行楽シーズンは、山・野原などの自然豊かな場所で遊ぶのに適した季節や郊外への人出が多くなる時期を指す言葉です。レジャーやイベントに参加したり、季節や自然を感じる場所へ出かけたり、さまざまな楽しみ方があります。
この記事では、行楽シーズンに人気のレジャーとお出かけスポットを季節ごとに紹介。また、楽しく過ごすための注意点やルールについてもまとめています。どのように過ごすか計画を立てている方は参考にしてください。
目次
- 行楽シーズンとは?
- 行楽シーズンに人気のレジャー
- 春の行楽シーズンにおすすめのお花見スポット
- 夏の行楽シーズンに楽しみたい花火大会
- 秋の行楽シーズンに行きたい紅葉狩りスポット
- 冬の行楽シーズンに鑑賞したい雪景色
- 行楽シーズンを楽しむための注意点
- まとめ
行楽シーズンとは?
行楽シーズンとは、山や野原、野外施設などで遊んだり、楽しんだりするのに良い季節という意味です。ほかにも、郊外に出かける人でにぎわう時期を指します。
具体的に期間が定められているわけではありませんが、一般的には外に出て自然を楽しむのに適した気候や時期を指すことが多いです。
春であれば3月から5月の連休明けくらいまでが行楽シーズンといえます。晴れた日が続き、桜が開花し始めてお花見やピクニックへ出かける人で賑わう頃です。
また、9月のシルバーウィークと呼ばれる連休も秋の行楽に適した時期です。夏の暑さが落ち着き、紅葉やグルメなどを楽しむために郊外へ外出する人が多く見られます。
行楽シーズンは春と秋だけではありません。夏に行うキャンプや潮干狩り、冬のスキーやスノーボードも行楽の一つです。そのため、夏休みや冬休みも行楽シーズンといえます。
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行楽シーズンに人気のレジャー
日本は四季がある国です。四季ごとに変わる自然や風景を味わうのも、行楽シーズンの楽しみといえるでしょう。ここでは人気のレジャーを四季ごとに紹介します。
春
寒さが和らぎ、過ごしやすくなった春の行楽シーズンは、登山やハイキングなど自然を感じるレジャーが人気です。また、満開の桜の下で行われるお花見も春にしかできない過ごし方といえます。
お花見
春といえば「お花見」といっても過言ではないでしょう。美しい桜を眺めながら、家族や友人、職場の人と美味しい食事やお酒を楽しんだり、散歩やドライブのついでにお花見をしたりと、楽しみ方は人それぞれです。
なかには、「夜桜」を楽しめるところも。夜桜とは夜、ライトアップされた桜を見ることです。照明に照らされた花びらは一層濃く映し出されて、昼間とは違った美しさを感じることができます。
いちご狩り
春の行楽シーズンに人気のレジャーといえば「いちご狩り」です。いちご狩りとは、いちご農園でいちごの収穫を体験することをいいます。採れたてのいちごをその場で味わうことができたり、農園によってはいくつかの品種を楽しむことができたりするのが魅力です。
いちごはヘタ側から食べるのがおすすめです。糖度が最も高いのは先端なので、ヘタから食べることで酸っぱさを感じにくくなります。
ピクニック
花や植物が見ごろを迎える春の行楽シーズンに「ピクニック」は人気のレジャーといえます。自然あふれる景色や美しい花を眺めながら、シートを敷いて飲食を楽しむのが定番の過ごし方です。
公園や場所によっては飲食物の持ち込みや飲酒を禁止している場所もあります。ルールに従いながらピクニックを楽しみましょう。
登山・ハイキング
自然を満喫できる「登山・ハイキング」は、春に人気のレジャーです。天候が安定し、気温も過ごしやすくなっているため、初心者にも最適のシーズンといえます。
気候が比較的安定している春ですが、山など標高が高い場所では強い風が吹くのが特徴です。体温が奪われてしまう可能性もあるので、春に登山・ハイキングを楽しむ際は防風性の高いウェアを着用するのをおすすめします。
