外国人労働者が医療を受ける際に健康保険は適用される?

2020年04月13日
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小島健太郎 (監修)
さむらい行政書士法人 代表社員
外国人の在留資格・VISA・帰化、対日投資手続きを専門に扱う「さむらい行政書士法人 」の代表社員。さむらい行政書士法人は東京、名古屋、大阪と全国対応。日本においても外国人を採用する企業が年々増加傾向にある中、外国人を雇用する際の就労ビザの取得を支援し、専門性の高いコンサルティングにより高い信頼を得ている。専門分野:在留資格・VISA・帰化。年間相談実績1,000件以上。 https://samurai-law.com

外国人を雇用する際に気を付けるべきことのひとつに健康保険があるでしょう。日本の社会保険や国民健康保険に、外国人は加入の義務があるのでしょうか。今回は、日本に在留している外国人の健康保険についてご紹介します。

医療保険制度は外国人労働者は適用される?

法人の事業所には、5つの社会保険制度が適用されています。加入の基準や保険料負担については、制度によって異なりますが、国籍要件はないため、外国人にも日本人と同じ仕組みが適用されます。

・外国人労働者を雇用する前に在留資格を確認

違法な外国人雇用には罰則があり、事業主側が入管法違反(不法就労助長)容疑で書類送検されるということもあります。外国人労働者を雇用する際には、業務内容が労働者の持つ在留資格に適応しているか、事前の確認が必要です。また、資格外活動における就労は、就労時間制限があるため注意が必要です。

外国人が医療を受けるには健康保険に加入必須

日本で働く外国人は、条件によっては健康保険への加入が必須になります。

・在留期間が3ヶ月を超えると加入の必要がある

在留期間が3ヶ月を超える外国人は、基本的に健康保険に加入する必要があります。外国人労働者の場合、全国健康保険協会が運営する企業向けの健康保険、それ以外の外国人は国民健康保険に加入することになります。

・健康保険に加入していないとどうなる?

日本に3ヶ月以上在留している外国人が健康保険に加入していない場合、罰則や自治体が強制加入させるということはありません。

ただし、健康保険に加入していない患者の治療は断るという医療機関は存在します。医療機関の診療を受けたその時点から健康保険に加入することは可能ですが、保険料の支払いは、自治体に住民登録をした日まで遡って支払うことになります。これは日本人と同様の対応です。また、健康保険に加入していない外国人は、永住権の申請や日本国籍取得のための帰化申請において不利になる可能性があります。

・健康保険に加入していない場合の医療費

健康保険加入者の医療費負担は3割ですが、健康保険に加入していなければ10割の全額負担になります。健康だから健康保険料を払いたくないという人もいますが、思わぬ怪我や病気をした時に多額の医療費を支払うことを理解しておくことが必要です。

外国人が医療を受けるための健康保険に加入できる条件

・健康保険に加入できない外国人もいる

在留期間が3ヶ月以上の外国人は、会社の健康保険もしくは国民健康保険に加入できます。だたし、下の項目で挙げる条件のいずれかにあたる場合は健康保険に加入することができません。

いずれかの条件に当てはまる外国人は、健康保険に加入することができません。

  1. 不法滞在で在留資格がない

  2. 在留期間が3ヶ月以下

  3. 在留資格が「短期滞在」または「外交」

  4. 在留資格が「特定活動」で、活動内容が「医療を受ける活動」または「その方の日常の世話をする活動」

  5. 在留資格が「特定活動」で、活動内容が「観光、保養その他これらに類似する活動を行う18歳以上の方」または「その方と同行する配偶者」

  6. 日本と医療保険を含む社会保障協定を結んでいる国の方で、本国政府から社会保険加入証明書(適用証明書)の交付を受けている

  7. 職場の健康保険に加入している方とその扶養者

  8. 75歳以上の方(後期高齢者医療制度の対象となります)

  9. 生活保護を受けている方

・健康保険に加入するための手続き

外国人の国民健康保険への加入手続きは、転入から14日以内に市町村の国民健康保険課で行います。この期間に加入手続きをしなかった場合は、入国日や転入日、資格喪失日まで遡って保険料を支払わなければいけません。

会社の健康保険に外国人が加入する条件や手続きは、日本人と同様、企業側が必要書類を日本年金機構に提出し加入手続きをします。

・健康保険に加入する手続きに必要な書類

1.国民健康保険に加入する場合

  • 在留カードまたは特別永住者証明書

  • ビザ・学生証など

  • 社会保険資格喪失証明書・離職票・退職証明書・源泉徴収票のうちいずれか一つ(会社を辞めて国民健康保険に加入する場合)

すでに国民健康保険に加入している外国人の子供が生まれたときは、

  • 在留カードか特別永住者証明書

  • 国民健康保険証

  • 母子健康手帳

2.会社の健康保険に加入する場合

  • 健康保険・厚生年金保険新規適用届

  • 被保険者資格取得届

  • 被扶養者(異動)届(国民年金第3号被保険者関係届)

  • 保険料口座振替納付(変更)申出書

会社の健康保険の場合は、外国人だからといって在留カードやパスポートが必要になることはありません。日本人と同様の手続きを踏みます。

外国人が健康保険に入るメリット

外国人の中には健康保険への加入を渋る人もいますが、健康保険加入のメリットも把握しておくことが必要です。

・病院での医療費が安い

病院での医療費が3割負担になるということです。今は健康でも、病気や怪我、事故などに巻き込まれる可能性はゼロではありません。リスク回避のために健康保険は必要です。

・被扶養家族も給付が可能になる

外国人が健康保険に加入すると、その被扶養家族も保険給付の対象者となりますが、以下の条件は満たす必要があります。

  • 国内に居住し、住民登録をしていること

  • 在留期間が1年以上であること(短期滞在ではないこと)

条件を満たしていれば、扶養家族が日本国内にいなくても保険金が給付されます。

・会社と労働者と折半で保険加入できる

外国人の労働者が加入する会社の健康保険は、保険料が会社と本人で折半になります。負担金額が少なく手厚い保障を受けられるので、これは日本人・外国人問わず大きなメリットです。

外国人が医療を受けるときの健康保険の注意点

外国人が健康保険に加入するにあたって、注意点がいくつかあります。外国人を雇用して健康保険に加入させる際には、以下のポイントに気をつけましょう。

・アルバイトなどの労働時間

アルバイトやパートで雇用されている場合、正社員とは健康保険の加入条件が異なります。アルバイトやパートの外国人は「社員の4分の3以上の労働日数があること」と以下の条件のうち1つを満たすことが求められます。

  • 週の所定労働時間が20時間以上あること

  • 雇用期間が1年以上見込まれること

  • 賃金の月額が8.8万円以上であること

  • 学生でないこと

  • 常時501人以上の企業(特定適用事業所)に勤めていること

・母国の社会保障制度を確認する

外国人が母国で日本と同様の社会保障制度に加入している場合、保険料が二重払いになってしまいます。これを防ぐために「社会保障協定」というものがあり、日本が社会保障協定を結んでいる国から来た外国人は、母国か日本のどちらかの社会保障制度に加入していれば問題ありません。外国人を雇用する企業は、母国の社会保障制度を確認し、二重加入を避けることが必要です。

・就労ビザの更新時に健康保険証の提示を求められる

就労ビザを更新時に、健康保険証の提示が求められます。そのために健康保険に加入していない外国人は更新ができません。更新する必要がある場合は、健康保険へ加入しておく必要があります。

まとめ

外国人労働者の健康保険についてご紹介しました。健康保険は日本で安心して生活するために必要です。健康保険の手続きを忘れないようにしましょう。

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