日本を訪れる際にどのホテルに泊まるかは、旅行の質を左右する重要なポイントです。そのため、日本にあるホテルの種類が気になる方は多いでしょう。そこで、このコラムでは日本の宿泊施設の種類や客室タイプ、選び方のポイントを紹介します。日本旅行の際に役立つホテルの基礎知識も解説するので、宿を選ぶ際の参考にしてください。予算や希望条件に合ったホテルを予約して、旅行を満喫しましょう。
目次
日本にあるホテルの種類
日本では洋式の構造・設備の宿泊施設をホテルといいます。宿泊施設の区分は旅館業法で定義されており、「旅館・ホテル営業」「簡易宿所営業」「下宿営業」の3種類です。旅館・ホテル営業の営業許可を得ている宿泊施設が、日本ではホテルとして呼ばれています。
観光ホテル(リゾートホテル)
観光ホテルはその名のとおり、観光地やリゾート地にある観光客向けの宿泊施設です。広大な敷地を有しており、結婚式場やプール、レストランを併設している場合もあります。客室の設備が充実していたりホスピタリティが高かったりと、一般的なホテルよりもリラックスして過ごせるように環境が整えられているのが特徴です。日本旅行に訪れる際は、観光ホテルを利用する人が多いでしょう。
カプセルホテル
カプセルホテルは日本発祥の宿泊施設で、旅館業法ではホテルではなく、簡易宿泊所に該当します。宿泊客ごとに部屋が用意されているホテルとは異なり、カプセル状の簡易ベッドのみが配置された独特な宿泊施設です。ベッドのみの宿泊施設のため、アメニティの設置や食事の提供はありません。その分宿泊料を抑えられるので、「寝られるならどこに泊まっても良い」という方には向いています。
ビジネスホテル
出張の際に利用されることが多いビジネスホテルは、1人で利用するのに適している宿泊施設です。客室の設備や装飾、アメニティなどが最低限に抑えられているため宿泊費用を安く設定されています。ベッドも一人で寝るのに丁度良いシングルサイズの場合が多いので、日本に1人旅で訪れる方にはビジネスホテルがおすすめです。なお、高品質なサービスを提供する高級ビジネスホテルもあります。予約する際は価格や設備をきちんと確認するのが大切です。
シティホテル
シティホテルはその名のとおり街中にある宿泊施設です。ホテルの中でも最も一般的な種類といえるでしょう。ビジネスホテルとの違いは、旅行や食事、宴会などさまざまな目的に対応していることです。バーやエステ、スパ、スポーツ施設などを備えているシティホテルもあり、宿泊料は立地やサービスの質によって異なります。シングルルームからファミリールームまでさまざまな客室タイプに対応しているシティホテルが多いので、日本旅行の際に利用する方も多いでしょう。
参照元 厚生労働省「旅館業法概要」
ピックアップ記事
日本にあるホテルの客室の種類
ここでは、日本のホテルに泊まる際に知っておきたい客室の種類を紹介します。日本を訪れる予定がある方は参考にしてください。
シングルルーム
1人でホテルを利用する際は、一般的にシングルルームを予約します。シングルルームは一人部屋のため、ベッドも一つです。なお、ホテルによってはグレードが高いシングルルームを用意していることもあります。1人旅で特別感を味わいたい方は、ルームサービスや設備が充実した部屋を予約しましょう。
ダブルルーム
ダブルルームは、一部屋に大きめのベッドが設置された2人用の客室です。主に友人同士や恋人、夫婦での宿泊の際に利用されます。ホテルによっては、子どもが小さければ3人で利用することも可能です。ダブルルームと聞いてベッドが2つあると勘違いする人もいますが、実際は1つの寝具を共有することになるので予約の際は注意してください。
ツインルーム
ツインルームは2人用の客室で、1人につき1つのベッドが用意されています。2人でホテルに泊まる際、別々のベッドで寝たいときはツインルームを予約しましょう。なお、ツインルームで用意されるベッドは基本的にシングルサイズです。
トリプルルーム
