が風営法に抵触していた事例もあります。アルバイトに応募する際は、業務内容をよく確認しましょう。

最低賃金や休日のルールは日本人と同じ

最低賃金や休日のルールは日本人と同じの画像

労働基準法第3条では国籍を理由に待遇や給与に差をつけることを禁じているため、休日や休憩のルールは日本人と同じです。外国人留学生がアルバイトする際も、休日は少なくとも週1日か4週間を通じて4日以上と決められています。休憩は、労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上必要です。

最低賃金法もアルバイトで働く外国人留学生に適用されます。最低賃金は都道府県によってさまざまです。アルバイトに応募する前に、雇用先の都道府県の最低賃金を確認しましょう。

参照元
警視庁「風俗営業等業種一覧
e-Gov「労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)

夏休み中の留学生におすすめのアルバイト

夏休み中の留学生におすすめのアルバイトの画像

ここでは、夏休み中の外国人留学生におすすめのアルバイトを紹介します。いずれも7月〜8月の夏休み期間に募集が多いアルバイトです。

イベントスタッフ

イベントスタッフの画像

夏休み中には、花火大会や音楽フェス、アニメの大規模イベントが催されるため、多くのアルバイトが募集されます。仕事内容は、会場の設営や清掃、来客の誘導、駐車場の警備などです。入場料が必要なイベントの場合、チケットの販売や確認などの仕事もあります。未経験でも応募できる仕事が多いのが、おすすめの理由です。
興味のあるイベントに応募して採用されれば、楽しみながらアルバイトできるでしょう。

海水浴場のスタッフ

海水浴場のスタッフの画像

海が好きな外国人留学生には、海水浴場でのアルバイトがおすすめです。日本では夏になると「海の家」という店舗が出来て、アルバイトを募集します。仕事内容は、浮き輪やビーチボールの販売、パラソルの貸し出し、食べ物の調理などです。
接客の多い仕事なので、日常会話程度の日本語が話せると良いでしょう。また、炎天下でのアルバイトのため、体力に自信がある方向けのアルバイトといえます。

プールのスタッフ

プールのスタッフの画像

プールのスタッフも、夏休み中の外国人留学生におすすめのアルバイトです。主な仕事として、入場券の販売やプールの清掃、安全確認などがあります。飲食店が併設されているプールだと、接客や調理を任される場合もあるでしょう。未経験でも応募できる場合が多く、挑戦しやすいといえます。
アルバイトを募集するプールの立地は、スポーツセンターやホテル、リゾート地などさまざまです。応募前にプール周辺の環境を確認すると、アルバイトする際のイメージが浮かびやすいでしょう。

キャンプ場のスタッフ

キャンプ場のスタッフの画像

山が好きな外国人留学生におすすめのアルバイトが、夏休み中のキャンプ場のスタッフです。主な仕事は、受付業務やトイレの清掃、バーベキューセットの準備などです。テントやアウトドアグッズの
貸し出し、イベントの企画が仕事に含まれるキャンプ場もあります。鮮やかな緑やきれいな川といった、自然に囲まれて働けるのが魅力のアルバイトです。
公共交通機関で行きにくいキャンプ場が多いため、応募前に通える場所にあるかを確認しましょう。

外国人留学生におすすめのアルバイトは?理由もあわせて解説!」のコラムでも、おすすめのアルバイトを紹介しています。

まとめ

外国人留学生のアルバイト時間は、夏休みや冬休みなどの長期休暇中のみ週28時間から40時間まで延長されます。就労時間が長くなれば収入を増やせるうえ、アルバイト先からは歓迎されるでしょう。
ただし、オーバーワークになると外国人留学生と雇用主の双方に罰則があります。許可された就労時間内のアルバイトになるよう、必ず調整を行ってください。

ライター

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