外国人留学生が日本で就職活動するときの問題点とは?解決策も紹介!

WeXpats
2023/01/30

外国人留学生のなかには「日本で就職活動をするとき、どんなことが問題になるの?」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。また、その問題点の解決策を知りたい外国人留学生もいるでしょう。このコラムでは、日本で就職活動をする外国人留学生が抱える問題点を詳しく解説。就職率や企業と外国人留学生の間に生じるギャップについても紹介しています。日本で就職活動を進める際に役立ててください。

目次

  1. 外国人留学生が日本で就職活動をする際の問題点とは?
  2. 外国人留学生が就職活動で実際に苦労したこと
  3. 日本で就職活動をする外国人留学生の現状
  4. 外国人留学生の就職活動問題を解決するには?
  5. 企業が外国人留学生を採用する際に重視していること
  6. まとめ
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外国人留学生が日本で就職活動をする際の問題点とは?

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外国人留学生は、就職活動に関する理解不足や情報不足、あるいは日本語能力が不十分であることが問題点だといわれています。

日本の就職活動に関する理解不足

日本の就職活動の進め方を十分に理解していない外国人留学生は多くいます。日本の就職活動は、他国と比べると開始する時期が早いうえ期間も長く、選考方法が複雑という点が特徴です。また、企業が行う新卒者一括採用に向け、学生が一斉に就職活動を行うのも日本ならではの特徴といえます。就職活動の特徴や進め方を十分理解することが、就職問題解決への第一歩となるでしょう。

ビジネスシーンに通用する日本語能力がない

ビジネスシーンに通用する日本語能力がなく、就職活動が上手くいかない外国人留学生もいます。日常会話やコミュニケーション能力に問題がなくても、日本語ならではの尊敬語や謙譲語、丁寧語が難しく使い分けられない外国人留学生も多いでしょう。企業が選考を行う際は、エントリーシートの情報だけでなく面接時の会話によって、外国人留学生の日本語能力を判断しています。ビジネスシーンに適した日本語やビジネス用語、あるいはビジネスマナーを身に付けることも大切です。

外国人留学生向けの就職情報が少ない

外国人留学生が得られる情報が少ないのも問題点の一つとされています。外国人留学生は日本人と比べると、就活に関する基本的な知識や企業の情報、求人情報などを得にくいのが現状です。また、情報収集や就職活動は、学業と平行して行わなくてはならないので、準備が間に合わず就職の時期を逃してしまう外国人留学生もいます。

外国人留学生が就職活動で実際に苦労したこと

外国人留学生が就職活動で実際に苦労したことの画像

外国人留学生が日本での就職活動で実際に苦労したことを以下に紹介します。

  • エントリーシート作成
  • 面接
  • グループディスカッション
  • 企業で行う適性テスト
  • 自己分析や企業研究
  • ビジネスマナー
  • 応募企業の選び方
  • 学業と就職活動の両立
  • スケジュールの調整

上記に加え、日本語能力の習得に苦労する外国人留学生も少なくありません。また、「外国人留学生が応募できる企業が少ない」「応募可能な企業かどうか分かりづらい」という声もあります。
外国人留学生が抱える就職活動の悩みについては「情報、資金…日本で就職活動をする外国人留学生の悩みとは?」のコラムにもまとめているので、合わせてご参照ください。

日本で就職活動をする外国人留学生の現状

日本で就職活動をする外国人留学生の現状の画像

日本で就職活動をする外国人留学生の就職率は約30%と低く、企業との間にギャップが生じているのが現状です。以下で詳しく解説します。

日本における外国人留学生の就職率は約30%

経済産業省の調査によると、日本での就職を希望する外国人留学生(大学生)約70%に対し、実際の就職率は約30%でした。

日本における外国人留学生の就職率は約30%の画像

引用:経済産業省「地方中堅・中小企業における外国人活用に関する調査(平成28年度)

近年、日本では外国人留学生が増加しています。ところが、卒業後の就職先が決まらず母国へ帰国してしまう外国人留学生が多くいるのも事実です。

外国人留学生と企業の間にギャップが生じている

外国人留学生が就職したい職種と、外国人留学生を多く採用している企業の間にギャップが生じている現状もあります。経済産業省が行った調査によると、外国人留学生全体の約50%が「国際業務」への就職を希望しているのに対し、企業が最も多く採用している職種は「営業・販売(約38%)」でした。また、「国際業務」に就職した外国人留学生は約19%に留まっていることが分かります。

外国人留学生と企業の間にギャップが生じている_1の画像

外国人留学生と企業の間にギャップが生じている_2の画像

引用:経済産業省「外国人留学生の就職及び定着状況に関する調査(平成28年度)

理系の留学生よりも文系の留学生のほうが、自身の希望と企業に求められることとの間にギャップが生じやすいようです。就職活動の際は、企業がどのような役割を担う人材を求めているのかを把握しましょう。

外国人留学生の就職活動問題を解決するには?

