世界的な音楽賞であるグラミー賞や、優秀なアーティストが評価される日本のアカデミー賞を受賞したアーティストは、これまでに数多くいます。宇多田ヒカルやRADWINPS、坂本龍一といった日本のアーティストは世代や性別、国籍などの垣根を越えて有名です。このコラムでは、流行や価値観の変遷に伴って人気度合いが変わる競争の激しい音楽業界で、変わらず評価されるアーティストや近年人気があるバンドを解説します。
目次
世界的な日本のアーティストと代表曲
世界にもその名を響かせる日本のアーティストと、代表曲をご紹介します。
宇多田ヒカル
宇多田ヒカルは、アメリカ・ニューヨーク出身の日本人アーティストであり、歌手だけでなくプロデューサーとしても幅広く活躍しています。1998年末に15歳でCDデビューし、自身の代表曲であるデビューシングル「Automatic」は、ダブルミリオンの大ヒットを記録しました。その後、二度の世界進出を果たし、今や世界中で日本の音楽界の歌姫といわれています。
ONE OK ROCK
ONE OK ROCK(ワンオクロック)は、ロックバンドであり、代表曲である「完全感覚Dreamer」は、バンド初の、オリコン週間チャートでのトップ10入りを果たしました。2005年にバンドを結成、2012年に横浜アリーナで行ったライブでは、延べ24000人を動員しました。2014年にはロサンゼルス・ニューヨーク公演を開催するなど、今後の活躍も更に期待されています。
YOSHIKI
YOSHIKIはアーティストだけでなく、ドラマーやピアニスト、音楽プロデューサーとしても世界中で活躍しています。ロックバンドX JAPANのリーダーであり、代表曲は「紅」や「Endless Rain」です。また、世界中のロックの殿堂「CLASSIC ROCK AWARDS」では、アジアで最も影響力のあるアーティストに贈られる「ASIAN ICON AWARD」をYOSHIKIが受賞しました。
BABYMETAL
BABYMETAL(ベビーメタル)は、女性2人組・メタルダンスユニットであり、代表曲は、「Road of Resistance」や「イジメ、ダメ、ゼッタイ」などです。2010年の結成後、同年12月にはシンガポールでワンマンライブを開催、全米総合アルバムチャート(Billboard 200)に日本人最年少でランクインした経歴をもっています。現在は多くの海外ライブや世界10ヵ国を巡るワールドツアーも行うなど、世界が大注目しているユニットです。
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世界でグラミー賞を受賞した日本のアーティスト
グラミー賞とは、ザ・レコーディング・アカデミーが主催する音楽賞のことです。世界で最も権威ある音楽賞の一つとみなされており、世界的に評価の高いアーティストが選ばれ、表彰されます。そのグラミー賞を受賞した、歴代の日本のアーティストを紹介します。
小澤征爾
小澤征爾(おざわ せいじ)は、日本人指揮者として、2016年にグラミー賞のクラシック部門である「最優秀オペラ・レコーディング賞」を受賞しました。過去多数のグラミー賞ノミネートを重ね、8度目のノミネートにして初のグラミー賞受賞に輝いた、日本が誇る著名人です。
坂本龍一
坂本龍一(さかもと りゅういち)は作曲家として、アメリカ映画の「レヴェナント:蘇えりし者」のサウンドトラックを担当しており、2017年にグラミー賞の「サウンドトラック作曲賞」を受賞しました。また、坂本は1989年にも、映画「ラストエンペラー」のテーマ音楽でグラミー賞の「最優秀映画音楽アルバム賞」も受賞しており、グラミー賞に輝いたのは2017年で2回目となる快挙を成し遂げています。
松本孝弘【B'z】
松本孝弘(まつもと たかひろ)は、日本のギタリストとして、米ギタリスト、ラリー・カールトンの共作【テイク・ユア・ピック】で「最優秀ポップ・インストゥルメンタル・アルバム」賞を獲得しました。日本で「B’z」というロックユニットを組んでおり、ヴォーカルの稲葉浩志とともに活動しています。
