日本語を学んでいる人のなかには、sayounara(さようなら)という言葉を聞いたことがある人もいるでしょう。sayounara(さようなら)は人と別れる際に言う日本語です。丁寧な表現で、誰に対しても使えます。このコラムでは、sayounara(さようなら)と同じ意味で使われるフレーズも紹介。参考にして、日本語でも人と別れる際のあいさつをできるようになりましょう。
目次
sayounaraは別れのときに使う日本語
ayounara(さようなら)は人と別れるときやその場を去るときに使う日本語です。ここでは、sayounara(さようなら)の意味と語源を紹介します。sayounara(さようなら)を使った例文もまとめているので、日本語学習の参考にしてください。
sayounaraの意味と語源
sayounara(さようなら)は、人と別れるときに言い、相手との別れを惜しむ気持ちを伝える日本語です。語源は接続詞の「さようならば」で、「それでは」や「それなら」の意味があります。もともとは、別れ際に「さようならば、また明日会いましょう」といった使われ方をしていましたが、文の後半が省略されました。さらに、「ば」が無くなりあいさつの言葉になったのです。接続詞が語源のあいさつは、他言語にはあまり見られません。
sayounaraを使った例文
職場の人や知り合い、友人と別れる際に使える例文を、以下に紹介します。
【例文】
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「それでは、さようなら」
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「ではまた、さようなら」
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「さようなら、またね」
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「さようなら、また明日ね」(さようなら、またあしたね)
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「△△(相手の名前)さん、さようなら」
sayounara(さようなら)だけでもあいさつとして使われます。しかし、再会を願う言葉「また」や相手の名前を付けることで、より気持ちがこもった別れの言葉になるでしょう。
日本はあいさつの言葉が多い国です。「日本語の挨拶は難しい?基本的なフレーズや言葉の意味を解説」では、sayounara(さようなら)以外のあいさつも紹介しているので、ぜひご覧ください。
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sayounaraが使われる場面
sayounara(さようなら)は、さまざまな別れの場面で使われる日本語です。日常生活からビジネスシーンまで用いられるため、覚えておいて損はありません。ここでは、学校や卒業式、目上の人との会話時のsayounara(さようなら)の使い方を紹介します。
学校でのあいさつ
sayounara(さようなら)は日常的に会う人との別れ際のあいさつに使われます。
【例文1.学生同士が下校時にすれ違ったとき】
田中さん「さようなら」
山本くん「さようなら」
【例文2.授業が終わってあいさつするとき】
先生「それでは、本日の授業を終わります」
(それでは、ほんじつのじゅぎょうをおわります)
生徒全員「ありがとうございました」
先生「はい。さようなら、また明日」
(はい。さようなら、またあした)
sayounara(さようなら)は、1対1でのやり取りや1人が複数の人に対してするあいさつにも用いられます。
卒業式でのあいさつ
卒業式や退職時などの特別な別れの際にも、sayounara(さようなら)は使われます。
【例文.学校を卒業する学生のスピーチ】
学生「本日3年生はこの学校を卒業します。後輩のみなさん、これからもがんばってください。さようなら」
(ほんじつ3ねんせいはこのがっこうをそつぎょうします。こうはいのみなさん、これからもがんばってください。さようなら)
人と交わすあいさつ以外に、sayounara(さようなら)はスピーチの言葉としてもよく用いられます。また、口頭だけでなく、手紙やメールで文の締め括りとしても使われる言葉です。
目上の人へのあいさつ
sayounara(さようなら)は職場の上司や取引先など目上の人にも使えるフレーズです。また、人と別れるとき以外に、自分がその場を去る際にも用いられます。
【例文.退社するとき】
部下「お先に失礼します。さようなら」
(おさきにしつれいします。さようなら)
上司「さようなら。お疲れ様でした」
(さようなら。おつかれさまでした)
sayounara(さようなら)のあとに、相手を労う「お疲れ様でした」を付けることもあります。
