有名な日本の食べ物といえば?各地方の郷土料理も紹介

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2024/07/03

日本の食べ物といえば何を思い浮かべますか?寿司、天ぷら、たこ焼き、ラーメン――。日本には海外でも有名な食べ物や美しい食文化が存在し、郷土料理も多種多様です。食べる人へのもてなしの心から、器や室内の装飾に工夫を凝らす文化もあります。

この記事では、有名な日本の食べ物や料理を紹介。各地方の郷土料理についても説明しているので、旅行や出張で訪れた際はぜひチェックしてみましょう。

目次

  1. 日本の食べ物と文化
  2. 有名な日本の食べ物や料理25選
  3. 日本の有名な各地方の郷土料理や食べ物10選
  4. まとめ

日本の食べ物と文化

日本食には古くから食べられてきた和食だけでなく、海外から伝わった料理をアレンジしたものも含まれます。多種多様な郷土料理や客へのもてなしの心は日本の食文化の特徴の一つです。ここでは、日本の食べ物と文化について紹介します。

「日本の食べ物=和食」ではない?

日本の料理や食べ物がすべて和食というわけではありません。

一般的には、日本で古くから食べられてきた料理を「和食」、和食を含めた日本で主に食べられている料理を「日本食」といいます。たとえば、伝統的な懐石料理は「和食」、外国人に人気のお好み焼きやラーメンなどの料理は「日本食」です。

2013年にユネスコ無形文化遺産に登録された「和食」は、自然を尊ぶという日本人の気質に基づいた「食」に関する習わしのことを指します。基本的な構成はご飯と汁物、数種類のおかずです。

日本食には海外の料理をアレンジした料理も含まれる

日本食のなかには、海外から伝わった料理・食材を独自にアレンジした食べ物もあります。たとえば、カレーライスやカレーうどんはインドの「カリー」を日本風にアレンジした料理です。

インドのカリーは、香辛料が効いた汁気の多い煮込み料理を指します。お米やチャパティと呼ばれるパンとあわせて食べるのが一般的です。一方、日本のカレーはカレー粉(カレールウ)を使ったとろみのある煮込み料理を指します。日本人の味覚に合うよう香辛料の量や味付けが調整されているのが特徴です。

ほかには、イタリアのパスタ料理をもとにケチャップで味付けしたナポリタンや、フランス料理のコートレットを参考に豚肉に衣をつけて揚げたカツレツなども日本食に分類されます。

日本の食文化

日本の食文化の特徴の一つは、多種多様な郷土料理です。地域特有の風土や食材、文化などを活かしたさまざまな料理が継承されてきました。日本でよく使われる調味料のみそや醤油でさえも、地域によって味が異なります。各地を訪れたときはその地域の郷土料理を味わってみるのも良いでしょう。

和食では食べる人へのもてなしの心から、美しい器が使用されたり室内に綺麗な装飾が施されたりします。たとえば、ごはんや汁物、焼き魚、煮物などの種類に応じて茶碗やお椀、平皿、深皿などが使い分けられるのです。季節ごとに、春は桜をかたどったもの、夏は涼しげなガラスなどと器を変える料亭も。室内の装飾としては、生け花や掛け軸を飾るお店もあります。

日本の食文化の特徴は「日本の有名な食べ物とは?食文化の特徴や郷土料理も紹介」でも詳しくまとめています。

参照元
農林水産省「「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されています」
文化庁「食文化あふれる国・日本

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有名な日本の食べ物や料理25選

ここでは日本の有名な食べ物や料理について紹介します。興味があるメニューはぜひチェックしてみてください。

1.寿司

日本では古くから生魚を食べる文化があり、代表的な料理に寿司があります。寿司は酢飯に生魚や調理した魚介類をのせた料理です。回転寿司や板前寿司、日本食レストランで食べられます。特に回転寿司は、リーズナブルな値段でさまざまな寿司を楽しめるので老若男女問わず人気です。

板前と呼ばれる寿司職人がいる板前寿司は、回転寿司に比べて値段が高くなるものの、旬の食材を味わえるうえ魚に関する解説を聞くことができます。

和食レストランでは、皿の上にさまざまな種類の寿司をのせて提供するスタイルが一般的です。そばやうどんとセットで注文できることもあり、日本の食べ物を一度に楽しみたい人に人気があります。

