外国人留学生の関門?!就職試験(筆記試験、面接試験)の対策方法を解説

WeXpats
2023/02/01

日本で就職を考えているものの、どのような採用試験が行われるのか分からない留学生も多いでしょう。このコラムでは、日本の就職試験について詳しく解説します。

日本の就職試験の中でも、筆記試験は外国人留学生にとって関門といわれています。筆記試験は、選考フローの序盤に行われることが多いため、早めの対策が重要です。

目次

  1. 就職試験とは
  2. 外国人留学生の関門は筆記試験
  3. 筆記試験の対策
  4. 外国人留学生が面接試験を受ける際のポイント
  5. 就職試験の当日に気を付ける3つのこと
  6. まとめ

就職試験とは

就職試験とはの画像

就職試験とは、就活生が企業に入社するために受ける試験です。採用試験や入社試験と呼ばれることもあります。

就職試験では、就活生と企業が求める人物像がマッチしているかどうかを確かめられます。主に筆記試験と面接試験の2つで構成されることが多いようです。

筆記試験

就活生の性格や能力を測定するテストを行います。「筆記」とはいうものの、近年はWeb上で行う企業も増加しているようです。

企業によっては、小論文や作文、一般常識に関する問題を課す場合もあります。

面接試験

就活生と採用担当者が顔を合わせ、質疑応答を行う試験です。多くの企業では、内定までに2~3回ほど面接試験を設けています。

面接試験の形式は、個人面接や集団面接、グループディスカッションなど、企業や選考フローによってさまざまです。どのような形式の面接でも対応できるように、対策しておきましょう。

詳しい就活の流れは「外国人留学生必見!日本の就職活動が始まる時期と特徴を解説」のコラムでもまとめています。外国人留学生は、スムーズに内定が得られるよう参考にしてみてください。

外国人留学生の関門は筆記試験

外国人留学生の関門は筆記試験の画像

就職試験の中でも、筆記試験は外国人留学生の関門といわれています。多くの企業では、外国人留学生であっても日本の就活生と同じ内容を出題するため、事前の対策が欠かせません。

ここでは、筆記試験について詳しくご紹介します。

筆記試験の種類

筆記試験には以下のような種類があります。企業によって出題内容は異なりますが、性格適性検査と能力適性検査は、ほぼ確実に課されると考えて良いでしょう。

性格適性検査

性格適性検査とは、受験者の価値観やストレス耐性を見極めるための試験のことを指します。「初めての場所が苦手だ」「一人でいるより仲間と過ごす方が好きだ」といった設問に対し、「当てはまる/どちらともいえない/当てはまらない」などの選択肢から、自分に合ったものを選ぶ形式が一般的です。「どう答えれば企業にとって良い人物像になるか」と余計なことは考えず、直感でスピーディーに回答しましょう。

知識を問われるわけではないので、事前の勉強は不要です。ただし、外国人留学生は設問や選択肢の読み間違いに注意しましょう。自分の意志と真逆の回答をしてしまった…というミスは避けたいものです。

能力適性検査

能力適性検査とは、基礎学力を測るための試験です。主に、国語や英語などの「言語分野」と、数学などの「非言語分野」の2つから構成されます。専門知識は問われず、中学生~高校生レベルの学力があれば解けるといわれていますが、油断せずに事前に勉強しておいた方が良いでしょう。

合格ラインは企業によってさまざまです。「基礎が身についていれば良い」「学力より性格を重視する」という企業も見られますが、高得点を目指すに越したことはありません。

小論文や作文

小論文や作文は、文章力や論理的思考力を測るために課されることが多いようです。日本語の文章力に自信のない留学生は、あらかじめ一定の時間内に作文を書き上げる練習をしておいた方が良いでしょう。

テーマは、将来の夢や入社後のキャリアビジョン、時事問題についてなど、企業によってさまざまです。普段からニュースを確認し、志望業界に関する情報には特に注目しておきましょう。

一般常識

一般常識の試験は、時事問題やビジネスマナーを把握しているかどうか確認するためのものです。国語や算数が出題されるケースもあり、能力適性検査に似ているといえます。

外国人留学生は、ニュースのほか、日本ならではのマナーもチェックしておきましょう。丁寧語や尊敬語、敬称は出題される確率が比較的高いため、対策しておいた方が良さそうです。

筆記試験が行われるタイミング

筆記試験は、選考フローの序盤で行われる傾向があります。応募者の数を絞るための「足切り」の試験ともいえるでしょう。

企業によってはエントリーの時点で実施することもあるため、早めの対策が必要です。

筆記試験をクリアするためのポイント

筆記試験をクリアするには、出題パターンを把握し、それに慣れておくことが重要です。参考書や過去問題で練習しておきましょう。

また、時間配分にも注意しましょう。企業によっては筆記試験の出題数が多く、制限時間内に終わらない可能性もあります。そのため、分からない問題があったら後回しにし、次の問題に取り組むといった判断も必要でしょう。選択式の問題では消去法を活用するのも手です。

筆記試験の対策

筆記試験の対策の画像

ここでは、筆記試験の対策方法を分野ごとにご紹介します。

数学などの非言語系分野

非言語系分野の問題をスムーズに説くためには、正確な足し算・引き算・掛け算・割り算が重要です。電卓の使用を禁止する企業も多いため、基本を軽んずることなく、素早く解けるようにしましょう。

