観光地として有名な北海道札幌市は、実は居住するうえでの魅力にも溢れている街です。特に中心部は、都心にも引けを取らない便利さと北海道ならではの豊かな自然が共存しているのが特徴。このコラムでは、数ある札幌の魅力を厳選して10個紹介します。
「地方への移住を考えている」「北海道に住んでみたい」と考えている方は、ぜひ札幌市を居住地の候補に入れてみましょう。
目次
札幌は住みやすい街!魅力10選
北海道札幌市は冬になると5m近くの積雪があるにも関わらず、便利で住みやすい街として有名です。ここでは札幌市の魅力を10点紹介します。
1.都市機能が発達していて便利
札幌は北海道の県庁所在地であり、さまざまな機能が集中しています。行政施設や医療施設はもちろん、歴史あるデパートやショッピングモールも充実。全国的にも有名な歓楽街である「すすきの」は、札幌市中央区にあります。札幌であれば、都市部から移り住んだとしても不便を感じにくいでしょう。
また、札幌市は北海道のなかでも比較的雪が多く降る地域でありながら、生活への影響が限定的です。中心地になると除雪が行き届いているため、外出に支障がでることは想像よりも多くありません。また、賃貸アパートの場合は管理者が雪かきを行ってくれるのが一般的です。
2.交通の便が良い
交通網が発達しているのも札幌の魅力。特に市営地下鉄は3路線あり、メインの交通手段です。札幌市営地下鉄の南北線・東西線・東豊線「大通」駅に直結している「さっぽろ地下街」では、雪や寒さを避けながらショッピングや食事を楽しめます。このほかにJRや路面電車、バスも充実しており、通勤ラッシュの混雑度が少ないのも嬉しいポイントです。
もちろん、記録的な大雪が降ればJRや市電、バスが止まることもあるでしょう。そのようなときでも、雪の影響を受けない地下鉄沿線に住んでいれば、移動も容易です。
札幌は新千歳空港へのアクセスも良好で、JR千歳線「札幌」駅から「新千歳空港」駅までは快速エアポートだと37分で到着します。
3.スギ花粉があまり飛ばない
北海道の北側の地域にはスギやヒノキ、ブタクサなどが少なく、花粉があまり飛びません。札幌はこれらの花粉に反応が出てしまう人にとっては住みやすい場所といえます。
ただし、なかには移住したあとにシラカバやハンノキなど、北海道に多い植物のアレルギー反応が出てしまう人もいるとのこと。不安であれば、それらの植物のアレルギーがないか検査してみるのがおすすめです。
4.豊かな自然がある
札幌は便利な大都市でありながら、北海道ならではの豊かな自然も感じられるのが魅力といえるでしょう。中心部にある「大通公園」は季節の花々を楽しめる市民の憩いの場です。「国営滝野すずらん丘陵公園」や「幌見峠ラベンダー園」などの自然豊かな観光地も札幌市内にあります。
5.ウィンタースポーツが楽しめる
札幌市は冬季オリンピックの競技会場に選ばれるほど降雪・積雪量が多く、雪質もウィンタースポーツに適しています。札幌市は春先まで雪が積もっていることもあり、おおむね11月から翌年5月ごろまで、広大なゲレンデでスキーやスノーボードを楽しめるのが魅力です。また、スノーモービルや犬ぞり体験も札幌市内で行えます。
6.害虫が少ない
札幌はゴキブリなどの害虫が繫殖しにくい気温のため、本州と比べると数が少なく大きさも小さいといわれています。全く出ないわけではありませんが、ほかの地域よりも目にする機会は少ないでしょう。虫が苦手な人にとっては非常に大きな魅力です。
7.家賃が安い
北海道には広大な土地があり物件数も多いため、便利な札幌の中心地であっても比較的安い家賃で物件を借りられます。ほかの地域より暖房代や燃料費が多めに掛かることを考慮しても、より広くて条件の良い物件に住めるでしょう。
8.新鮮な海の幸が味わえる
サーモンやうに、いくら、カニなど、新鮮な海の幸が味わえるのも札幌市の魅力です。お手頃な回転寿司であっても鮮度が良く、十分おいしいと感じられるでしょう。
札幌市内の「札幌市中央卸売市場」や「二条市場」は、北海道全土から新鮮な食材が集まってくる場所です。新鮮な海の幸や野菜をリーズナブルな値段で購入できます。
9.夏が涼しく過ごしやすい
暑さが苦手な人にとっては、夏の涼しさも見逃せないポイントです。札幌市の夏の平均気温は20.3度。これは東京の24.7度を約4度も下回ります。最高気温が30度以上の「真夏日」も、年間平均でたった8日しかありません。
冬の平均気温は氷点下を下回るため一長一短ではありますが、自分の体質やライフスタイル、屋外での作業が多い職種かどうかも考慮に入れてみてください。
10.雪国ならではのイベントが楽しめる
雪国ならではのイベントが楽しめるのは、北海道に住む魅力の一つといえるでしょう。最も有名なのは毎年2月上旬に札幌市内で行われる「さっぽろ雪まつり」です。市内の会場にて、雪氷の像の展示やプロジェクションマッピングが行われます。
