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在留資格「特定技能」の外国人雇用を検討している企業の方は、どの程度の知識量を持った人材を採用できるのか疑問に感じることかと思います。
そのような場合、在留資格の取得要件である特定技能試験の内容を確認することで、おおよその知識量をイメージすることが可能です。「実務経験年数のある人が受験したら、何%が合格する程度か」といった、分かりやすい基準が存在する分野もあります。
この記事は、特定技能試験の概要を把握したい方や、分野ごとの具体的な問題例を知りたい方に向けて執筆しました。申し込み方法や就労開始までの流れ、在留資格「特定技能」1号の技能試験と2024年の開催日程などについてもまとめています。ぜひご一読ください。
目次
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特定技能試験とは、外国人が在留資格「特定技能」を得るために受ける試験です。特定技能1号の場合、「日本語試験」と「技能試験」に合格する必要があります。
日本語試験は全分野共通で、「国際交流基金日本語基礎テスト」または「日本語能力試験」です。技能試験は介護や建設、自動車整備などの分野別に行われます。
なお、この記事で解説している試験は、在留資格「特定技能」1号が対象です。
特定技能試験に合格することが、在留資格「特定技能」の許可を得る要件の一つです。
なお、技能実習2号に移行済みで3年間の技能実習を修了していれば、日本語試験が原則として免除されます。また、職種や作業と関連性のある業務を行う場合は技能試験も免除対象です。
特定技能1号の試験を受験する外国人が受ける日本語試験は、「日本語能力試験」か「国際交流基金日本語基礎テスト」のいずれかです。
どちらの試験も、目安となるレベルは同程度。身近な話題について、簡単な日常会話の理解ができる水準といえます。
日本語能力試験を国内で受験した場合、結果が分かるのは受験してから約2ヶ月後です。一方、日本語基礎テストは試験日に結果が出ます。
「日本語能力試験(JLPT)」は、日本語学習者の日本語理解度を測るための総合的な試験です。やさしいレベルから順に、N5・N4・N3・N2・N1の全5段階あります。
特定技能の在留資格を得るためにはN4レベル以上の合格が必要です。N4レベルの認定の目安は、基本的な読解や聞き取りができる程度。具体的には、身近なテーマについて基本的な言葉や漢字で書かれている文章が読めたり、ゆっくりとしたスピードの日常会話が理解できたりするレベルを指します。試験の概要は以下のとおりです。
「国際交流基金日本語基礎テスト」は、生活で必要な日本語でのコミュニケーション能力を測る試験です。日本語能力試験とは異なり、受験するレベルは分けられていません。
判定基準点は250点満点中200点です。この得点以上であれば、生活に支障がない程度に日本語で日常的な会話ができると判定されます。自分と直接的に関係があるテーマについて書かれた文や表現を理解できたり、簡単に説明できたりするレベルです。試験の概要は以下をご覧ください。
CBT方式は、コンピューターを使って回答する方法です。日本語を話したり、文章を書いたりする問題は出題されません。
なお、介護分野は日本語試験とあわせて「介護日本語評価試験」にも合格する必要があります。
参照元: 日本語能力試験公式Webサイト「日本語能力試験とは」 独立行政法人国際交流基金日本語基礎テスト「よくある質問」
ここでは、特定技能1号の試験の受験資格や申し込み方法、結果の確認方法などを解説します。試験の実施団体は分野によって異なります。また、実施団体が変更になることもありますので、最新情報は、後述する各実施団体のホームページ等で確認しましょう。
特定技能試験に合格した外国人を受け入れるまでの流れを、国内の中長期在留者(技能実習生以外)を雇用する場合を例に紹介します。
在留資格変更許可申請には申請人、所属機関、業務分野に関する書類が必要です。申請人に関する書類の一つに「1号特定技能外国人支援計画書」があり、受け入れ企業が行わなければならない「義務的支援」の10項目を記載しなければなりません。
