日本の有名なことわざと意味を紹介!よく使うことわざ 一覧から英語のことわざまで

WeXpats
2023/02/02

「日本のことわざの意味を知りたい」「有名なことわざは何?」と思う方もいるでしょう。すべてのことわざには、知識や教訓が込められています。このコラムでは、日本で有名なことわざの種類や意味を詳しく解説。また、日本語と英語で同じような意味を表すことわざも紹介します。日本語と英語それぞれのことわざから分かる考え方の違いもまとめているので、参考にして日本の文化やことわざの面白さを知る機会にしてください。

目次

  1. 日本の有名なことわざを6つ紹介
  2. 日本語と英語で似た意味を持つことわざ7選
  3. 日本語と英語のことわざから分かる文化の違い
  4. まとめ

日本の有名なことわざを6つ紹介

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ことわざは、古くから言い伝えられてきた知識や教訓などを表す言葉です。日常会話でも使うことがあるでしょう。ここでは、日本の有名なことわざと意味を紹介します。

雨降って地固まる

雨が降ったあとは地面が固まることから、トラブルや悪い出来事が起きるとかえって安定した基盤ができて、物事が良い方向に進むという意味で言い伝えられています。主に、人間関係のトラブルに対して使う場合が多いでしょう。喧嘩をしたり言い争ったりしたあとは、よりお互いのことを知り仲が深まるため、以前よりも良い関係性を築けるというたとえで使います。

石の上にも三年

辛いことでも、3年間辛抱すれば報われるという意味です。冷たい石の上でも長時間座っていれば体温が伝わり温かくなることから、前向きなことわざとして伝承されています。三年は具体的な年数ではなく、「長い間」を表現するためのたとえです。日本では「仕事は辛くても3年間は続けるべき」と表現することがあります。この3年が指しているのは、実際の年数です。しかし、「石の上にも三年」の3年は具体的な年数を表しているわけではありません。また、「石の上にも三年」は辛くても続けようという意味ではなく、頑張って続ければ報われるとの前向きなメッセージが込められています。

犬も歩けば棒に当たる

犬がよろよろ歩いていると棒で叩かれることから、何か行動を起こすとその分災難に遭うという意味で使われます。また、災難だけでなく、予想していなかった幸運に巡り合えるという意味もあるのです。「犬も歩けば棒に当たる」は、良い意味でも悪い意味でも使われます。

風が吹けば桶屋が儲かる

一つの出来事によって、関係がなさそうに思えるところにも影響が出るという意味のことわざです。

このことわざは、江戸時代のある逸話から生まれました。以下が逸話の内容です。

風が吹いて砂埃が立つと、砂が目に入って失明する人が増え、目が見えなくてもできる三味線弾きを生業にする人が多くなりました。三味線を作るためには猫の皮を使うので、猫の数が減ります。猫の数が減ると鼠の数が増えて、桶をかじる鼠が多く現れました。結果、桶を買い替える人が増えて、桶屋は儲かりました。

「風が吹けば桶屋が儲かる」は、確実ではないことに期待をするたとえとしても使われることわざです。

二兎追うものは一兎をも得ず

兎を二兎同時に追いかけても、結果的に一兎も捕まえられないことから、欲張って二つのことを行うと両方とも成功しないという意味を表します。仕事や日常生活で、同時に複数の目標を立てて取り組もうとするときに、忠告の言葉として使われることが多いことわざです。

仏の顔も三度まで

仏のように優しい人であっても、無礼を繰り返されると怒るという意味です。「優しい人には何をしても大丈夫、許してくれる」と安心するのは良くありません。「仏の顔も三度まで」には、人によって態度を変えたり、失礼な行動を繰り返したりしてはいけないという教訓が含まれています。

他にも、「かっこいいことわざを紹介!読み方や意味も合わせて覚えよう」や「人生にまつわることわざ一覧!意味を知って先人からの教訓を学ぼう」ではよく使われることわざや、面白いことわざなど様々紹介しているので気になる方は、是非他のことわざの記事もご覧ください。

日本語と英語で似た意味を持つことわざ7選

日本語と英語で似た意味を持つことわざ7選の画像

ことわざは、日本だけでなく英語圏でも使われています。ここでは、日本語と英語で似た内容のものを紹介するので、どのような点に違いがあるか見てみましょう。

泣き面に蜂

「泣き面に蜂」に似たことわざは、英語で「Misfortunes never come singly」と表します。直訳すると、「不幸は単独でやって来ない」です。日本語では、泣いている顔に蜂が刺すという不運が重なることを意味します。「重なる」は「単独ではない」と表現できるため、「泣き面に蜂」は日本語と英語でほとんど同じ意味です。

覆水盆に返らず

「覆水盆に返らず」は、一度起きたことは元に戻らないという意味を表すことわざです。覆水は「容器からこぼれた水」を意味します。英語のことわざを当てはめると、「There is no use crying over spilt milk(こぼれたミルクを嘆いていても仕方がない)」です。日本語と英語でこぼれるものが異なることから、文化の違いが反映されていると分かるでしょう。全く同じ意味ではありませんが、似た意味を持つことわざといえます。

