母国の家族や友人へのお土産は誰もが何を買うか悩むもの。日本のお土産には、チョコレートやポテトチップスなどのお菓子が人気です。お酒好きの人にはウイスキーなども良いでしょう。化粧品も高級志向からかわいい商品までさまざまなテイストがあり、相手の好みに合わせて購入できます。
この記事では、喜ばれる日本のお土産やショッピングスポットを紹介。購入する際のポイントも解説しています。
目次
日本のお土産をどう選ぶ?
ここでは、日本のお土産の選び方を紹介します。
伝統的な日本文化を楽しめるもの
日本らしいお土産がほしい方には、伝統的な日本文化を楽しめるものを選ぶと良いでしょう。
扇子や手ぬぐいは価格も手頃なので、友人や職場の人に渡すのにおすすめです。箸や切子のグラスは、日常使いできるお土産として人気があります。伝統工芸品@については詳しく後述しているので、ぜひご覧ください。
日本の伝統的な服装に興味がある人には、着物より価格が安く、着付けが簡単な浴衣がおすすめです。
日本の文化に触れられる折り紙や和柄の風呂敷、浮世絵のポストカード、クリアファイルなどは持ち帰りやすいでしょう。サイズが小さい雑貨は場所をとらないため、もらった相手も保管しやすい利点があります。日本を感じさせる小物@についても詳しく後述しているので、ぜひチェックしてみてください。
日本の文化に興味がある人には、和食の食品サンプルやのれんなども喜ばれるでしょう。
パッケージや包装が綺麗なもの
お土産の見た目で喜んでもらいたい方は、パッケージや包装が綺麗なものを選ぶと良いでしょう。
お菓子には、日本をイメージしたデザインやかわいらしい印象のパッケージが豊富です。風呂敷に包まれた和菓子や、富士山や波のデザインをあしらったお菓子の缶などがあります。かわいらしいキャラクターが使われたスナック菓子やチョコレート菓子も販売されているため、興味がある方は探してみましょう。
東京の老舗和菓子店である「銀座あけぼの」の二十四節花(にじゅうし せつはな)というおかきの商品の小分け袋に載せられているのは、二十四節気(にじゅうしせっき)の花と俳句です。二十四節気とは四季それぞれを6つに分けた、季節を表す言葉のこと。個包装でも一つひとつが美しくデザインされているので、大人数に配る際は全員が見た目の綺麗さを楽しめます。
自分の国では珍しいもの
自分の国で珍しいものをお土産にしたい場合は、日本限定の商品を選ぶと良いでしょう。
キットカットは、東京島レモン味やストロベリーチーズケーキ味、宇治抹茶味など地域限定の味があります。ハイチュウは、北海道の夕張メロン味や九州のあまおう苺味、沖縄のシークヮーサー味などが地方限定商品です。
「STARBUCKS COFFEE」では地域限定のマグカップやステンレスボトルなどが販売されています。地名やその場所の文化をイメージできるデザインが描かれており、記念品としてもおすすめです。
食品サンプルという料理の模型も日本ならではのお土産でしょう。日本の精巧なものづくりの技術を活かしており、主にレストランの店の前に置かれます。世界では日本のように模型を置くことは少なく、特にヨーロッパではほとんど見られません。食品サンプルはマグネットやストラップとして売られている場合もあり、気軽に購入できます。サンプル作りを体験できるキットを買えば、家族や友人と一緒に楽しめるでしょう。
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喜ばれる日本のお土産
日本のお土産におすすめのお菓子や食べ物、化粧品を紹介します。
お菓子
果汁グミは海外で人気があります。味の種類が多く、ジッパー付きのため一度に食べなくても良いのが利点です。
ポテトチップスが好きな人には、コンソメ味やのりしお味を選ぶと良いでしょう。これらのフレーバーは国によっては珍しいため、自分の国にない場合はおすすめです。
また、日本には抹茶味の商品が豊富で、キットカットやポッキー、ラングドシャ、ゴーフレット、せんべい、金平糖(こんぺいとう)などがあります。金平糖は星のように突起がついた、小さく丸いお菓子です。
琥珀糖(こはくとう)という日本の伝統的な和菓子は、美しいお土産を選びたい方にぴったりでしょう。砂糖と寒天などが材料で、宝石のような見た目をしています。フレーバーが多いのも特徴の一つです。
食べ物
日本の食べ物でお土産におすすめなのが、カツオ・昆布などを使った顆粒だしやだしパックです。和食や料理が好きな人に渡すと喜ばれます。
インスタントラーメンもおすすめです。とんこつや醤油(しょうゆ)など、さまざまな味があり、低価格で購入できます。
日本のカレーやシチューのルーも、簡単に調理ができて美味しいと人気があるお土産です。
飲み物
