日本で就職したい外国人の方で、履歴書の書き方に不安がある人は多いのではないでしょうか?
履歴書は面接の前にあなたの印象を決める大切な書類です。不備があると不採用に直結する可能性もあり、どの項目も手を抜くことができません。
そこでコラムでは、項目別に履歴書の書き方を解説。文化活動欄といった、書き方が分かりにくい項目についても詳しくアドバイスしていきます!
目次
外国人が知りたい!履歴書の基本情報の書き方
履歴書には、上部に氏名や住所、電話番号などの基本情報を書く欄があります。それぞれの書き方を確認しましょう。
日付
履歴書を書いた日にちではなく、提出もしくは投函する日付を書きましょう。
名前
名字と名前の間は1文字分の間隔を空けると読みやすくなります。ふりがなは、履歴書に「ふりがな」と印刷されている時は平仮名で、「フリガナ」と印刷されている時はカタカナで書きましょう。
年齢
履歴書を提出する時点での年齢を書きましょう。
住所
都道府県名から書き出し、マンションやアパート名も省略せずに書きましょう。
電話番号
日中に連絡がとれる電話番号を書きましょう。携帯電話でも構いません。
メールアドレス
携帯ではなくパソコンのアドレスを書きましょう。
写真
履歴書の枠の大きさに合った証明写真を貼り付けます。はがれた時のために裏面に氏名を書いておきましょう。
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学歴・職歴の書き方
次は、学歴と職歴の書き方をご紹介します。
学歴
学歴・職歴欄の1行目中央に「学歴」と書き、その下の行から学歴を書き出していきます。学歴は原則として最終学歴の1つ前から記載するのがルール。学校名は省略せず、正式名称で記入しましょう。学部や学科、コースがある場合は全て記入します。入学・卒業年は間違いやすいので気をつけるようにしてください。
職歴
学歴の最終行から1行あけ、中央に「職歴」と書きます。社会人経験がない留学生の場合は、その下に「なし」と書けばOK。職歴がある人は、勤めていた会社を時系列順に記述しましょう。会社名は学校名と同じく、必ず正式名称で記入してください。転職する方でまだ会社に勤めている場合は、職歴の最後に「現在に至る」もしくは「在職中」と書きましょう。
退職理由は、自分の都合で退職した場合は「一身上の都合で退職」、解雇で退職した場合は「会社都合により退職」と書きます。
学歴・職歴を全て書き終えたら、最終行の一行下に右寄せで「以上」と記載しましょう。職歴がない場合は、「なし」と書いたすぐ下に「以上」と書いてOKです。
免許・資格の書き方
免許・資格欄は客観的なスキルを伝えられる項目です。仕事に関連するものを優先し、取得した順に書きましょう。
免許や資格は、「日本語能力試験」を「JLPT」と呼ぶなど略称が多いですが、履歴書では正式名称で書くのがルールです。「英検(実用英語技能検定)」のように略称が一般的な資格であっても、正式名称で記載してください。
同じ資格の複数の級をもっている場合は、最もレベルが高いものを書けばOKです。例えば、日本語能力試験のN1とN2を取得している方は、N1のみを書きましょう。
欄に収まらないくらいたくさんの資格を持っている場合は、応募職種で活かせる資格のみを記載します。反対に書ける資格がない時は、空欄にせずに「特になし」と書きましょう。履歴書は空欄があると書き忘れと思われてしまうので、必ず何か書くのが決まりです。
現在勉強中で取得する予定の資格があれば、「○○資格取得に向けて勉強中」と書くこともできます。特に仕事で活かせる資格の場合は、意欲を示すためにも記載しておくのが良いでしょう。
志望動機の書き方
志望動機は就職・転職の時に必ず聞かれる質問の1つ。履歴書に書いた内容が面接でも深堀りされる可能性が高いので、説得力のある志望動機をまとめましょう。
意欲が伝わる志望動機の第一の条件は、「同業他社では言えない理由」が示されていること。ほかの企業でも言える内容では、「うちでなくても良いのでは?」と思われ熱意を伝えることができません。
事前に応募企業の特徴や強みを調べ、企業の特徴を取り上げながらなぜ入社したいかを伝えましょう。志望動機には、自分の経験や強みが入社後どのように活かせるかを盛り込むと効果的です。企業研究をしながら企業が求める人物像をイメージし、企業のニーズに合った強みをアピールしましょう。
さらに熱意を示したいなら、入社後の目標やキャリアプランを入れても良いでしょう。その場合、将来のビジョンは応募先企業で実現できる内容にしてください。
志望動機を書く際のポイントをより詳しく知りたい方は「留学生が日本で就職するために!志望動機の書き方の定義や例文をご紹介!」をチェック。こちらのコラムでは志望動機の例文もご覧いただけます。
趣味・特技の書き方
趣味・特技欄の内容は面接でアイスブレイクに使われることがあるので、必ず何か記載しましょう。仕事で活かせる趣味や特技がある場合は、優先して記入します。例えば、ホテルや観光業を目指すのであれば、「日本語と母国語を駆使して外国人観光客に対応できる」というのは立派な特技になります。
趣味や特技を書くときは、「運動」「読書」のように固有名詞だけを並べても読み手があなたの人柄を想像できません。読書であれば「読書(月に20冊の小説を読みます)」というように、具体的な説明を一文加えると良いでしょう。
趣味・特技は基本的に何を書いても構いませんが、ギャンブルのように社会的にマイナスなイメージがあるものは避けた方が良いでしょう。宗教や政治に関連するものも、個人で意見が分かれやすいので、選考の場では話題に出さないのが無難です。
文化活動の書き方
履歴書によっては、「文化活動」について記載する項目があります。文化活動というと抽象的で何を書いて良いか分かりにくいですが、習字や茶道、吹奏楽などの文化的な趣味を書くのが一般的です。
履歴書によっては、「スポーツ・部活動・文化活動」などと印刷されている場合があり、その際はどれか1つだけ書けばOK。幅広く色々なことに取り組んでいる人は、複数の活動を書いても構いません。
いずれにしても、スポーツや文化活動について書く時は、「どうしてその活動を始めたのか」「どのくらいの期間活動しているのか」「どんな実績があるのか」「活動から学んだことは何か」といった具体的なエピソードを書くのがポイント。活動そのものよりも、活動をしようと思った動機やそこでの感想、成長について書くことで、あなたの人柄や強みを伝えられます。
本人希望欄・通勤時間・配偶者の有無
最後に、その他の項目について書き方をご紹介します。
〈本人希望欄〉
募集職種が複数ある場合は、希望する職種を書きましょう。給与や勤務地については、特別な事情がない限りは希望を書かず、「貴社規定でお願いいたします」と書くのが一般的です。
〈通勤時間〉
家を出てから会社に着くまでにかかる時間を書きましょう。徒歩と電車で通勤する場合は、両方にかかる時間の合計を記載します。
遠方に住んでいて就職・転職後に引越しの予定がある場合は、その旨を記載し、通勤に問題がないことを示してください。
〈配偶者の有無〉
結婚している方は「有」に、独身の方は「無」に丸印を書きましょう。
履歴書の書き方のポイントについては、「日本の履歴書の正しい書き方とは?外国人に向けて解説」「履歴書の書き方を外国人向けに解説!提出前にチェックすべきポイントとは」でも解説しています。ぜひ、ご一読ください。