寿司には一般的な「にぎり寿司」以外にも、具材を混ぜ込んで作る「ちらし寿司」や、保存食として誕生した「押し寿司」など、さまざまなスタイルの寿司が存在します。

2.うどん

うどんとは、小麦粉を練って作ったある程度太さや長さがある麺のことです。提供に時間が掛からず値段も安価なので、日本では気軽に食べられるファーストフードのような位置付けで親しまれています。

うどんの魅力は、さまざまな食べ方があるところです。だしの効いた温かいつゆとあわせた「かけうどん」や、冷たいつゆに付けながら食べる「ざるうどん」、丼に薬味とつゆをいれて混ぜて食べる「ぶっかけうどん」などがあります。また、合わせる食材を選ばないため、生卵や天ぷら、カレー味のつゆなど、さまざまなアレンジが可能です。

3.そば

そばは、そばの実からできた「そば粉」を練って作った麺で、カツオや昆布からとった出汁で食べるのがスタンダードです。一味唐辛子やネギ、わさびなどと一緒に食べると、また違った味わいを楽しめます。すりおろした大根をトッピングした「おろしそば」や鴨肉と焼いたねぎをのせた「鴨南蛮そば」など、さまざまなバリエーションがあるのも魅力です。

日本では、引っ越しや年越しなどの祝いごとの際にそばを食べる風習があります。由来は諸説ありますが、「すぐ切れる=厄災からの縁を切る」「長く伸びる=長寿を願う」などの説が有力です。

4.たこ焼き

たこ焼きは大阪で生まれた「粉もん料理」の一つです。専門店や軽食屋で出されるほか、お祭りの屋台料理としても知られていて、大人から子供まで人気があります。

一口サイズのたこ焼きにはタコや紅ショウガ、ねぎなどが入っており、外はカリッと中はとろっとした独特な触感が特徴です。マヨネーズやソースで味付けされるのが一般的ですが、だし汁に付ける食べ方もあります。たこ焼きは6~8個程度で1皿として売られており、軽食として食べる人も多い料理です。関西地方が発祥ですが、現在は日本のどの地域でも食べられます。

5.お好み焼き

お好み焼きはキャベツや豚肉、卵などの具材とともに小麦粉の生地を鉄板で焼き、ソースをかけて食べる料理です。メニューによってさまざまな具材を楽しめます。

「煎餅(センビン)」という、水で溶いた小麦粉を薄く広げて焼いた中国の食べ物や、「ふの焼き」と呼ばれる茶菓子が由来だといわれています。昭和になると、駄菓子屋で販売されていた「一銭洋食(いっせんようしょく)」という食べ物が子どもたちに人気になりました。一銭洋食は水で溶いた小麦粉を鉄板で焼きウスターソースとネギをかけたもので、現在のお好み焼きの原型になったといわれています。

お好み焼きで有名なスタイルは、関西風と広島風です。関西風は生地と具材をすべて混ぜてから焼きますが、広島風は生地に具材を重ねて焼きます。また、麺を入れるのも広島風の特徴です。日本でお好み焼きを食べる際は、お気に入りのスタイルや味を見つけてみましょう。

6.天ぷら

日本の天ぷらは海外のフリッターと異なり、衣が薄くサクサクした触感が特徴です。野菜や海鮮、きのこ類を材料に作られることが多く、和食の定番として人気があります。天つゆや塩を付けて食べるのが一般的です。

日本の小麦粉は海外で流通してる種類よりもきめが細かいため、食材本来の触感も楽しめます。本格的な天ぷらを楽しみたい場合は、職人が目の前で揚げてくれる専門店がおすすめです。和食レストランや和風の居酒屋だと、リーズナブルな値段で食べられます。

7.ラーメン

ラーメンは、中国の麺料理「拉麺(ラーミエン、ラーメン)」を日本人の味覚に合うようにアレンジした食べ物です。中華料理のイメージが強いですが、中国には日本のようなラーメンはありません。

日本のラーメンは、しょうゆやみそ、とんこつなど多様なバリエーションがあり、多くの愛好家がいます。初めて行くなら、個人経営の店よりもチェーン展開されているラーメン店のほうがおすすめです。外国語のメニューがあったり英語が話せるスタッフがいたりする場合があります。

