「外国人留学生が多い大学のランキング」や「日本の大学に通うメリット」を知りたい人もいるでしょう。外国人留学生が多く在籍している大学は、東京大学や早稲田大学、立命館アジア太平洋大学などです。
このコラムでは、留学生の在籍数が多い大学をランキング形式で紹介します。また、外国人留学生が日本の大学へ進学するメリットもまとめているので、参考にして自分に合った進学先を選びましょう。
目次
外国人留学生の在籍数が多い大学をランキングで紹介!
日本学生支援機構が発表した「外国人留学生在籍状況調査」のデータをもとに、外国人留学生の在籍数が多い大学と留学生数を紹介します。2021年5月1日時点でのランキングは、以下のとおりです。
1位:東京大学(4,084人)
2位:早稲田大学(3,967人)
3位:日本経済大学(2,984人)
4位:立命館大学(2,752人)
5位:京都大学(2,493人)
6位:立命館アジア太平洋大学(2,465人)
7位:大阪大学(2,408人)
8位:九州大学(2,261人)
9位:筑波大学(2,171人)
10位:東北大学(2,044人)
11位:北海道大学(1,991人)
12位:名古屋大学(1,937人)
13位:東京工業大学(1,818人)
14位:慶應義塾大学(1,784人)
15位:東京福祉大学(1,705人)
16位:東洋大学(1,661人)
17位:広島大学(1,622人)
18位:日本大学(1,571人)
19位:明治大学(1,477人)
20位:京都情報大学院大学(1,313人)
21位:東海大学(1,301人)
22位:帝京大学(1,170人)
23位:東京国際大学(1,149人)
24位:神戸大学(1,107人)
25位:同志社大学(1,094人)
26位:関西大学(1,083人)
27位:京都精華大学(1,081人)
28位:上智大学(1,078人)
29位:法政大学(1,074人)
30位:拓殖大学(1,037人)
外国人留学生の在籍数が最も多い日本の大学は、東京大学です。日本の最難関国立大学とされており、数多くの著名人を輩出しています。日本の首都に置かれている国立大学であるため、海外の方にとっても「日本の代表的な大学」というイメージが強いでしょう。
2位の早稲田大学は、日本にある難関私立大学の一つです。生徒数が多く、歴史ある大学として有名といえます。
外国人留学生の在籍数が多い大学は、世界的に知名度が高く、国際交流やグローバル教育に力を入れているのが特徴です。
東京大学については「東京の国立大学をまとめて外国人向けに紹介!教育方針や特徴を解説!」、早稲田大学については「東京の私立大学をまとめて紹介!大学群についても解説」のコラムでも解説しています。ぜひ、留学先を選ぶ際に役立ててください。
参照元 日本学生支援機構「2021(令和3)年度外国人留学生在籍状況調査結果」
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政府が国際化を支援している大学もある
日本では、文部科学省が大学の国際化を支援する「スーパーグローバル大学創成支援事業」が行われています。世界トップレベルの大学との交流や連携、グローバル化に対応できる学生の育成などに取り組んでいる大学を支援する事業です。
スーパーグローバル大学創成支援事業として推進している取り組みの一つが、留学生の受け入れ促進です。たとえば、立命館アジア太平洋大学では、90以上の国・地域から来た留学生が学んでいます。全学生の約50%が外国人という、非常に留学生が多い大学です。
なお、前述のランキングに入っていた大阪大学や北海道大学なども、政府の支援を受けて留学生の受け入れを積極的に行っています。
大阪大学や北海道大学については、「日本の主要大学一覧!英語で学位を取れる大学も紹介【外国人向け】」のコラムでも触れています。チェックして、日本の大学に関する知識を深めてください。
また、「日本に留学したい外国人必見!留学生の受け入れ状況や施策について解説」のコラムでは、外国人留学生の受け入れ拡大に向けて行っている施策や、留学時に受験が必要な試験も紹介しています。ぜひ、参考にしてください。
参照元 文部科学省「スーパーグローバル大学創成支援」 文部科学省「外国人留学生の受け入れ・交流」 文部科学省「立命館アジア太平洋大学」
外国人留学生が日本の大学に通うメリット
