京都といえばお寺!有名なお寺や魅力、参拝方法も解説

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2023/02/28

京都といえば、お寺や神社をイメージする方も多いのではないでしょうか。この記事では日本の古くからの文化が今もなお残る魅力的な古都・京都にある有名なお寺やおすすめのお寺をご紹介!お寺の参拝方法が分からない方のために、日本独特のお寺の参拝方法もあわせてご紹介するので、京都旅行を考えている方はぜひ参考にしてみてください。

目次

  1. 京都はどんなところ?
  2. 日本のお寺の特徴と参拝方法
  3. 京都にある有名なお寺を紹介!
  4. 京都にあるユニークなお寺を紹介!
  5. 京都にある紅葉シーズンにおすすめのお寺を紹介!
  6. まとめ

京都はどんなところ?

京都はどんなところ?の画像

西暦794年から1000年以上の間、京都は日本の首都でした。京都には今もなお歴史ある建造物や文化などが多く残っており、1994年に「古都京都の文化財」として17の寺社や城が世界文化遺産に登録されました。

【外国人向け】京都の人気スポットやおすすめの観光プランを紹介」では、京都の魅力や観光地を詳しく紹介しているので、ぜひご覧ください。

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日本のお寺の特徴と参拝方法

日本のお寺の特徴と参拝方法の画像

お寺(仏教)と神社(神道)の違い

お寺は仏教、神社は神道の施設です。

仏教はインドで生まれ、アジアを中心に広まった宗教です。開祖であるブッダ(お釈迦さま)を信仰し、修業をして悟りを開くことで、死後に極楽浄土(苦しみが全くない平和で穏やかな世界)へ行けるという考え方を持っています。

一方、神道は日本で生まれた宗教です。あらゆるものに神が宿っているという考え方で、「八百万の神(多種多様な数多くの神々)」を信仰しています。

仏教については「仏教とは?基本的な教えやお釈迦さまの伝説を外国人へ分かりやすく解説」、お寺と神社の違いについては「神社とお寺の違いは何?参拝方法も解説【外国人向け】」でより詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。

日本のお寺の特徴

日本にあるお寺の多くは日本古来の木造建築で、墓地を所有・管理しています。海外のお寺や教会などと比べると日本のお寺は地味に思えるかもしれませんが、荘厳なパワースポットとして人々に愛されています。

参拝するときの服装

通常の参拝の場合、服装に決まりはありません。しかし、お寺は神聖な場所なので、清潔感のある服装を心がけましょう。

避けたほうがいい服装

  • 露出の多い服装
    例)ミニスカート、ショートパンツ、オフショルダー など
  • 殺生(生き物を殺すこと)を連想させるもの
    例)毛皮、革製品、ドクロのデザインのもの など
  • カジュアルすぎる服装
    例)ダメージジーンズ、ビーチサンダル など
  • 帽子やサングラス
    本堂でお参りをするときには帽子やサングラスは外しましょう。

参拝方法

日本の神社やお寺には参拝の作法があり、それぞれ違うので気をつけましょう。ここでは、お寺の参拝方法をご説明します。

お寺の参拝の作法

  • 山門(寺の門)の前で一礼し、敷居(足元にある段差)を踏まずにくぐる
  • 手水舎(参拝者が手や口を清める場所)で、手を洗い、口をすすぐ

【手水舎での作法の流れ】

  1. 手水舎の前で軽く一礼をする
  2. 右手で柄杓(水をすくう道具)を持ち、水をすくって左手にかける
    ※手や口を清める際、水は水盤(水瓶)の外に流しましょう!
  3. 左手に持ち替え、水をすくって右手にかける
  4. 再度右手に持ち替え、水をすくって左手の手のひらに水をためる
  5. 左手の水を口に含んで口をすすぎ、左手で口を隠して静かに水を吐き出す
    ※柄杓に直接口をつけつけないようにしましょう!
  6. 柄杓で水をすくい左手にかけ、柄杓を立てて残った水を柄の部分(持ち手の部分)にかける
  7. 柄杓を元の場所に戻し、手水舎に軽く一礼する
  • 梵鐘(大きな釣り鐘)があって鳴らすのを許可されている場合は、お参りの前につく
  • お参りをする