日本の春の気候の特徴やイベント・旬の食べ物については「日本の春の気候やおすすめの食べ物とは?桜の名所も紹介」「日本の春の行事といえば?春に行われるイベントや行事食を紹介」にまとめています。
夏
夏は気温が高く、晴天が続くため、特に屋外のレジャーが人気です。また、海や川などの水辺で楽しめることも多く、夏の行楽シーズンを楽しみにしている人も少なくありません。ここでは、夏に人気のレジャーを紹介します。熱中症や脱水症状に気をつけながら楽しみましょう。
キャンプ・バーベキュー
夏に人気のレジャーといえば「キャンプ・バーベキュー」です。緑が濃い山々の美しさや鳥・虫の鳴き声など、夏ならではの自然を満喫できます。
夏にキャンプやバーベキューを行う際は、自然に触れながら涼しく過ごせる場所がおすすめです。たとえば、標高が高い山や高原は夏でも気温が平地に比べて低いため過ごしやすいといえます。また、涼しさを感じることができる川や湖などの水辺の近くもおすすめです。
キャンプやバーベキューは、自然の中であればどこでも楽しめるわけではありません。管理している国・自治体が、立ち入りや火の取り扱いを禁止している場所もあります。事前によく調べてから楽しむようにしましょう。
潮干狩り
「潮干狩り」は引き潮の干潟でアサリやマテ貝などの貝類や海産物を採ることです。干潮の2時間前から干潮時までがベストな時間帯といわれています。潮の香りを感じながら、宝探しのようなワクワク感を楽しめる人気のレジャーです。
潮干狩りはどの海岸でも楽しめるわけではありません。都道府県によって、潮干狩りができる場所や使える道具が異なります。また、潮干狩りで注意しなければならないのが水難事故です。急に水位が上がったり、波が高くなったりすることもあるので、天候の変化や海面の様子に気を配るようにしましょう。
ホタル鑑賞
豊かな自然がある綺麗な水辺では、初夏の夜に「ホタル観賞」を楽しめます。光り輝くたくさんのホタルが暗闇を飛び交う様子は美しく幻想的です。見られる期間はホタルの種類や地域、気候によって変わりますが、全国的な平均は5月下旬から7月上旬といわれています。
ホタルが多く見られる条件は「月明りのない曇っている天気」「風が吹いていない」「蒸し暑い気温」です。20時~21時の間に活動のピークを迎えます。
ホタルは寿命が短い生き物です。生涯は約1年ですが、ほとんどを幼虫で過ごし、成虫してからは10日ほどで寿命を迎えてしまいます。観賞する際は捕まえたり、持ち帰ったりしないように注意して楽しみましょう。
花火大会
夏になると、各地で「花火大会」が行われます。日本の花火大会は1733年に始まりました。当時は飢餓・疫病が流行していて、死者を弔う目的で花火を打ち上げたのがルーツといわれています。
花火大会の会場には屋台が出ていることが多く、かき氷や焼きそば、綿菓子などのグルメを楽しめるのも魅力です。ほかにも、射的や金魚すくいなどのゲームも楽しめます。花火が打ち上がる少し前に会場に到着して、グルメやゲームを楽しむのもおすすめです。
夏は各地でイベントが行われ、外出の機会が増える季節です。日本の夏の魅力については「日本の夏を楽しく過ごそう!気候・食べ物・観光地・行事を紹介」をご覧ください。
秋
秋は夏の暑さもゆるみ、過ごしやすくなります。特に9月はシルバーウィークなど連休が多く、外出しやすい時期です。ここでは、秋の行楽シーズンに人気のレジャーを紹介します。
紅葉狩り
「紅葉狩り(もみじがり)」とは、赤や黄色に色付いた落葉広葉樹の葉を鑑賞することです。気温が低くなると葉の色が変わり始めるため、紅葉の見ごろは寒い地域から始まります。
北海道で最も高い山である「旭岳」を含んでいる大雪山は、日本で一番早く紅葉を見られるスポットです。旭岳周辺では8月下旬から紅葉が始まります。
味覚狩り
味覚狩りは農園で観光客向けに行われる収穫体験サービスのことです。果物狩りや芋堀り、栗拾い、きのこ狩りなどがあり、収穫の楽しさと採れたての美味しさを味わえます。
