広大な面積を持つ九州は、多くの観光スポットがあるのが魅力です。その分、どこに行って良いか迷ってしまうこともあるでしょう。
このコラムでは、数ある九州の観光スポットのなかでも、特に訪れてほしい場所をピックアップして紹介します。また、温泉天国九州の有名な温泉街についても紹介。内容を参考にして、九州の魅力を思う存分味わいましょう。
目次
ピックアップ記事
九州の魅力とは?
「福岡県」「佐賀県」「長崎県」「熊本県」「大分県」「宮崎県」「鹿児島県」からなる九州。黒潮・対馬海流といった暖流の影響で、比較的温暖な地域として知られています。特に南部の鹿児島県や宮崎県は、訪れる時期によっては南国のような雰囲気を味わえるでしょう。火山が多いことから有名な温泉がいくつもあり、温泉好きの人にもぴったりの旅行先です。
九州の手つかずの自然はスケールが大きく、見る人を圧倒させます。神秘的でまるで異世界に入り込んだような景観を楽しめるのも、魅力といえるでしょう。
ブランド総合研究所が発表した「地域ブランド調査2022 都道府県魅力度ランキング」では、福岡県が全国7位、長崎県が9位にランクインしています。さまざまな観光地を有しつつ、中心地は都会的な雰囲気も持ち合わせているのが人気の理由です。
参照元 ブランド総合研究所「地域ブランド調査2022」
九州の一度は行きたい魅力的な観光スポット
九州は大自然やテーマパーク、世界遺産など数え切れないほどの観光スポットを有しています。ここでは、数ある観光スポットのなかでも特に有名な場所を厳選して紹介。ほかの地域にはない景色や体験を楽しめるので、ぜひ旅のプランに組み込んでみてください。
太宰府天満宮(福岡県)
引用元:太宰府天満宮公式ホームページ
福岡県太宰府市にある太宰府天満宮(だざいふてんまんぐう)は、学問の神様として知られる貴族、「菅原道真」が祀られている神社です。受験シーズンになると、多くの受験生やその家族が学業成就を祈りに訪れます。
また、道真公も愛した梅の花が鑑賞できることで有名です。境内には約6000本の梅が植えられ、シーズンになると濃いピンクが可愛らしい梅の花と甘酸っぱい梅の香りを楽しめます。
参道には「梅ヶ枝餅」のお店がいくつもあるので、お土産や食べ歩きにおすすめ。なお、梅ヶ枝には梅の焼印が押してあるものの、梅の味や香りはしません。モチモチした皮で小豆あんを包んだシンプルな名物スイーツです。
門司港レトロ(福岡県)
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福岡県北九州市にある門司港(もじこう)レトロでは、まるで昔にタイムスリップしたような気分を味わえます。門司港では、明治から昭和にかけて海外貿易が盛んに行われた関係で、西洋風の建物がいくつも建てられました。当時建てられた建物を中心に、レトロ調の飲食店や宿泊施設、ショッピングスポットを集めた一帯を門司港レトロと呼びます。
象徴的なのは、国の重要文化財に指定されている九州旅客鉄道鹿児島本線「門司港」駅の駅舎。ネオ・ルネッサンス様式で建てられており、大正時代の雰囲気をそのまま味わえます。「九州鉄道記念館」も併設されているので、鉄道好きの方も楽しめるでしょう。
吉野ヶ里歴史公園(佐賀県)
3/19(日)『さが桜マラソン2023』が開催され、4年ぶりに弥生の集落を背景にランナーが駆け抜けます
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西口駐車場は交通規制解除までご利用になれませんので、応援の方は「西口臨時駐車場」をご利用ください
