留学生が健康保険に加入する際の手続き

2020年03月24日
WeXpats Bizは技能実習/特定技能の外国人採用・雇用支援サービスを提供しているLeverages Global Supportの関連サイトです。行政書士監修の下、外国人採用の現場で役立つ情報を発信しています。
濵川恭一 (監修)
外国人専門の人材ビジネス会社勤務を経て、外国人のビザ専門行政書士事務所を設立。専門分野は、就労ビザ申請、外国人採用コンサルティング。著書に、「これ1冊でまるわかり!必ず成功する外国人雇用」、「実務家のための100の実践事例でわかる入管手続き」等がある。 http://svisa.net

日本の健康保険は住民基本台帳に記載されていてる外国人が一定期間日本に滞在する場合は、観光などが目的である人を除いて健康保険に加入する義務があります。今回は、在留資格「留学」で日本に入国した外国人の健康保険について詳しく解説していきます。

在留資格「留学」の健康保険

本項では在留資格「留学」の健康保険について解説していきます。

在留資格「留学」とは?

在留資格「留学」とは、日本の大学、専修学校、高等学校、中学校、小学校で教育を受ける外国人が得る在留資格です。在留資格「留学」の在留期間は、4年3ヶ月、4年、3年3ヶ月、3年、2年3ヶ月、2年、1年3ヶ月、1年、6ヶ月または3ヶ月と決まっていますが、当初の在留期間で目的が達成できない場合(卒業できない場合など)は、在留期間を延長することができます。

参照:法務省「留学」

国民健康保険について

日本に3ヶ月以上在留する外国人は、国民健康保険に入る義務があります。国民健康保険に加入義務のない在留資格は「短期滞在」、「外交」、「公用」ですので、「留学」の在留資格を持つ外国人(生活保護受給者、75歳以上を除く)には原則加入義務が発生します。

国民健康保険に加入していれば、外国人留学生が病気やケガなどで病院にかかった場合、国民健康保険被保険者証を所持していれば、医療費の70%は国民健康保険が負担してくれます。

参照:厚生労働省 「国民健康保険制度の概要」

留学生の国民健康保険

本項では、加入要件や保険料の支払い方法や補助金制度について解説していきます。

対象者

3ヶ月を超える在留期間が決定され、住民基本台帳の適用になった外国人で、職場の社会保険に加入できない人

保険料の支払い

国民健康保険の保険料は、前年の世帯の収入と加入者の人数によって決定されます。保険料の基準は、居住している市区町村によって異なりますので注意が必要です。

アルバイトにより収入を得ている留学生は、その分保険料が高くなる可能性があります。奨学金は所得とは見なされないため、保険料には影響しません。

保険料は、郵送された納付書により毎月月末(月末が金融機関休業日の場合は翌営業日)までに支払う必要があり、銀行窓口やコンビニで支払う方法や口座振替により支払う方法などがあります。

健康保険補助金制度

国民健康保険に加入した留学生で所得が少ない人を対象に、補助金の支給を行っている市区町村もあります。

例えば、京都市内居住で市内の大学や短期大学に在学する私費留学生が、京都市国民健康保険に加入している場合は、月700円の補助が受けられます。

参照:京都府 「外国人留学生のための情報」

留学生の国民健康保険の手続き

本項では国民健康保険の手続きについて解説していきます。

加入手続き

国民健康保険の加入手続きは、留学生が住んでいる市区町村の役所で行います。転入届の提出と同時に手続きすると良いでしょう。

国民健康保険の加入には、在留カード(もしくは特別永住者証)、パスポートが必要になります。加入手続きが完了したら、国民健康保険被保険者証が交付されます。

変更手続き

国民健康保険証を紛失や破損や汚損したとき、氏名が変わったとき、区内で転居したときなどの変更手続きは、留学生が住んでいる市区町村の役所にて行います。変更内容によって必要書類が異なりますので、住んでいる市区町村に問い合わせると良いでしょう。

脱退手続き

留学生が他の市区町村へ転出または出国する場合、国民健康保険から脱退することになります。国民健康保険の脱退手続きは、国民健康保険証と在留カードを持参して留学生が住んでいる市区町村の役所にて行います。

留学生の国民健康保険の給付

留学生が国民健康保険に加入していると、どのような給付が受けられるのでしょうか?本項では、留学生が受給できる国民健康保険の給付について解説していきます。

療養の給付

国民健康保険に加入している留学生が病気やけがをしたときに保険医療機関で診察を受けた場合、かかった医療費の3割を一部負担金として窓口に支払えば治療を受けられることを療養の給付といいます。かかった医療費の残りの7割については、後日国民健康保険から保険医療機関に支払われます。

出産育児一時金制度

出産育児一時金とは、国民健康保険に加入している人が産科医療補償制度加入の病院で出産した場合に42万円支給される制度です。支給を受け取る方法として、直接支払制度が利用できます。直接支払制度とは、留学生が住んでいる市区町村が直接医療機関に出産育児一時金を支払うことにより実際にかかった出産費用から出産育児一時金を引いた差額だけ支払えば良い制度です。

海外療養費

海外療養費とは、国民健康保険に加入している人が海外の医療機関で治療を受けた場合に支給される保険給付です。ただし、海外療養費が支給されるには、以下の一定の条件を満たさなければなりません。

  • 保険のきかない診療や差額ベッド代

  • 美容整形

  • 高価な歯科材料や歯列矯正

  • 治療を目的に海外へ行き治療を受けた場合

  • 自然分娩(帝王切開の場合は保険給付の対象)

  • 交通事故など第三者行為や不法行為に起因する病気やけが

海外療養費の支給額は、日本国内で国民健康保険を利用して同様の病気やけがの治療を受けた場合の金額を基準として決定します。

高額療養費制度

高額療養費制度とは、国民健康保険に加入している人の1ヵ月の医療費の自己負担額が一定の金額(自己負担限度額)を超えた場合、申請を行うと自己負担限度額を超えた分の金額が戻ってくる制度です。自己負担限度額は、国民健康保険料の算定の基礎となる基礎控除後の総所得金額等によって異なります。また、70歳未満か70歳以上75歳未満かによっても異なります。

その他の給付

その他国民健康保険加入者が受けられる給付には、以下のようなものもあります。

  • 入院したときの食事代

入院したときの食事代は、一部を自己負担して一部を国民健康保険が負担します。入院時の食事代の自己負担額は、所得によって異なります。

  • 療養費

保険医療機関以外で治療を受けた場合や、保険証を忘れて治療を受けた場合などは一旦全額を自己負担します。後日、留学生が住んでいる市区町村に申請をして支給決定されれば、自己負担分を除いた金額が支給されます。

  • 葬祭費

国民健康保険に加入している人が亡くなった場合、葬儀を行った人に支給されます。

  • 移送費

国民健康保険に加入している歩行が困難な人が、やむを得ない理由で別の病院に移送された場合などに要した金額が支給されます。

まとめ

留学のために日本に在留している外国人も、3ヶ月を超える期間日本に滞在する場合は国民健康保険に加入する必要があります。国民健康保険に加入した場合は、毎月の保険料を支払わなければなりませんが、治療費や補助金の支給など、日本人と同様の社会保障が受けられることになります。

初めてでも安心!

3分で理解できる外国人採用ノウハウ

資料ダウンロード

人材不足に悩んでいませんか?

この資料では、「外国人採用のメリット」、「外国人の雇用方法」、「Leverages Global Supportの強み」について、わかりやすく紹介しています。

是非、外国人採用の初めの一歩にご活用ください。

無料ダウンロード