2の事前ガイダンスや3の在留資格変更申請、4の支援は「義務的支援」です。大変に感じる担当者の方もいるかもしれませんが、支援計画の実施は「登録支援機関」に委託することができ、支援計画の作成の補助を登録支援機関から受けることも認められています。
「WeXpats」は登録支援機関である弊社が提供する、外国人特化の人材紹介サービスです。人材紹介から支援までを一貫して行っているので、興味のある企業様はこちらからお気軽にご連絡ください。
関連記事:「就労ビザ(在留資格)は難しくない!全19種類のうち外国人採用に関わるビザはどれ?」
国内での受験資格は「在留資格を持っていること」です。2020年3月31日までは中長期在留者の外国人や、中長期在留者として日本に在留していた外国人などに限定されていました。2020年4月1日以降から受験資格が拡大されたため、在留資格「短期滞在」で入国する外国人も受験が可能です。ですから、観光ビザで来日し、特定技能試験を受けることも可能です。
日本語試験はどちらもオンライン上で日程を確認し、申し込むことが可能です。
技能試験も基本的にオンラインで申し込みができますが、細かい流れは分野別で異なります。Webサイトから申し込む場合もあれば、イベント申し込みアプリを使用したり申請書をメールに添付して送付したりする場合もあります。
試験申し込み前にマイページ登録が必要な場合、登録の審査に日数がかかるため、申し込み期限を過ぎてしまう可能性も。在留資格を変更する場合、外国人従業員と一緒に早めに申請方法を確認しましょう。
日本語試験は海外でも受験が可能なものの、開催国は限られます。技能試験の場合は国外で受験できる場合がほとんどですが、実施国が限定される分野も少なくありません。
母国で試験を受けられない外国人の場合、在留資格「短期滞在」で来日して日本で試験を受けることもあるでしょう。
日本語能力試験の結果は日本語能力試験公式Webサイトで見られます。通常、受験日から1ヶ月後に結果が表示されます。日本語基礎テストの場合、試験終了後すぐにコンピューターの画面上で結果の確認が可能です。
技能試験の場合は試験終了後のパソコン画面やWebサイトのマイページ、送付される結果証明書など、分野によって確認方法が異なります。
参照元: 出入国在留管理庁「特定技能運用要領」 外務省「特定技能外国人を受け入れるまで」 出入国在留管理庁「試験関係」 日本語能力試験公式Webサイト「試験結果発表」
ここでは、特定技能1号の技能試験の内容や問題例を16分野別で紹介します。なお、試験科目や参考書など、より詳しい情報を知りたい場合、分野ごとの試験実施団体のホームページや、法務省が出している「試験実施要領」をみるとよいでしょう。
「介護技能評価試験」の水準は、他の分野の第2号技能実習修了に相当するレベルです。つまり、他の分野に比べて、高いレベルの知識を問う問題が出されます。これは、能力や考え方といった介護業務のベースを元に、利用者の心身に対応した介護を一定の水準で自ら行えるレベルを指します。
全分野共通の日本語試験のほか「介護日本語評価試験」に合格することも要件の一つです。介護日本語評価試験の水準は、現場で支障なく介護業務ができるレベルを指します。
介護技能評価試験は60分間で全45問を解きます。学科試験は40問で、内容は介護の基本や生活支援技術などです。実技試験は5問あり、判断等試験などの形式で行われます。
以下は、「介護の基本」のサンプル問題です。
例題1 自己決定を支援する上で把握すべき内容として、適切なものを1つ選びなさい。
- 家族の意向
- 介護を必要とする人の希望
- 医師の判断
- 経済状況
正答:2
参照元:厚生労働省「介護技能評価試験」
介護日本語評価試験は、試験時間30分で全15問を解きます。サンプル問題は以下のとおりです。
介護日本語評価試験(例題)〜1.介護のことば~
下線(かせん)のことばと同(おな)じ意味(いみ)を選(えら)んでください。れいだい1 タンさん、この箱(はこ)を更衣室(こういしつ)に持(も)って行(い)ってください。