「お疲れ様」は「otsukaresama(お疲れ様)の意味や使い方を外国人に向け紹介!」のコラムでも詳しく説明しているので、参考にして日本語の勉強に役立ててください。
sayounaraと同じ意味の日本語
日本語には、sayounara(さようなら)と同じ意味で使用される言葉があります。ここで、紹介するのは「さよなら」「バイバイ」「またね」「お元気で」です。これらの言葉は対面だけでなく、手紙やメールにも書かれます。ただし、カジュアルな表現もあるため、相手を見極めて適切な別れの言葉を使い分けましょう。
さよなら
「さよなら」はsayounara(さようなら)の「う」を省略した言い方で、親しい友人同士や年下の相手に使います。
【例文.親しい友人同士のあいさつ】
太郎くん「さよなら」
花子さん「さよなら、明日学校でね」
(さよなら、あしたがっこうでね)
日本には「さよなら」というタイトルの歌も多くあり、馴染み深い言葉といえます。ただし、砕けた表現のため、ビジネスで会う相手や年上の人には使いません。目上の相手には、「さようなら」と言いましょう。
バイバイ
「バイバイ」は、sayounara(さようなら)と同じように別れのときに言う言葉で、英語の「Bye-bye」そのままです。子どもがよく使うあいさつで、大人では仲の良い相手に使います。
【例文.幼稚園から帰るとき】
幼稚園生「先生、バイバイ」
(せんせい、ばいばい)
先生「バイバイ、気をつけて帰ってね」
(ばいばい、きをつけてかえってね)
「バイバイ」は幼い印象を与える言葉のため、「さよなら」と同じくビジネスシーンには相応しくありません。仕事で会う相手には「さようなら」を用います。
またね
「またね」は再び会うことを願って人と別れる際に使われます。再度を意味する「また」に呼びかけの「ね」が付いた言葉です。「さよなら」や「バイバイ」と同様に、気軽な関係で用いられます。そのため、言う相手との関係や場面に注意しましょう。
【例文.年齢の近い友人と別れる際】
太郎くん「さようなら」
花子さん「じゃあ、またね」
例文のように、接続詞の「じゃあ」が付いて「じゃあ、またね」や「じゃあ、また明日ね」などと言うこともあります。ビジネスで会う相手や年上の人には、「それでは、また明日」や「またよろしくお願いします」などのあらたまった言い方が相応しいでしょう。
お元気で
相手の健康を願う「お元気で」も、sayounara(さようなら)と同じように別れ際に使われます。「お元気で」は「元気」に接頭語「お」が付いている敬語で、大人同士で使ったり年齢が上の相手に言ったりするのが一般的です。ただし、手紙やメールでは、書き手や送る相手の年代に関わらず用いられます。
【例文.祖母の家から孫が帰るとき】
祖母「さようなら」
孫「おばあちゃん、お元気で」
(おばあちゃん、おげんきで)
子ども同士では、「お」を付けずに「元気でね」といった表現がよく使われます。
参照元:つながるひろがるにほんごのくらし「場面に応じたあいさつをしよう」
他言語でのsayounara(さようなら)を紹介
ここでは、sayounara(さようなら)と同じ意味を持つ他言語の言葉をまとめています。紹介するのは、英語や中国語、韓国語など6言語のsayounara(さようなら)です。日本語とほかの言語でいう別れのあいさつを比較してみてください。
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英語のさようなら:Good bye
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中国語のさようなら:再見
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韓国語のさようなら:안녕히가세요(自分は場に残り、相手が去る場合)、안녕히계세요(相手が場に残り、自分は去る場合)
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ドイツ語のさようなら:Auf Wiedersehen
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フランス語のさようなら:Au revoir
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スペイン語のさようなら:Adios
さまざまな国の言葉でsayounara(さようなら)と言えると、世界中の人と交流を深めるきっかけになるでしょう。
まとめ
sayounara(さようなら)は人と別れる際に言う日本語です。「それでは」の意味がある「さようならば」から生まれました。多言語でも接続詞があいさつになっている言語はあまりありません。相手との関係に関わらず使えるため、覚えておくと便利なあいさつの言葉といえます。日本語でsayounara(さようなら)と言えるようになって、人と別れる際の印象を良くしましょう。