8.つけ麺

つけ麺はラーメンの一種で、中華麺を一口ずつスープに付けながら食べる料理です。ラーメンやパスタとは異なるもちもちした触感を持つ太麺と、魚介や豚骨をベースにした濃い味付けのスープの組み合わせは幅広い世代の人々に人気があります。

店によっては、麺を温かい状態で出したりつけ汁を薄めてスープとして飲めるようにしていたりと、工夫が凝らされているのも特徴です。また、麺の大盛りやおかわりが無料の店もあり、満足いく量を安く食べられます。食事を最大限楽しむための工夫が凝らされているのも、つけ麺の魅力です。

ラーメンとつけ麺両方を提供している店も多いので、食べ比べてみるのも良いでしょう。

9.肉じゃが

肉じゃがは、じゃがいもや肉、玉ねぎ、人参などの具材を煮込んだ料理です。味付けには醤油や砂糖、みりん、和風だしなどが使われます。

日本では「おふくろの味」の定番とされている料理です。「おふくろ」とは男性が自分の母親を指すときに使う言葉。「おふくろの味」とは幼少期に母が作ってくれた家庭料理を意味します。醤油やだしなど、和食に定番の調味料が使用されているものには、懐かしさを感じる日本人が多いのです。

10.牛丼

牛丼は、薄く切った牛肉をたまねぎなどと甘辛く煮込み、どんぶりのご飯にかけた料理です。現在ではさまざまな牛丼チェーン店があり、牛丼はファーストフードとして手軽に食べられています。並盛が500円以下で食べられる店が多数で、ねぎや卵、ポン酢などを楽しめるメニューがある場合も。味噌汁をつけたセットメニューの販売がある店も多く、安くても満足感を得たい人にはおすすめです。

牛食文化が広まったのは明治時代で、牛肉や野菜を煮込む「牛鍋」や、ごはんに牛肉を乗せる「牛飯」が誕生しました。牛丼チェーン店である「吉野家」の創業者が牛飯に注目し、牛肉とご飯をどんぶりに入れて提供したことが「牛丼」の始まりといわれています。

11.うなぎ

うなぎは、何世紀も前から日本で食べられてきた人気の魚です。漁獲量が少なく貴重なため、日常的に食べるというよりは、高級な食べ物として扱われています。

さまざまな調理方法があり、メジャーなのは甘辛いたれを付けながら焼く「かば焼き」です。うなぎのかば焼きをご飯のうえにのせた「うな重」は、特別な日のごちそうとしてよく食べられます。うなぎ料理は世界にもありますが、かば焼きにするのは日本独自の調理法です。

うなぎのかば焼きを刻んでご飯にのせた「ひつまぶし」や、直火で焼いたうなぎを塩やわさびで食べる「白焼き」も人気なので、ぜひ試してみてください。

12.餃子

餃子は、小麦粉でできた皮のなかに肉や野菜などを入れ、焼いたり茹でたりする料理です。ラーメンと同じく、中国から伝わったあとに日本で独自のかたちに変化していきました。中国では茹で餃子が主流ですが、日本では焼き餃子が定番です。中華料理屋で提供されるのが一般的で、ラーメンやチャーハンと一緒に食べる人も多くいます。

日本には「餃子の街」として知られる都市がいくつかあり、栃木県宇都宮市や静岡県浜松市、宮崎県宮崎市が特に有名です。それぞれの都市によって味付けや付け合わせが異なり、特色ある餃子が食べられます。

13.しゃぶしゃぶ

しゃぶしゃぶは、薄切りの牛肉や豚肉を出汁にくぐらせ、ポン酢やごまだれなどに付けて食べる料理です。肉のほかに、ブリやタイ、フグなど魚介類のしゃぶしゃぶもあります。モンゴルや中国で食べられていた、羊肉をスープに潜らせる「涮羊肉(シュワンヤンロウ)」がもとになり生まれました。

日本人にとってしゃぶしゃぶのイメージは、高級なごちそう料理です。しかし、昨今では安価な値段で食べ放題を楽しめる、しゃぶしゃぶ専門のファミリーレストランも登場しています。

