茶道は日本の伝統文化!表千家と裏千家とは?流派の違いや歴史を知ろう

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2023/03/03

日本を代表する伝統文化の一つ、茶道。抹茶や和菓子のことはなんとなく知っていても、茶道の詳しい作法や流派までは知らない方もいるでしょう。茶道には長い歴史があり、日本らしいわびさびが感じられるのが魅力です。また、おもてなしの心や礼儀作法を学べるため、茶道は習い事としても人気があります。茶道の流派や作法、歴史、心構えなどディープな内容をまとめているので、興味がある方は参考にしてください。

目次

  1. 茶道は日本を代表する伝統文化
  2. 茶道が現在のスタイルになったのは室町時代から
  3. 日本で古くから続く茶道の流派
  4. 千利休が提唱した茶道の精神と心構え「四規七則」とは
  5. 茶道(茶事)の作法と流れ
  6. 現代では気軽に茶道体験ができる
  7. まとめ

茶道は日本を代表する伝統文化

茶道は日本を代表する伝統文化の画像

茶道とは、抹茶や茶菓子、懐石(かいせき)料理などをふるまい、お客さんをおもてなしする日本の伝統文化です。茶道の読み方は一般的には「さどう」ですが、流派によっては「ちゃどう」といいます。
茶道は、おいしいお茶やお菓子で客人をもてなすだけの文化ではありません。茶室や庭、茶道具、点前作法(てまえさほう)などを芸術的な観点で鑑賞するのも茶道の魅力です。焼き物や掛け軸、生け花などの知識があれば、より茶道を楽しめるでしょう。

長い年月を掛けて洗練され、奥深い魅力を持つ茶道ですが、伝統ある日本文化のためか「茶道ってなんだか難しそう…」と思われがちなのも事実です。覚えなければならない礼儀作法やマナーが多いのも、チャレンジしにくい要因でしょう。しかし、昨今では多くの人々に茶道の魅力を知ってもらうための工夫がされており、初心者向けの体験教室を開いている流派もあります。体験教室によっては椅子に座った状態で抹茶を味わったり、茶道に関する詳しい解説を聞けたりするので、作法や知識に不安がある方も安心です。

この記事を読んでいる方のなかには、華道や書道など、ほかの伝統文化に興味がある人もいるでしょう。「茶道・華道・書道って何?日本の伝統芸能について知ろう」では、それぞれの魅力を解説しています。日本の伝統文化を知りたい方や、古風な習い事を始めたい方は参考にしてください。

茶道が現在のスタイルになったのは室町時代から

茶道が現在のスタイルになったのは室町時代からの画像

茶道の基盤となる文化が確立されたのは鎌倉時代〜室町時代ですが、日本に初めて抹茶が伝わったのは平安時代です。当初は薬として上流階級の一部の人のみに知られていた抹茶は、鎌倉時代から時間を掛けて世に知れ渡っていきました。禅(ぜん)の考え方を取り入れたり流派が枝分かれしたりと、さまざまな出来事を経て茶道は海外でも人気がある日本文化になったのです。

中国から茶を持ち帰ったのが茶道の始まり

鎌倉時代の初期、中国の宋に行った僧侶が持ち帰ってきたのをきっかけに、抹茶を飲む習慣が日本に広まりました。当時の日本にもお茶自体はありましたが、ウーロン茶のように茶葉を発酵(はっこう)させたもので、飲み薬として使われたとされています。

当時の抹茶は貴重だったこともあり、一部の貴族や僧侶だけが飲める特別な飲み物でした。しばらくしてお茶の原料となるチャノキの栽培や収穫が安定したことで、武士の間にも抹茶を飲む習慣が広まっていったようです。抹茶が広まるにつれて、銘柄や産地を当てる遊び「茶歌舞伎(ちゃかぶき)」も生まれました。鎌倉時代の終盤から南北朝時代にかけて、茶歌舞伎は「闘茶(とうちゃ)」と呼ばれるようになり、武士の間で流行したのです。しかし、闘茶は茶歌舞伎と違って賭け事として行われていたため、社会に悪影響をおよぼすとして法律で禁止されてしまいました。