漢字のラベルがついた瓶のお酒は外国人に人気です。日本文化や富士山が描かれているラベルの品や、漫画とコラボしている商品などもあります。桜の香りを感じられるお酒もあるため、日本をイメージしたお土産を選びたい方におすすめです。
お酒好きな人にはウイスキーを贈るのも良いでしょう。日本はウイスキー5大産地に数えられており、ジャパニーズウイスキーは品評会で上位を取ることもあります。特に、山崎や響、竹鶴などの品種は名前も知られているので喜ばれるのではないでしょうか。
お茶が好きな人には、インスタントタイプの抹茶を渡すのもおすすめです。「抹茶ラテ」や「抹茶オレ」などの、甘くまろやかな味が多くあります。茶道を嗜む人には、本格的な抹茶の粉末もおすすめです。
化粧品
日本製の化粧品は品質が高く、特に日焼け止めやスキンケアアイテムは美容好きの人に喜ばれます。価格も幅があるので、自身の予算に合わせて選ぶことが可能です。高級志向やかわいらしい商品など、さまざまなテイストがあります。
日本を感じさせる小物
日本らしいものをプレゼントしたい方は、和風の柄があしらわれている商品を選ぶと良いでしょう。種類が幅広く、日常生活で頻繁に使うものも多いのが特徴です。皿や手ぬぐい、石鹸、和紙のうちわ、コインケース、風呂敷、箸などがあります。
日本画のような波や富士山が描かれているデザインも、日本をイメージさせるでしょう。コースターやボールペン、しおり、パスポートカバーなどがその一例です。
遊び心のある商品として、日本刀をかたどったペーパーナイフや、寿司の飾りが付いたボールペンなどもあります。
家電
日本のお土産として、家電の中でも特に人気があるのが炊飯器です。炊飯器でお米を炊くと簡単に美味しく炊けると聞き、日本で買って帰る人もいます。
ほかには、美顔器・スチーマーなどの美容家電やカメラも人気です。充電式の美容家電の場合、海外でも対応可能な仕様で、英語の取扱説明書が入っている商品もあります。
伝統工芸品
日本には多様な伝統工芸品があります。ここで紹介するのは「寄木細工(よせぎざいく)」と「江戸切子(えどきりこ)」です。
寄木細工では、さまざまな種類の木材を寄せ合わせて幾何学文様が作られています。模様の種類が多く、それぞれに意味や由来があるのが特徴です。小物入れや箸置き、秘密箱などの商品があります。秘密箱は特定の面を順番通りにスライドさせて開ける箱のことです。スライドの回数は4回のものや、72回のものもあります。
江戸切子はガラス工芸で、切子の意味はカットグラスです。江戸時代後期、海外のガラス製品に切子細工を加えたのが始まりだといわれています。職人が表面を細かく刻んでおり、光の屈折や反射などが相まった華やかで繊細な工芸品です。
日本の伝統工芸品は、「日本の伝統工芸について解説!古くから受け継がれる奥深い魅力とは」でも詳しく紹介しています。
日本でお土産を購入できる場所
以下では、日本のお土産を購入できる場所を紹介します。それぞれ特色があるので、購入したい品物や想定している価格に合わせて場所を選びましょう。
デパート
ブランドアイテムや品質の良い品物を日本のお土産にしたい方には、デパートがおすすめです。衣食住のアイテムがまんべんなく揃う大規模な店舗は「百貨店」と呼ばれています。
食ベ物やお酒、化粧品、伝統工芸品などのさまざまな商品がそろい、落ち着いてショッピングできるのが特徴です。品物の質が良い分高価格なので、予算に合わせて利用しましょう。
ショッピングモール
ショッピングモールには物販店のほか、レストランや映画館、ゲームセンターといった店舗もあります。そのため、日本のお土産を選ぶとともに、食事や娯楽も楽しみたい方におすすめです。
大型施設なので、基本的に郊外にあります。しかし、たいていの場合は最寄り駅からバスが出ているので、アクセスにはさほど困らないでしょう。
売っている商品は、高級品からリーズナブルな価格のものまで多種多様です。お菓子や食べ物はもちろん、化粧品や小物、家電などが買えます。迷ってしまいがちなので、ある程度購入したい品物を決めてから行くのがおすすめです。
ファッションビル
洋服やファッション雑貨に特化した小~中規模のショッピングモールは、ファッションビルと呼ばれます。電車の駅に直結していることが多いので、アクセスも抜群です。流行の洋服やアクセサリー、化粧品などを購入したい人は、ぜひ行ってみましょう。
価格は各店舗によって異なりますが、一般的に百貨店より安いといえます。
商店街
観光地に隣接した商店街では、日本の伝統工芸品やその土地ならではの食べ物を購入できます。
また、商店街そのものが観光地となっているケースもあり、楽しみながらお土産を買えるのでおすすめです。
観光客に人気なのは東京都の上野にある「アメ横商店街」で、ジーンズやミリタリーアイテムを安く買えます。また、浅草の「かっぱ橋道具街」は調理器具の問屋街として有名で、日本の便利なキッチングッズの購入が可能です。