日本のアカデミー賞を受賞したアーティスト
日本のアカデミー賞とは、優秀な日本映画やその主題歌などを歌うアーティストに与えられる賞です。主催は日本アカデミー賞協会で、米国の映画芸術科学アカデミーより正式な許諾を得て発足しました。音楽賞として日本映画の主題歌や劇中歌を歌い、表彰されたアーティストを紹介します。
RADWINPS
RADWINPS(ラッドウィンプス)は、4人組のロックバンドです。2017年のアカデミー賞最優秀賞の受賞では、映画「君の名は。」の劇伴や主題歌など、全音楽を担当していました。また、2020年にも、映画「天気の子」の主題歌で最優秀賞を獲得し、そのほかにも多くの賞にノミネート・表彰されており、世界進出も期待されています。
久石譲
久石譲は、日本の作曲家、指揮者、ピアニストなどで活躍しています。2014年、映画「風立ちぬ」の音楽でアカデミー賞最優秀賞を受賞しました。久石はこれが初めての受賞ではなく、過去の受賞歴は8回にも及びます。現在では過去最多の受賞者とされており、この記録を超えるアーティストは未だ現れていません。
サカナクション
サカナクションは、5人組のロックバンドです。2016年、映画「バクマン。」の劇中歌「新宝島」で、アカデミー賞最優秀賞を獲得しました。多くの名曲がタイアップとしてメディアに起用されるなど、20代の若い世代を中心に日本で人気なアーティストです。
「日本の人気のアニメソングや有名なアーティストを紹介」では、日本で人気のアニメソングを紹介しています。内容を参考にして、アニメソングの奥深さを知りましょう。
今後の活躍が期待されている日本のアーティスト
今後の活躍が期待されている日本のアーティストを紹介します。動画再生数や音楽アプリでの配信数が高く、特に10代や20代など若い世代から高く評価されている3組です。
1.YOASOBI
YOASOBIは、2019年に結成したボーカロイドプロデューサーのAyaseと、シンガーソングライターのikuraによる2人組の音楽ユニットです。このユニットは、小説サイトに投稿された小説の世界観を、音楽にするプロジェクトから誕生しました。ヒット曲「夜に駆ける」に続き、続々と人気曲をうみだしている、期待の若手です。
2.NiziU
NiziU(ニジュー)は、9人組のガールズグループです。日韓合同プロジェクトのグローバルオーディション「Nizi Project」から誕生し、ポップなダンスや愛らしい歌声で、10代・20代のファンを魅了しています。2020年6月に発表したプレデビューシングル「Make you happy」のMVは、公開から半年で、動画再生数2億回を突破しました。12月には正式デビューを果たし、今後が期待されています。
3.King Gnu
King Gnu(キングヌー)は、4人組のミクスチャーロックバンドです。2019年にメジャーデビューを果たし、ワンマンライブではデビューから1年にして日本武道館や大阪城ホールなど、大規模な会場を盛り上げました。バンド名は、由来である動物の“ Gnu =ヌー ”のように、自分たちも大きな群れになりたいという思いから名づけられたことで有名です。
若手アーティストの活躍により、さらなる盛り上がり魅せてくれそうな日本の音楽業界。「日本の音楽の魅力を詳しく解説!歴史や伝統的な楽器を知ろう」では、その業界の礎を築いたといっても過言ではない日本の伝統音楽についてご紹介しています。興味のある方はぜひ、チェックしてみてください。
まとめ
日本の音楽界の先陣を切るアーティストの中には、歌手だけでなく音楽プロデュースなども手がけ、幅広く活躍している巨匠も存在します。動画やアプリの配信で、昔よりも音楽が身近に感じやすくなり、日本のアーティストの魅力を感じる人も多いでしょう。世界で有名な日本の代表曲や受賞歴などを知ると、日本の音楽を通して新たな発見があるかもしれません。