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外国人の雇用を検討している企業のなかには、ベトナム人の採用を考えている方もいるでしょう。採用の際に気になるのが、ベトナム人の国民性や性格の傾向です。ベトナム人は一般的に真面目で勤勉な人が多く、日本人と共通点が多いといわれています。
このコラムでは、ベトナム人の仕事に対する姿勢や考え方を解説。ベトナム人を雇用する際の注意点にも触れています。
目次
ベトナムの正式名称は、ベトナム社会主義共和国(Socialist Republic of Viet Nam )です。以下では、外務省のデータを参考にベトナムの概要を紹介します。
公用語はベトナム語ですが、地方により言葉の発音がかなり異なります。そのため、出身地が異なるベトナム人同士だと、言葉が通じない場合も。また、少数部族特有の言葉を話す人もいます。
参照元 外務省「ベトナム社会主義共和国」
ベトナム人には、真面目で勤勉な人や手先が器用な人が多いといわれています。家族をとても大切にし、将来よりも今を重要とする考え方を持つ人が多い点も国民性として挙げられるでしょう。
ベトナム人は、一般的に真面目で勤勉な国民性といわれています。塾に通ったり外国人がよく訪れる飲食店で働いたりして、熱心に外国語を勉強する人も少なくありません。そのため、英語や日本語など、ベトナム語以外の高い語学スキルを持つ人もいます。
控えめでシャイな性格ともいわれますが、日本人と似ている点が多く親しみやすい国民性といえるでしょう。
ベトナム人は手先の器用な人が多いとよくいわれます。丁寧に縫製されたアオザイや繊細な刺繍の入った雑貨などの伝統工芸品からは、ベトナム人の器用さが分かるでしょう。
ネイルアートの指導を行っている日本人のなかには、「ベトナム人はとても手先が器用」とお墨付きを与える人もいるほど。職人気質であり細かい仕事を行えるベトナム人は、製造業にも向いています。
ベトナム人の国民性として、家族をとても大事にする点が挙げられます。家族を第一に考えるというのは、東南アジアの各国ではよく見られる傾向です。家族で行事が行われるときや家人が病気になったときは、仕事を休み一緒に過ごすのが当たり前と考えられています。
特に、ベトナム人が大切にしているのが親です。「親に苦労して育ててもらった分、将来は自分が親を養いたい」と考える傾向にあります。
多くのベトナム人に見られるのが、将来よりも今を重要視する傾向です。この国民性は、ベトナムがフランスやアメリカと大きな戦争をしていた歴史から生まれたといわれています。長く続く戦争で先の見通しが立たず、将来を考えるよりもまず今を生き抜くことを重要とする人が増えたのです。
現代でも、ベトナムでは長期的な結果よりも、短期的な利益や成果を求める人が多い傾向にあります。
ベトナムは南北に長い地形をしており、地方によって人の性格や文化が異なるのが特徴です。以下では、ベトナム人の国民性を、北部と南部に分けて紹介します。
北部出身のベトナム人は、堅実で勤勉な人が多いといわれています。もともとベトナム北部は、南部に比べて資源が乏しいという事情がありました。そのため、少ない資源でどのように暮らしていくかをしっかりと考え、真面目に仕事する傾向が生まれたと考えられています。
また、政治の中心地である首都のハノイがあるため、政治に関心を持つ人が多いのも特徴です。
南部出身のベトナム人の性格は、楽天的で大らかといわれています。なかでも、南部最大の都市であるホーチミンの人々は、社交性が高く明るく親切です。
ベトナム南部は資源が豊富で、人々は将来を見通す必要性があまりありませんでした。そのため、南部出身のベトナム人は北部出身者と比べて、将来よりも今を重要とする傾向が強いといわれています。
以下では、ベトナム人の仕事に対する姿勢や考え方を紹介します。
ベトナム人は、上司や先輩の指示に従い真面目に仕事に取り組む傾向が強いといわれています。
ベトナム人は物事を合理的に考えるため、仕事の指示をする際は、「なぜやる必要があるのか」を論理的に説明するのがポイント。指示の意図が明確に伝われば、効率良く仕事を進めてくれるでしょう。勉強だけでなく、仕事にも勤勉な国民性といえます。
前述したように、ベトナム人は今を重要とする国民性で、仕事を選ぶ際も将来性より短期的な収入を第一に考えます。
日本では、就職する際に給与アップやキャリアアップが見込める仕事を選ぶ人が多いでしょう。しかし、ベトナム人には将来を見据えて仕事を選択する傾向はあまりありません。直近でどのくらいの給与が支払われるかという点を重要視します。
たとえば、昇給したら高い年収が見込めても、採用時の収入が低い仕事は一般的なベトナム人にとってメリットが少ないといえるでしょう。
ベトナム人は、適切な報酬があれば残業も厭わない傾向にあります。特に家族に仕送りをしている人のなかには、もっと収入を上げたいと考える人もいるでしょう。家族のためであれば、残業をしても良いと考えるベトナム人もいます。
残業をお願いする場合は、終業時刻直前ではなく早めに依頼しましょう。また、短時間の残業はまだしも、長時間労働は避けたいと考えるベトナム人もいるので、相手の希望する時間を聞くことが重要です。
ベトナム人を雇用する際は、仕事よりも家族を優先する国民性であることを理解しておきましょう。また、雇用したベトナム人に積極的に話しかけて、人間関係を築くのも大切です。
ベトナム人にとって家族はとても大切であり、仕事より重要と考える人が多くいます。そのため、長時間勤務や休日出勤などで、家族と過ごす時間が減るのを良しとしません。残業をする人がいると前述しましたが、家族と一緒に暮らしているベトナム人の場合は、定時以降の仕事を避ける傾向にあります。ベトナム人を雇用する際は家族に対する考えを尊重し、休日や労働時間を話し合うのが大切です。
前述したように、ベトナム人は控えめでシャイな国民性のため、打ち解けるのに時間が掛かる場合があります。職場に馴染んでもらうためには、こちらから積極的に話しかけて人間関係を築いていくのが重要です。食事や飲み会に誘い、同じ時間を楽しむようにすると良いでしょう。
ベトナム人は人間関係を重要視する傾向があります。親密な人間関係を作っていき信頼関係を築くことで、仕事もスムーズに進められるでしょう。
ベトナム人は一般的に真面目で勤勉な国民性で、家族をとても大切にするといわれています。仕事に関しても指示に従い、効率良く取り組む人が多いのが特徴です。
ベトナム人と仕事をする際は、積極的に話しかけて親しくなるのが重要といえます。ベトナム人の国民性を知っていると、人間関係をスムーズに築けるでしょう。