「外国人留学生が日本でアルバイトをする際のルールは？」「違反するとどうなるの？」と疑問に思う方もいるでしょう。外国人留学生が日本でアルバイトを始めるには「資格外活動許可」の取得が必要です。また、アルバイトをする際は労働時間や職種に制限があります。
このコラムでは、外国人留学生が日本でアルバイトをする際のルールを詳しく解説。人気の職種も紹介しているので、日本でアルバイトをするときの参考にしてください。
目次
日本での仕事探しで悩んでいませんか？
外国人留学生が日本でアルバイトを始めるには
外国人留学生が日本でアルバイトを始めるには、居住地を管轄する地方出入国在留管理局へ申請し、「資格外活動許可」を取得しましょう。手数料は無料で、基本的には「資格外活動許可申請書」を提出すれば取得可能です。パスポートや仕事内容を説明する書類などの提出を求められた場合は、必要に応じて提出しましょう。また、提出から許可をもらえるまで2週間～2ヶ月ほど掛かります。許可を得ずに働くと、不法就労とみなされ退去強制になる可能性があるため、日程に余裕をもって申請しましょう。
なお、外国人留学生の代わりに、留学先の学校が資格外活動許可が手続きの取次を行ってくれる場合もあります。
参照元 出入国在留管理庁 資格外活動許可について
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外国人留学生が日本でアルバイトをする際のルール
外国人留学生が日本でアルバイトをする際、労働時間に制限があったり勤務してはいけない職種があったりなど、いくつかのルールが設けられています。ルール違反をすると退去強制になる可能性があるため、以下の内容をよく確認しましょう。
労働時間の制限を守る
外国人留学生が日本でアルバイトができるのは、「1週間で28時間」とルールで決められています。ただし、夏休みや冬休みなどの長期休業中は、1日8時間以内であればアルバイトが可能です。複数のアルバイトをしている場合は、労働時間の合計が規定の範囲内でなければなりません。
風俗関連の仕事はしない
外国人留学生は以下に挙げる職種でアルバイトをしてはいけません。
・パチンコ店
・ゲームセンター
・スナック
・バー
・クラブ
・キャバレー
・麻雀店
上記以外にも風俗に関連する仕事は、外国人留学生のアルバイトとして相応しくないため一切禁止されています。バーで皿洗いをしたり、麻雀店で清掃を担当したりすることも同様に禁止されているので注意しましょう。
労働条件や保険に関する内容を確認する
外国人留学生が日本でアルバイトをするときは、労働条件や保険に関する内容を確認するのも大切です。労働基準法では、給与や休日あるいは労働時間などの労働条件が、同じ仕事をする日本人と外国人で差異があってはならないとされています。たとえば、日本人のアルバイトと比べて、外国人留学生の「時給が安い」「労働時間が長い・短い」などがあってはなりません。仮に、日本人と外国人の待遇を区別をしている店舗や企業だった場合、労働基準法違反に該当するので応募を控えるのが賢明でしょう。
なお、外国人留学生がアルバイトをする際は、外国人留学生は労働時間が短く社会保険の加入条件を満たさず、厚生年金・雇用保険への加入もできません。「労災保険」の加入と「所得税」の支払いのみが必要です。また、外国人留学生の出身国と日本が租税条約を締結している場合は、所得税が免税されることもあります。「外国人留学生のアルバイトは時間や職種に制限がある！罰則や注意点を解説」のコラムでも、外国人留学生がアルバイトとして働ける職種や注意点を紹介しているので、あわせてご確認ください。
外国人留学生がルールに違反した場合の罰則
外国人留学生がアルバイトをする際、ルールに違反すると留学生としての在留資格が取り消され、退去強制になる可能性があります。退去強制で日本を出国すると、最低でも5年間は日本に入国できません。また、雇用主である店舗や企業も、懲役刑や罰金刑に処されます。外国人留学生のアルバイトにおいて注意すべき罰則は、「外国人留学生のアルバイトに禁止事項はある？注意点や罰則を解説」のコラムにもまとめてあるので、一度確認しておくと良いでしょう。
外国人留学生に人気の日本のアルバイト
外国人留学生に人気の日本のアルバイトは、飲食店やコンビニエンスストアなどさまざまです。以下で紹介するのでご参照ください。
飲食店
カフェやレストラン、居酒屋などの飲食店は、日本語での会話力を身につけたい外国人留学生に人気のアルバイトです。着物や和服で接客する料亭や和食レストランもあります。また、飲食店のなかには、まかない（食事）を安価で提供してもらえる場合もあるようです。食費を節約したい方は、「まかない付き」「食事補助」を基準に選ぶのも一つの手でしょう。
コンビニエンスストア
外国人留学生に人気のアルバイトとして、コンビニエンスストアも挙げられます。主な業務はレジ打ちや品出し、清掃作業などです。応募の際に専門的な知識はは求められません。また、早朝・昼間・夕方・深夜などさまざまな勤務時間帯があります。そのためコンビニエンスストアは、学校のある平日と休日で勤務時間を変えたいと考える外国人留学生にとって働きやすい職場でしょう。
語学教師
語学教師は、外国人留学生にとって人気のアルバイトの一つです。近年、外国語を学ぶ日本人が増えていることから語学教師の需要が高く、ほかのアルバイトと比べて時給が高い傾向にあるのが人気の理由でしょう。ただし、アルバイトとはいえ教師として働くからには、「言語を話せる」だけでなく「習得できるように教える」責任があります。生徒の目標レベルや学習期間などの要望を把握し、効率良くレッスンができるよう努力が必要です。また、語学を学ぶ日本人の多くは学生や社会人のため、夕方～夜の時間帯にレッスンが多いでしょう。すると、アルバイトができる時間帯も、おのずと限られてしまいます。
語学教師のアルバイトをしたい外国人留学生は、一般的な求人サイトのほか語学教師専用の求人サイトも活用し、自身の希望に合う求人があるかどうか調べましょう。
通訳や翻訳
通訳や翻訳も、日本にいる外国人留学生に人気が高いアルバイトです。店舗や窓口、コールセンターなどで外国人の通訳を担当する仕事があります。また、企業で資料やメールの翻訳をするアルバイトもあるようです。通訳や翻訳の仕事は、語学教師と同様に時給が高い傾向があります。しかし、高度な日本語能力がある外国人留学生でないと、正確に仕事をこなすのはなかなか難しいでしょう。
ホテルスタッフ
ホテルスタッフも外国人留学生に人気のアルバイトです。日本のホテルには、日本人だけでなく世界各国から観光客が訪れます。そのため、「日本語力をもっと伸ばしたい」「母国語を使って働きたい」と考える外国人留学生におすすめです。また、ホテルスタッフの仕事を通じて、日本ならではのルールや「おもてなし」を知れるでしょう。
まとめ
外国人留学生が日本でアルバイトを始めるには、「資格外活動許可」を取得する必要があります。許可なく働くと、不法就労で退去強制になる可能性があるので注意しましょう。また、風俗関連の仕事が禁止されていたり、1週間の就労が28時間以内に制限されていたりなどのルールがあります。ルールに違反すると、留学生としての生活が継続できなくなるだけでなく日本での就職も難しくなるでしょう。資格外活動許可を得たあとも、日本で外国人留学生に認められているルールをしっかり守ってアルバイトをする必要があります。
