日本人との国際結婚を考えている外国人のなかには、結婚に掛かる費用が気になる方もいるでしょう。結婚には莫大な費用が掛かるため、ある程度資金を用意しなければなりません。そこで、このコラムでは国際結婚に掛かる平均費用を内訳とあわせて紹介します。結婚式や披露宴の節約方法もまとめているので、結婚に掛かる費用を押さえたい方は参考にしてみましょう。
目次
結婚に必要な費用の平均額
日本人同士の結婚と国際結婚では平均費用が大きく異なります。特に国際結婚の場合、結婚相手の国と自分の故郷の両方で挙式すると費用が高くなるので注意しましょう。
日本人同士の場合
日本人同士の結婚に掛かる費用は、400~500万円程度が平均的なラインといえます。この結婚費用は婚約から新婚旅行までの間を想定しているため、新生活を始める場合はさらにお金が必要です。なお、結納式の有無や結婚式の規模によって必要な費用は異なるため、平均費用より安く済むこともあります。
日本人と外国人の場合
日本人と外国人が国際結婚する場合、平均費用は500~600万円程度になるでしょう。国際結婚は日本人同士の結婚と比較して出費が多いです。たとえば、結婚相手の配偶者ビザ取得を行政書士に依頼する際の費用や国外に住む両親へ挨拶するための航空機のチケット代など、国際結婚特有の出費があります。また、お互いの国で結婚式や披露宴を行う場合はさらに費用が掛かるでしょう。国際結婚を考えているのであれば、計画的に貯蓄を増やさなければなりません。
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日本で国際結婚した場合の費用の内訳
ここでは、日本人と結婚した外国人が日本で暮らす際に掛かる費用の内訳を解説します。結婚後、日本で暮らす予定の方はチェックしてみましょう。
配偶者ビザ取得に掛かる費用
日本人と結婚した外国人が日本で生活するために必要な配偶者ビザは、無料で申請できます。ただし、在留資格の取得手続きは必要書類が多く不備が生じやすいため、行政書士に代理申請を依頼するのが一般的です。日本に滞在する外国人は活動内容に応じた在留資格が必要になります。日本人と結婚して移住する場合は、在留資格「日本人の配偶者等」を申請しましょう。代行費用は依頼する行政書士によって差がありますが、新規取得は一般的に10~15万円ほど掛かるようです。配偶者ビザの取得は日本に入国するために欠かせないので、自分でできる自信がない方は行政書士に依頼することをおすすめします。
婚約に掛かる費用
相手の両親に挨拶に行ったり結納式を行ったりする際は、飛行機代や食事代といった費用が掛かります。結納式とは、結納金や結納品の受け渡しを行う日本の伝統的な儀式のことです。昨今では結納式を行わずに顔合わせの食事会だけすることも多いので、両家の親とよく話し合って結納の方式を決めましょう。結納式を行う場合は20万円前後、食事会のみなら6~7万円くらいが平均的な費用といえます。なお、この費用には結納金や家族を呼び寄せる旅費は含まれていません。すべて合計した費用を考えると、最高で100~150万円程度になるでしょう。
結婚式に掛かる費用
結婚式は結婚において最も費用が掛かるイベントです。挙式と披露宴の両方を行った場合、平均費用は360万円くらいになるでしょう。ただし、結婚式にかかる費用は招待する人数や会場の規模、演出プランによって大きく異なります。200万円台で済む人もいれば500万円以上払う人もいるので、平均費用はあくまで目安と捉えましょう。国際結婚の場合は結婚相手の国と自分の故郷の両方で挙式と披露宴を行うパターンもあるので、日本人同士の結婚よりも費用が高くなる傾向にあります。また、挙式と披露宴を日本だけで行う場合も、海外から来るゲスト用に宿泊施設を手配しなければなりません。結婚式を行う回数や場所、内容は結婚相手とよく相談して決めるのが大切です。
指輪に掛かる費用
結婚指輪の相場は2人分で20~30万円前後です。結婚指輪の価格はデザインや素材、ダイヤモンドの品質によって左右されます。凝ったデザインにしたりオーダーメイドで注文したりしなければ、相場から大きく外れることはないでしょう。なお、婚約指輪を購入する場合は結婚指輪よりやや相場が高く30~40万円程度になるようです。
新婚旅行に掛かる費用
