日本のお祝いのマナーとは?結婚や就職祝いで贈る品やご祝儀の包み方を解説

WeXpats
2023/02/02

「日本のお祝いのマナーには何がある?」「どのような贈り物が喜ばれるの?」と思う外国人もいるでしょう。お祝いをする際は、贈り物を渡す時期やご祝儀の金額など、基本的なマナーを守る必要があります。このコラムでは、結婚のお祝いを中心としたマナーを詳しく解説。就職や成人のお祝いで相手に喜ばれる贈り物も紹介します。ご祝儀の包み方もまとめているので、参考のうえ正しい知識を身に付けてお祝いを贈りましょう。

目次

  1. 結婚のお祝いのマナー
  2. 就職や成人のお祝いで贈り物をするときのマナー
  3. ご祝儀袋の種類とお祝いを包む際のマナー
  4. まとめ

結婚のお祝いのマナー

結婚のお祝いのマナーの画像

結婚のお祝いをするときは、品物を贈る時期や言葉の選び方などのマナーがあります。また、ご祝儀として現金を渡す場合は、大体の相場を把握しておくことが大切です。相手に失礼がないように、結婚祝いの基本的なマナーを理解しましょう。

結婚祝いを贈る時期

結婚祝いは、結婚式の2ヶ月前から1週間前までに贈るのが基本です。直接会って渡せない場合は、郵送しても問題ありません。もし、結婚式を挙げない場合は、結婚の報告を受けてから1ヶ月以内に渡すと良いでしょう。長く期間を空けずに渡すのがポイントです。

昔は、縁起の良い日とされる大安吉日に贈るのが好ましいといわれていました。近代の日本では、暦を気にしない場合が多いので、日にちよりも贈るタイミングを重視しましょう。

品物を渡す場合

結婚祝いで品物を用意する場合、結婚式当日に渡すのは良くありません。結婚式の2ヶ月前から1週間前までに渡せなかった場合は、当日に受付で品物名を記載した「目録」を渡しましょう。

結婚祝いで選ぶと良い品物は、ペアの食器やパジャマといった新生活で使えるものや、質の良いタオルやフラワーギフトなど結婚祝いならではの特別感のあるものです。対して、包丁や割れ物は「縁が切れる」「割れる」という意味を持つので、なるべく避けましょう。また、ハンカチは漢字で「手巾(てぎれ)」と書きます。包丁と同様に縁を切ることを表すため、結婚祝いの贈り物には相応しくありません。結婚祝いに相応しい品物を用意できたら、マナーを守って渡しましょう。

現金を渡す場合

結婚祝いのご祝儀は、結婚式当日に受付で渡します。結婚のお祝い金は、友人や知人であれば30,000円程度、親族であれば30,000~50,000円程度が目安です。兄弟や姉妹の場合は、30,000~100,000円程度でしょう。結婚式に参加できない場合は、10,000円程度のご祝儀や品物を渡します。もし、先に自分が結婚していて相手からご祝儀を受け取っている場合は、同じ金額で用意しましょう。

ご祝儀は「新しい門出をお祝いする」「結婚式を楽しみにしている」という意味を込めて、折り目の入っていない新札で渡すのがマナーです。結婚式当日に間に合うように、余裕を持って用意しましょう。

お祝いの言葉

結婚祝いを贈る際にメッセージを添えたり、披露宴でお祝いのスピーチをしたりするときは、忌み言葉を避けなくてはなりません。忌み言葉とは、「切れる」「終わる」「短い」などの別れや不幸を連想させる言葉のことです。忌み言葉のほかにも、再婚を連想させる重ね言葉の使用も避けましょう。重ね言葉には、「繰り返す」「再度」「戻る」などがあります。

披露宴でお祝いのスピーチを行う際は、5~6分程度で話すのがマナーです。事前に原稿を作成し、新郎新婦の人柄にまつわる話や自分との思い出を話しましょう。ゆっくりと気持ちを込めて話すのがコツです。言葉の選び方に注意して、自分なりにお祝いの言葉を伝えましょう。

結婚祝いのお返しのマナーについては「結婚祝いのお返しはどうする?マナーやルールを外国人向けに解説!」のコラムで詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

就職や成人のお祝いで贈り物をするときのマナー

就職や成人のお祝いで贈り物をするときのマナーの画像

就職のお祝いで贈り物をする際は、就職先が決まってからあまり間を空けずに渡すのがマナーです。遅くても入社式の1ヶ月前までには贈りましょう。

成人のお祝いは、成人式の前日から当日の午前中までに渡すのが基本です。相手が女性の場合、成人式当日は準備で忙しいことが考えられるため、なるべく前日までに渡すと良いでしょう。