また、公式の復習も重要です。外国人留学生は習ったことがない計算式を使用する問題が出る可能性もあります。出題頻度の高い問題を重点的に解き、公式の使い方をマスターしておきましょう。

国語などの言語系分野

言語系分野の対策には、語彙力と読解力を高めることが有効です。そのため、普段から新聞記事やコラム、本を読む習慣をつけましょう。

特に、新聞のコラムや社説を読むと、論理的に文章を理解する練習になりやすいです。段落ごとに意味を理解し、接続詞や指示語に注意しながら読むように心掛けましょう。分からない言葉が出てきたらすぐ調べ、語彙を増やしましょう。

助詞・助動詞に関する問題も多く出題されるため、勉強しておきましょう。日本語の助詞・助動詞に苦手意識のある留学生も多いようですが、出題頻度が高いものだけでも頭に入れておくのが賢明です。

外国人留学生が面接試験を受ける際のポイント

外国人留学生が面接試験を受ける際のポイントの画像

面接試験では、第一印象が合否に大きく影響するため、身だしなみやマナーに注意しましょう。また、明るくはっきりした話し方も重要です。緊張していたり、日本語力に不安があったりしても、面接官に前向きな印象を与えるよう心掛けます。

基本的なマナーを把握しておく

正しい敬語や入退室時の挨拶など、基本的なマナーは確認しておきましょう。面接会場に入室する際のノックは3回、ドアは後ろ手で閉めない、お辞儀と挨拶をしてから着席する…など、入室から面接開始の間までにも、数多くの注意点があります。留学生にはなじみのない、日本ならではのマナーもありますが、礼儀正しい動作に好印象を抱く面接官は多いはずです。友人やキャリアセンターのスタッフなどに確認してもらいながら練習しましょう。

ハキハキと明るいトーンで話す

面接試験では、明るい声で話しましょう。正しい日本語を使えるに越したことはないですが、もし不安があっても「間違えても良い」という気持ちで、自信を持って話した方が好評価につながりやすいです。口角を上げ、にこやかな表情を意識すると、声のトーンも明るくなるでしょう。

緊張してしまう場合は、ゆっくり話すように意識します。面接官の目を見つめ続けるのが苦手な人は、適度に視線を外したり、鼻や口など、目に近い他のパーツを見ると緊張が和らぐかもしれません。

就職試験の当日に気を付ける3つのこと

就職試験の当日に気を付ける3つのことの画像

就職試験の当日に忘れ物をしたり、遅刻や欠席をしたりすると、採用担当者に悪い印象を与える恐れがあります。以下の注意点を確認し、気を引き締めて就職試験に臨みましょう。

1.必要な持ち物を忘れない

試験によって必要な持ち物は異なりますが、筆記用具と時計は欠かせないでしょう。また、スケジュール帳や応募書類のコピーなどを持っているとより安心です。

普段は時間をスマートフォンで確認する人も、就職試験の際には時計を用意するのが賢明です。ほとんどの試験では通信機器をカバンから出さないように指示されるため、スマートフォンで時間を確認することはできないでしょう。

2.服装はスーツが基本

企業から指示がない限り、就職試験にはスーツで臨むのが一般的です。あえて私服で来るように指示する企業も見られますが、その場合もオフィスカジュアルを意識しましょう。ジーンズやTシャツなどはラフすぎると見なされ、日本のビジネスシーンでは歓迎されません。

ただし、企業ではなく外部のテストセンターで筆記試験を受ける場合は、私服でも構いません。リラックスして受験したい方は、着慣れた服で臨むのも良いでしょう。

就活中の服装に関しては「外国人留学生に送る就活知識!適性検査に適した服装とは」のコラムも参考にしてみてください。

3.遅刻や欠席の連絡は早急に

交通機関のトラブルや急な体調不良などにより、就職試験当日に遅刻や欠席をする場合は、早急に採用担当者に連絡しましょう。メールはいつ読まれるか予測できないため、電話をかけます。

就職試験を無断で遅刻・欠席することは、社会人として禁物です。前々から選考スケジュール組み立て、準備を行っていた企業に多大な迷惑が掛かるうえ、信用も失ってしまうでしょう。

遅刻・欠席の電話では誠意をもって謝罪します。遅刻を許してもらったり、別の試験日を設けてもらったりした場合は、感謝の気持ちを伝えましょう。

まとめ

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日本で就職を目指す留学生にとって、筆記試験や面接試験は難しく感じることも多いでしょう。しかし、出題傾向を把握し、十分に対策しておけばクリアできるはずです。

失敗したり選考に進めなかったりしても落ち込まず、その都度改善を繰り返してレベルアップを図りましょう。

外国人留学生の就活事情!将来のビジョンは考えてる?」では、日本での就職を希望している留学生に向けて、知っておきたい日本の就活事情を説明しています。ルールや就活方法だけでなく、就職に対する考え方も海外と異なる点が多いため、しっかりと確認しておきましょう。

ライター

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生活・仕事・留学に関するお役立ち情報から、日本のディープな魅力を紹介するコラムまで、バラエティ豊かな記事をお届けします。

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