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海外への事業展開を検討していても、法人を設立するのはハードルが高いと感じている経営者の方もいるでしょう。そのような方におすすめしたいのが、EOR(Employer of Record)サービスの利用です。EORサービス業者を利用すれば、海外法人を設立せずとも現地に人材を置いての事業展開が可能です。
このコラムでは、「EORとは何か」「EORを利用するメリット」を紹介します。内容を参考にして、海外進出の際に役立てましょう。
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「EOR」とは、雇用代行企業および雇用代行企業から提供される一連のサービスを指す言葉です。
ここでは、EORの概要や「PEO」「GEO」との違いを解説します。
EORは「Employer of Record」の略称で、直訳では「登記上の雇用主」という意味です。実際には、雇用代行業者そのものや雇用代行に関連するサービス全般を指す言葉として使われています。
海外進出をする際は、通常現地で法人を設立をするのが一般的な方法です。しかし、掛かる工数やコスト、リスクの面から、事業展開が実現できない企業も少なくありません。EORサービスを提供する雇用代行企業は、そのような海外進出を希望する企業に代わって現地の従業員と雇用契約を締結し、雇用主として人事労務業務や税務処理を行います。企業は現地に法人を設立せずとも人材を雇用でき、スピーディに事業をスタートできるのです。
人材と雇用契約を結ぶのは雇用代行企業ですが、実際の業務に関する指示や人材の評価、経営に関する方針決定はすべて現地に事業展開をする企業が行います。あくまで、雇用に関する実務を請け負うのがEORというサービスです。
EORと似た言葉にPEOやGEOがあります。
PEOは「Professional Employment Organization」の略称です。主に米国で採用されている、共同雇用によって人事・労務管理を外部(PEOサービス提供企業)に委託するサービスのことを指します。
日本では共同雇用が法律違反になるため、PEOを利用することはできません。
代わりに日本では、派遣会社と労働者が無期限で雇用契約を結ぶ「無期雇用派遣」という雇用形態が広まり始めました。無期雇用派遣では労働者が派遣先企業で勤務するものの、給料や労務に関する業務を派遣会社が行います。雇用に関する労務をアウトソーシングするという点がPEOと共通しているため、無期雇用派遣を「日本版PEO」と呼ぶこともあるようです。
GEOは「Global Employment Organization(国際雇用組織)」または「Global Employment Outsourcing(国際雇用委託)」の略称です。EORやPEOをまとめて表現した言葉と考えると分かりやすいでしょう。現状日本では定義付けが曖昧で、PEOやGEOと同じ意味合いで使われることが多くあります。
企業はEORサービスを利用することで、現地に法人を設立せずとも事業を展開できます。それにより、時間短縮やコストの削減、リスクの軽減などさまざまなメリットを得られるでしょう。
EORを利用すれば、現地法人を設立するよりもスピーディーに事業を展開できます。現地で新たに法人を設立するには、各国の法律を理解したうえで法人登記や労務に関する手続きをしなくてはなりません。そのため、年単位の日数が掛かることも珍しくないでしょう。一方、EORサービスを利用する場合は、人材の雇用に関するやり取りが完了すれば事業が開始できます。雇用代行企業にもよりますが、数週間あれば現地でビジネスを始められることが多いようです。
法人設立に掛かるコストを削減できるのも、EORを利用する大きなメリットです。法人設立には、登記手続きに関わる専門家への依頼費用や日本からの駐在員派遣費用、事務所の契約費用などが掛かります。海外進出において、初期費用の大きさがネックになるケースも多いでしょう。EORを利用した雇用の場合、サービス利用料や雇用費用を加味しても、法人を設立するよりは初期費用を低く抑えられます。
EORサービスの利用は、海外への事業展開におけるさまざまなリスクを軽減できます。法人を設立せずに事業を展開できるため、万が一ビジネスが計画通りに進まなかった場合でも損失を最小限に抑えることが可能です。
現地法人を設立した場合、撤退時には現地の法律のもと解散や清算手続きをしなくてはなりません。日本国内での事業撤退のようにスムーズに進まず、対応が長期化することも珍しくないようです。EORを利用した海外進出では撤退時の複雑な手続きが発生しないため、企業として次に取るべきアクションに移りやすくなります。
以下の条件に当てはまる企業は、ぜひEORサービスの利用を検討してみましょう。
EORサービスを利用すれば、人材の居住国を懸念することなく採用活動を行えます。雇用代行企業が雇用に関する業務を代わりに行ってくれるので、「日本在住」「現地に法人のある国在住」などの制限がなくなるためです。
採用の間口が広がり、「人材不足の解消」「優秀な人材の確保」など、さまざまなメリットが得られるでしょう。
将来的に海外に法人を設立することが決まっている場合は、トライアルで一時的にEORサービスを利用するのも一つの方法です。先に小規模ビジネスを開始し、市場感や現地のニーズを確かめてから本格的に事業展開することで、リスクを最小限に減らせます。
海外法人ができるまでの準備期間中に、EORサービスを活用して先に事業を開始するという方法もあります。スピード感を持ってビジネスを行いたい企業におすすめの方法です。
EORは海外雇用における企業のバックオフィス業務を代行するシステムです。「経営に集中できる」「リスクを軽減できる」などさまざまなメリットがあるので、海外進出を考えている企業はぜひ利用を検討してみましょう。
海外雇用代行(EOR)サービスとは、現地法人を設立することなく、様々な国で現地人材の雇用を可能にする新しい形の雇用モデルです。
通常、企業が海外人材の雇用や海外進出を行う際には現地法人設立の手間がかかりますが、EOR事業者が保有している各国法人で、企業に代わって現地人材を雇用するため、最短2週間で労働者を雇用することが可能です。
また、EOR事業者が各国の法律を遵守する形で、現地人材への給与支払や社会保険の支払を行うことで、企業のグローバル市場への参入や世界中の人材雇用を柔軟かつ容易にします。
EORサービスに興味のある方はお気軽に、Leverages Globalまでお問い合わせください。御社の課題からヒアリングさせていただき、弊社側で提供できるサービス詳細をカスタマイズしてご提案させていただきます。
執筆:WeXpats
WeXpats専属ライターが執筆しています。WeXpatsは「海外へ挑戦する人々を後押しし世界中の就労に関わる問題を解決する」をミッションに掲げてメディア運営をしています。実際に、株式会社レバレジーズとして外国人労働者を雇用する実績のある企業からためになる情報をお届けします。 https://we-xpats.com/ja/destination/as/jp/