外国人留学生は日本の大学に通うことで、高いレベルの教育を受けたり自然な日本語を身に付けたりできます。以下では、外国人留学生が日本の大学に通うメリットを詳しく紹介するので、留学を検討する際の参考にしてください。
学費を抑えて高いレベルの教育を受けられる
日本の大学では、レベルの高い教育を学費を抑えて受けることが可能です。OECD(経済協力開発機構)が発表した「生徒の学習到達度調査」によると、日本は数学的リテラシーと科学的リテラシーがともに上位の成績を誇っています。読解リテラシーに関しても高得点のグループに位置しており、世界と比較しても日本の教育はレベルが高いといえるでしょう。
日本の大学は教育レベルが高いうえに、奨学金制度も充実しています。外国人留学生のなかには、「母国よりも日本の大学の方が学費が高い…」と悩む人もいるでしょう。しかし、奨学金を利用することにより、母国よりも安い学費で日本のハイレベルな教育を受けられる可能性があります。
参照元 国立教育政策研究所「OECD生徒の学習到達度調査(PISA)」 日本学生支援機構「留学生受入れ促進プログラム(文部科学省外国人留学生学習奨励費)」
社会で役立つ日本語能力を身に付けられる
外国人留学生は、日本の大学への留学を通して実用的な日本語能力を身に付けられます。また、日本の習慣やマナーを知り、異文化に対する理解も深められるでしょう。日本企業へ就職したい外国人留学生は、日本語能力や日本文化への理解が必要です。
外国人留学生のなかには、日本の大学を卒業後に母国の日系企業へ就職したいと考える人もいるでしょう。日本の大学に通って高い日本語能力を身に付けた留学生は、日本語スキルがない人に比べて早くキャリアアップができる可能性があります。また、行える業務の幅が広がり、高い給与を得られる場合もあるでしょう。日本企業や母国の日系企業で就職を目指す外国人は、日本の大学に通い社会で役立つ日本語能力を身に付けるのがおすすめです。
日本での就職を支援する制度も存在する
日本で就職したい外国人留学生は、大学が行う就職支援を受けることが可能です。大学によっては、文部科学省の「留学生就職促進教育プログラム認定制度」に認められたプログラムを提供しています。この制度は、外国人留学生に対する質の高いキャリア教育のプログラムを認定するものです。
「留学生就職促進教育プログラム認定制度」に認定されたプログラムを終えた外国人留学生には、修了証明書が与えられます。就職活動時に応募先へ修了証明書を提示することで、外国人留学生の日本企業への就職を後押しするのが目的です。以下では、令和3年と令和4年にプログラムが認定された大学を紹介します。
- 令和3年10月認定
群馬大学
東京大学
長岡技術科学大学
山梨大学
信州大学
静岡大学
愛媛大学
関西大学
徳山大学
- 令和4年3月認定
横浜市立大学
日本で就職したい外国人留学生は、キャリア教育のプログラムがある大学を選ぶのも一つの手でしょう。
日本での就職を目的に留学する外国人は多くいます。「日本留学のメリットとは?外国人留学生に選ばれる理由を紹介」のコラムでも、外国人が日本に留学するメリットや理由を詳しく解説してるので、ぜひご覧ください。
参照元 文部科学省「『留学生就職促進教育プログラム認定制度』の審査結果について」 文部科学省「『留学生就職促進教育プログラム認定制度』の審査結果について」
外国人留学生の最終学歴
出入国在留管理庁が発表した「令和2年における留学生の日本企業等への就職状況について」のデータによると、外国人留学生のうち卒業後に日本企業へ就職した人数は29,689人でした。
日本企業に就職した外国人留学生の最終学歴は、29,689人中11,392人が大学、10,394人が専修学校です。そのほか、6,265人が大学院、1,218人が短期大学、420人がその他の機関を卒業しました。日本企業への就職を目指す外国人留学生のほとんどが、大学もしくは専修学校に通っているのです。
参照元 出入国在留管理庁「留学生の日本企業等への就職状況について」
まとめ
外国人留学生の在籍数が多い大学のランキングを見ると、東京大学や早稲田大学、日本経済大学が上位に入っています。グローバル教育に力を入れていたり世界でも知名度の高かったりする大学が、外国人留学生に人気のようです。日本への留学を考えている人は、外国人留学生の多さや行われている支援などを参考にして、自分に合った大学を選びましょう。