日本で人気のある恋愛映画やドラマは?日本の恋愛観についても紹介

WeXpats
2023/02/09

「日本の恋愛の歴史を知りたい」「人気のある恋愛映画やドラマは?」と思う外国人もいるでしょう。日本で「恋愛」という言葉が使われ始めたのは、明治時代からです。このコラムでは、日本の恋愛にまつわる歴史や日本と海外との恋愛観の違いを詳しく解説します。また、日本で人気のある恋愛映画やドラマも紹介しているので、参考にして日本の恋愛観への理解を深めましょう。

目次

  1. 日本の恋愛にまつわる歴史
  2. 外国人から見る日本と海外の恋愛観の違い
  3. 日本で人気のある恋愛映画やドラマ
  4. まとめ

日本の恋愛にまつわる歴史

日本の恋愛にまつわる歴史の画像

平安時代から令和時代にかけて、日本の恋愛観は変化してきました。ここでは、日本の恋愛の歴史を解説します。

平安時代の日本の恋愛

平安時代の貴族の男性は、女性の家柄の良さや教養が身についているかどうかを重視して結婚を決めていました。当時、貴族の女性は周囲へ顔を見せず、男性ともすだれ越しでしか顔を合わせなかったのです。そのため、男性は家柄や教養で女性の良さを判断し、仲介人を通して気になる相手へ恋文(こいぶみ)を送っていました。恋文の返事が来たら、男性が女性の部屋へ行き3日間をともに過ごします。一緒に過ごしてお互いに不満がなければ、そのまま結婚をしていました。長い期間をかけてお互いを知るのではなく、家柄や教養を重視して短期間で結婚を決める恋愛観が特徴です。

平安時代の結婚の制度は、1人の男性が複数人の女性と暮らす「一夫多妻制」でした。

江戸時代の日本の恋愛

江戸時代の武家の恋愛は、家同士が同等の身分であることが重視されました。当時の結婚は、身分に合った相手を親や上司が決める「命令婚」が基本で、大名家同士の結婚には幕府の許可が必要でした。なぜなら、大名家同士が幕府の知らないところで結婚をすると、大きな勢力となり反乱を起こす恐れがあったからです。

江戸時代の庶民の男性は、気になる女性へ恋文を渡してやり取りを重ねたのちに、人目のつかない場所で会っていました。当時は、成人男女が2人きりで会うと変な噂を立てられ縁談に影響する恐れがあったため、奉公人を連れて行くなど工夫を凝らしていたようです。

明治時代の日本の恋愛

明治時代になると、日本で「恋愛」という言葉が使われ始めました。明治時代以前は、男性と女性の関係性や恋愛感情を「色」や「恋」と表現していたといわれています。

明治初期、庶民は気が合う人を自分で選び、恋愛をして結婚をするのが良いとされるようになりましたが、一方で武家や貴族は、親が決めた相手と結婚をする「見合い婚」が一般的でした。

昭和~令和時代の日本の恋愛

昭和時代には、好きな人と結婚をする恋愛結婚が主流になっていきました。当時の連絡手段は、各家庭で使用していた固定電話です。連絡手段は「ポケベル(ポケットベル)」と呼ばれる小型通信機器が主流でした。ポケベルで使用できる文字は数字のみのため、「0840(おはよう)」「8181(バイバイ)」など、言葉を数字で表現して送り合っていたようです。

平成時代には携帯電話が普及し、メールやメッセージアプリで連絡を取るようになりました。昭和時代から平成・令和時代にかけて変化したのは、連絡手段だけではありません。家柄や年齢にとらわれない自由な恋愛ができる環境になり、「選択的夫婦別氏制度」や「同性のパートナーシップ」等さまざまな価値観をを尊重する風潮が出てきたのも特徴と言えます。またITの進歩により「婚活アプリ」を通じて出会い、恋愛、結婚するカップルも多くなっています。

外国人から見る日本と海外の恋愛観の違い

外国人から見る日本と海外の恋愛観の違いの画像

日本と海外では、結婚への意識や愛情表現に違いがあるようです。ここでは、外国人から見る日本と海外の恋愛観の違いを詳しく紹介します。

結婚への意識が強い

外国人は、日本人の結婚への意識が強いと感じるようです。日本では、結婚を前提に交際を始めるカップルが多くいます。なぜなら、結婚が恋愛のゴールという考え方があるからです。女性のなかには、結婚や出産の適齢期を考え慎重に相手を選んで恋愛をする人も少なくありません。外国人は日本人と比べて、結婚や出産に縛られない自由な恋愛を楽しんでいる傾向があるため、恋愛と結婚を結びつける日本人の考え方を窮屈に感じるようです。

愛情表現が控え目

日本と海外の恋愛と比べると、日本人は愛情表現が控え目です。日本には、直接的な表現をしないことを美徳とする文化があります。たとえば、相手に遊びに誘われて気が進まないときは「行きたくない」ではなく、「遠慮しておくね」「予定がある」など角が立たない言い方をする人がほとんどです。相手を不快な気持ちにさせず断ることを重視します。恋愛でも、ストレートな言葉を言い換えて愛情を伝えるのが特徴です。日本人は相手の気持ちを汲み取る習慣があるので、遠回しな言葉でもお互いに通じ合えますが外国人は愛情表現がストレートです。

