デパートの美容部員で働く魅力は? 「新潟伊勢丹」のコスメ売り場に聞いてみた

WeXpats
2025/03/03

日本ではデパートの化粧品売り場ではたらくお仕事を「美容部員」と呼びます。きらびやかな空間で、お客様にぴったりのメイクやスキンケアを提案する美容部員の姿は、多くの人にとって憧れの存在です。

洗練された「おもてなし」、豊富な美容知識、そしてお客様を美しく輝かせる魔法のようなテクニック。そうした華やかな接客技術の数々は、一体どのように磨かれているのでしょうか?

WeXpats Guideは、新潟県の百貨店「新潟伊勢丹」で働く美容部員3年目と5年目のお二人にインタビューしました。

新潟伊勢丹は海外出身のスタッフも大募集中。日本の美容や経営に興味がある方、接客業で働きたい方は、ぜひチェックしてみてくださいね。

ブランドの顔「美容部員」のお仕事とは

――美容部員のお仕事について教えてください。

ブランドによって仕事内容は多少異なりますが、お客様にスキンケアやメイクの提案をするのが主な仕事です。備品発注や清掃、本社とのメールのやり取りなども行いますが、基本的には売り場にいることになります。

――ひとつのブランドに専属で働くのですね。配属先はどのように決まるのですか?

新潟伊勢丹では、適性検査や面接の結果を考慮して、会社が配属先のブランドを決定しています。本人の個人的な好み以上に、ブランドイメージやお客様との相性が総合的に判断されるんです。

でも、実際に配属先で働いているうちに、そのブランドの商品のことがプライベートでも好きになっていくスタッフが多いですね。

――「私ってこのブランドのイメージに近いんだ!」と新たな発見がある方もいそうですね。入社時の研修はどのように行われますか?

各ブランドの東京本社に出向して1~2週間程度の研修を受けます。

全国から同期入社のメンバーが集まり、合宿形式でセールスや作法のトレーニングを受けることになりますね。

もちろん、最も大切なお仕事である「タッチアップ(お客様にメイクやスキンケアを行うこと)」の練習も重点的に行います。

――未経験でも安心して飛び込めそうです。研修が終わった後はどのようにスキルを高めていくのですか?

お店に戻った後は、教育担当の先輩と接客のロールプレイを行ったり、メイクの練習を見てもらったりしました。

仕事中以外もアンテナを張ることが大切ですね。自分がコスメを買う際にうれしかった接客を真似したり、化粧品売り場以外の場所でも「この美容師さん雰囲気が素敵だな」「話すスピードが心地よいな」など、参考にできることを探すようにしています。

――どのような時にやりがいを感じますか?

お客様が自分を指名してくださった時です。私が担当しているブランドは、アーティスティックで個性のあるメイクを好まれるお客様が多いので、美容部員もメイクアップの技術が試されます。それだけに「次もあなたに接客をお願いしたい」とおっしゃっていただけるとうれしいですね。

メイクの知識が豊富なお客様にも新しい可能性をご提供できるよう、トレンドを常に追いかけたり、さまざまな色の使い方を試したり、自分がブランドの「顔」であるという意識を持って取り組んでいます。

――たしかに私も美容部員さんを見て「こんな風になりたい」とメイクを選ぶことが多いです!

そんな風に言ってもらえると、担当した美容部員もうれしいと思います。そのように思ってくださったことをきっかけに商品を選んでくださるお客様もいらっしゃいますので、日頃からスキンケアに力を入れています。

―― お仕事と真剣に向き合うことが、自信や魅力を高めることにもつながるのですね。他にお客様とのコミュニケーションで工夫していることはありますか?

まずはしっかりお話を伺って、お客様の感情に寄り添ったご提案ができるよう気を付けています。

一目見ただけで「このお客様は乾燥で悩んでいらっしゃいそう……」と察しがつくこともありします。でも、それをこちらからストレートにお伝えしてしまうと、お客様を傷つけてしまうかもしれません。

ただ商品をお勧めするのではなく、売り場にいらっしゃったお客様の自信につながるようなコミュニケーションを心がけています。自分自身を好きになれることもメイクの持つ力だと思いますから。

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新潟伊勢丹の魅力は「お客様一人ひとりに寄り添えること」

――メイクに関われるお仕事はたくさんありますが、なぜ新潟伊勢丹で働こうと思ったのでしょうか?

私は生まれが新潟でして、子どものころから新潟伊勢丹は「地元で最も華やかなトレンドの発信地」でした。美容を仕事にしたいと考えた時、自然と新潟伊勢丹を選んでいました。

――実際に入社してみて、あらためて感じた魅力はありますか?

新潟伊勢丹は地域密着型の百貨店です。東京や大阪の百貨店ほど入店者数は多くありませんが、だからこそ常連のお客様一人ひとりのお顔を覚え、その方の人生に寄り添う接客ができます。

私にとっての新潟伊勢丹がキラキラした記憶と結びついた特別な場所であるように、お客様の大切な思い出を作るお手伝いができればと思っていますし、そのようなお仕事ができることに誇りを感じています。

――「接客」というお仕事と深く向き合える職場なのですね。お話を伺っていると地域との関わりが強そうですが、海外出身者も活躍できそうでしょうか?

もちろんです! 最近は新潟で暮らす海外出身の方も増えており、言語スキルや国際感覚を有するスタッフの活躍機会が増えています。

これから地域の多様性がますます高まっていく中で、新潟伊勢丹がその先駆けになれたら、とても素敵なことだと考えています。

そして、弊社で一緒に働く中で、新潟県を本当の地元のように感じて、愛着を持ってもらえたらうれしいです。

――新潟県といえばお米ですよね!生活費も安くて暮らしやすい印象があります。

そうですね。新潟伊勢丹があるのは県の中心地ですから、さまざまな施設が充実していて、生活面で困ることもほとんど無いのではないかなと思います。

――どのような方に応募してもらいたいですか?

「お客様のため」という価値観を共有できる方ですね。

異なる国の人が一緒に働けば、文化的なすれ違いが生じることもあるでしょう。でもそんなとき、両者が「お客様にとって何がベストか」を考えて行動していたのであれば、互いを尊重しながら高め合っていけると考えています。

お客様の笑顔とまっすぐ向き合えるお仕事です。美容が好きな方、ホスピタリティを発揮して働きたい方からの応募をお待ちしています。

ライター

WeXpats
生活・仕事・留学に関するお役立ち情報から、日本のディープな魅力を紹介するコラムまで、バラエティ豊かな記事をお届けします。

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