14.すき焼き

すき焼きは、薄く切った牛肉をたれで煮焼きして、溶き卵につけて食べる料理です。具材は豆腐やしらたき、長ネギなどが使われます。

関東の家庭料理では「割り下」というすき焼きに使われる煮汁に、肉や野菜を入れて煮て調理します。関西では、牛肉を焼いてから砂糖や醤油などで味を整え、野菜を入れる調理法です。このように、すき焼きは関東と関西で作り方が異なります。

15.馬刺し

馬刺しは馬の肉の刺身のことです。日本では、熊本県の名物として知られています。馬肉を食べる国はほかにもありますが、火を通さず生のまま食べる国はほとんどありません。

馬刺しは淡泊でさっぱりしているので、甘口醤油やにんにく、しょうがなどと一緒に食べます。脂身の多い「たてがみ」と赤身の「ロース」部分では味が異なるので、さまざまな部位を楽しめる盛り合わせを選ぶのがおすすめです。

16.牛タン

牛タンとは牛の舌の部分を指します。焼肉店では、薄切りを焼いてネギ塩だれと一緒に食べるのが人気です。また、宮城県仙台市では、厚切りの牛タン焼きと牛スープ、とろろがセットになった「牛タン定食」が名物になっています。

牛タンを食べる国はほかにもありますが、日本のように人気の部位とはいえません。日本に来て初めて牛タンの美味しさを知ったという人も多いようです。

17.焼肉

さまざまな部位の肉を焼いて楽しむ焼肉は、日本のごちそうの定番です。焼き肉屋ではキムチや冷麺もメニューにあるので、韓国料理と思われがちですが、韓国で食べられている焼肉と日本式の焼肉は形式が異なります。

韓国の焼肉は豚肉が中心ですが、日本は牛肉が一般的です。また、韓国では基本的にサンチュやエゴマなどの野菜にお肉を包んで食べますが、日本では肉だけで食べたりご飯と一緒に食べたりします。

18.とんかつ

とんかつは、豚のヒレ肉やロース肉に小麦粉や卵、パン粉などの衣を付けて揚げた料理です。日本で発達した西洋料理の一つで、日本人の舌に合うようにたくさんの油を使った「ディープフライ」の調理法が用いられています。サクサクの衣と、分厚くジューシーな豚肉が相性バツグンです。

飲食店では、ご飯や味噌汁、漬け物とともに定食メニューとして提供されています。また、とんかつをパンで挟んだカツサンドやカレーライスに載せたカツカレー、たまねぎと一緒に卵でとじたカツ丼など、楽しみ方が多いのもとんかつの魅力といえるでしょう。

とんかつソースは、西洋のウスターソースをもとに日本に合うよう独自に進化したソースです。

19.焼き鳥

鶏肉を串に刺して焼く「焼き鳥」は、お酒のおつまみとしてよく食べられます。定番のももやささみのほか、砂肝やぼんじりなど、さまざまな部位を最適の焼き加減で楽しめるのが魅力です。味付けは塩かたれが一般的で、好みによって選べます。

メニューが豊富な焼き鳥店では、鶏肉だけでなく、トマトやアスパラベーコン、ししとうなどの野菜串も楽しめるでしょう。

20.納豆

納豆は大豆を発酵させてつくる食べ物で、付属のたれやからしを混ぜて食べます。外国にも納豆はありますが、粘り気の強さは日本の納豆の特徴です。ねばりにはグルタミン酸という旨味成分が含まれます。また、血栓を分解する働きがあると言われているナットウキナーゼは納豆特有の成分です。

さまざまな種類がありますが、最もポピュラーなのは丸大豆納豆でしょう。スーパーマーケットで購入できます。独特のにおいがあるため好き嫌いが分かれる食べ物といえますが、日本では一般的な食べ物です。興味がある方は、ぜひ挑戦してみてください。

21.おにぎり

おにぎりは、炊いたご飯を三角形や球形に握った食べ物です。塩で味付けを行ったり、中にさまざまな種類の具を入れたりして楽しめます。外側に海苔を巻く場合もあり、持っても手にお米がつかず便利です。昼食に食べられることが多く、自分で作るほかにコンビニエンスストアでも購入できます。