室町時代の茶道は武士の嗜み

室町時代に入るとお茶を使った賭博行為や茶室での飲酒行為が禁止され、現代の茶道の基盤となる「茶の湯(侘(わ)び茶)」の様式が誕生しました。わび茶の源流を作ったのは村田珠光(むらたじゅこう)であり、その様式を確立させたのが、茶道の創始者である千利休(せんのりきゅう)です。

当時は芸術的価値のある工芸品や高価な茶碗を鑑賞しつつ、抹茶を飲む「茶会(ちゃかい)」が武士を中心に行われていました。そのような華やかな茶会に禅の思想を取り入れ、おもてなしの心や礼儀作法を重んじたのが茶の湯です。
茶の湯では、質素で着飾らない様子が美しいとされていました。そのため、当時主流だった華やかな中国の唐物ではなく、シンプルな日本の伊賀焼や信楽焼の茶碗で抹茶を楽しんでいたようです。日本人特有の美的感覚である「わびさび」が茶の湯では重視されており、現代の茶道にもその考えは色濃く受け継がれています。

わびさびの概念がよく分からない人は「わびさびの意味を簡単に解説!日本人でも説明しにくい独特な美意識の概念」のコラムを参考にしてください。日本特有の美意識について解説しています。

庶民の間で娯楽としてお茶を飲む文化が生まれたのも、室町時代からです。京都の東寺南大門の付近に「一服一銭」と呼ばれるお茶商人が登場したのをきっかけに、庶民にもお茶を飲む文化が生まれました。当時の庶民が飲んでいたのが抹茶か煎茶かは定かではありません。しかし、室町時代の庶民に「喫茶」という娯楽が浸透したおかげで、現代の日本までお茶を飲む習慣が続いているといえます。

茶道が複数の流派に枝分かれした江戸時代

室町時代に確立した茶の湯は、江戸時代には正式な幕府の儀礼として取り入れられました。武士にとって必須のたしなみとなっていた茶の湯は、江戸時代ごろから「茶道」と呼ばれていたようです。さまざまな流派があった茶道は、江戸時代にさらに枝分かれしました。誕生した流派のうち現代も有名なのは、表千家(おもてせんけ)・裏千家(うらせんけ)・武者小路千家(むしゃこうじせんけ)です。すべての流派をまとめて、三千家(さんせんけ)といわれることもあります。

江戸時代は室町時代に引き続き、庶民もお茶を楽しむ文化がありました。ただし、江戸時代の庶民が飲んでいたお茶は、茶道でたしなまれている抹茶ではなく、茶葉を用いる煎茶が主流です。煎茶は抹茶よりも手軽な飲み物で、今もなお老若男女問わず親しまれており、茶道の亜流には「煎茶道」も存在します。

茶道が女性の教養として広まった明治時代

江戸時代まで武士のたしなみだった茶道は、明治時代になると和歌や書道などとあわせて、女性の教養として広まっていきました。女学校の教養科目として茶道の授業が行われていたこともあり、明治時代の若い女性の間では着物姿での茶会が流行っていたようです。鎖国や文明開化によって一時的に衰退しましたが、政界や財界における地位の向上や教養のために茶道を学ぶ人もいました。

正座の文化に慣れていない外国人客のために、椅子に座って茶道を楽しめる「立礼席」が生まれたのも、明治時代とされています。茶会の流行をきっかけに、現代では男性よりも女性のほうが茶道を習う傾向にあります。2020年に文化庁が行った生活文化調査研究の報告書によれば、茶道の生徒の男女比は女性が86.4%、男性が13.6%でした。

参照元
文化庁「生活文化調査研究事業報告書(茶道)(令和2年度)