二人で新婚旅行に行く場合、行先にもよるものの交通費と宿泊費だけで60万円ほど掛かることを想定しておきましょう。お土産や現地での滞在に掛かる費用を考えると、合計で80万円ほど用意しておくのが望ましいです。「新婚旅行には行きたいけれど、できるだけ費用を安くしたい!」という人は、日本国内や近隣諸国で新婚旅行を計画すると費用を抑えられます。
お見合いで国際結婚した場合はさらに費用が掛かる
恋愛結婚ではなくお見合いで国際結婚をした場合、結婚相談所の入会費用や利用料、成婚料といった費用が発生します。料金設定は結婚相談所によって異なり、安ければ30万円程度、高いと150~200万円ほどの支払いが必要です。国際結婚で結婚相談所を利用すると、日本人同士の結婚に比べて成婚料が高くなる傾向にあります。成婚料が高い分、配偶者ビザの手配や日本語教育に力を入れている結婚相談所が多いようです。
国際結婚後の新生活に掛かる平均費用
国際結婚をして日本で新生活を始める際、物件を契約したり家具・家電を買いそろえたりするのにもお金が掛かります。ファミリー・カップル向けの物件で新生活を始めるには、100万円ほど費用が必要です。初期費用はまとめて払う必要があるため、あらかじめ貯金しておくと良いでしょう。
国際結婚に掛かる費用を抑える方法
国際結婚は費用が高くなりがちですが、工夫すれば安く済ませることも可能です。「結婚式の費用を抑えたい!」「少ない費用でやりくりしたい!」という方は、ここで紹介する節約術を参考にしてください。
少人数で結婚式を挙げる
結婚で一番費用が掛かる結婚式の規模を小さくすると節約につながります。親しい友人や家族のみで挙げる結婚式や2人きりで行う挙式など、近年は多種多様なプランを選択可能です。特に写真撮影だけを行うフォトウェディングや、アットホームなおもてなしができるレストランウェディングは、結婚式の費用を抑えたい人に人気があります。
新婚旅行と結婚式を同時に済ませる
新婚旅行に行った先で結婚式を行い、費用を節約する人もいます。昨今はホテルや航空会社が新婚旅行と結婚式をセットにしたプランを出しているため、費用を抑えたリゾートウエディングが実現可能です。日本国内のリゾート地や海外の観光地での挙式は抜群のロケーションで写真撮影を行えるため、思い出作りにも最適です。「新婚旅行も結婚式も諦めたくない!」という方は、旅行先で結婚式を挙げることを検討してみましょう。
結婚式に使う小道具を自作する
結婚式に使うウェルカムボードやウェディングツリー、会場装飾を自作すると節約になります。結婚式は装飾に使う小物が多いです。一つひとつは大したことない金額でも、合計すると予想以上に費用が高くなってしまうことがあるでしょう。手作りできるアイテムは自分たちで用意することで、節約できるうえにオリジナリティに溢れた結婚式を挙げられます。
結婚式・披露宴を行わない
節約のために結婚式や披露宴を行わないのも一つの選択肢です。結婚式・披露宴は結婚において最も費用が掛かるイベントのため、節約のために行わない人もいます。しかし、後になってから「式を挙げればよかった…」と後悔する人は少なくありません。そこで、一般的な結婚式や披露宴に比べて費用を安く抑えられる少人数での挙式や1.5次会がおすすめです。
1.5次会とは格式とカジュアルさを兼ね備えた、披露宴と二次会の中間のようなパーティーを指します。会場や招待客、形式に制限がないので夫婦で話し合って内容を決められるのが特徴です。1.5次会は会費制で行われることが多く、新郎新婦がゲストに払ってもらう金額を決めます。会費は会場代や食事代、ギフト代をゲストの人数で割った金額にすると良いでしょう。新郎新婦が負担するのはヘアメイクや衣装、装飾に掛かる費用だけなのでリーズナブルにお披露目の場を設けられます。
「日本で国際結婚をするのに掛かる費用と内訳は?資金を準備するコツも解説」のコラムでは、貯金をする際のポイントも紹介しています。併せてご覧ください。
まとめ
日本人と外国人が国際結婚した場合、平均で500~600万円ほど費用が掛かるとされています。お互いの故郷で結婚式を行いたい場合は、さらに費用が掛かるでしょう。国際結婚を考えている方は、結婚前にある程度資金を用意しておくのが賢明です。ただし、経済的に余裕がなくても結婚式や披露宴を行う方法はあります。このコラムをの内容を参考に、納得のいく方法を話し合ってみてください。