引っ越しを考えている人の中には、「何から始めたら良いか分からない」「外国語に対応している引っ越し業者を知りたい」という方もいるでしょう。引っ越しする際は、役所への届出や賃貸契約の解約のほか、荷造りや不用品の処分、新居の確認など、やることが多々あります。このコラムでは引っ越しの際にやるべきことをまとめているので、参考にして手際よく作業をすすめられるようにしましょう。
目次
- 引っ越しをする際にやること
- 引っ越しに伴い住所変更が必要なもの
- 引っ越しする前日までにやること
- 引っ越し当日にやること
- 引っ越しした後にやること
- 外国人におすすめの引っ越し業者
- 引っ越しする際の注意点
- まとめ
引っ越しをする際にやること
引っ越しをする際には、賃貸契約やライフラインに関する手続き、役所への届出など、やるべきことが多々あります。以下では、引っ越しする際に必要な手続きや届出をまとめているので、参考にしてください。
賃貸契約に関する手続き
賃貸物件に住んでいる人は、引っ越しをする際に賃貸契約の解約手続きを行う必要があります。解約は、引っ越しをする日の1~2ヶ月前に管理会社や大家に申し出るのが一般的です。解約の手続きが管理会社や大家の定めている期日に間に合わなかった場合、翌月の家賃も支払払わなければならない可能性があります。引っ越しが決まったら賃貸契約書の内容をよく確認し、早めに連絡しましょう。
水道・電気・ガスに関する手続き
引っ越しが決まったら、水道・電気・ガスなどのライフラインの解約手続きをしましょう。手続きをしないと、引っ越したあとも旧居のライフラインの料金を請求される可能性があります。なお、解約をする際に、引っ越し先のライフラインの開始手続きも同時に行うと良いでしょう。
解約や開始の手続きは、水道は管轄の水道局へ、電気やガスは契約している会社へ、電話やインターネットからできます。
インターネット・固定電話・テレビ放送に関する手続き
旧居で使っていたインターネット回線を新居でも使用する際は、契約している業者に連絡する必要があります。引っ越し先にインターネット回線が引かれていない場合は工事に時間が掛かるため、1~2ヶ月前に手続きしましょう。
固定電話の手続きは、契約している業者に電話するかWebサイトから行います。新居に電話回線を引く工事が必要な場合は、早めに業者に連絡して希望の日時を予約するのがおすすめです。
NHKや衛星放送などのテレビ放送に関する契約は、各社のWebサイトから変更できます。衛星放送のアンテナを使用している場合は、引っ越し先に持って行くのを忘れないようにしてください。
また、引っ越し先でのネット環境が整うのに時間を要してしまった場合の備えとして、日本国内でフリーWI-FIを利用できる場所をチェックしておくのも大切です。詳しくは「SIMカードやモバイルWI-FIは日本でレンタル可能?選び方と注意点」のコラムでご覧ください。
役所に転出届もしくは転居届を提出
異なる市町村へ引っ越しする場合は、旧住所を管轄する役所に「転出届」を提出します。届出後に、引っ越し先の役所での手続きに必要な「転出証明書」が発行されるので、保管しておきましょう。
また、印鑑登録をしている場合は廃止手続きを、国民保険に加入している場合は資格喪失手続きもあわせて行います。
同じ市町村内で引っ越しする場合は、役所に行き「転居届」を提出します。印鑑登録の住所は転居届の提出に伴い新住所へ変更されるので、個別で手続きをする必要はありません。ただし、国民健康保険は登録住所の変更がされないため、個別に手続きが必要です。
郵便物の転送届を提出
「郵便物の転送届」は、旧住所に届く郵便物を新住所に届けてもらうための手続きです。郵便局の窓口や郵送、インターネットで手続きできます。転送可能な期間は、届出日から1年間です。郵便物が引っ越し前の住所に届くトラブルを避けるためにも、転送届を出しましょう。
子どもの転校・転入手続き
引っ越しをする日が決まったら、子どもが通っている園や学校に引っ越すことを伝えます。転園・転校に必要な書類を提出し、引っ越し先の園や学校で入園・入学の手続きをしましょう。
なお、必要な書類は園や学校によって異なります。事前に確認して書類を準備しましょう。
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引っ越しに伴い住所変更が必要なもの
引っ越しが決まったら、勤めている会社の担当部署に引っ越し予定日や新住所、通勤方法などを報告します。住所の変更に伴って通勤手当や税金の額が変わる可能性があるため、忘れないようにしましょう。そのほか、引っ越しに伴う住所変更手続きが必要なサービスは以下のとおりです。
- クレジットカード
- 銀行
- 携帯電話
- モバイルWi-Fi
- 保険会社
- 新聞
- 運転免許証
- 自動車保管場所証明書(車庫証明)
- 自動車検査証
- 自転車の防犯登録
- 通信販売会社
- 本籍を変更した場合はパスポート
外国人は在留カードの住所変更も必要です。新住所を管轄する役所で行えるため、転居届や転入届の手続きと一緒にやると効率が良いでしょう。
在留カードの変更については、「外国人は引っ越しの際に在留カードの住所変更が必要?提出する届出書を紹介」や「外国人留学生が在留カードの内容を変更する方法とは?」のコラムでも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