当日は西口エリア入園無料ですhttps://t.co/CL3Sd9MbTx#吉野ヶ里公園 #さが桜マラソン pic.twitter.com/MErkTLEngV
佐賀県で特に有名な観光地は、吉野ケ里遺跡を有する「吉野ヶ里歴史公園(よしのがりれきしこうえん)」です。当時の住居跡や王の墓の跡が発掘された場所で、弥生時代の環濠集落(周囲に堀を巡らせた集落)が再現されています。一部の竪穴式住居や高床倉庫には実際に入ることも可能です。
吉野ケ里歴史公園には広大な自然公園の側面もあります。アスレチック遊具やバーベキューを楽しめるので、子どもも大人も十分楽しめるでしょう。
清水の滝(佐賀県)
佐賀県小城市にあり、落差75mの迫力ある景色を楽しめるのが「清水の滝(きよみずのたき)」です。避暑地としても知られており、夏の暑さを忘れるにはぴったり。周辺には鯉料理店が複数あり、鯉こく(味噌煮込み)や鯉あらい(刺身)を堪能できます。上流の清らかな水のなかにさらした鯉は、川魚にありがちな泥臭さがありません。鯉が一番美味しいのは冬で、2月には「寒鯉まつり」が開かれます。夏の避暑だけでなく、寒い時期に訪れるのもおすすめの観光スポットです。
ハウステンボス(長崎県)
九州を代表するテーマパークが、佐世保市にあるハウステンボスです。オランダの風景を中心に、ヨーロッパを彷彿とさせる街並みが再現されています。「花と光の感動リゾート」がキャッチコピーで、その名のとおり季節の花々や壮大なイルミネーションが魅力。インスタ映えスポットとしても知られており、まるでヨーロッパで旅をしているような写真が撮れます。
国内のテーマパークで最大(2023年3月時点)の広さがあるハウステンボス内は、レンタサイクルでの移動が便利です。最大6名で乗れる大型の自転車もあるので、大勢で行っても楽しめます。
軍艦島(長崎県)
長崎半島沖にある端島は、その見た目から通称「軍艦島(ぐんかんじま)」と呼ばれています。明治~昭和にかけて炭鉱として栄えた島で、当時は働く人やその家族の住居や暮らしに必要な施設がどんどん作られていきました。
炭鉱が閉鎖されると人々が去り、島全体が当時の面影を残したまま廃墟と化してしまいます。しかし、2015年7月に「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」として世界文化遺産に正式登録され、再度注目が集まりました。現在では、ツアー参加者に限り観光でも上陸ができます。
特異な歴史を辿った軍艦島では、ほかの観光地とはひと味もふた味も違う景色が見れるでしょう。
熊本城(熊本県)
さぁ、みなさまご注目。
— 熊本城【公式】 (@kumamoto_castle) March 16, 2023
石垣の修理体験のお知らせです。 https://t.co/D2EUpznBEn
熊本城は熊本市のちょうど真ん中にあり、街のシンボルとして市民に親しまれています。反り返る急勾配の石垣や地下通路など、戦を想定して作られたさまざまな仕組みを見学できます。
2016年に起きた熊本地震で熊本城も大きな被害を受け、2023年3月時点でも復興作業の途中です。しかし、被災状況や復興工事の様子を解説する「特別公開」が行われており、言い換えれば今だけの熊本城を見学できるタイミングといえるでしょう。
日本のほかの城については「日本の有名な城を紹介!西洋との違いとは」のコラムもご参考ください。
グリーンランドリゾート(熊本県)
【特設HPがオープン】
— 【公式】グリーンランド遊園地(熊本) (@greenlandstaff) March 2, 2023
3/18(土)スタート!
『仮面ライダーギーツバトルステージ』の見所やイベントグッズ、特別観覧席のご案内をしております!
