雇用代行とはどのようなサービス?海外進出を検討する企業に向けて解説

2023年04月19日
WeXpats Bizは外国人採用に特化した求人サイトWeXpatsJobsの関連サイトです。行政書士監修の下、外国人採用・雇用に関する「採用ノウハウ」「市場動向」「在留資格管理」などの情報を発信。外国人採用・雇用にお悩みのある企業様に向けて、"現場で役立つ情報"を提供いたします。
WeXpats (執筆)
WeXpats専属ライターが執筆しています。WeXpatsは「海外へ挑戦する人々を後押しし世界中の就労に関わる問題を解決する」をミッションに掲げてメディア運営をしています。実際に、株式会社レバレジーズとして外国人労働者を雇用する実績のある企業からためになる情報をお届けします。 https://we-xpats.com/ja/destination/as/jp/

近年、海外進出する企業の間で雇用代行(EOR)サービスの需要が高まっています。雇用代行を活用すると、現地法人を設立しなくても海外でビジネス展開が可能です。そのうえ、時間や費用の節約、海外進出におけるリスク軽減にも繋がるでしょう。
このコラムでは、雇用代行サービスの概要を紹介します。海外進出を検討している企業はぜひ参考にしてください。

目次

  1. 雇用代行とはどのような仕組み?
  2. 雇用代行(EOR)と似た意味を持つ言葉
  3. 海外進出時に雇用代行の利用をおすすめする理由
  4. 派遣会社と雇用代行会社の違いとは?
  5. まとめ
  6. EORサービスを検討中の企業様へ

雇用代行とはどのような仕組み?

雇用代行とはどのような仕組み?の画像

雇用代行とは、自社で働く人材の雇用をほかの企業に代行してもらう仕組みです。雇用代行企業は依頼元企業の代わりに人材と雇用契約を結び、給与支払いや税金計算、福利厚生の提供などの事務的業務を代行します。

雇用代行という仕組みのなかでも、特に注目を集めているのが海外雇用代行サービスです。海外雇用代行はEOR(Employer of Record )とも呼ばれ、海外進出を検討する企業を中心に認知度が高まっています。

海外で人材と雇用契約を結ぶ際は、通常であれば現地法人を設立しなければなりません。しかし、雇用代行企業を利用すれば、現地法人を設立せずに海外で事業をスタートできます。

雇用代行(EOR)と似た意味を持つ言葉

雇用代行(EOR)と似た意味を持つ言葉の画像

雇用代行企業や雇用代行企業が提供するサービスは通称、「EOR」と呼ばれます。ここでは、EORと似た使い方をされる言葉、「PEO」「GEO」の意味を解説。混同しやすい言葉なので、意味の違いをしっかり理解しておきましょう。

PEO

PEOは「習熟作業者派遣組織 (Professional employer organization)」の略語です。PEO企業は依頼元企業と共同で人材を雇用し、労務における業務を代行します。主に米国で普及しているシステムであり、日本では法律上共同雇用ができないためPEOサービスの提供は行われません。一方で、無期雇用派遣を利用した人材の雇用方法を「日本版PEO」と呼ぶ場合があります。

GEO

GEOは「Global Employment Organization(国際雇用組織)」または「Global Employment Outsourcing(国際雇用委託)」の略称です。

「Global Employment Organization(国際雇用組織)」は、雇用代行サービスをグローバルに提供する企業や組織を指します。「Global Employment Outsourcing(国際雇用委託)」は、雇用代行企業が提供する国際雇用代行に関するサービス全般を指す言葉です。

海外進出時に雇用代行の利用をおすすめする理由

海外進出時に雇用代行の利用をおすすめする理由の画像

近年、海外進出時に雇用代行を利用する企業が増えてきました。ここでは、雇用代行を活用することで企業が得られるメリットやおすすめされる理由を紹介します。

時間を掛けずに事業をスタートできる

雇用代行を利用すれば、現地法人設立を待たずに事業をスタートできます。それにより、スピード感を持ってビジネスを進められるでしょう。

海外に法人を設立する際は、各種手続きや書類の準備に時間を要するため、少なくとも半年以上掛かるのが一般的です。また、各国の制度や法律の関係で、思うように法人設立が進まずなかなか事業を開始できないケースも少なくありません。

雇用代行を利用すると、各種契約が締結できれば業務を開始できます。早ければ数週間で、現地で業務を始められる状態になるでしょう。

海外進出におけるリスクを抑えられる

雇用代行を利用して現地でビジネスを始めることで、経営が上手くいかなくなるリスクを減らせるでしょう。雇用代行を利用して事業を開始すると、市場規模や顧客ニーズ、競合他社の状況がしっかり確認できます。成功すると確信した段階であらためて現地法人を設立すれば、経営不振に陥るリスクを軽減可能です。

万が一海外事業から撤退する場合も、雇用代行を利用していれば素早い対応ができます。法人清算の必要がないため、企業の負担や損失を最小限に食い止められるでしょう。

初期投資の費用を節約できる

初期投資の費用を大幅に減らせるのも、雇用代行をおすすめする理由です。海外で法人を設立するには、登記費用や資本金、オフィスのセットアップ費用などが掛かります。一方、雇用代行を利用すれば、サービス利用費用や人材に支払う給与、入社手続き費用といった雇用にまつわる費用を用意すれば事業を始められるのです。

バックオフィス業務に掛かる工数を軽減できる

雇用代行を利用すれば、給与計算や税務に関連するバックオフィス業務が不要になるメリットもあります。雇用代行サービスを利用する場合、人材を雇用し管理するのは雇用代行企業です。企業は時間の掛かる人材管理の業務から開放され、事業にのみ集中できるでしょう。

派遣会社と雇用代行会社の違いとは?

派遣会社と雇用代行会社の違いとは?の画像

派遣会社と雇用代行会社は、依頼元に代わって人材を雇用し管理する点は同じといえるでしょう。違う点は、人材の雇用期間です。派遣会社の雇用期間は、基本的に期間が決められています(常用型派遣を除く)。一方、雇用代行会社の契約は無期雇用が一般的です。

派遣企業は、依頼元企業に対して迅速に適した人材を紹介し、採用活動にかける時間や手間を軽減します。雇用代行企業は、依頼元企業の人材管理にかける時間や手間を軽減するのが役割です。

まとめ

まとめの画像

雇用代行は、法人を設立せずに海外でビジネスを始められる仕組みです。人材の給与計算や福利厚生の提供などを代わりに行ってくれるため、企業は事業の成長にのみ集中できます。

「現地に法人を設立するのはリスクが高い」「今すぐにでも事業をスタートしたい」と考える企業は、ぜひ利用を検討してみましょう。

EORサービスを検討中の企業様へ

EORサービスを検討中の企業様への画像

海外雇用代行(EOR)サービスとは、現地法人を設立することなく、様々な国で現地人材の雇用を可能にする新しい形の雇用モデルです。

通常、企業が海外人材の雇用や海外進出を行う際には現地法人設立の手間がかかりますが、EOR事業者が保有している各国法人で、企業に代わって現地人材を雇用するため、最短2週間で労働者を雇用することが可能です。

海外雇用代行(EOR)サービスとはの画像

また、EOR事業者が各国の法律を遵守する形で、現地人材への給与支払や社会保険の支払を行うことで、企業のグローバル市場への参入や世界中の人材雇用を柔軟かつ容易にします。

EORサービスに興味のある方はお気軽に、Leverages Globalにお問い合わせください。御社の課題からヒアリングさせていただき、弊社側で提供できるサービス詳細をカスタマイズしてご提案させていただきます。