参照元 出入国在留管理庁「住居地の変更届出(中長期在留者)」
引っ越しする前日までにやること
引っ越しする前日までにやるべきことは多々あります。以下では、荷造りや旧居・新居の掃除、不用品の処分についてまとめているので参考にして、段取りよく引っ越し準備を進めましょう。
段ボールを準備して荷造りする
荷造りに使う段ボールやガムテープなどは、引っ越し業者から無料でもらえます。自分で用意する場合は、ホームセンターで購入したりスーパーで店員に尋ねて不要な段ボールをもらってきたりしましょう。
荷造りをする際は、日ごろ使わない物から梱包するようにします。オフシーズンの服やあまり使わない食器、書籍などから梱包すると良いでしょう。日常生活に必要なキッチン用品・洗面用具などは、引っ越しの前日や当日に梱包します。
梱包した段ボールには、中に何をいれたかを油性ペンで書きましょう。新居のどの部屋に搬入するかも記入しておくと、引っ越し当日の作業がスムーズです。
旧居の掃除や家電の整理をする
引っ越し前日までに、旧居の汚れがひどい箇所や荷造りを終えて片付いた場所を掃除しましょう。少しずつ旧居の片付けをしておくと、引っ越し当日にやることを減らせます。
- テレビやパソコンなどの配線をまとめる
- 食品を整理し、冷蔵庫を掃除する
- 洗濯機の水抜きをする
- 水回りや壁、窓を掃除する
賃貸物件の場合、退去時の状態が悪いと返金される敷金の額が減る可能性があります。きれいな状態で引き渡せるように、しっかりと掃除しましょう。
不用品は廃品回収や粗大ごみに出す
不要な家具や家電は、廃品回収や粗大ごみに出しましょう。業者や自治体により、事前に予約して取りに来てもらったり指定された場所に持って行ったりなど、出し方が異なります。業者や自治体のWebサイトで捨て方を確認し、適切に処分しましょう。
まだ使えそうな家具や家電は、フリーマーケットアプリやインターネットオークション、リサイクルショップを利用して売却する方法もあります。売れるまでに時間が掛かる可能性があるため、引っ越しが決まったら、早めに出品するのがおすすめです。
新居を確認し家具の配置を考える
引っ越し先が決まったら、新居を訪れて傷や汚れ、故障している箇所がないか確認しましょう。入居前からあった不具合は管理会社や大家に知らせておくと、あとで清掃代や修繕費を請求されません。
状態の把握が終わったら、荷物の搬入経路にある玄関やドア、階段の幅を確認しておきます。部屋の寸法や洗濯機の排水溝、テレビのケーブル端子の位置も把握しておくと、家具や家電の配置がスムーズにできるでしょう。部屋の寸法が分かっていれば、新しく必要な家具や家電を買う際にも役立ちます。
引っ越し当日にやること
引っ越し当日は事前に段取りを確認し、スムーズに引っ越し作業が進むようにしましょう。やるべきことは以下のとおりです。
- 荷物の梱包と運び出し
- 引っ越し前の住居の掃除と管理会社や大家への引き渡し
- 引っ越し業者への支払い
- 引っ越し先のガスの開栓の立ち会い
水道・電気は、旧居での停止と新居での開始を事前に手続きしておけば、当日やることはありません。旧居のガスの閉栓は、基本的に立ち会わずに済ませられます。ただし、鍵を空けないと入れない場所にメーターがある場合は立ち会いが必須です。ガス業者が何時に来るのかを確認しておきましょう。
引っ越しした後にやること
転居後は新住所を管轄する役所に「転出証明書」と身分証明書などを持って行き、「転入届」を提出します。同時に国民保険加入の手続きを行い、必要な場合は印鑑登録も行いましょう。
また、旧居の敷金の返金を口座振り込みにしている場合は通帳を確認し、手渡しの場合は受け取るのを忘れないようにしてください。
外国人におすすめの引っ越し業者
日本の引っ越し業者の中には、多言語に対応していたり英語表記のWebサイトが設けられていたりする会社もあります。日本の有名な引っ越し業者や日本語以外のWebサイトがある会社は以下のとおりです。
- サカイ引越センター:全国に200以上の支社がある引っ越し業者。英語対応も行っている
- 日本通運:英語や中国語、アラビア語など14ヶ国語に対応可能
- クロネコヤマト:引っ越しの流れについて英語で細かく説明したWebサイトがある
日本語でのやり取りに自信がない場合は、母国語に対応可能な引っ越し業者を選ぶと安心でしょう。
引っ越しする際の注意点
引っ越しする際は、いつまでに何をやるべきか把握するのが重要です。引っ越し当日になっても荷造りを終えていない、旧居の掃除が終わらないといったことがないようにしましょう。
引っ越し当日は、業者の車両の駐車や大きな荷物の搬入搬出で近所の人に迷惑をかける可能性があります。事前に旧居や新居の近所の人にあいさつに行き、引っ越しする旨を伝えておくと良いでしょう。
まとめ
引っ越しする際には役所での手続きや賃貸契約の解約、ライフラインの停止や開始の申し込みなど、やるべきことが多々あります。手続きをし忘れたり解約の期日を過ぎてしまったりすると、新たに料金が発生する可能性もあるので注意が必要です。引っ越しをする際は、やるべきことを確認し事前にスケジュールを組んで滞りなく作業を進められるようにしましょう。