詳しくは公式HP⬇️をチェック✅https://t.co/jcQAFKarFt pic.twitter.com/fqyVEVomsS
「グリーンランドリゾート」は熊本県荒尾市にある複合レジャー施設です。遊園地や宿泊施設、ゴルフ場、温泉などあらゆる施設があり、「遊びのすべてがここにある」がコンセプトになっています。
日本有数のアトラクション数を誇る遊園地で、人気なのが絶叫マシン。直角上昇からの急降下が特徴の「ウルトラツイスター・メガトン」や猛スピードで進む吊り上げ式コースター「NIO(ニオー)」は特におすすめです。アトラクション数が多いので、比較的待ち時間が少ないのも魅力といえるでしょう。
由布岳(大分県)
大分県由布市と別府市にまたがってそびえる由布岳(ゆふだけ)は、古くから山岳信仰の対象とされ、神の山として地域の人々に護られてきました。登山道が整備されているため、春~秋であれば初心者の方でも登りやすいといわれています。一方で、火口の周りを一周する「お鉢巡り」はクライミング技術が必要で、上級者向けです。由布岳に登ることを目的に、大分県を訪れる登山愛好家も数多くいます。
金鱗湖(大分県)
大分県の湯布院温泉街の近くにある「金鱗湖(きんりんこ)」は、朝霧で包まれる幻想的な光景を見られるスポットとして人気です。朝霧は常に見られるわけでなく、「早朝」「秋から冬(1~2月はでにくい)」「晴れて風がない」「朝と夜の寒暖差が大きい」といった条件が揃ったときに出現しやすいといわれています。
九州地方のうちの一つ、大分県については「大分県には魅力がいっぱい!外国人留学生や労働者が多い理由も解説」のコラムでさらに詳しく紹介しているので、ぜひご覧ください。
高千穂峡(宮崎県)
宮崎県の高千穂町にある峡谷、「高千穂峡(たかちほきょう)」は、日本神話で語られる「天孫降臨」や「岩戸伝説」の舞台で知られています。特に有名なのは「真名井の滝」で、神秘的な雰囲気と景色を観光できる場所として人気です。ボートで滝に近づくこともでき、夏は涼しさを感じながら観光を楽しめます。ただし、夏は非常に混雑するスポットでボートを借りるのに数時間掛かることもあるようです。午前中に訪れると比較的空いているので、旅のプランを立てる際に考慮してみてください。
願いが叶うクルスの海(宮崎県)
宮崎県日向市の日豊海岸国定公園から見える日向岬は、通称「クルスの海」と呼ばれ、願いの叶う海として知られています。その由来は、波によって削られた岩礁が「十字(ポルトガル語でクルス)」に見えることからです。また、岩場と合わせると「叶」の漢字に見えるので、いつしか願いが叶うスポットとして知られるようになりました。
クルスの海が見やすい位置に作られた展望台には「願いが叶うクルスの鐘」が設置されています。カップルで鳴らすと願いが叶うといわれており、デートスポットとしても有名です。新婚旅行や記念日旅行で訪れると、良い思い出になるでしょう。
屋久島(鹿児島県)
鹿児島県の離島、屋久島は世界自然遺産に登録されているエリアです。なかでも、樹齢7200年を超える大木「縄文杉」は、神秘的なオーラをまとっています。縄文杉が見られる場所まで行くには、山道を数時間歩かなくてはなりません。見るまでの過程が大変ですが、それでも訪れる価値があるといわれている場所です。
霧島神宮(鹿児島県)
南九州屈指のパワースポットといわれているのが、「霧島神宮(きりしまじんぐう)」です。祀られているのはアマテラスオオミカミの孫であるニニギノミコト。6世紀頃に建てられたあと、霧島山の噴火による焼失や移転などを経て、江戸時代に霧島市に復元されました。
国歌「君が代」の歌詞にも出てくる「さざれ石」(岐阜県から奉納)や、天の岩戸伝説に出てくる「招霊(おがたま)木」も見られます。
神話に関心がなくとも、朱色に塗られた豪華な社殿を見るだけでも訪れる価値がある場所です。
九州は温泉が豊富なのも魅力!