秋の行楽シーズンになると、楽しめる味覚狩りは以下のとおりです。
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りんご
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ぶどう
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梨
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みかん
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さつまいも
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栗
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きのこ
採った物を持ち帰れるだけでなく、その場で調理して食べられる施設もあります。自分で採って食べる秋の味覚は、特別に美味しく感じるでしょう。
星座鑑賞
中秋の名月と呼ばれるほど秋は月が美しい季節です。湿度が下がり、空気が澄んでくるため美しい星空を楽しむことができます。「星座鑑賞」は夜が長くなる秋の行楽シーズンにおすすめのレジャーです。
街灯や月の明かりのない場所では、10月上旬になると「アンドロメダ大銀河」を鑑賞することができます。アンドロメダ大銀河は、日本から見える銀河としては最大級の大きさです。肉眼でも観察できるので、秋に星座鑑賞する際はぜひ探してみてください。
美術館・図書館へ行く
日本では秋を「読書の秋」や「芸術の秋」ともいいます。美術館や図書館へ行き、芸術作品や読書を楽しむのも秋の行楽シーズンにおすすめの過ごし方です。
日本には著名な建築家がデザインし、外観や空間自体が見どころになっている美術館や図書館も少なくありません。また、公園や庭園に併設されている美術館・図書館もあり、散策などを楽しめるのも魅力です。
「読書の秋」や「芸術の秋」のほかにも「スポーツの秋」「食欲の秋」があります。それぞれの言葉の意味や由来については「「芸術の秋」の由来とは?文芸誌『新潮』で広まった言葉!」にまとめています。
冬
冬はスキーやスノーボードなどのウインタースポーツやイルミネーション、温かい温泉などが人気です。冬ならではのレジャーを楽しみましょう。
スキー・スノーボード
冬の人気レジャーといえば「スキー・スノーボード」です。スキー場によっては都市部から短時間でアクセスできたり、ウェアや板などレンタルできたり、手軽にスキーやスノーボードを楽しむことができます。
最近ではスキー場の中に宿泊施設や温泉施設を併設しているところもあるので、食事を楽しんだり、温かい温泉に浸かったりできるのも魅力です。
温泉旅行
冬の行楽シーズンに「温泉旅行」は欠かせないレジャーです。寒い季節に冷えた身体を温める温泉を目的に出かける人も多いでしょう。泊りがけで旅行に行けない場合は、日帰り温泉もおすすめです。
温泉旅行は入浴で心と身体を癒すこと以外にも魅力がたくさんあります。そのうちの一つが温泉街独特の風情を感じることです。射的やスマートボールなどの競技場があったり、レトロな雰囲気の街並みを歩いたりするのも楽しみといえます。
イルミネーション
日没が早く夜が長い冬は、最もイルミネーションを楽しめる時期です。街の大通りやテーマパークだけでなく、一般家庭でも電灯やLED電球などで、建物や木を飾っています。
日本にはイルミネーションで有名なスポットが各地にあります。また、イルミネーションイベントを行っている場所もあるので、家族や友人、パートナーと出向いて幻想的な光の世界を楽しんでみてください。
ワカサギ釣り