日本で古くから続く茶道の流派

日本で古くから続く茶道の流派の画像

現在の日本で主流となる茶道の流派は、表千家・裏千家・武者小路千家の3つ。それぞれ千利休の子孫が繁栄させた流派です。なお、少数ではあるものの、三千家以外の茶道の流派もあります。流派によってお茶の点(た)て方や礼儀作法が異なるため、茶道を習いたい方は、それぞれの特徴を確認しておきましょう。

1.表千家

表千家は、千宗左(せんそうさ)が初代当主を務めた茶道の流派です。父の千宗旦(せんそうたん)から受け継いだ「不審菴(ふしんあん)」という茶室が表通りに面しており、裏手に分家ができたことから表千家と呼ばれています。

表千家は三千家の本家筋です。そのため、表千家の当主たちは江戸幕府の儀礼として行われる茶道の指導を行っていました。三千家のなかで最も格式高く、伝統的な茶道を学べるのが表千家の特徴です。

2.裏千家

裏千家は、千宗室(せんそうしつ)が初代当主を務めた茶道の流派です。父である千宗旦が建てた茶室「今日庵(こんにちあん)」を受け継ぎ、表千家の分家として流派を興しました。今日庵が不審庵の裏にあったことから、裏千家と呼ばれています。

裏千家は有力な武士である大名たちに茶道を指南しつつ、庶民にも積極的にお茶を広めていきました。茶道の創始者である千利休が切腹で亡くなったこともあり、当主である宗室は権力との衝突を避けつつ、茶道の普及に尽力していたようです。

伝統的な茶道を重んじる表千家に対して、裏千家は海外への発信や体験教室の設置、学校茶道の支援など、普及活動に積極的な傾向にあります。間口が広いこともあり、現代において最も門下生が多い茶道の流派です。

3.武者小路千家

武者小路千家は、千宗守(せんそうしゅ)が初代当主を務めた茶道の流派です。武者小路通りに「官休庵(かんきゅうあん)」という茶室を建てたことから、武者小路千家と呼ばれています。

宗守は早くに養子に出ていたものの、ほかの兄弟の勧めを受けて千家に戻り、表千家の分家として武者小路千家を興したようです。武者小路千家を興してからは、讃岐国高松藩松平家の茶道の指南を行っていました。表千家や裏千家に比べて、武者小路千家は小規模な流派です。しかし、茶道を広めるために講演や子ども向けの茶道教室などを開いて精力的に活動しています。

4.武者茶系

表千家や裏千家、武者小路千家以外にも、武者茶系といわれる流派もあります。武士たちの間で根づいていた茶道から始まった流派で、三千家と比較して豪華さを好むのが特徴です。種類は、薮内剣仲(やぶのうちけんちゅう)が開いた「藪内流」、小堀遠州(こぼりえんしゅう)が初代当主の「遠州(えんしゅう)流」、古田織部(ふるたおりべ)が始めた「織部(おりべ)流」などがあります。

ほかにもたくさんの流派があり、作法や精神が異なる場合があります。習い始める前に事前に調べて、自分が通いたいと思う流派を探しましょう。

千利休が提唱した茶道の精神と心構え「四規七則」とは

千利休が提唱した茶道の精神と心構え「四規七則」とはの画像

「四規七則(しきしちそく)」は、千利休が提唱した茶道に対する心構えを表した言葉の総称です。相手への心配りや物を大切にする心、人との出会いや一緒に過ごす時間の尊さといった、茶道をたしなむうえで重要な精神を示しています。

四規

四規は「和敬清寂(わけいせいじゃく)」という禅の考え方をもとに生まれました。茶会をより良くするために、主催者である亭主と客人の心構えや茶室・茶椀などに関する心得を説いています。「和」「敬」「清」「寂」の言葉に込められている精神は、以下のとおりです。

  • 和:すべての物事において調和を大切にすること
  • 敬:主人と客人がお互いを尊重しあうこと
  • 清:心を清らかに保つこと
  • 寂:何事にも動じない心を持つこと