就職や成人のお祝いの贈り物は、仕事で使えるアイテムを渡すのがおすすめです。たとえば、スーツやネクタイ、バッグなどは新社会人として持っておく必要があります。就職先でも使えるシンプルなデザインのものをプレゼントすると喜ばれるでしょう。

ご祝儀袋の種類とお祝いを包む際のマナー

ご祝儀袋の種類とお祝いを包む際のマナーの画像

結婚や就職、成人のお祝いでご祝儀を包む際は、ご祝儀袋が必要です。お祝いごとに、選ぶご祝儀袋の種類は異なります。ご祝儀の包み方にも決まりがあるため、基本のマナーを学びましょう。

ご祝儀袋の水引の種類

ご祝儀袋の水引には、「結び切り」「あわじ結び」「蝶結び」があります。水引とは、ご祝儀袋にかかっている帯紐のことです。3種類の水引のなかから、お祝いの内容に適したものを選びます。

結び切りは、固結びにしたものです。固結びは簡単にほどけないため、「一度だけで繰り返さない」という意味を持ちます。結び切りのご祝儀袋を使うのは、結婚祝いや退院祝いを贈る際などです。

あわじ結びは結び切りの一つで、立体的な円を作って固く結んだものを指します。固く結ばれていることから、結び切りと同様「一度きり」「末永く」という意味が込められていて、結婚祝いや入学・卒業祝い、就職祝いなどで使うことが可能です。

蝶結びは、簡単にほどいたり結んだりできるので、繰り返し起こっても良いお祝いごとに使います。たとえば、入学・卒業祝いや出産祝い、長寿祝いなどです。結婚祝いで使うのはマナー違反なので、注意しましょう。

また、水引には色の種類もあります。お祝いごとには紅白や金銀、赤金の組み合わせのもの、お悔みの場面では銀や白黒、青白、黄白の組み合わせのものを使うのがマナーです。

ご祝儀の包み方

ご祝儀を包むときは、お札の顔が袋の表側になるように入れます。結婚祝いのご祝儀袋には、表側に「寿」もしくは「御結婚御祝」「御婚礼御祝」と書きましょう。就職祝いの場合は、「祝御就職」「就職御祝」「御就職御祝」などと書きます。お祝いごとに合わせた言葉を書くと覚えておきましょう。なお、筆ペンや毛筆を使って書くのがマナーです。ご祝儀袋の水引の下には、自分の名前を書きます。お祝いを贈る相手ではないので注意しましょう。

ご祝儀袋の折り方は、最初に上の折り返しを折って、その上に下の折り返しを被せるのが正解です。下の折り返しに上の折り返しを被せると、お悔みごとの包み方になるので良くありません。

ご祝儀を包んだら、ご祝儀袋を袱紗に包みます。袱紗とは、お祝いごとのご祝儀やお悔みの際のご香典を包む布のことです。お祝いごとでは赤やピンク、お悔みごとでは緑や紺のものを使いましょう。

冠婚葬祭の儀式にふさわしいマナーを身に付けたい方は「冠婚葬祭マナーがわからない外国人へ結婚式と葬式の参列方法を解説」のコラムもおすすめです。

まとめ

まとめの画像

日本では結婚や就職、成人のお祝いをする際に品物やご祝儀を贈ります。結婚祝いは結婚式の2ヶ月前から1週間前まで、就職祝いは入社式の1ヶ月前まで、成人祝いは成人式の前日から当日の午前中までに贈るのがマナーです。そのほかにも、お祝いの言葉やご祝儀の包み方にも決まりがあります。お祝いに関するマナーや、贈り物をする際のポイントを把握しておきましょう。

ライター

WeXpats
生活・仕事・留学に関するお役立ち情報から、日本のディープな魅力を紹介するコラムまで、バラエティ豊かな記事をお届けします。

Special Features 特集

Top Articles 人気記事

Our Social Media ソーシャルメディア

日本の最新情報を9言語で定期更新しています。

  • English
  • 한국어
  • Tiếng Việt
  • မြန်မာဘာသာစကား
  • Bahasa Indonesia
  • 中文 (繁體)
  • Español
  • Português
  • ภาษาไทย
TOP/ 日本で生活する/ ライフイベント(結婚・育児・葬式)/ 日本のお祝いのマナーとは?結婚や就職祝いで贈る品やご祝儀の包み方を解説

当社のウェブサイトは、利便性及び品質の維持・向上を目的に、Cookieを使用しております。Cookieの使用に同意頂ける場合は、「同意する」ボタンを押して下さい。
なお、当社のCookie使用について詳しくはこちらをご参照下さい。

Cookie利用ポリシー