「ワカサギ釣り」は、冬の風物詩として人気レジャーです。コンパクトで軽い釣り具を用いるので、釣り上げるのに力は必要ありません。女性や子ども、シニアも楽しめます。
ワカサギは元々寒い地方で収穫できる魚でした。しかし、現在では全国各地の湖で釣ることができます。なかでも、福島県の桧原湖や群馬県の赤城大沼は、氷上の釣りを楽しめるスポットです。
スキーやスノーボード以外にも冬に人気のレジャーはあります。日本の冬の特徴や風物詩・レジャーについては「日本の冬の特徴って? レジャーや風物詩、観光名所について紹介」をご覧ください。
春の行楽シーズンにおすすめのお花見スポット
日本では昔から桜を見て楽しむ文化が根付いていて、春の行楽シーズンにお花見は欠かせません。ここではおすすめのお花見スポットを紹介します。
弘前公園【青森】
青森県弘前市の弘前公園は、三大桜の名所の一つです。弘前公園内にはソメイヨシノを中心に、八重桜や枝垂桜など約50種類・約2600本を見ることができます。
毎年桜の時期には「弘前さくらまつり」が開催。ボートや観光船に乗って、お花見ができることでも有名なスポットです。
高遠城址公園【長野】
長野県伊那市の高遠城址公園は「タカトオコヒガンザクラ」の名所として知られています。日本三大桜の名所の一つであり、「天下第一の桜」として称されるほど美しい桜を見られるスポットです。
「タカトオコヒガンザクラ」は高遠城址公園にしか咲きません。濃い赤みを帯びたピンク色の花びらが特徴の美しい固有種です。
吉野山【奈良】
吉野山は弘前公園・高遠城址公園と並ぶ日本三大桜名所のひとつです。奈良県にある山で約200種・約3万本の桜が山肌一面を覆いつくし、世界遺産にも登録されています。
吉野山に咲く桜は花見のために植えられた桜ではありません。自然本来の美しい情景を楽しむことができます。
幸手権現堂桜堤【埼玉】
埼玉県幸手市の幸手権現堂桜堤は、約1㎞にわたって約1000本のソメイヨシノが立ち並ぶ桜並木で有名なスポットです。桜と菜の花の美しいコントラストを楽しむことができます。
毎年3月下旬から4月上旬に行われる桜まつりは、100万人以上の観光客が訪れ賑わうことで有名です。
夏の行楽シーズンに楽しみたい花火大会
夏になると全国各地で大規模な花火大会が行われます。もともとは江戸時代に花火が作り始められ、その後一般的に鑑賞されるようになりました。ここでは、夏の行楽シーズンにおすすめの花火大会を紹介します。
大曲の花火【秋田】
秋田県大仙市で行われる全国競技花火大会です。毎年8月の最終土曜日に開催されます。「大曲の花火」と呼ばれ、日本三大花火大会の一つに数えられる大規模な花火大会です。
全国から選抜された優秀な職人が作品を持ち寄り、日本一を競います。優れた花火には内閣総理大臣賞が与えられるのも特徴で、毎年多くの観光客で賑わう人気の花火大会です。
土浦全国花火競技大会【茨城】
「土浦全国花火競技会」は茨城県土浦市で行われます。1925年に航空戦死者の慰霊と土浦の活性を目的に始まりました。秋田の大曲の花火・長岡の長岡まつり大花火大会と並ぶ日本三大花火大会の一つです。
「スターマインの部」「10号玉の部」「創造花火の部」の3部門に分かれて、職人たちが技を競い合います。なかでも、人気なのは「スターマインの部」です。土浦全国花火競技大会は日本一のスターマインを決める大会といわれ、数百発の多種多様な花火を組み合わせた迫力のある作品を鑑賞することができます。
長岡まつり大花火大会【新潟】
新潟県長岡市の夏祭り「長岡まつり」の催しの一つとして、「長岡まつり大花火大会」は行われます。毎年8月2日・3日に開催され、信濃川の河川敷が会場です。
「長岡まつり大花火大会」は、1945年8月1日の長岡空襲で亡くなられた人々の慰霊と長岡の復興を願って始まりました。
