日本語を学ぼうとしている人のなかには、簡単な勉強方法を知りたいと思う人もいるでしょう。日本語は外国人、特に英語圏の人にとって非常に習得が難しい言語といわれています。ひらがな・カタカナ・漢字の3種類の文字があるうえ、使い分けが複雑な敬語も覚えなくてはなりません。このコラムでは、覚えやすい日本語の勉強法やアプリ・サイトを用いた覚え方を紹介します。内容を参考にして、簡単に日本語を覚えましょう。
目次
日本語は何から勉強したら簡単に覚えられる?
ここでは、日本語を簡単に覚えられる勉強の順序を紹介します。
まずはひらがなから勉強しよう
日本語の勉強を始めたばかりの方には、まずひらがなの読み書きの練習をおすすめします。なぜなら、日本語の文章は7割がひらがなでできているためです。そのため、ひらがなを勉強すると多くの文が読めるようになるでしょう。また、ひらがなは画数が少ないため覚えるのが簡単な文字といえます。次に覚えるのは、ひらがなと似たかたちの文字もあるカタカナが良いでしょう。ひらがなとカタカナを完璧に覚えてから、漢字の学習に移るのをおすすめします。
漢字は、数が多く覚えるのが大変です。日本人の子どもでも、画数の少ない簡単な漢字から少しずつ覚えていきます。小学1~6年生用の漢字ドリルは、学年が上がるごとにより難しい漢字が学習できるようになっている本です。自分のレベルに合った漢字を勉強したい方は取り入れてみると良いでしょう。
敬語は丁寧語から勉強するのがおすすめ
敬語は丁寧語の「です」「ます」の使い方から覚えるのがおすすめです。敬語には尊敬語・謙譲語・丁寧語の3種類があります。尊敬語と謙譲語は主語が相手か自分かによって使い分ける必要があり、難易度が高いといえるでしょう。一方、丁寧語は「です」「ます」の使い分けが理解できれば比較的簡単に覚えられます。ただし「です」「ます」をただ語尾に付けただけでは不自然な敬語になってしまうでしょう。基本的に「です」は名詞や形容詞、「ます」が動詞に付くというルールがあります。
ほかにも、日本語の勉強法を「外国人が難しいと感じる日本語の例文を紹介!理解できるか挑戦してみよう!」で紹介しているので、参考にしてください。
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簡単で便利な日本語のフレーズ
日本語の勉強を始めたばかりの方には、簡単で日常的に使われているフレーズから覚えるのをおすすめします。「ありがとう」「ごめん」「すみません」「おつかれさま」は職場や学校、親しい間柄でもよく交わされるあいさつの言葉です。これらの表現を覚えると、日本人とのコミュニケーションが円滑になるでしょう。
ありがとう
日本語の「ありがとう(arigatou)」は、相手に感謝の気持ちを伝えるときに使う言葉です。何かを教えてもらったときや助けてもらったとき、プレゼントを受け取ったときなどにお礼の言葉としていいます。職場の人や目上の相手には、「ありがとう」の敬語である「ありがとうございます」といいましょう。なお、「ありがとう」や「ありがとうございます」はメールや手紙でも用いられます。
ごめん
「gomen(ごめん)」は、親しい人や子どもに謝るときに使われる日本語です。「ごめんなさい」もよく使われます。ただし、職場で会う人や年上の相手に「ごめん」や「ごめんなさい」と言うのは失礼です。ビジネスシーンや目上の人には、同じ謝罪の言葉でもより丁寧な「申し訳ありません」や「申し訳ございません」を使うようにしましょう。
すみません
「sumimasen(すいません)」は謝罪の言葉として使われる日本語です。職場の同僚や知り合いなどに迷惑を掛けたときに用いられます。ただし、自分より立場が上の人に「すみません」と言うのは、失礼になるため使ってはいけません。職場の上司や目上の人には、「申し訳ありません」や「申し訳ございません」と言うのが適切です。また、店舗で店員に声を掛ける際にも「すみません」と言います。
おつかれさま
日本語の「おつかれさま(otsukaresama)」は、疲れている相手を労って掛ける言葉です。もともとの意味から離れ、気軽なあいさつとしても用いられます。すれ違ったときや帰る際に交わすフレーズで、よく使われるのは職場や学校です。「おつかれさま」と言うことで、相手を労わる気持ちが伝わりスムーズな人間関係を築けるでしょう。