スーパー
スーパーでは、お菓子や食べ物、化粧品などが買えます。安い価格の品物が多いため、大量にお土産を買うのに便利です。
折り紙や和柄の風呂敷、調理器具などが置いてある場合も。握りずしを簡単に作れるシャリ型やかわいいキャラクターのクッキー型なども売っている場合もあるので、料理好きな人へのお土産を買う際にも良いでしょう。
スーパーだけでなく、コンビニにもお土産に喜ばれるお菓子や食べ物が売っています。「日本のコンビニに興味がある外国人に向けて品揃えやサービスを紹介!」では、日本のコンビニについて詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
日本のお土産を買える東京のショッピングエリア
以下では、お土産を買う際におすすめの東京のショッピングエリアを紹介します。買いたいものに合わせて、どのエリアに行くか決めると良いでしょう。
渋谷
渋谷駅周辺は流行のファッションの聖地です。特にファッションビル「渋谷109」では、最先端のファッションブランドや人気の化粧品を購入できます。
このほかにも、渋谷パルコや宮下パーク、渋谷スクランブルスクエアなど、ショッピングスポットが豊富です。
銀座
銀座は東京でも有数のショッピングエリアです。高級ブランドの路面店が立ち並び、ハイセンスな品物を購入できます。高級ブランド以外にもさまざまな店舗があるのも銀座の魅力です。日本を代表する衣料品ブランドである「ユニクロ」の大型店舗では、豊富なカラーやサイズから洋服を選べます。
着物や緑茶、箸などの専門店もあり、さまざまな日本のお土産が買えるでしょう。
秋葉原
アニメやゲームが好きな人へのお土産を選ぶには、秋葉原がぴったりでしょう。秋葉原は、アニメやゲーム、アイドルなどサブカルチャーを発信する場所としても有名です。海外には出回っていないような作品のフィギュアやポスター、缶バッジを購入できます。
秋葉原駅の東側には家電や電子機器の店舗が豊富です。大型量販店や小規模の部品屋などのさまざまな店舗があり、価格も安いと評判があります。
原宿
原宿は日本有数のファッションの街です。竹下通りにはティーン向けのアパレルショップや雑貨店があります。
日本の「Kawaii」カルチャーが生まれた場所で、凝ったデザインや鮮やかな色使いの服・雑貨を買える店舗が多いのも特徴です。ほかの場所にはない個性的なアイテムも購入できます。
「Kawaii」については、「かわいい(Kawaii)の意味とは?対象や派生語もあわせて覚えよう」をご覧ください。
また、日本のお土産に洋服を買いたい方には、「日本のファッションの特徴は?人気のジャンルや有名ブランドを紹介」もおすすめです。
日本のお土産を購入する際のポイント
日本のお土産を購入する際は、自分の国の文化や相手の宗教を考慮したうえで、気を使わせない価格の品物を選びましょう。相手の好みや興味に目を向けるのも重要です。
相手が受け取りにくいものを避ける
自分の国の人に日本のお土産を渡す際、文化的に受け取りにくいものは避けましょう。
たとえば、中国では時計や扇子、傘などをお土産に渡すのは良くないとされています。これらの品物の中国語の発音が、不吉なイメージを連想させるからです。
宗教上の問題で、相手が控えている食べ物や飲み物がないかも、チェックしておきましょう。
豚や牛が食べられない・お酒が飲めないなどを確認したうえで、相手にふさわしいお土産を贈ることが大切です。特に加工食品を渡す場合は原材料表示を見て、禁止されている食べ物やお酒が含まれていないかをよく確認しましょう。
相手に気を使わせない価格のお土産を選ぶ
お土産を選ぶ際は、価格帯選びも重要です。家族やよほど親しい間柄でない限り、いきなり高価なお土産を渡すと驚かれてしまう可能性があります。
お土産を買う際は自分の国の文化や相手との関係を考慮し、気を使わせたり負担に思わせたりすることがない価格の品物を選びましょう。
相手が興味のあるものや好みに合ったものを買う
日本のアニメやキャラクターのグッズをお土産として買う場合は、相手の好みや興味に合っているかを考えましょう。こうした品物は子どもっぽいと捉えられることもあります。そのため、特に相手が熱心なファンでなければ、グッズを渡すのは控えたほうが良いでしょう。
日本の伝統工芸品も、世界的にマイナーなものは避けたほうが無難です。こけしや熊手、お面などのお土産は、日本文化に興味がある相手に贈りましょう。
まとめ
日本のお土産は、自国での珍しさやパッケージの綺麗さ、伝統的な日本文化が感じられるかといったさまざまな観点で選べます。商品を選ぶ際は購入したいものや予算に合わせて、デパートやショッピングモールなどの買い物スポットを使い分けるのがおすすめです。お土産は受け取りにくいものや高価なものを避けて、相手の好みに合わせて選択すると良いでしょう。