長岡まつり大花火大会の見どころは、直径約650mもの大きさがある「正三尺玉」です。夜空を覆うほど大きな花火を見ることができます。ほかにも、打ち上げ幅約2㎞ある「復興祈願花火フェニックス」や最大8ヶ所から打ち上げる「米百俵花火・尺玉100連発」も人気があり、さまざまな種類の花火を楽しめるのが魅力です。
隅田川花火大会【東京】
「隅田川花火大会」は日本最古の花火大会として知られています。1732年に大きな飢饉が発生し疫病まで流行したため、多くの人が亡くなりました。犠牲者の慰霊と疫病終息への願いを込めて、両国橋の辺りで花火を上げた「両国の川開き」が起源とされています。
現在では「隅田川花火大会」と名称を変えて、毎年7月の最終土曜日に東京都台東区浅草と墨田区向島の河川敷で行われるようになりました。東京二大花火大会の一つに数えられる人気の花火大会です。
花火大会や夏祭りについては「夏祭りといえば何が思い浮かぶ?花火や屋台の食べ物などを紹介」「日本の夏をいっそう楽しめる代表的な行事を紹介!」で紹介しています。
秋の行楽シーズンに行きたい紅葉狩りスポット
秋になると山や渓谷などで紅葉を見に行く人も多いでしょう。日本には紅葉狩りのスポットがたくさんあるので紹介します。
宮島【広島】
広島県の宮島は「宮(厳島神社)がある島」という意味で呼ばれており、神宿る島として有名です。日本三景に選ばれていて、「厳島神社」の海に浮かぶ鳥居や「弥山」の山頂から見られる瀬戸内海の景色を楽しむことができます。
宮島の「紅葉谷公園」は紅葉狩りスポットとして有名です。毎年11月頃になると、色鮮やかな赤や黄色の約700本のオオモミジやイロハカエデを楽しむことができます。
日光【栃木】
栃木県の日光市は紅葉狩りに人気のスポットです。電車やバスなどの交通の便も良く、都内からもアクセスしやすい距離にあります。豊かな自然や温泉なども満喫できるスポットです。
なかでも、「いろは坂」には紅葉を見るために多くの観光客が訪れます。高低差が400mもあり、坂の下から上へと変化する紅葉のグラデーションを楽しめるのが魅力です。
嵐山【京都】
紅葉が美しい嵐山は、「天下の名勝」と称されるほどの紅葉の名所です。毎年11月下旬から12月上旬に見頃を迎えます。山肌一面が色鮮やかな色合いに変化するのが見どころで、なかでも渡月橋から見る景色は格別です。
紅葉シーズンには「嵐山もみじ祭」が行われます。百人一首にも登場する嵐山の紅葉の美しさをたたえて、周辺の守護神である嵐山蔵王権現に感謝するお祭りです。
耶馬渓【大分】
大分県中津市にある耶馬渓(やばけい)は、京都の嵐山・栃木の日光に並ぶ日本三大紅葉名所として知られています。紅葉シーズンには山水画のような絶景が見られることでも有名なスポットです。
耶馬渓で紅葉狩りを楽しむ際はサイクリングをおすすめします。エリア一帯に敷かれている「メイプル耶馬サイクリングロード」は鉄道の廃線跡を利用した自転車専用道路で、自転車で走りながら美しい紅葉を楽しむことが可能。緩やかな勾配なので、普段自転車に乗り慣れていない人でも楽しめます。
冬の行楽シーズンに鑑賞したい雪景色
日本の冬は、四季のなかで最も冷え込み、地域によっては雪が降る季節です。ここでは冬の行楽シーズンにおすすめの雪景色が見れるスポットを紹介します。
小樽運河【北海道】
北海道小樽市にある「小樽運河(おたるうんが)」は、石畳の散策路や石造りの倉庫といったノスタルジックな景観が魅力です。雪が降ると歴史的な建造物が白い雪に包まれ、幻想的な光景を楽しめます。
また、夕暮れになるとガス灯がともり、昼間とは違う雰囲気を楽しめます。
白川郷【岐阜】
岐阜県の白川郷(しらかわごう)は合掌造りの集落で、冬になると豪雪地帯ならではの一面の雪景色を見ることができます。1995年に世界遺産にも登録されました。
例年ライトアップが行われており、雪の中に家々が浮かび上がる幻想的な景色を楽しめます。
蔵王の樹氷【宮城・山形】