「ありがとう(arigatou)」や「おつかれさま(otsukaresama)」は「arigatouの意味や使い方を外国人に向けて紹介!」や「otsukaresama(お疲れ様)の意味や使い方を外国人に向け紹介!」でも詳しく解説しているので、ぜひ見てください。
日本語を簡単に勉強したい人におすすめの方法
難しそうに感じる日本語ですが、興味があるエンターテインメントを観たり日本人と話したりすることで、楽しく勉強できます。ここでは、日本語の簡単な勉強方法を紹介するので、自分に合った学習法を探してみましょう。
アニメや漫画などの娯楽を勉強に取り入れる
アニメや漫画、ドラマなどのエンターテインメントを取り入れると、楽しく簡単に勉強ができます。もちろん、文法や単語の読み書きを勉強するのは重要です。しかし、日本語は漢字文化圏以外の人にとっては特に難しい言語といわれ、勉強の途中で挫折する人も少なくありません。自分が興味がある娯楽なら楽しみつつ日本語を学習できるため、勉強も続けやすくなるでしょう。アニメや映画、ドラマを日本語の字幕付きで観ると、単語の勉強にもなります。漫画は漢字にふりがなが多く振ってあるため、読み方を勉強するのにもおすすめです。なお、選ぶ作品は現代が舞台の作品が良いでしょう。SFやファンタジー、時代劇では日常で使われない表現が出てくる可能性があるためです。好きなエンターテインメントを取り入れて、日本語を勉強してみましょう。
日本語の歌を聴く
日本語を耳から覚えたい方には、日本の歌を聴く勉強方法をおすすめします。日本の子ども向けの童謡は、テンポがゆっくりしていて聞き取りやすいでしょう。また、流行の歌は普段話している言葉や流行っている表現が使われているため、自然な日本語を勉強できます。初めは聴くことから始め、歌詞を見ながら歌うと発音の学習にもなるでしょう。日本語の歌はテレビやアプリ、インターネット上に投稿された動画で聴けます。仕事や家事をしながらでも日本語に触れられるため、忙しい人でも簡単に勉強できる方法です。
日本人の恋人や友人を作る
日本語を簡単に上達させるには、日本人の恋人や友人を作ると良いでしょう。スムーズに話せるようになるには、会話する機会を増やすのが重要です。恋人や友人と一緒に過ごす中で、生活に必要な内容や気になる話題を話すことで語彙力が上がり、自然な表現が身に付きます。聞きたい内容を気軽に質問できるのも、親しい日本人がいる人ならではのメリットです。「相手の言っている内容を理解したい」「自分の思いを伝えたい」との気持ちから勉強に対するモチベーションも上がるでしょう。
日本語の勉強に活用できるアプリやサイト
日本語はアプリを用いると簡単に勉強できるのでおすすめです。読みたい文を入力すると漢字にふりがなをふってくれるアプリや読み書き能力をテストできるものなど、さまざまなアプリの種類があります。登録している日本人とビデオ通話やメッセージなどができるアプリを使って、実際に日本語でやり取りするのも良いでしょう。
また、ニュースサイトで日本の最新情報に触れるのも日本語の勉強になります。NHKの「NEWS WEB EASY」は分かりやすい文で書かれており、漢字にはふりがながあるニュースサイトです。書かれている文と同じ内容の音声によるニュースも聞けます。
文化庁の「つながるひろがるにほんごでのくらし」も、日本語を勉強するのにおすすめのサイトです。日本語の能力テストもあり、自分に合ったレベルの日本語が学べます。例文は日本語とローマ字で書かれており、動画もあるので発音も練習可能です。便利なアプリやサイトを利用し、日本語の勉強を進めてみましょう。
まとめ
日本語は漢字や敬語などがあり、習得の難易度が高いといわれている言語です。しかし、簡単な漢字から覚えたり日常で使う表現を学んだりと順序を追って勉強すると、少しずつ身に付いていくでしょう。また、日本語のアニメや漫画などのエンターテインメント、アプリやサイトでも楽しく簡単に日本語に親しめます。簡単な勉強方法から、日本語の勉強を始めてみましょう。