おにぎりの中の具は、おかか、ツナマヨ、鮭フレーク、梅干し、高菜など幅広く選べます。おかかとは薄く削られたかつお節のことで、ツナマヨはツナをマヨネーズで和えた食べ物の略称です。日本にはおにぎりの専門店もあり、なかには50種類以上のおにぎりがあるお店もあります。

22.唐揚げ

唐揚げは食材に小麦粉や片栗粉をまぶし、揚げ油で揚げて作ります。食材は鶏肉を使うのが一般的で、下味の調味料は醤油やにんにく、生姜などです。「唐揚げ」という料理は江戸時代に中国から伝来しましたが、現在の唐揚げとは違う料理でした。鶏の唐揚げは日本独特のもので、戦後から食卓に浸透してきたといわれています。

食感は小麦粉と片栗粉の違いによって変わりますが、同量ずつ使う場合はカリカリとした食感とジューシーさを味わえるでしょう。唐揚げは家庭料理としても作れますが、スーパーマーケットのお惣菜コーナーで購入できます。

23.玉子焼き

玉子焼きは、味付けした卵を厚く焼いた料理です。家庭でも手軽に作れ、お弁当の定番料理といわれています。調味料があれば自分で作ってみるのも良いでしょう。専門店や多くのコンビニでも購入が可能です。

関東と関西で見た目や味が異なります。関東風の玉子焼きは、砂糖や醤油を入れた甘露だしとともに焼く甘い味付けです。適度に焦げ目がつき、厚く巻かれ「厚焼き玉子」とも呼ばれます。
関西風の玉子焼きは、「だし巻玉子」と呼ばれ、だしが多く入っているのが特徴です。みりんや塩などが使われ、塩味が効いた味付けだと感じるでしょう。焦げ目はつけず、大根おろしを添えて食べます。

24.抹茶

抹茶は緑茶の一種で、日光を遮った茶葉を揉まずに乾燥し、粉末状にしたものです。日光の遮断によって、渋味が減り旨味が増えるという特徴があります。飲用や食品加工用の抹茶があり、スーパーやコンビニでは抹茶ラテや抹茶味スイーツの購入が可能です。

お茶は中国から日本に伝わったといわれています。室町時代には茶室や茶道具を使うようになり、千利休が現在の茶道(さどう)を確立しました。茶道とは客にお茶を振る舞う儀式のことで、もてなしの精神や茶室、茶道具、和菓子などが楽しめる伝統文化です。茶道のお茶会では、抹茶を茶筅(ちゃせん)と呼ばれる道具を使い、お湯と混ぜて飲みます。

25.和菓子

和菓子とは日本の伝統的なお菓子のことをまとめて呼ぶ言葉です。原型は縄文時代に生まれたといわれ、外国のお菓子から影響されながら発展してきました。一般市民でも和菓子を普段から楽しめるようになったのは江戸時代になってからです。
和菓子は100種類以上ありますが、水分量によって以下のように分けられます。

  • 生菓子(なまがし):含まれる水分量が30%以上。大福、おはぎ、まんじゅう、どら焼きなど

  • 半生菓子(はんなまがし):含まれる水分量が10%~30%。ぜんざい、最中(もなか)、ゆべしなど

  • 干菓子(ひがし):含まれる水分量が10%以下。あられ、せんべい、飴玉など

上生菓子は美しい見た目が特徴で、手土産や客人へのもてなしとしてもおすすめです。

和食とは何か?定義や食事のマナーを簡単に分かりやすく解説!」では日本の食事のマナーについても解説しているので、あわせてご覧ください。

日本の有名な各地方の郷土料理や食べ物10選

日本には、各地方ごとに名産の食べ物や料理があります。旅行する際は、現地の郷土料理を食べるのを楽しみにしているという人も多いでしょう。ここでは日本の有名な郷土料理や食べ物を紹介します。

1.ジンギスカン

ジンギスカンは、主に北海道で食べられているマトンやラムなどの羊肉を野菜とともに焼く料理です。中央に突起のあるジンギスカン鍋で作られます。日本では、羊肉を食べることは一般的ではありません。そのため、ジンギスカンで初めて羊肉を食べたという人も多くいます。