「愛している」「可愛い」など、素直な気持ちをそのまま伝えます。そのため、日本人の控え目な愛情表現に戸惑いを感じる外国人が多くいるようです。

割前勘定(割り勘)が主流

日本人の恋人同士の多くは、デートの会計時にお互いが同じ金額を支払います。対して、海外では割前勘定(割り勘)の文化がほとんどなく、デートであれば男性が支払う場合が多いようです。

国によっては、お互いに自分が注文した分を支払う「別会計」という考え方もあります。自分が食べたいものだけを頼み、会計を個別で行えばどちらかが多く支払わなくて済むという考えです。

日本人は、デートで割り勘をすることに疑問を感じない人も中にはいます。しかし、外国人のなかには「デート代は男性が支払うもの」「割り勘はイメージが悪い」と思う人もいます。

日本で人気のある恋愛映画やドラマ

日本で人気のある恋愛映画やドラマの画像

ここでは、日本で人気のある恋愛映画やドラマを紹介します。映画やドラマから、日本人の恋愛観をくみ取ることができるでしょう。

恋空

『恋空』は、携帯小説として一躍有名となった恋愛作品です。2006年に書籍化、2007年に映画が公開され、2008年にはドラマ放送が始まりました。平凡な女子高生の美嘉と派手で目立つ同級生ヒロの純愛を描いた作品で10〜20代の女性に大きく支持されました。

美嘉とヒロは偶然の出会いからお互いに惹かれ合い、交際を始めますが、予期せぬ妊娠や女性からの嫌がらせ、ヒロの病気など、さまざまな困難が2人を襲います。若い世代ながらも、胸が締め付けられる切ない物語が、中高生の間で話題になりました。

オレンジデイズ

『オレンジデイズ』は、2004年に放送されたドラマであり、手話で会話するシーンが印象的です。

就職活動中の櫂(かい)は、大学でバイオリンを弾いている女子学生の沙絵と出会います。櫂の親友が沙絵に一目惚れをして出かける約束をしますが、沙絵に聴覚障害があると知り櫂に代わりに行ってもらうよう頼むのです。そこから、櫂と沙絵はお互いに心を開き、交際を始めます。

沙絵が抱える障害や悩みに真剣に向き合う櫂の姿に、心を打たれる人が多くいるでしょう。また、櫂と沙絵の恋愛模様だけでなく、友情や就職など学生ならではの青春や葛藤が描かれており、日本では幾度か再放送されるほどの人気を誇っています。。

東京ラブストーリー

『東京ラブストーリー』は、1991年にドラマ放送が始まり、2020年には現代版としてリメイクされました。最高視聴率32.3%を記録し、時代を渡りながらも、愛されているドラマです。

愛媛から上京した完治と同僚のリカ、完治の高校時代の同級生さとみ、健一の4人が出会い交流が始まります。リカは完治に想いを寄せますが、完治はさとみを想っていました。さとみは三上を好きになりますが、恋心を抱く完治と三上の間で気持ちが揺れます。完治とリカ、さとみ、健一の複雑な恋愛模様を描いたドラマです。2020年放送の現代版では、物語の内容はオリジナルのまま、現代の若者の感覚に合わせた作品にアレンジされました。

ライアー×ライアー

『ライアー×ライアー』は、少女漫画を原作として、2021年に公開された恋愛映画です。原作は2020年時点で190万部を突破している人気作品ですが、映画公開とともに一層有名になりました。

恋愛経験がない女子大生の湊は、両親の再婚で透と義理の姉弟になります。透は大学で人気があり、義理の姉弟として同じ家に住んでいる湊は、周りの女子から妬まれていました。ある日、湊は友達に頼まれて派手な化粧をして女子高生の制服を着て渋谷へ行きます。そこで、偶然透と遭遇し、湊は自分は女子高生の「みな」だと嘘をついてしまうのです。

『ライアー×ライアー』は、嘘から始まる2人の恋愛模様に胸が高鳴る場面が多く、同世代からも共感の声が大きくなっています。

花束みたいな恋をした

『花束みたいな恋をした』は、『東京ラブストーリー』を手がけた脚本家の坂元裕二による恋愛映画です。

駅で終電を逃したのをきっかけに、大学生の麦と絹が出会います。麦と絹は、音楽や小説の好みが合うことで意気投合し惹かれ合いました。大学を卒業してフリーターになった麦と絹は、同棲生活を始め、最初は楽しくて幸せな日々が続きましたが生活リズムのズレなどもあり、徐々にお互いの気持ちがすれ違っていきます。

『花束みたいな恋をした』は、カップルの5年間の日々が繊細に描かれている作品です。環境とともに変化するリアルな恋愛模様に共感する人が多く見られました。

まとめ

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昭和時代以前の日本では、親が決めた相手と恋愛や結婚をするのが主流でしたが、昭和時代からは、自分が好きになった相手と結婚をする「恋愛結婚」が増えていきました。その後、現在に至るまでは家柄や年齢、国籍に関係なく、これまで以上に個々の価値観を尊重する恋愛観に変化。連絡手段も恋文からアプリの活用まで変化が大きく見られます。

また恋愛観に関しては、日本の映画やドラマからも理解していくこともできるので「日本の恋愛について知りたい」という方は、是非日本の恋愛映画やドラマなどを参考にしてみてください。

また、日本語を楽しみながら勉強したい方には「ドラマを日本語勉強に活かす方法は?おすすめの作品10選」のコラムもおすすめです。

ライター

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生活・仕事・留学に関するお役立ち情報から、日本のディープな魅力を紹介するコラムまで、バラエティ豊かな記事をお届けします。

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