- 着替(きが)えをするところ
- 会議(かいぎ)をするところ
- 食事(しょくじ)をするところ
- 運動(うんどう)をするところ
正答(せいとう):1
参照元:厚生労働省「介護日本語評価試験[389KB]」
2024年(11月以降)は以下の日程を除き、国内で試験が行われています。詳しいスケジュールは、プロメトリックの「日本国内の開催日程」をご覧ください。
2024年(11月以降)は次の国で試験が行われています。詳しいスケジュールはプロメトリックの「日本国外の開催日程」をご覧ください。
バングラデシュ/カンボジア/インド/インドネシア/モンゴル/ミャンマー/ネパール/フィリピン/スリランカ/タイ/ウズベキスタン/ベトナム
「ビルクリーニング分野特定技能1号評価試験」では、写真やイラストを使用した「判断試験」と、ビルクリーニングに関する作業を行う「作業試験」を行います。
技能試験の水準は、掃除を行う場所や汚れなどに応じて、作業手順を基に清掃手段を自分で選択して作業ができるレベルです。
判断試験は択一法で行われ、17問を20分で解きます。以下が判断試験の過去問題の一例です。
参照元:ビルメンWEB「2019年度判断試験(問題)(PDF)」
作業試験は以下の課題から構成されています。
(作業1:床面の定期清掃作業、作業2:ガラス面の定期洗浄作業、作業3:洋式大便器の日常清掃作業)
判断試験と作業試験ともに60%以上の点数が必要です。参照元:ビルメンWEB「インドネシア試験 受験案内(2024年11月) Exam guide in INDONESIA (2024 Nov)」
3つの作業を通して10分以内に終わらせない場合は減点に、12分を超えると失格となります。
2024年11月の国内試験日程は以下のとおりです。
2024年(11月以降)の国外試験開催期間は以下のとおりです。インドネシアとネパールで11月に、スリランカで12月に試験があります。
「製造分野特定技能1号評価試験」は、学科試験と実技試験です。試験区分は「機械金属加工」「電気電子機器組立て」「金属表面処理」の3つに分かれます。
試験の水準は、技能検定3級と同じレベルです。
学科試験では、作業方法や安全衛生といった知識が問われます。実技試験は、原材料や写真から判別・判断などを行う試験です。
機械金属加工区分の学科試験のサンプル問題は、以下をご覧ください。実際のサンプル問題には、漢字にふりがながついています。
問題1から問題30について、正しい場合はAを、間違っている場合はBを選びなさい。
(共通:安全衛生、品質管理)
問題1 作業に対する意識として、作業中は常に危険と隣り合わせであることを認識し注意する。参照元:特定技能外国人材制度(工業製品製造業分野)ポータルサイト「学科・実技サンプル問題」
第1回の試験は2024年10月31日現在、すでに終了しています。第2回、第3回の試験期間は現在調整中です。
「建設分野特定技能1号評価試験」は、学科試験と実技試験です。水準は以下のように示されています。
建設分野特定技能1号評価試験の試験水準は、技能検定3級相当の水準とし、図面を読み取り、指導者の指示・監督を受けながら、適切かつ安全に作業を行うための技能や安全に対する理解力等を有する者で、一定の専門性・技能を用いて即戦力として稼働するために必要な知識を問うものとする。
参照元:国土交通省「建設分野特定技能1号評価試験 試験実施要領」
学科試験は30問で、試験時間は60分です。実技試験は20問で試験時間は40分。どちらも出題方法は真偽法と選択式です。試験区分は、「土木」「建築」「ライフライン・設備」の3つがあります。
以下は、「土木」の学科試験のサンプル問題です。
サンプル問題 建設分野特定技能1号評価試験(学科試験)
第1問
以下の文章の( )に入る言葉を選びなさい。
流れよく工事を進めるには、専門工事業者間の( )が大切である。いか の ぶんしょう の ( )に はいる ことば を えらびなさい。
ながれよく こうじ を すすめる には、 せんもん こうじ ぎょうしゃ かん の ( ) が たいせつ である。1.興味を持たないこと(きょうみ を もたない こと)
