「日本語のarigatouはどのような意味なのだろう」「arigatouと同じ意味の日本語が知りたい」と思う方もいるでしょう。このコラムでは、arigatouの意味や使われる場面を解説します。またarigatouと同じ意味を持つ日本語や他言語の感謝を示す言葉も紹介。このコラムを読んで、日本語の「ありがとう(arigatou)」を適切に使えるようになりましょう。
目次
- 日本語のarigatouはどのような言葉?
- arigatouと同じ意味で使われる言葉
- arigatouの意味でも使われる「すみません」
- ありがとう(arigatou)への返し方
- ほかの言語でのありがとう(arigatou)を紹介
- まとめ
日本語のarigatouはどのような言葉?
「ありがとう(arigatou)」は、日常生活で毎日のように使われる日本語です。ここでは、「ありがとう(arigatou)」の意味と日常で使われる場面をまとめているので、日本語を勉強している外国人は参考にしてください。
ありがとう(arigatou)の意味と由来
日本語の「ありがとう(arigatou)」は相手に感謝を伝える言葉です。「ありがとう(arigatou)」は古くは「有り難し(ありがたし)」という言葉でした。「有り難し」は存在するという意味の「有る(ある)」と、難しさを示す「難し(がたし)」が一つになった言葉です。「存在しているのが難しい」という意味で使われていた「有り難し」が感謝を伝える言葉になったのは、仏教に関係があります。中世の日本では、仏教が伝わると珍しい事象を神仏が起こした奇跡と考え、感謝の気持ちを表すのに「有り難し」が使われました。のちに、「有り難し」は神仏以外への謝意にも使われるようになったのです。その後、「有り難し」の後半の音が変化し「ありがとう(arigatou)」という言葉に変わりました。
ありがとう(arigatou)が使われる場面
「ありがとう(arigatou)」は、さまざまな場面で相手にお礼の気持ちを伝えるときに使われます。「ありがとう(arigatou)」が使われる場面の一例は以下のとおりです。
- お祝いの言葉をかけてもらったとき
- プレゼントをもらったとき
- 家事をしてもらったとき
- 看病をしてもらったとき
- 励ましてもらったとき
- 助けてもらったとき
- 何かを教えてもらったとき
「ありがとう(arigatou)」は口頭で述べるだけでなく、お礼の手紙やメールでも使われます。
他にもお礼を伝えるシーンで使われる「tasukarimasu(助かります)」について「tasukarimasuの意味を解説!上司や目上の人にも使っても良いの?」のコラムで詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
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arigatouと同じ意味で使われる言葉
日本語には「ありがとう(arigatou)」と同じ意味で使われるほかの言葉もあります。たとえば、「どうも」「ありがと」「ありがとうございます」などです。ここでは、各言葉の使用される場面を紹介します。
どうも
「どうも」も感謝を伝えられる言葉で、「ありがとう(arigatou)」よりも気軽に使われます。「どうも」が使えるのは、家族や友人などの極めて親しい相手に対してです。相手が目上の人や客人だと失礼にあたるので、注意しましょう。
ありがと
「ありがと」もどうもと同じく、「ありがとう(arigatou)」よりもカジュアルに使われる感謝を伝える日本語です。最後の「う」の音がないため、少々雑な印象を与えます。そのため、深い感謝を示したい相手や目上の人には、「ありがと」以外のより丁寧にお礼の気持ちを伝える言葉を選びましょう。
ありがとうございます
「ありがとうございます」は「ありがとう(arigatou)」の敬語にあたり、丁寧なお礼の言葉です。ビジネスシーンや目上の相手に感謝の気持ちを伝えるときにもふさわしい言葉といえます。さらに丁寧な言葉を使いたい場合は、「どうも」をつけて「どうもありがとうございます」にすると良いでしょう。
ありがとうございました
「ありがとうございました」は、過去に起こった事柄に関するお礼をいうときに使われる言葉です。「ありがとうございました」も敬語で、「ありがとう(arigatou)」より丁寧な言葉として使われます。「ありがとうございます」と同じように「どうも」をつけて、「どうもありがとうございました」というと、より深い感謝の気持ちを伝えられるでしょう。
arigatouの意味でも使われる「すみません」
謝罪の言葉である「すみません」は、「ありがとう(arigatou)」と同じ意味で使われる場合があります。たとえば、職場で上司や同僚に手伝ってもらったときに使う「すみません」に込められているのは謝罪の気持ちだけではありません。この場合の「すみません」には「お手数をおかけしてすみません」のみならず、「手伝ってくださってありがとうございます」という感謝の意味も含まれます。明確にお礼の気持ちを伝えたい場合は、「すみません」のあとに「ありがとうございます」をつけると、はっきりと謝意を伝えることが可能です。
ありがとう(arigatou)への返し方
「ありがとう(arigatou)」への基本的な返事は「どういたしまして」です。ただし、目上の人や客人に「どういたしまして」と返すのはふさわしくありません。「どういたしまして」は文法的には正しい敬語ですが、相手の言葉を否定する「私は大したことはしていません」という意味になるためです。ビジネスシーンでは「どういたしまして」の代わりに「恐れ入ります」や「お役に立てて何よりです」などの言葉を使うと良いでしょう。
douitashimashite(どういたしまして)については詳しく解説している「douitashimashiteの使い方を外国人に向けて例文付きで紹介」のコラムもおすすめです。
ほかの言語でのありがとう(arigatou)を紹介
どの言語にも、「ありがとう(arigatou)」と同じような感謝を伝える言葉があります。ここでは、ほかの言語の「ありがとう(arigatou)」を紹介しているので、感謝の気持ちを伝える言葉に関する知識を深めてみてください。
- 英語のありがとう:Thank you
- 中国語のありがとう:謝謝
- 韓国語のありがとう:감사합니다
- ドイツ語のありがとう:Danke schön
- フランス語のありがとう:Merci
- イタリア語のありがとう:Grazie
- スペイン語のありがとう:Gracias
上記の「ありがとう(arigatou)」の言葉すべてを、一度は耳にした経験があるという人も多いでしょう。感謝の気持ちが伝えられると、コミュニケーションが円滑になります。日本語だけではなく、さまざまな言語のありがとうを知って、世界中の人との交流を深めましょう。
まとめ
日本語の「ありがとう(arigatou)」は多くの場面で使われる、感謝を伝える言葉です。「ありがとう(arigatou)」と同じ意味の言葉に「どうも」「ありがと」「ありがとうございます」「ありがとうございました」などがあります。日本語でコミュニケーションをとる際は、「ありがとう(arigatou)」を意識して使ってみましょう。