火山が多い九州には有名な温泉地がいくつもあります。特に有名なのは大分県で、湧き出る源泉数は日本一です。大分県の代表的な温泉地である別府温泉の7つの湯を巡る「地獄めぐり」は、九州旅行の定番といえるでしょう。
ほかには、以下の温泉も有名です。
・湯布院温泉(大分県):【単純温泉・アルカリ性単純温泉など】日本屈指の温泉街で、有名旅館も多い
・雲仙温泉(長崎県):【酸性硫黄泉】山登りの疲れを癒すのに最適
・黒川温泉(熊本県):【弱酸性単純泉弱アルカリ性単純泉など】落ち着いた雰囲気の温泉街で、入浴手形を購入して3種の湯に入る「露天風呂巡り」が有名
・指宿(いぶすき)温泉(鹿児島県):【塩化物泉】海岸で砂に体を埋める「砂むし」が人気
・原鶴温泉(福岡県):【アルカリ性単純温泉・単純硫黄泉 】角質を落とす+美肌効果のある「W美肌の湯」が楽しめる
長く滞在できる場合はさまざまな温泉街に宿を取り、湯めぐりの旅をするのもおすすめです。
温泉については「火山と温泉はどのような関係があるの?外国人に向けて解説!」のコラムをぜひご覧ください。
九州の魅力的なグルメ
ここでは、魅力的な九州グルメを紹介します。温暖な気候やミネラルの多い土壌、豊かな漁場がある九州は、食べ物が美味しい地域として有名です。現地で迷わないために、あらかじめ食べたいグルメをピックアップしておきましょう。
福岡県
福岡県は、美味しいものが集まる土地として知られています。有名なのは福岡県発祥の「博多もつ鍋」です。本場では、鮮度の良い生モツと大量のキャベツ、ニラを入れます。現在ではいろいろな種類のスープが楽しめますが、もともとはしょうゆ味のスープで食べられていました。
佐賀県
佐賀県の唐津市呼子町では、「呼子イカ」が有名です。新鮮なイカを使った「活き造り」は、透き通っていて見た目も美しく、濃いうま味があります。プリプリとした食感が楽しめる「イカの天ぷら」や「イカシュウマイ」もおすすめです。
長崎県
現在ではチェーン店ができ、全国各地で食べられる長崎ちゃんぽん。長崎県を訪れた際は、元祖のお店とされる「中華料理 四海樓(ちゅうかりょうり しかいろう)」で本場の味を食べてみましょう。初代店主が福建料理「湯肉絲麺(とんにいしいめん)」をアレンジして作った料理が、長崎ちゃんぽんの始まりといわれています。
長崎市にある5階建ての店舗にはお土産店やちゃんぽんミュージアムが併設されており、食事以外にも楽しめるスポットです。
熊本県
熊本県の名物といえば馬肉料理でしょう。馬肉食文化が熊本県で広まった理由は、熊本藩初代藩主「加藤清正」が、朝鮮出兵時に飢えて仕方なく馬を食べたのが始まりといわれています。
馬肉自体は通販やお取り寄せを利用すればどこでも手に入りますが、鮮度の良いものを食べられるのは熊本県に訪れた人の特権です。
大分県
温泉の蒸気で食材を蒸す「地獄蒸し料理」は、大分県の鉄輪温泉に伝わる名物料理です。肉や魚、野菜などの食材を、ザルに乗せて窯に並べます。温泉の成分により食材のうま味が引き出されるので、塩や醤油の味付けだけでも十分美味しく食べられるでしょう。また、温泉の蒸気で蒸した「地獄蒸し」プリンも、ご当地スイーツとして知られています。
宮崎県
宮崎県発祥の「チキン南蛮」は、小麦粉と卵液を絡めて揚げた鶏肉に甘酢とタルタルソースを掛けた料理で、県内の洋食店「ロンドン」で出されたまかないが発祥といわれています。ロンドンで修行を積んだシェフが出した「おぐら 本店」と「元祖チキン南蛮 直ちゃん」では、それぞれ違った雰囲気のチキン南蛮が食べられます。
鹿児島県
鹿児島県の名物グルメでおすすめなのは「しろくま」です。かき氷にたくさんのフルーツや寒天などを乗せて練乳をかけたスイーツで、上から見たときに白熊のように見えることから名付けられたといわれています。見た目が鮮やかで涼しげなので、夏の旅行時に味わって欲しいグルメです。
参照元 農林水産省「うちの郷土料理」
まとめ
九州と一言にいっても面積は非常に広く、すべてを一度に周るのは難しいでしょう。このコラムを参考にして訪れたい場所や食べたいグルメをピックアップし、効率良く旅行を楽しんでください。