四規で提唱されている内容は、茶道を学ぶうえで忘れてはいけない心構えです。四規を知ると、茶道の礼儀作法が理解しやすくなるでしょう。

七則

「利休七則(りきゅうしちそく)」では、茶道において大切なおもてなしの精神が提唱されています。七則の具体的な内容は以下のとおりです。

  • 茶は服のよきように点て:お茶は飲んだ時に美味しいと感じるように点てる
  • 炭は湯の沸くように置き:お湯を沸かす際に使う炭は、配置で温度が上がるまでの時間が変わるため、よく考えて置く
  • 花は野にあるように:花は咲いていた状態を再現するように自然に生ける
  • 夏は涼しく冬暖かに:客人が快適に過ごせるように工夫して空間を整える
  • 刻限は早めに:常に時間を意識して、余裕を持った行動をする
  • 降らずとも傘の用意:事前にさまざまな状況を予測し、十分に準備をしておく
  • 相客に心せよ:茶席で一緒に客人となった「相客(あいきゃく)」に心配りをする

抹茶をふるまう亭主とおもてなしを受ける客がともに相手を思いやり、細かいところまで気を配るおもてなしの精神が七則で説かれています。七則を知り実践することで、より茶道の時間を楽しめ充実させられるでしょう。

茶道(茶事)の作法と流れ

茶道(茶事)の作法と流れの画像

茶道の稽古に通っていると、茶事(ちゃじ)と呼ばれる茶会に誘われることがあります。茶事とは、抹茶や和菓子だけでなく、懐石料理もふるまわれるフルコースの茶会です。いつ招待を受けてもいいように、茶事の作法と流れを押さえておきましょう。なお、このコラムで紹介するのは裏千家流の作法です。

茶事の作法

茶道では、抹茶をふるまう亭主側だけでなく、おもてなしを受ける客にも守るべき作法があります。茶道には知っておいて当然とされるマナーもあるので、事前に茶事の作法を調べておくと安心です。複雑だと思われがちな茶道の作法ですが、要点を押さえておけばさほど難しくありません。

服装

茶事は正装で参加するため、男女ともに着物を着ます。着物を用意できない場合は、スーツを着用して出席しましょう。着物の場合は白い足袋を、スーツの場合は白い靴下を履きます。なお、金属のアクセサリーは外すのがマナーです。

茶事によっては、会場に客が着替えをする部屋「寄付待合(よりつきまちあい)」が用意されています。そのため、会場までは洋服で行き、寄付待合で着物に着替えることも可能です。

座る場所

茶事に慣れていない人は、床を一段高くした「床の間(とこのま)」と入口の中間辺りに座るのがおすすめ。

茶道では、客人の立場によって座る場所が決められています。最も重要な客人「正客(しょうきゃく)」が座る場所は、床の間に一番近い場所です。正客は、茶室や茶椀について亭主と会話できる知識が求められるため、茶道に詳しい人が座ります。

正客の隣に座る「次客」も、正客ほどではありませんが茶道の知識が必要です。なお、床の間から最も遠い席に座る人は「末客」と呼ばれ、他の客とは作法が異なります。初めて茶事に参加する場合は、周りの人と相談しながら座る場所を決めましょう。

お茶の飲み方

お茶を飲む際の作法は、流派によって異なります。茶事を開く亭主の流派に合わせて、作法を変えましょう。

お茶を飲む際は、まず茶碗を右手で取り自分の正面に置きます。そして、「お点前(てまえ)、頂戴(ちょうだい)いたします」と亭主にあいさつし、右手で茶碗を持ち上げ左手の手のひらに置くのが作法です。

茶碗は、左手の手のひらの上で2回右に回しましょう。お茶は3~4回に分けて飲み、最後の一口は音を立てて吸い、飲み終わったという合図を出します。口をつけたところは親指と人差し指で拭い、懐紙(かいし)という小ぶりな二つ折りの和紙で指先の汚れを落とします。茶碗を左手の手のひらの上で2回左に回して正面に戻してから、亭主がお茶を出した位置に置いてください。