【お参りの流れ】

  1. 線香がある場合は、線香を焚いたり、煙を浴びる
  2. 本堂へ行き、一礼をして賽銭(お金)を賽銭箱に入れる
    ※賽銭の金額は、自分の気持ちで決めてOK!
    ※投げ入れず、そっと入れましょう!
  3. 静かに胸の前で合掌して(手を合わせて)、心の中で祈る
    ※神社では手をたたきますが、お寺ではたたいてはいけません!
  4. 一礼をする
  • 山門から出る前に本堂に向かって一礼し、敷居を踏まずにくぐる

京都にある有名なお寺を紹介!

京都にある有名なお寺を紹介!の画像

京都には有名なお寺が数多くあり、地元の方々はもちろん、世界中から多くの観光客が訪れています。ここでは、その中でも特に有名で世界遺産にも選ばれているお寺を5つご紹介します。

清水寺

清水寺の画像

清水寺は、約1250年前に建てられました。これまで何度も火災に見舞われましたが、そのたびに再建され、1994年にユネスコ世界文化遺産に登録されました。本堂から張り出された「舞台」は崖の上にあり、4階建てのビルに相当するほどの高さで迫力があります。

見どころ

春は桜、夏は新緑の木々、秋は紅葉、冬は雪景色…と、どの季節に訪れても楽しめます。遠くから見る舞台は美しく、舞台から望む景色は圧巻です。

また、清水寺の随求堂では、「胎内めぐり」という体験ができます。胎内(母親のお腹の中)にいるかのような真っ暗闇の中を数珠の綱を頼りに突き進み、その先にある石に触りながら願い事をすると願いが叶うと言われています。

ことわざ「清水の舞台から飛び降りる」

その昔、「清水寺の舞台から飛び降りて生き延びたら願いが叶う」という言い伝えがあり、願掛けとして飛び降りた人もいました。そのことから、「覚悟して大きな決断をする」という意味で「清水の舞台から飛び降りる」ということわざが生まれました。大きな買い物をするとき、転職をするときなどに「清水の舞台から飛び降りるつもりで(覚悟で)~する」という形で使われます。

今年の漢字

その年の世相を表す漢字一字を公益財団法人日本漢字能力検定協会が全国から公募し、その中から選ばれた一字を「今年の漢字」として、毎年12月12日に清水寺の舞台で住職が大きな筆で大きな紙に書いて発表しています。1995年から始まり、これまでに「絆」「金」「災」などが選ばれました。「今年の漢字」は、年末の風物詩となっています。

金閣寺(鹿苑寺)

金閣寺(鹿苑寺)の画像

正式名称は「鹿苑寺」ですが、きらびやかな舎利殿「金閣」が注目されて「金閣寺」と呼ばれています。元々は室町幕府(1336~1573年)3代将軍の足利義満の別荘でしたが、遺言により義満の死後にお寺になりました。完成から500年以上数々の危機から逃れてきた金閣寺ですが、1950年に火災で舎利殿が全焼しました。再建不可能かと思われましたが、政府の補助や全国からの寄付金などによってその5年後に再建されました。

見どころ

「金閣寺」の名の通り、やはり見どころは金色に輝く舎利殿です。現在の舎利殿には20kg(約1億4000万円)の金箔が使われており、屋根には輝く鳳凰像が鎮座しています。金閣寺の目の前には大きな池があり、その水面に映る「逆さ金閣」もまた美しいです。

おすすめの時期は、冬。雪化粧された冬景色は金色が映えて絶景です。

銀閣寺

銀閣寺の画像

正式名称は「東山慈照寺」ですが、金閣寺と対比されて「銀閣寺」と呼ばれるようになったと言われており、銀箔は使われていません。元々は8代将軍の足利義政(金閣寺を建てた義満の孫)の別荘でしたが、遺言により義政の死後にお寺になりました。