外国人留学生の就職活動問題を解決するには?の画像

外国人留学生の就職活動問題を解決するために重要なことを以下で詳しく解説します。自身の就職活動へ役立ててください。

日本の就職活動について十分に理解する

日本の就職活動について十分に理解することは、就職を希望する外国人留学生にとって非常に重要です。先述したように、日本の多くの企業は新卒者を一括採用するシステムを取り入れているため、複数の企業が同じ時期に求人情報を公開し、採用活動を行ってます。そのため、就職活動をする外国人留学生は、日本人の新卒者と同じ時期に情報収集を行い、応募や面接などを複数社同時に進めなければなりません。

日本と似た就職活動の文化を持つ外国人留学生は、日本式の就職活動に対する理解力が比較的高い傾向にあります。しかし、全く異なる文化の場合、まずは「いつ就職活動を開始すべきか」「期間はどの程度必要か」「企業は何を基準に選考しているのか」などの理解を深めることが大切です。

希望条件を見直し就職先企業の選択肢を広げる

日本で就職を目指す外国人留学生は、自身の希望条件を見直し、就職先企業の選択肢を広げることも大切です。勤務地や待遇、配属先、雇用形態といった希望条件の見直しを図りましょう。条件を絞り過ぎると、応募できる企業の選択肢が限られてしまいます。希望条件のなかから妥協点を見つけ、どうしても譲れないものだけを残し、応募企業の幅を広げましょう。

インターンシップに参加する

企業のインターンシップに参加し、仕事を体験してみるのも一つの方法です。体験することによって、想像していた仕事内容と実際に求められる業務との間にギャップがないかどうかが確認できます。企業の説明会やインターンシップ、OB・OG訪問などは情報収集や人脈構築にも繋がるので、積極的に参加しましょう。

外国人専用の求人サイトを利用する

日本で就職活動をする外国人留学生には、外国人専用の求人サイトを利用することをおすすめします。専用サイトの場合、外国人を積極的に採用している求人情報だけを閲覧できるからです。日本人向けの求人サイトのなかから外国人留学生向けの求人情報を探すと苦労しますが、専用サイトであれば比較的容易に情報を得られるでしょう。

外国人留学生を積極的に採用している企業に応募する

外国人留学生を積極的に採用している企業を探し、応募するのも問題解決策の一つです。たとえば、農業や林業、建設業、製造業などの業界は、現在深刻な人手不足が続いているため、外国人を積極的に受け入れています。飲食サービス業や宿泊業、小売り業、医療・福祉といった業界も同様です。

日本語能力に自信がない外国人留学生は、ハイレベルな日本語能力を求められない企業へ応募するという手もあります。外国人の受け入れ実績が多い企業の場合、異なる言語や文化に対し寛容です。そのため、必ずしも日本語でのコミュニケーション能力が高くなくても就職できる可能性があります。
外国人留学生が知るべき日本の就活ノウハウを解説!」では、外国人留学生が日本で就職活動する際のポイントをより具体的にご紹介しているので、ぜひご覧ください。

企業が外国人留学生を採用する際に重視していること

企業が外国人留学生を採用する際に重視していることの画像

企業が外国人留学生を採用する際は、「日本語能力」「コミュニケーション能力」「バイタリティ」を重視される傾向にあります。以下で解説するので、自身にその能力があるかどうかチェックしてみてください。

外国人留学生の日本語能力

多くの企業が外国人留学生の採用で重視するのは高い日本語能力です。日本語能力を、「ネイティブレベル」「ビジネス上級レベル」「ビジネス中級レベル」「ビジネス初級レベル」「日常会話レベル」の5つに分けるとすると、「ビジネス中級レベル以上」を求める企業が多い傾向にあります。日本での就職を目指す外国人留学生は、ビジネスの場で通用する日本語能力を身に付けることが重要です。

外国人留学生のコミュニケーション能力

日本の企業では、社内だけでなく社外でのコミュニケーション能力も重視されます。そのため、面接を通じて、会話をどの程度続けられるか、あるいは態度や振る舞い、マナーなどが適切かどうかを判断することが多いようです。ポジティブな印象になるよう、面接中は姿勢を正し適度なアイコンタクトを心掛けましょう。

外国人留学生が持つバイタリティ

日本の企業は外国人留学生が持つバイタリティを重視しています。「バイタリティ」とは、活力や活気、生命力という意味です。就職活動の場では、「バイタリティ=モチベーションが高い人」あるいは、「継続するための意欲や能力がある人」というニュアンスで使われます。企業が外国人留学生に期待しているのは、継続力や目的意識の高さです。面接の際は、将来その企業で成し遂げたいことや仕事に対する熱意を積極的にアピールすると良いでしょう。

また、実際の採用面接ともなると、企業側は人柄や個性、身だしなみといった能力以外の部分もしっかりチェックしています。詳細は「日本の面接で外国人留学生がチェックされるポイントとは?質問例も紹介」でご確認ください。

まとめ

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外国人留学生が日本で就職活動をするときの問題点は、情報不足、日本語能力不足、コミュニケーション能力不足です。また、日本ならではの就職活動の進め方を、十分理解できていないことも問題といえます。問題を解決するには日本の就職活動における特徴を知ることが大切です。外国人向けの求人サイトやインターンシップなどを活動し、より多くの情報を集めて就職活動を進めましょう。

ライター

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生活・仕事・留学に関するお役立ち情報から、日本のディープな魅力を紹介するコラムまで、バラエティ豊かな記事をお届けします。

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