お茶の点て方

客として茶事に参加する場合お茶を点てることはありません。しかし、亭主側の作法を知ることで客として招かれたときに相手の所作の美しさをより正確に理解できます。自分自身が茶会を開く際にも役立つ知識なので、余裕があれば覚えておきましょう。

お茶を点てる際は、抹茶がダマにならないように事前にふるいにかけておきます。お湯は軟水を沸騰させたのちに、80℃ぐらいに冷ましたら準備完了です。

まず、「茶杓(ちゃしゃく)」と呼ばれる匙(さじ)で抹茶を1~2gをすくって茶碗に入れてから、水をくむための「柄杓(ひしゃく)」でお湯を60mlほど注ぎます。次に、左手で茶碗を押さえ、「茶筅(ちゃせん)」を右手で持ち、お湯の中で動かして抹茶を点てます。

茶筅の動かし方は流派によって異なります。表千家や武者小路千家では、抹茶が泡立たないように、茶筅を静かに動かすのがマナーです。一方、裏千家では抹茶の表面に細かい泡が立つように、しっかり手首を振って茶筅を動かします。

茶菓子の食べ方

茶菓子を食べる順番はお茶を飲む前です。亭主に「お菓子をどうぞ」と勧められたら、お辞儀をして一人分を懐紙に取ります。自分の横に座った客人に、「お先に」とあいさつしてから食べましょう。

茶菓子は、懐紙と一緒に左手の掌に乗せます。大きい茶菓子は楊枝で切ったり手で割ったりして、一口で食べられる大きさにしましょう。茶菓子はお茶が出されるまでに食べ終わるのが決まりです。懐紙や楊枝は自分で用意し、持って行くようにしましょう。

茶事の流れ

茶事の流れは以下のとおりです。当日慌てることがないように、事前に流れを把握し自分の動きをイメージしておくと良いでしょう。

  1. 茶事に不要な荷物をしまい身支度を整え、亭主が迎えのあいさつに来るのを待つ
  2. 手と口を手洗い場で清め、正客から茶室に入る
  3. 床の間の前で正座し、お辞儀をしてから掛け軸と花入れを拝見する
  4. 湯を沸かす炉(ろ)と釜を拝見し、亭主と正客のあいさつを聞く
  5. 亭主の炭手前と香合(炭火で温めて使う練ったお香)を拝見する
  6. 懐石料理や主菓子(おもがし)をいただく
  7. 休憩しつつ庭を拝見する
  8. 茶室に戻り、濃茶(こいちゃ)を3人前後の客と回し飲みでいただく
  9. 正客が茶道具について亭主に質問するのを聞く
  10. お干菓子をいただく
  11. 薄茶(うすちゃ)をいただく
  12. 再び正客が茶道具について亭主に質問するのを聞く
  13. 茶事に招いてもらった感謝を込めてお辞儀し、掛け軸と炉を拝見して退席する

茶事の待合から退席までは、おおむね4時間以上掛かります。礼儀作法が細かくスケジュールが過密なため、「きちんと作法を守れるか不安…」という方もいるでしょう。一般的な茶事の場合、上記で紹介したような正式な流れはあまり重視されません。茶道教室や友人同士で行う茶事は、礼儀作法を守ることよりも楽しく交流することを重視します。そのため、茶事に招かれた際はお茶や空間そのものを楽しみましょう。

日本料理の名前を4種類紹介!献立についても解説」や「日本の和菓子を外国人に向けて解説!茶道や行事で食べる甘味も紹介」では、懐石料理や茶菓子について解説しています。茶道に関する知識を深めたい方は、あわせてチェックしてみましょう。