2.なめろう

なめろうは、千葉県の房総半島が発祥の漁師料理です。房総沖でよく獲れるアジを、味噌やねぎ、大葉などの薬味と一緒に包丁でたたいて作ります。なお、アジ以外のイワシやサバ、サンマなどで作られる場合も。しっかり味付けがされている料理のため、ご飯やお酒ともよく合います。なお、なめろうを大葉で挟んで焼いた料理は「さんが焼き」といい、あわせて人気です。

3.あんこう鍋

あんこう鍋は、茨城県の常磐沖で冬によく食べられている郷土料理です。あんこうは捨てる部分がほとんどない魚で、肝や皮、エラなども美味しく食べられます。茨城県では、肝と味噌だけで味付けした「どぶ汁」のあんこう鍋が有名です。

しかし、独特の風味があるため、慣れていない方は醤油仕立てのあんこう鍋から試してみると良いでしょう。

4.長崎ちゃんぽん

長崎県の名物である長崎ちゃんぽんには、小麦粉で作られた太めの麺とたっぷりの野菜や豚肉、魚介類が入っています。濃いめのスープが特徴で、とても食べ応えがあります。

長崎ちゃんぽんは長崎市にある中華料理屋「四海樓」の主人が、中国人留学生のために作った栄養満点の麺料理から生まれました。現在では長崎ちゃんぽんのチェーン店も登場し、日本全国で気軽に食べられます。

5.芋煮

芋煮は山形県で食べられている里芋や牛肉、ねぎなどが入ったみそ仕立ての煮込み料理です。味付けや具材は地域や各家庭によって異なります。

屋外でゴザを敷き、大きな鍋に芋煮を作って食べる芋煮会は、山形県民にとって重要な秋の行事の一つです。秋に開かれる「日本一の芋煮会フェスティバル」などのイベントのほか、山形の郷土料理を出す飲食店でも味わえます。

6.ずんだもち

ずんだとは、枝豆やそら豆をすりつぶしたペーストのことで、宮城県でよく食べられています。ずんだをのせた「ずんだもち」は、ほのかな甘さと豆の風味が特徴です。宮城県ではずんだを使った「ずんだシェイク」のほか、「ずんだケーキ」や「ずんだアイス」などのスイーツも楽しめます。

7.きりたんぽ

きりたんぽは、すりつぶしたお米を棒に巻き付けて作る秋田県の郷土料理です。おもちのようですが、もち米は基本的に使いません。鍋に入れたり味噌を付けたりして食べます。秋田県には自分できりたんぽを作れる体験スポットもあるので、秋田県を訪れた際はぜひ訪れてみてください。

8.だご汁

だご汁は、小麦粉を練って作った団子が入っている汁物料理です。主に大分県や熊本県で食べられており、だんごは熊本弁で「だご」と呼ぶことから名付けられました。地域によって味噌べ―スだったり醤油ベースだったりと、味に違いがあります。

9.六兵衛/ろくべえ

六兵衛・ろくべえとは、長崎県島原半島および対馬地域に伝わる、さつまいもの粉を山芋で繋いで麺状にした料理です。島原半島が飢饉に襲われたとき、非常食のさつまいもを食べやすくするために作られたのが始まりとされています。

10.沖縄そば

沖縄名物の沖縄そばは、「そば」と名前が付いていますがそば粉は使われません。小麦粉で作られた麺と、とんこつとカツオの合わせだし、豚の三枚肉がのっているのが特徴です。なお、同じく沖縄名物のソーキそばは、三枚肉ではなく骨付きのあばら肉(ソーキ)がのっています。

日本の食べ物についてさらに詳しく知りたい方は、「日本の名物料理や名産って?都道府県別に有名なものを紹介」 「日本の伝統料理について解説!美味しい食べ方や人気のお取り寄せグルメも紹介」をご覧ください。

参照元
農林水産省「うちの郷土料理

まとめ

現代、日本の有名な食べ物は世界中に伝わり、さまざまな国で楽しめるようになりました。しかし、その時々の季節や地方ならではの郷土料理もたくさんあります。日本への来日を考えている方は、ぜひ日本の美味しい食べ物を見つけ、楽しんでください。

ライター

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