2.チームワーク(ちーむ わーく)こたえ:2
参照元:一般社団法人建設技能人材機構「1号学科サンプル問題」
国内で2024年に実施予定の試験日程は以下のとおりです。
2024年11月以降に試験が実施される予定の国は、次のとおりです。詳しいスケジュールは、プロメトリックの「日本国外の開催日程」をご覧ください。
バングラデシュ/カンボジア/インド/インドネシア/モンゴル/ミャンマー/ネパール/フィリピン/スリランカ/タイ/ウズベキスタン/ベトナム
「造船・舶用工業分野特定技能1号試験」には、実技試験と学科試験があります。試験の水準は、2年ほど実務経験のある人が事前準備なしで試験を受けた場合、70%程度の人が合格できるレベルです。
原則として、申請者が場所や設備、機械などを準備し、試験監督者が訪れて試験を行います。
技能試験は、業務区分に分けて行われます。区分は6つあり、「溶接」「塗装」「鉄工」「仕上げ」「機械加工」「電気機器組立て」です。
学科試験は30問で、試験時間は60分。真偽法で行われます。
業務区分「溶接」の、学科試験のサンプル問題は以下のとおりです。
参照元:ClassNK「造船・舶用工業分野特定技能1号試験(溶接)学科試験(サンプル)(PDF版)」
試験日程は日本海事協会と個別に調整します。日本海事協会が試験場所を準備したり日程を指定したりするケースもあるため、日本海事協会のWebサイトの確認が必要です。
「自動車整備分野特定技能1号評価試験」では、学科試験と実技試験が行われます。水準は「自動車整備士技能検定試験3級」と同じレベルです。
学科試験は真偽法で、30問を試験時間60分で解きます。実技試験は課題が3つあり、制限時間は20分です。図などを使い、正しく判断や判別ができるか確認されます。
実技試験の問題例は以下のとおりです。
参照元:一般社団法人日本自動車整備振興会連合会「②実技試験問題の例(Example of the Practical test questions)」
国内での2024年(11月以降)の試験は以下の日程を除き各地で開催されます。詳しいスケジュールは、プロメトリックの「日本国内の開催日程」をご覧ください。
試験が開催されない日程:11月3日~4日、23日、12月28日~31日
2024年(11月以降)に試験が実施されるのはフィリピンとベトナムです。詳しいスケジュールは、プロメトリックの「日本国外の開催日程」をご覧ください。
「航空分野特定技能1号評価試験」の試験区分は2つあり、「空港グランドハンドリング」と「航空機整備」です。それぞれ、筆記試験と実技試験が行われます。
試験のレベルは、実務経験が約2年ある人が受験した場合に70%ほどの合格率となる水準です。
筆記試験は真偽法か選択法で行われ、問題数はおおむね30問程度です。実技試験の判断試験ではイラストや写真が用いられます。
空港グランドハンドリングのサンプル問題は以下のとおりです。実際のサンプル問題には、漢字とカタカナにふりがながついています。
例題1 動いているジェット・エンジンの前方は危険である。
参照元:日本航空技術協会(JAEA)「サンプル問題」
正解は「○」です。
2024年(11月以降)は空港グランドハンドリング分野での試験が行われます。国内の開催日は、東京で11月25日、大阪で12月1日、福岡で12月2日です。
国外では、スリランカで12月21日と22日に開催されます。
「宿泊分野特定技能1号評価試験」では、学科試験と実技試験が行われます。試験の水準は、実務経験が2年以上ある人が受験した場合に70%程度合格できるレベルです。
学科試験ではフロントや接客といった業務に関する知識などが問われます。以下が、過去問題の一例です。実際の過去問題には漢字にふりがながついています。
問題1 宿泊契約は、宿泊施設が宿泊の申し込みを受け付けたときに成立する。
参照元:出入国在留管理庁「宿泊分野の技能試験問題(過去問題の一部)筆記試験」
実技試験では、フロント・接客・レストランサービス業務に関して適切な対応ができるかどうかが問われます。