現代では気軽に茶道体験ができる

現代では気軽に茶道体験ができるの画像

「着物の着付けができないから無理」「お稽古に通う時間がない」「作法が難しい」など、敬遠されがちな茶道ですが、実際は気軽に体験できます。茶道の体験教室は小学生や外国人などもターゲットにしているため、高い料金を払ったり着物を着たりしなくても問題ありません。正座が苦手な方向けに、椅子に座って稽古を行う茶道教室もあります。また、茶道に親しみを持ってもらうため、普段の稽古のほかに、闘茶のようにゲーム感覚で楽しめる複数の抹茶を飲み比べる利き茶を行う教室もあるようです。まずは体験教室に行ってみてから、習い事として通うか決めると良いでしょう。

茶道教室を選ぶポイント

習い事として茶道を始めたい方は、通い続けられるかを基準に教室を選びましょう。茶道教室で稽古をつけてもらうには、毎月「月謝(げっしゃ)」を払う必要があります。茶道教室ごとに金額が異なるので、必ず調べておきましょう。また、稽古を実施している曜日や時間に通えるかを確認するのも大切です。流派や学べる内容、取得できる資格、先生との相性などを加味してどの茶道教室に通うか決めましょう。なお、「1回だけ茶道をやってみたい!」という方は、茶道教室選びにそこまで慎重になる必要はありません。予算や行ける範囲のなかで茶道教室を探してみてください。

流派

前述したように、茶道には三千家と呼ばれる表千家・裏千家・武者小路千家のほかに、藪内流・遠州流といった武者茶系の流派もあります。流派によって茶道具の種類・扱い方なども異なるのが特徴です。通いたい流派の茶道教室は近くにあるか、自分がイメージしている茶道の稽古内容と一致するかなどを踏まえて探すと良いでしょう。

学べる内容

茶道教室の稽古の内容は流派や先生によって異なります。基本的には、亭主として客をもてなす方法や茶会に参加する際のマナーを学ぶことになるでしょう。茶道教室によっては、着物の着付けから教えてくれることもあります。

茶道では、一度弟子入りすると簡単にはほかの先生に入門し直せません。体験や見学を行って稽古の内容を把握したうえで、茶道教室に通うことをおすすめします。

取れる資格

茶道には流派ごとに資格制度が存在します。入門している先生より上位の資格は取得できないので、将来自分で茶道教室を開きたいと考えている方は、きちんと確認してから弟子入りしましょう。

たとえば、裏千家や武者小路千家では茶道の作法の熟練度を表す「許状(きょじょう)」が与えられています。作法の熟練度によって許状の呼び方が変わるので、気になる方は調べてみてください。
なお、表千家は資格制度が存在しない流派です。代わりに次の稽古に進む許可となる「免状(めんじょう)」が与えられます。許状・免状ともに与えるタイミングを決めるのは先生です。取得を考えている方は積極的にお稽古に励みましょう。

自宅で茶道を体験することも可能

抹茶や和菓子を楽しむだけであれば、わざわざ茶道教室に行かなくても自宅で体験できます。茶道具や茶器は専門店や100円ショップ、ネットショップなどで購入可能です。また、抹茶や和菓子はスーパーで調達できます。細かい礼儀作法やマナーを気にせずお茶を楽しみたい方は、必要なものを用意して自宅で茶道体験をしてみましょう。

プロが点てた抹茶とともに和菓子を楽しみたい方は、全国各地にあるお茶処(おちゃどころ)に足を運んでみるのもおすすめです。日本庭園や神社仏閣、美術館など、さまざまな場所にお茶処が併設されており、手ごろな価格で抹茶をや和菓子を提供しています。

まとめ

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茶道は礼儀作法やおもてなしの心を学べる日本の伝統文化です。表千家や裏千家、武者小路千家といった大規模な流派は全国各地で茶道教室を開いており、現代においても習い事として人気があります。外国人や小学生、若者などに茶道の魅力を知ってもらうため、体験教室を開いているところもあるようです。茶道は誰もが学べる習い事なので、興味がある方はぜひチャレンジしてみましょう。

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WeXpats
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