十人十色

十人十色は、英語だと「So many men, so many minds」です。「様々な人に様々な心」と直訳できます。「人の数だけ考え方や好きなものは違う」ということを表すので、日本語のことわざと同様の意味です。

早起きは三文の徳

「朝早く起きると良いことがある」という意味で使われることわざです。英語では「The early bird catches the worm」と表します。直訳すると、「早起きな鳥は虫を捕まえられる」という意味です。日本語でも英語でも、同じ意味のことわざとして使えます。

百聞は一見にしかず

英語にすると、「Seeing is believing(見ることは信じること)」です。また、「To see is to believe」と表すこともできます。英語と日本語のどちらも同じ意味で、「誰かから何度も聞いた話より、一度自分で見たものの方が説得力がある」という意味です。日本語では「百」や「一」と表されますが、英語ではよりシンプルに表現されています。

会えない時間が愛を育てる

会えない間に想いが募る、さらに恋しさを募らせるという意味を持つことわざです。英語では「Absence makes the heart grow fonder」といいます。直訳しても、「会えない時間が愛を育てる」とほとんど同じ意味です。

習うより慣れろ

何事も人に教えてもらうよりも、実際に経験した方が早く身に付くという意味です。ことわざで使われている「習う」は、誰かの真似をすることではなく「教わる」ことを表します。「習うより慣れろ」を英語のことわざにすると「Custom makes all things easy」、直訳すると「習慣がすべてを簡単にする」です。

外国人が日本語のことわざを覚えると日本人とのコミュニケーションを円滑に進められるなどのメリットがあります。日本語能力を向上させたい方は「日本語のことわざはビジネスや日常生活に役立つ?外国人が学ぶメリットとは」のコラムもご覧ください。

日本語と英語のことわざから分かる文化の違い

日本語と英語のことわざから分かる文化の違いの画像

「覆水盆に返らず」は日本語だと水、英語だとミルクと表されるように、同じ意味を持つことわざでも、使うフレーズが異なるものがあります。なぜなら、日本と英語圏では文化や考え方が異なるからです。ここでは、日本語と英語のことわざから分かる文化の違いを解説します。

動物に対する印象

日本語と英語のことわざには、同じ意味でも異なる動物が出てくるものが多くあります。これは、国によって動物に対する印象が異なるためでしょう。たとえば、確実ではないものに期待をして計画を立てることわざ「取らぬ狸の皮算用」に出てくる動物は狸です。対して、英語では「Don't count your chickens before they are hatched」といいます。直訳すると「卵がかえらないうちに、ひよこの数を数えるな」です。日本では昔、狸の皮が高く売れました。まだ取ってもいないのに、狸の皮を売って儲ける計画を立てるのは良くないという考えから、「取らぬ狸の皮算用」ということわざができました。しかし、英語圏では日本ほど狸が生息しておらず、ことわざになるほど身近な動物ではありません。また、皮が高く売れるわけでもないでしょう。以上のような違いから、ことわざのなかで狸とひよこという違いが生まれたのだと考えられます。

数に対する考え方

日本と海外では、数に対する考え方も異なります。たとえば、「百聞は一見にしかず」は英語にすると「Seeing is believing」ですが、ほかの表現として「A picture is worth a thousand words」を使うことも可能です。直訳すると、「一つの絵は千の言葉に勝る」という意味で、一枚の絵は千の言葉の価値があること表します。「百」と「千」は数としては異なりますが、英語のthousandは日本語の「百」と同じくらい大きな数を示すたとえとして使われているようです。また、「十人十色」も日本語では「十」ですが、英語では「So many(とてもたくさん)」と表現されます。

日本語と英語のことわざは、数の表現方法や考え方による違いがあるのです。

ことわざを知ることで日本文化の知識をもっと深めたい方は、「日本のことわざについて知りたい!外国人に向けて歴史や使い方を解説」もチェックしてみてください。また「日本語のことわざはビジネスや日常生活に役立つ?外国人が学ぶメリットとは」では、日常生活でことわざがどのように活用されるか紹介していますので、よりことわざを身近に感じてみたい方は必見です。

まとめ

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日本のことわざには、古くから言い伝えられてきた知識や教訓などが含まれています。なかでも、「石の上にも三年」や「犬も歩けば棒に当たる」などは、有名な日本のことわざです。英語で使われていることわざのなかにも、日本のことわざと似た意味を持つものがあります。同じような意味でも細かい表現が異なることわざが存在するので、違いを楽しみながら覚えましょう。
またこの記事でことわざに関して興味を持った方は、「ことわざと慣用句の違いは?特徴を覚えて日本語の勉強に役立てよう」や「日本のことわざクイズをご紹介!あなたはいくつ分かる?」などの記事でも紹介しているので、ことわざへの理解を深めてみてください!

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