金閣寺とは正反対の「わびさび(侘しさと寂しさ)」を象徴する簡素な造りですが、その美しさに風情を感じることができます。義政は戦乱から逃れるためにこの地で隠居生活をしていたと言われ、その時の心情も反映されているのかもしれません。

見どころ

銀閣寺で最も有名なのが観音殿(銀閣)です。しかし、義政は完成の1年前に亡くなってしまったため、その目で見ることができませんでした。日本最古の書院造りの建物である「東求堂」とともに、500年以上たった今でも現存している貴重な建物として国宝となっています。

また、庭園は有名な庭師「善阿弥」が担当したと言われており、その美しさからは「日本の美」を感じることができるでしょう。

東寺(教王護国寺)

東寺(教王護国寺)の画像

794年、奈良から京都に都が移され日本の首都「平安京」が誕生しました。その遷都とともに建てられたのがこの東寺で、国立の寺院でした。その後、天皇から中国から密教という仏教を学んできた弘法大師空海(日本の仏教「真言宗」の開祖)へ託され、日本で初めての密教寺院となりました。1200年以上たった今でも現存する平安京の唯一の遺構です。

正式名称は「教王護国寺」。元々は東寺と西寺がありましたが、現在は東寺のみとなっています。

見どころ

京都駅から徒歩15分とアクセスしやすいお寺です。

新幹線の窓からも見える「五重塔」は、日本一の高さの木造建築で、約55メートルあります。普段は夕方に閉門しますが、桜や紅葉の季節にはライトアップが行われ、夜の東寺を楽しむことができます。

平等院

平等院の画像

平等院は、平安時代の1053年に関白(天皇の補佐役)であった藤原頼通によって建てられました。藤原一族の全盛期の建物で、華やかなのが特徴です。「極楽浄土」の世界を表現していると言われています。

見どころ

左右対称の「鳳凰堂」は、池の中島にあるので池の上に浮かんでいるように見え、水面に反射した鳳凰堂もまた美しいです。屋根には金色に輝く鳳凰像があり、存在感を放っています。

この鳳凰堂の中には国宝の阿弥陀如来坐像や壁画があるので、内部拝観もおすすめです。説明は日本語で行われますが、受付で伝えると外国語の説明文をもらうことができます。

鳳凰堂は10円玉の裏側、鳳凰像は1万円札の裏側のデザインに使用されているので、チェックしてみてください。

※2024年に新紙幣が発行される予定で、デザインが変わります。

京都にあるユニークなお寺を紹介!

京都にあるユニークなお寺を紹介!の画像

ここでは、他のお寺とは一味違うユニークな特徴があるお寺を6つご紹介します。

南禅寺

南禅寺の画像

南禅寺の三門は「日本三大門」の一つで、高さが約22メートルあります。その三門の上から一望できる京都の街は絶景です。また、レンガ造りでアーチ型の「水路閣」は、その美しさから映画やドラマ、アニメの舞台としても使われ、人気のフォトスポットとなっています。「水路閣」は琵琶湖の水を京都市内に届けるために作られた水路で、現在も水路として利用されています。

三十三間堂(蓮華王院)

三十三間堂(蓮華王院)の画像

正式名称は「蓮華王院」ですが、本堂の柱間(柱と柱の空間)が33あることから「三十三間堂」と呼ばれています。この本堂は「日本一長い木造建築」であり、その中には1001体もの千手観音像があります。本堂・千手観音像はともに国宝に指定されています。千手観音像はそれぞれ顔が異なり、身近な人や好きな人、会いたい人に似た顔があると言われているので、みなさんも探してみてはいかがでしょうか。

西芳寺(苔寺)

西芳寺(苔寺)の画像

西芳寺は境内が苔にびっしり覆われていることから「苔寺」と呼ばれています。特に緑が映えて神秘的な夏の時期がおすすめで、息をのむ美しさです。

ただし、参拝には事前に申し込みが必要なのでご注意ください。

申し込み方法:往復はがき/オンライン

※くわしくは西芳寺「事前申し込み方法」をご覧ください。

華厳寺(鈴虫寺)