客室にベッドが3つ用意されているのがトリプルルームです。ツインルームの客室に簡易ベッドをおいて利用する場合も、トリプルルームと表記されます。3人で旅行する際にそれぞれ別のベッドで寝たいときは、トリプルルームの客室を探してみましょう。ベッドを3つ並べるにはある程度の広さが必要になるため、ホテルによってはトリプルルームがない場合もあります。
ファミリールーム
4人以上でホテルに泊まる場合は、ファミリールームの予約をおすすめします。ファミリールームに設置されている寝具はキングサイズが1台、もしくは宿泊人数分のシングルベッドなどホテルによってさまざまです。家族旅行でゆっくりくつろぎたい方は、ファミリールームの利用を検討してみましょう。
スイートルーム
スイートルームは、複数の部屋で構成されるグレードの高い客室です。寝室のほかにリビングルームや応接間が設けられており、ほかの客室に比べて広々としています。通常の客室よりもグレードが高いため、ホテルの最上階に設置されていることが多いようです。スイートルームでしか利用できないサービスもあるので、豪華な部屋に泊まってみたい方はスイートルームに宿泊するのも良いでしょう。
客室の種類や立地によってホテルの料金は異なる
ホテルの宿泊料金は客室の種類や立地、設備などによって異なります。ホテルのグレードは大きく分けて「ラグジュアリー」「ハイエンド」「ミドル」「エコノミー」「バジェット」の5つです。ラグジュアリーやハイエンドといった高級ホテルは、1泊あたり3〜5万円以上の宿泊料金が掛かります。ミドルクラスのホテルはレストランやバーとして利用されることもあり、1泊あたり2万円程度で宿泊可能です。バジェットクラスのホテルは有名なホテルチェーンが多く、リーズナブルな価格で利用できます。客室の種類によっては1泊1万円以下で宿泊できることもあるようです。
おもてなしの精神を持つ日本のホテルは、グレードに関わらず高品質なサービスを受けられます。おもてなしとは何かを知りたい方は、「日本のおもてなしとは?サービスやホスピタリティとは違う文化がある!」を参考にしてください。
ホテル以外の宿泊施設の種類
日本の宿泊施設はホテルだけではありません。旅館や民宿、ゲストハウスなど旅行の際に利用できる宿泊施設はたくさんあります。訪れる場所や予算、好みに合わせて宿泊先を選びましょう。
旅館
旅館は主に和式の構造・設備の宿泊施設です。ふすまや畳、押し入れなど日本ならではの客室の造りが魅力といえます。「日本らしい宿泊施設に泊まりたい!」「布団で寝てみたい」という方は、旅館に泊まることを検討してみましょう。
民宿
日本旅行の際に民宿を利用する人も一定数います。民宿とは、旅行者向けに一般開放された民間家屋のことです。家屋の所有者が常駐している場合が多いため、異文化交流を深めたい方や日本の実際の暮らしに触れたい方は、ホテルよりも民宿をおすすめします。民宿によっては、その土地ならではの郷土料理を楽しめたり手料理をふるまってもらえたりすることもあるようです。
ゲストハウス
プライベート空間である客室のほかに、共有スペースがあるのがゲストハウスの特徴です。ホテルに比べて宿泊料が安く、宿泊客同士で交流しやすいため年齢や国籍、性別に関わらず多様な背景を持つ人々が利用しています。多くの人々と交流したいバックパッカーや旅費を安く抑えたい観光客は、ゲストハウスへの宿泊も検討してみましょう。
貸別荘
日本の避暑地やリゾート地へ旅行に行く場合は、貸別荘に宿泊する方法もあります。民宿と違ってオーナー不在の別荘もあるので、完全に貸し切りで利用することも可能です。普段とは違う特別感を味わいたい方は、貸別荘に泊まるのも良いでしょう。ただし、時期によっては貸し出しを行っていない場合もあるので、あらかじめ調べておく必要があります。
まとめ
日本のホテルの種類はリゾートホテルやビジネスホテル、カプセルホテルなどさまざまです。また、ホテル以外の宿泊施設の種類も豊富なので、日本旅行の際は好みに合わせて宿泊先を選びましょう。