また、さっぽろ雪まつり期間中にはチャリティーイベントとして「さっぽろ雪まつりK-POP FESTIVAL」も開催。韓国で人気のアイドルや歌手のライブも楽しめます。
札幌市は日本の主要都市の一つです。「日本の主要都市を外国人向けに紹介!それぞれの特色や見どころも解説」のコラムでは、ほかの都市についても解説しているのでぜひご覧下さい。
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札幌は国際化が進んでいるのも魅力
札幌は国際化が進んでいるのも魅力。観光業が盛んな北海道には、ホテルやスキー場などの施設で働く人がたくさんいます。リゾート地のニセコエリアが多国籍な街として知られていますが、札幌市も都市機能が発達している分、国籍問わず住みやすい場所といえるでしょう。
札幌市は、異なる国籍や価値観を持つ人々が共存して暮らせるための施策を多数打ち出しています。具体的には、「さっぽろ外国人相談窓口」の設置や行政サービスの多言語発信、日本語習得支援などです。日本のほかの都道府県はもちろん、海外から来た人も住みやすい街づくりを進めています。
札幌に住めば味わえる!魅力的な食べ物
北海道は食べ物が美味しい場所として全国的に有名です。観光だとすべてを味わうのは難しいですが、札幌市に住めばいつでも名物グルメを楽しめます。
スープカレー
欧風カレーともインドカレーとも違う魅力を持つスープカレーは、札幌市が発祥との説が有力です。中心地には数多くのスープカレー専門店があり、観光客に人気の店は1時間以上の行列になることもしばしば。まだあまり知られていない隠れた名店に行けるのは、住民の特権です。
ジンギスカン
北海道の郷土料理であるジンギスカンは、2種類の食べ方があります。札幌より南の地域では丸いかたちのラム肉や野菜を焼いたあとに、タレを付けて食べる方法が主流。ほかの地域ではあまり広まっていない方法です。
一方、札幌より北や東の地域では、あらかじめタレを付けたラム肉を野菜と一緒に焼いて食べる方法が一般的。中心部の札幌市ではその2種類のジンギスカン両方を味わえます。
札幌ラーメン
濃厚な味噌味のスープと太めの縮れ麺が特徴の札幌ラーメンは、北海道を代表する食べ物です。濃いめのスープは冷めにくく、厳しい寒さのなかでも最後まで熱々のまま食べられます。「すみれ」や「けやき」「純連」などの有名店の味はカップラーメンとして全国販売されるほどの人気です。
北海道には札幌ラーメンのほかにも、旭川ラーメンや函館ラーメン、室蘭カレーラーメンなどご当地ラーメンが数多くあります。ラーメン好きな人にとって、北海道は非常に魅力的な場所といえるでしょう。
サッポロビール
海外でも販売されているサッポロビールは、その名のとおり北海道札幌市で創立されました。札幌市東区にあるサッポロビール園では、ジンギスカンと一緒に新鮮な生ビールを楽しめます。
復刻発売されたプレミアムビール「サッポロファイブスター」は、サッポロビール園でしか味わえません。
夜パフェ
札幌にはお酒や食事を楽しんだあとにパフェを食べる文化があります。特に、繫華街「すすきの」には大人向けのパフェ店が夜遅くまで営業し、飲み会帰りの人々に人気です。ほかの都道府県には夜まで営業しているデザートのお店はほぼないので、札幌市ならではといえます。
「夜パフェはカロリーが気になる…」という方向けに、小さめサイズやフル―ツ多め、アイスクリームではなくシャーベットやヨーグルトを使ったパフェもあるのでぜひ試してみてください。
札幌に住むと魅力的な観光スポットにもすぐ行ける
北海道には各地に魅力的な観光スポットがありますが、とにかく広いので道内を1日~2日であちこち移動するのはハードルが高め。その点、北海道に住んでいればさまざまな場所を少しづつ観光できます。
札幌市中心部から、主要な観光スポットへの距離を以下の表でまとめました。
観光地 |
所要時間 |
---|---|
旭山動物園 |
高速道路利用で車で約2時間 |
星野リゾートトマム |
高速道路利用で車で約2時間 |
洞爺湖 |
一般道利用で約2時間10分 |
小樽市 |
一般道利用で約1時間 |
富良野市 |
高速道路利用で約2時間10分 |
ニセコ |
一般道利用で2時間25分 |
このように、札幌に住むことで自家用車やレンタカーがあればさまざまな観光地に日帰りで行けます。
北海道の観光地については「北海道地方の情報をまとめて紹介!おすすめグルメや観光地ガイド」のコラムを参考にしてください。
まとめ
札幌市は日本5大都市に数えられるほど発展しているのにも関わらず、自然もほどよく残された住みやすい場所です。条件を満たして移住することで、支援金や奨励金を貰える制度もあり、自治体としても人を呼び込もうと力を入れています(参考:「理想のライフスタイルを叶えるメディア「二拠点・移住ライフ大学」)。雪や寒さにはじめは戸惑っても、居住すればさまざまな魅力に気付けるでしょう。