宮城県・山形県をまたぐ蔵王連峰(ざおうれんぽう)の樹氷は、幻想的な景観を楽しめることで有名です。氷点下以下に冷却された霧や雲などの水蒸気が樹木に付着して凍り付いたものを「樹氷」といいます。もこもこした形から別名「スノーモンスター」と呼ばれ、日本でしか見ることができません。
メタセコイア並木【滋賀】
メタセコイヤ並木は、滋賀県マキノ高原にあります。メタセコイアが立ち並んでいる総延長2.4㎞のドライブロードです。
葉が生い茂る夏、紅葉がみられる秋も見ごたえがありますが、特に1~2月は美しい雪景色を楽しむことができます。高さ30mを超えるメタセコイアが先端まで雪に覆われて真っ白になり、澄み切った冬の空に美しく映えるため圧巻です。
行楽シーズンを楽しむための注意点
行楽シーズンは郊外に出かけたり、レジャーに参加したりする人も多いでしょう。ただし、決められたルールやマナーは守らなければなりません。ここでは、行楽シーズンをさらに楽しむための注意点を紹介します。
ルール・マナーを守る
四季の移ろいや自然を満喫するのが行楽シーズンの醍醐味です。しかし、いつもより開放的な気分になり、事故やトラブルが起こりやすくなります。ルールやマナーを守って楽しみましょう。
ゴミは持ち帰る
外出先やレジャー中に出たゴミは自宅に持ち帰って処理しましょう。施設やキャンプ場、公園などのゴミ箱には限りがあり、山や河川敷など場所によってはゴミ箱が無いところも少なくありません。
ゴミを放置することで自然や生態に影響を与えたり、季節によっては火災の原因になったりする可能性も。また、食べ物が入ったゴミは悪臭がするだけではなく、匂いにつられて動物や鳥をおびき寄せてしまいます。
美しい景観や自然を守るためにもゴミは必ず持ち帰りましょう。
火の取り扱いに注意する
行楽シーズンはキャンプやバーベキューなど火を扱うシーンが多くあります。扱いを間違えると怪我や事故につながるので注意が必要です。
炭やコンロは使用後、火が消えていても高温状態が続いている可能性があります。直接、水をかけると熱い蒸気が出て周囲の人が火傷してしまったり、灰が飛び散ってしまうこともあり大変危険です。また、炭を土や砂浜に放置してはいけません。高温のまま放置することで火事につながる可能性もあるので、廃棄する際は正しく処理をするようにしましょう。
禁止されている場所・区域には行かない
海や川などの水辺には、増水や高波などの危険が予測されることから規制しているエリアがたくさんあります。また、山やキャンプ場、スキー場などでは滑落や遭難、事故の恐れから立ち入りを禁止している場所も少なくありません。
天候の変化や気の緩みが事故や怪我につながります。禁止されている場所やエリアには絶対に近づかないようにしましょう。
周囲に気を配る
行楽シーズンを楽しむためにも、周囲への配慮が欠かせません。郊外や野外では開放的な気分になることもあるでしょう。しかし、大きな声を出したり、騒いだりすることでトラブルの原因になることもあります。
楽しみながらも、周囲の方々の迷惑にならないような行動を心掛けることが大切です。
寒暖差・天気の変化に気をつける
屋外で過ごすことが多い行楽シーズンは、寒暖差や天候の変化に気を配る必要があります。
たとえば、季節の変わり目である春や秋は比較的気候が安定していますが、寒暖差が大きいのが特徴です。特に山などの標高の高い場所だと日中と朝晩で気温差を感じやすくなります。また、気温が高い夏は一日の中でも天気が変わりやすくなる季節です。日中晴れていても、夕方に「夕立ち」というにわか雨が降ったり雷が鳴ったりする日も少なくありません。夏は暑さだけでなく天気の変化にも注意しましょう。
まとめ
行楽シーズンとは、「山野で遊ぶのに適した季節や郊外に出掛ける人の多い時期」のことです。具体的な期間は定められていませんが、日本には四季それぞれに行楽シーズンがあります。
美しい自然の中でレジャーを楽しんだり、季節の移り変わりを感じるスポットに出かけたりなど、行楽シーズンの過ごし方は多種多様です。ルールやマナーを守って行楽シーズンを楽しみましょう。