華厳寺(鈴虫寺)の画像

華厳寺は、夏の終わりから秋にかけて鳴く鈴虫の鳴き声が一年中聞こえることから「鈴虫寺」と呼ばれており、「御利益があるお寺」として有名です。こちらでは住職の説法(仏教の教え)をお茶と和菓子をいただきながら聞くことができ、落語のようにコミカルでおもしろいと評判です。また、幸福地蔵菩薩は「住所・名前・願い事を伝えると一つだけ願いが叶う」と言われており、実際に願いが叶ったという方も多くいるようです。

祇王寺

祇王寺の画像

祇王寺は、「平家物語」という鎌倉時代(1185~1333年)の物語にも登場するお寺です。「悲恋の尼寺(悲しい恋をした女性が出家したお寺)」として知られており、静寂で癒されます。見どころはかやぶき屋根の草庵(本堂にあたる建物)と苔庭で、どの季節に行ってもその美しさに心惹かれることでしょう。

実光院

実光院の画像

実光院は秋から春にかけて咲く不断桜が有名で、秋には紅葉と桜、冬には雪と桜を同時に楽しむことができる珍しいスポットです。拝観料に茶菓子が含まれており、客殿でお茶と和菓子をいただきながら庭園を眺めることができます。

京都にある紅葉シーズンにおすすめのお寺を紹介!

京都にある紅葉シーズンにおすすめのお寺を紹介!の画像

ここでは、紅葉の時期におすすめのお寺を4つご紹介します。

混雑が予想される紅葉の時期は予約が必要な場合があるので、事前にホームページで情報をご確認ください。

永観堂(禅林寺)

永観堂(禅林寺)の画像

永観堂の紅葉は「古今和歌集」という平安時代(794~1185年)の和歌にも登場し、1000年以上たった今でも人々に愛されている歴史ある紅葉の名所です。池の水面に映る紅葉や、京都の街を一望できる「多宝塔」という二重塔から見る紅葉がおすすめです。紅葉の時期には、夜間のライトアップも行われています。

また、顔が左に向いている「みかえり阿弥陀」と呼ばれる仏像も有名です。これは、「思いやり深く周囲をみつめる姿勢」などを表現していると言われています。

東福寺

東福寺の画像

約2000本の紅葉が植えられており、見頃の11月中旬~下旬には境内が真っ赤に染まります。「通天橋」と呼ばれる渡り廊下からの眺めは特に圧巻の美しさです。紅葉の状況は東福寺のホームページに随時写真がアップされるので、拝観前にチェックしましょう。

日中は多くの人々で賑わいますが、早朝と夜間に行われている特別拝観ではゆっくりと見てまわることができます。

圓光寺

圓光寺の画像

圓光寺は江戸幕府初代将軍の徳川家康が開いた学校が始まりのお寺です。「十牛之庭」と呼ばれる庭が美しく、縁側に座って眺めることができます。本堂の柱を額縁に見立てて庭園を絵画のように楽しむのもおすすめです。

また、紅葉が散った後の「敷き紅葉」も楽しめます。頬杖をついた可愛いお地蔵さまと一緒に写真を撮るのもいいでしょう。

源光庵

源光庵の画像

源光庵の見どころは、2つの窓から見る紅葉です。四角い窓は「迷いの窓」と呼ばれ、人間の生涯を象徴しています。円い窓は「悟りの窓」と呼ばれ、「禅と円通」の心を表し大宇宙を表現しています。ただ美しい景色を眺めるだけでなく、自分を見つめ直してみるとよいでしょう。新緑の夏、銀世界の冬もおすすめです。

まとめ

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京都は歴史ある古都で、有名なお寺が数多くあります。四季折々の風情を楽しむことができるので、訪れる季節によっても、時間によっても、異なる印象を受けるでしょう。京都を訪れる際は、ぜひ参考にしてください。

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