国内での2024年(11月以降)の試験は以下の日程を除き各地で開催されます。詳しいスケジュールは、プロメトリックの「日本国内の開催日程」をご覧ください。
試験が開催されない日程:11月3日、4日、23日、12月28日~31日
2024年(11月以降)に試験が実施されるのは次の国です。詳しいスケジュールは、プロメトリックの「日本国外の開催日程」をご覧ください。
インド/インドネシア(マナド以外)/ミャンマー/ネパール/フィリピン/スリランカ/ベトナム
「自動車運送業分野特定技能1号評価試験」の試験区分は、トラック、タクシー、バスの3つです。
試験の内容や開始時期についての情報は2024年10月29日現在、まだ公開されていません。決定したら日本海事協会のWebサイトでお知らせがあります。
「鉄道分野特定技能1号評価試験」の試験区分は5つあり、「軌道整備」「電気設備整備」「車両整備」「車両製造」「運輸係員」です。
2024年10月31日現在、国土交通省の「鉄道分野における新たな外国人材の受入れ(在留資格「特定技能」)」には、特定技能評価試験の情報欄について「準備中」と記載されています。分野に該当する方は、上記のWebサイトを定期的に確認すると良いでしょう。
「1号農業技能測定試験」の試験区分は「耕種農業全般」と「畜産農業全般」の2種類です。実技試験と学科試験(仕事上必要な日本語力の確認を含む)が行われます。
試験の水準は、国内で3年以上の実務経験がある人の70%程度が合格するレベルです。
試験は70問程度を60分で行います。実技試験はイラストや写真を使った判断問題です。日本語能力は、農作業の指示を日本語で聴き取れるかが確認されます。
以下は、「耕種農業全般」分野でのサンプル問題です。
連作障害を防ぐには、同じ種類の作物を同じ場所で栽培し続けます。
A 正しい
B 誤り参照元:ASAT「サンプル問題」
国内での2024年(11月以降)の試験は以下の日程を除き各地で開催されます。詳しくは、プロメトリックの「日本国内の開催日程」をご覧ください。
試験が開催されない日程:11月3日、4日、23日、12月28日~31日
2024年(11月以降)に試験が実施されるのは次の国です。詳しくは、プロメトリックの「日本国外の開催日程」をご覧ください。
バングラデシュ/カンボジア/インド/インドネシア/モンゴル/ミャンマー(マンダレー以外)/ネパール/フィリピン/スリランカ/タイ/ウズベキスタン/ベトナム
「1号漁業技能測定試験」の試験区分は「漁業」と「養殖業」の2つがあります。試験の水準は、「技能実習評価試験(専門級)」と同レベルです。筆記試験と実技試験が行われます。
筆記試験では、分野に関する知識や日本語力が問われます。実技試験は図やイラストが使われ、原則として多肢選択式です。
実技試験のサンプル問題は以下をご覧ください。回答方法は、CBTとペーパーテストの方式の違いにより異なります。
参照元:一般社団法人大日本水産会「※1号技能測定試験出題例(サンプル問題)はこちら」
【漁業】
国内での漁業分野における試験は2024年12月に、28日から31日を除き実施予定です。国外試験は11月13日にインドネシアのジャカルタで行われます。
【養殖業】
国内での養殖業分野における試験は、2024年(11月以降)以下の日程を除き各地で開催されます。詳しくは、プロメトリックの「日本国内の開催日程」をご覧ください。
試験が開催されない日程:11月3日、4日、23日、12月28日~31日
国外では、インドネシアとフィリピンで行われます。インドネシアでの試験日は11月20日です。フィリピンのスケジュールは、プロメトリックの「日本国外の開催日程」をご覧ください。
「飲食料品製造業1号技能測定試験」では学科試験と実技試験が行われます。
試験の水準は、国内で平均2年ほどの実務経験がある人が受験勉強せずに試験を受け、約50%の人が合格するレベルです。
学科試験の出題数は30問、実技試験は10問です。学科試験では衛生管理や製造工程管理、労働安全衛生などの知識が問われます。
実技試験は判断試験や計画立案試験などです。判断試験では図やイラストが使われます。計画立案試験は、計算式を使って作業計画を立てる試験です。
2024年10月29日現在、2024年の個人申し込みによる国内試験は1回、2回とも試験が終了しています。第3回は2025年1月に試験が行われる予定です。
国外では2024年にインドネシアとフィリピンで試験が開催されます。10月1日から11月30日までが試験実施期間です。ベトナムでは2025年2月から試験実施が予定されています。
「外食業1号技能測定試験」では学科試験と実技試験が行われます。
試験の水準は、日本での実務経験が平均で約2年ある人が受験勉強を行わずに試験を受けた場合、50%程度の人が合格するレベルです。
学科試験は30問で、実技試験は15問です。学科試験では衛生管理や飲食物調理などに関して問われます。
実技試験の内容は、イラストや図を使った判断試験と、計算式を使い作業計画を立てる計画立案試験などです。
サンプル問題は以下をご覧ください。実際のサンプル問題には、漢字にふりがながついています。
<衛生管理>
問題 次の中で、野菜を消毒するときに使うものはどれですか。正しいものを一つ選びなさい。
- 農薬
- 液体石鹸
- 次亜塩素酸ナトリウム
参照元:農林水産省「外食業特定技能1号技能測定試験サンプル問題(PDF:82KB)」
2024年10月31日現在、2024年に行われる個人申し込みの国内試験は終了しています。2025年1月に第3回の試験が行われる予定です。
国外では、次の国で試験が開催されます。詳しいスケジュールはプロメトリックの「日本国外の開催日程」をご覧ください。
ベトナム(12月から)/インドネシア/カンボジア/スリランカ/タイ/ネパール/フィリピン/ミャンマー
「林業技能測定試験」では、学科試験と実技試験が行われます。試験の水準は、「技能検定3級」と同じレベルです。
学科試験は、林業や安全衛生についての知識などが出題されます。試験時間は30分で問題数は30問です。
実技試験では、チェーンソーに関する作業をします。試験時間や問題数は試験案内で公開される予定です。
「木材産業特定技能1号測定試験」では学科試験と実技試験が行われます。
試験の水準は、日本での実務経験が平均で約2年ある人が受験した場合、70%程度の人が合格するレベルです。
試験時間は60分で、学科試験は32問、実技試験は3問です。学科試験では、木材産業や労働安全衛生に関する知識などが問われます。
実技試験で行われるのはイラストや図を使った判断試験と、計算式によって作業計画を立案する計画立案試験などです。
参照元 プロメトリック「特定技能1号」 ClassNK「自動車運送業分野特定技能1号評価試験」 ClassNK「造船・舶用工業分野特定技能試験」 出入国在留管理庁「試験関係」 国土交通省「鉄道分野における新たな外国人材の受入れ(在留資格「特定技能」)」 国土交通省「自動車運送業分野における特定技能外国人の受入れについて」
結論から言うと、1号特定技能試験はそれほど難しくありません。そもそも落とすための試験ではないからです(ただし、介護分野は除きます)。
分野ごとに合格率は異なりますが、事前にサンプル問題や参考書などで勉強をしていれば合格できるでしょう。
試験時間は1時間前後ですが、実際のところ、合格する方のほとんどが20分程度で全ての問題を解き終わり、退出するようです。
一方、不合格になる人は、日本語が読めなくて問題の意味がよくわからなかったという人が多いですね。
1号特定技能試験は、ある程度試験範囲や問題形式が公開されています。ですからきちんと準備をして臨めば合格できるでしょう。
特定技能試験は、外国人が在留資格「特定技能」を取得するために受ける試験です。「日本語試験」と「技能試験」の両方で、一定以上の結果を出すことで「特定技能」を取得できます。企業は自社で外国人を雇用する際、どの試験を受験してもらう必要があるかを把握しておきましょう。
監修:濵川恭一
外国人専門の人材ビジネス会社勤務を経て、外国人のビザ専門行政書士事務所を設立。専門分野は、就労ビザ申請、外国人採用コンサルティング。著書に、「これ1冊でまるわかり!必ず成功する外国人雇用」、「実務家のための100の実践事例でわかる入管手続き」等がある。 http://svisa.net